ロシア難民受入移送居住センター:難民47人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は649,183人に(2021年2月24日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(2月24日付)を公開し、2月23日に難民47人(うち女性14人、子供24人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民47人(うち女性14人、子供24人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は649,183人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者253,935人(うち女性76,331人、子ども129,233人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,736,110人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は878,463人(うち女性263,607人、子供447,724人)となった。

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一方、国内避難民の新たな帰宅はなかった。

2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は74,375人(うち女性26,550人、子供29,149人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,342,971人(うち女性409,109人、子供673,915人)。

Ministry of Defence of the Russian Federation, February 24, 2021をもとに作成。

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ロシア軍戦闘機がダイル・ザウル市とヒムス市を結ぶ街道の安全を確保するため、ダーイシュの拠点を狙って90回以上の爆撃を実施(2021年2月23日)

シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がシリア政府支配下のダイル・ザウル県ダイル・ザウル市とヒムス県ヒムス市を結ぶ街道の安全を確保するため、沿線一帯のダーイシュ(イスラーム国)の拠点を狙って90回以上の爆撃を実施した。

また、シリア軍とロシアの支援を受ける民兵も、ヒムス県、ハマー県、ラッカ県の砂漠地帯で掃討活動を継続した。

AFP, February 23, 2021、ANHA, February 23, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 23, 2021、Reuters, February 23, 2021、SANA, February 23, 2021、SOHR, February 23, 2021などをもとに作成。

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シリア民主軍がダイル・ザウル県シュハイル村の住民による農業用水の利用を禁じる(2021年2月23日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)の支配下にあるシュハイル村の住民による農業用水の利用を禁止した。

農業用水の利用が禁止されたのは、米軍が違法に基地を設置しているウマル油田に至る街道沿いに位置するマジド地区の小麦栽培地。

シュハイル村の使節団がシリア民主軍に利用再開を求めたが、シリア民主軍側はこれを拒否しっという。

なお、ダイル・ザウル県では、飲料水も不足しているという。

一方、ANHA(2月23日付)によると、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)の支配下にあるシュハイル村で、住民1人がオートバイに乗った2人組に銃で撃たれて死亡した。

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ハサカ県では、SANA(2月23日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるシャッダーディー市でシリア民主軍が教員13人を拘束、連行した。

一方、シリア人権監視団によると、米主導の有志連合の車輌約45輌からなる車列が兵站物資などを積んで、イラクとの国境に違法に設置されているワリード国境通行所からシリア領内に新たに進入し、シリア北東部の各所に設置されている基地に向かった。

AFP, February 23, 2021、ANHA, February 23, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 23, 2021、Reuters, February 23, 2021、SANA, February 23, 2021、SOHR, February 23, 2021などをもとに作成。

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シリアとの捕虜交換で解放されたイスラエル人女性は冒険心でシリアへの潜入を試みたことを認める(2021年2月22日)

タイムズ・オブ・イスラエル(2月22日付)は、2月17日にシリア人2人(ナハール・マクト氏、ズィヤーブ・カフムーズ氏)と捕虜交換されたイスラエル人女性について、シャイフ山(ヘルモン山)の斜面を伝ってクナイトラ県マジュダル・シャムス村に向かっていた時に、シリア当局に拘束されていたと伝えた。

同サイトは、この地域が、有刺鉄線を容易に越えることができ、また他の境界地帯に比べて比較的安全対策が手薄だったとしたうえで、イスラエル軍の監視システムが、シリア領内からイスラエル占領地に潜入する動きを捕捉していたと付言、女性が兵力引き離し地域(AOS)に不法進入し拘束されたのではなく、シリア側が占領地で拉致したと主張した。

ただし、この女性は冒険心でAOSに潜入しようとしていたことは認めているという。

AFP, February 23, 2021、ANHA, February 23, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 23, 2021、Reuters, February 23, 2021、SANA, February 23, 2021、SOHR, February 23, 2021、The Time of Israel, February 22, 2021などをもとに作成。

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ロシア軍は前日に突如撤退していたラッカ県のアイン・イーサー市とハサカ県タッル・タムル町近郊の畜産牛センターの基地に再駐留(2021年2月22日)

シリア人権監視団は、ラッカ県のアイン・イーサー市とハサカ県タッル・タムル町近郊の畜産牛センターに設置されていた基地にロシア軍憲兵隊が再び駐留したと発表した。

同監視団によると、ロシア軍は2月21日に両基地から一時撤退していた。

AFP, February 22, 2021、ANHA, February 22, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 22, 2021、Reuters, February 22, 2021、SANA, February 22, 2021、SOHR, February 22, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるラッカ県アイン・イーサー市近郊を砲撃、シリア軍兵士1人負傷、シリア民主軍の応戦で国民軍戦闘員3人死亡(2021年2月22日)

ラッカ県では、ANHA(2月22日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市近郊のアブー・サッラ村、フーシャーン村、ムシャイリファ村、穀物サイロ、タッル・アブヤド市近郊のカズアリー村、クーバルラク村、ヒルバト・バカル村、ワスフィヤーン村、ビールザナール村を砲撃した。

シリア人権監視団によると、アイン・イーサー市近郊の穀物サイロ近くに対するトルコ軍と国民軍の砲撃によって、シリア軍の車輌1輌が炎上し、兵士1人が負傷した。

一方、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍は、トルコ軍と国民軍の砲撃に対して応戦し、国民軍戦闘員3人を殺害、7人を負傷させたと発表した。

シリア人権監視団によると、シリア民主軍の応戦によって死傷者が出たのは、スライマーン・シャー師団の戦闘員。


AFP, February 22, 2021、ANHA, February 22, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 22, 2021、Reuters, February 22, 2021、SANA, February 22, 2021、SOHR, February 22, 2021などをもとに作成。

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ペデルセン・シリア問題担当国連特別代表がシリアを訪問し、ミクダード外務在外居住者大臣と会談(2021年2月22日)

ゲイル・ペデルセン・シリア問題担当国連特別代表がシリアを訪問し、ファイサル・ミクダード外務在外居住者大臣と会談した。

SANA(2月22日付)によると、会談では、紛争解決に向けた政治プロセス、経済状況などについて意見が交わされ、欧米諸国による一方的制裁が、経済状況を悪化させているとの認識を共有した。

また、ミクダード外務材居住者大臣は、米国とトルコの占領やテロ支援がシリアの主権を侵害し、国際法に違反していること、欧米諸国による一方的制裁と人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍による犯罪・弾圧行為が人道状況に深刻な影響を与えていることを改めて指摘し、ペデルセン氏に国連において事態に対処するための声を上げるよう求めた。

AFP, February 22, 2021、ANHA, February 22, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 22, 2021、Reuters, February 22, 2021、SANA, February 22, 2021、SOHR, February 22, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民75人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は649,083人に(2021年2月22日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(2月22日付)を公開し、2月21日に難民75人(うち女性23人、子供38人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民75人(うち女性23人、子供38人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は649,083人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者253,835人(うち女性76,301人、子ども129,182人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,736,110人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は878,363人(うち女性263,577人、子供447,673人)となった。

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一方、国内避難民の新たな帰宅はなかった。

2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は73,915人(うち女性26,329人、子供29,063人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,342,511人(うち女性409,047人、子供673,062人)。

Ministry of Defence of the Russian Federation, February 22, 2021をもとに作成。

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ロシア軍は、ラッカ県アイン・イーサー市一帯からの撤退を拒否するシリア民主軍への対抗措置として、同市とハサカ県タッル・タムル町近郊の基地から突如撤退(2021年2月21日)

シリア人権監視団、ドゥラル・シャーミーヤ(2月22日付)、マヤーディーン(2月21日付)、ニダー・フラート(2月21日付)などによると、ロシア軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるラッカ県とハサカ県内に設置していた基地2カ所から撤退した。

ロシア軍が撤退したのは、ラッカ県のアイン・イーサー市とハサカ県タッル・タムル町近郊の畜産牛センターに設置されていた基地。

ロシアとシリア政府が、トルコ占領下のいわゆる「平和の泉」地域に隣接するラッカ県のM4高速道路沿線のマアラク村、ジャフバル村、サイダー村、ムシャイリファ村、アイン・イーサー国内避難民(IDPs)キャンプをシリア政府に引き渡すよう求めたことを、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が拒否し続けていることを受けた対抗措置。

アイン・イーサー市の基地に駐留していたロシア軍部隊は、ラッカ県タッル・サマン村の基地に、畜産牛センターに駐留していた部隊は、ハサカ県カーミシュリー市にそれぞれ撤退したという。

AFP, February 21, 2021、ANHA, February 21, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 21, 2021、Nida’ al-Furat, February 21, 2021、Qanat al-Mayadin, February 21, 2021、Reuters, February 21, 2021、SANA, February 21, 2021、SOHR, February 21, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるラッカ県アイン・イーサー市近郊を砲撃(2021年2月21日)

ラッカ県では、ANHA(2月21日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市近郊のムシャイリファ村、ナヒール休憩所、M4高速道路沿線を砲撃した。

AFP, February 21, 2021、ANHA, February 21, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 21, 2021、Reuters, February 21, 2021、SANA, February 21, 2021、SOHR, February 21, 2021などをもとに作成。

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イランのロウハーニー大統領とトルコのエルドアン大統領と電話会談し、シリア情勢について意見を交わす(2021年2月21日)

イラン大統領府は、ハサン・ロウハーニー大統領がトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領と電話会談を行ったと発表した。

大統領府によると、会談では、シリア情勢などについての意見が交わされ、ロウハーニー大統領は、アスタナ会議の枠組みのなかで、イラン、ロシア、トルコの指導者が、紛争の解決、シリア難民帰還、憲法再考に向けて対話を続けることを呼びかけるとともに、中東地域における共通の脅威と問題に対処するため、両国間の協力を強化する必要があることを確認した。

AFP, February 21, 2021、ANHA, February 21, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 21, 2021、Reuters, February 21, 2021、SANA, February 21, 2021、SOHR, February 21, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民87人と国内避難民(IDPs)485人が新たに政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は649,008人、2019年以降帰還したIDPsは73,915人に(2021年2月21日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(2月21日付)を公開し、2月20日に難民87人(うち女性27人、子供45人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民87人(うち女性27人、子供45人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は649,008人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者253,760人(うち女性76,278人、子ども129,144人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,736,110人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は878,288人(うち女性263,554人、子供447,635人)となった。

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一方、国内避難民の新たな帰宅はなかった。

2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は73,915人(うち女性26,329人、子供29,063人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,342,511人(うち女性409,047人、子供673,062人)。

Ministry of Defence of the Russian Federation, February 21, 2021をもとに作成。

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ロシア軍戦闘機がダーイシュ拠点に対して130回以上の爆撃を実施し、21人殺害(2021年2月20日)

シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がアレッポ県、ハマー県、ラッカ県の県境近いとダイル・ザウル県の砂漠地帯各所のダーイシュ(イスラーム国)の拠点に対して130回以上の爆撃を実施し、戦闘員21人を殺害した。

これに対して、ダーイシュがダイルザウル県内各所で親政権民兵の拠点を襲撃し、8人を殺害した。

また、ダーイシュと思われる武装集団が、シリア政府の支配下にあるダイル・ザウル県のアシャーラ市でイラン・イスラーム革命防衛隊に所属する「村落防衛」隊の拠点を襲撃し、民兵4人を殺害した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるマスカナ市近郊のワドハ村でダーイシュ(イスラーム国)と思われるグループが車に仕掛けた爆弾が爆発し、「イランの民兵4人が死亡、2人が負傷した。

AFP, February 20, 2021、ANHA, February 20, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 20, 2021、Reuters, February 20, 2021、SANA, February 20, 2021、SOHR, February 20, 2021などをもとに作成。

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SANAはイスラエルがシリアに新型コロナウイルス感染症ワクチンを提供するとの秘密の合意を否定(2021年2月20日)

SANA(2月20日付)は、複数のメディア筋の話として、イスラエルが拘束しているシリア人捕虜のムハンマド・フサイン氏とターリク・ウバイダーン氏の解放にかかる捕虜交換で、イスラエルがシリアに新型コロナウイルス感染症ワクチンを提供するとの秘密の合意がなされていたと『ハアレツ』紙(2月20日付)や『シャルク・アウサト』(2月19日付)の報道が、捕虜釈放の取り組みやシリアそのものを貶めようとする虚偽の情報たと伝えた。

AFP, February 20, 2021、ANHA, February 20, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 20, 2021、Haaretz, February 20, 2021、Reuters, February 20, 2021、SANA, February 20, 2021、al-Sharq al-Awsat, February 19, 2021、SOHR, February 20, 2021などをもとに作成。

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「決戦」作戦司令室がシリア政府の支配下にあるイドリブ県ハントゥーティーン村を砲撃(2021年2月20日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がシリア政府の支配下にあるハントゥーティーン村を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

これに対して、シリア軍は「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のファッティーラ村、スフーフン村、バーラ村、フライフィル村を砲撃した。

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ロシア当事者和解調整センターは、シャーム解放機構が、シリア軍による化学兵器攻撃を偽装するため、イドリブ県への塩素ガスを争点したシリンダーの搬入を開始したと発表した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を35件(イドリブ県15件、ラタキア県11件、アレッポ県3件、ハマー県6件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は30件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を20件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, February 20, 2021、ANHA, February 20, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 20, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, February 20, 2021、Reuters, February 20, 2021、SANA, February 20, 2021、SOHR, February 20, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民73人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は648,921人に(2021年2月20日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(2月20日付)を公開し、2月19日に難民73人(うち女性22人、子供37人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民73人(うち女性22人、子供37人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は648,921人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者253,673人(うち女性76,251人、子ども129,099人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,729,796人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は878,201人(うち女性263,527人、子供447,590人)となった。

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一方、国内避難民の新たな帰宅はなかった。

2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は73,430人(うち女性26,096人、子供28,972人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,342,026人(うち女性408,655人、子供672,738人)。

Ministry of Defence of the Russian Federation, February 20, 2021をもとに作成。

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ロシア軍戦闘機がラッカ県東部のバシャリー山一帯を爆撃し、ダーイシュ戦闘員12人死亡(2021年2月19日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機が県東部のバシャリー山一帯を爆撃し、ダーイシュ(イスラーム国)戦闘員12人が死亡した。

AFP, February 19, 2021、ANHA, February 19, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 19, 2021、Reuters, February 19, 2021、SANA, February 19, 2021、SOHR, February 19, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍と国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・タムル町近郊のロシア軍基地一帯を砲撃(2021年2月19日)

ハサカ県では、ANHA(2月19日付)によると、トルコ軍の支援を受ける国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・タムル町北の農地に潜入を試みたが、地雷原に入り、戦闘員3人が死亡、1人が負傷した。

これを受けて、トルコ軍と国民軍は、タッル・タムル町近郊のロシア軍基地一帯、ダルダーラ村を砲撃した。

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アレッポ県では、ANHA(2月19日付)によると、トルコ占領下のラーイーにある国民軍所属のスルターン・ムラード師団の軍事キャンプで爆発が発生し、士官(大尉)1人が死亡、複数人が負傷した。

AFP, February 19, 2021、ANHA, February 19, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 19, 2021、Reuters, February 19, 2021、SANA, February 19, 2021、SOHR, February 19, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民61人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は648,848人に(2021年2月19日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(2月19日付)を公開し、2月18日に難民61人(うち女性18人、子供31人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民61人(うち女性18人、子供31人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は648,848人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者253,600人(うち女性76,229人、子ども129,062人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,729,796人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は877,128人(うち女性263,505人、子供447,553人)となった。

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一方、国内避難民の新たな帰宅はなかった。

2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は73,430人(うち女性26,096人、子供28,972人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,342,026人(うち女性408,655人、子供672,738人)。

Ministry of Defence of the Russian Federation, February 19, 2021をもとに作成。

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シリアとトルコはロシアの仲介によりトルコ占領地の穀物をシリア政府支配地に移送することを合意(2021年2月18日)

ロシアのルスヴェスナ(2月19日付)によると、シリア政府とトルコは、ロシア軍の仲介により、アイン・イーサー市(シリア政府と北・東シリア自治局が共同支配)近郊に位置するトルコ占領下のラッカ県のシャルカラーク穀物サイロで貯蔵されている穀物をシリア政府の支配地域に移送することを合意した。

合意を受けて、貨物トラック4輌がロシア軍の護衛を受けてはトルコ軍の支援を受ける国民軍によって掌握されているシャルカラーク穀物サイロに派遣され、貯蔵されている穀物のうち、約400トンを移送した。

合意はシリア国民のニーズに応えるのが目的だという。

イナブ・バラディー(2月19日付)によると、北・東シリア自治局は、ラッカ県タッル・アブヤド市一帯およびハサカ県ラアス・アイン市一帯がトルコの占領下に入る前の2019年に、シャルカラーク穀物サイロに小麦1万6000トンと大麦2万5000トンを貯蔵していたという。

https://www.youtube.com/watch?v=_B6qxcjaR_A

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一方、シリア人権監視団は、北・東シリア自治局の貨物車輌8輌がロシア軍の護衛を受けて、穀物を搬出したと発表した。

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また、ドゥラル・シャーミーヤ(2月19日付)によると、国民軍の司令官の一人ユースフ・ハンムード少佐は声明を出し、「根拠がない」と否定した。

AFP, February 19, 2021、ANHA, February 19, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 19, 2021、‘Inab Baladi, February 19, 2021、Reuters, February 19, 2021、Rus Vesna, February 18, 2021、SANA, February 19, 2021、SOHR, February 19, 2021などをもとに作成。

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イスラエルはシリア人捕虜2人を新たに解放(2021年2月18日)

SANA(2月18日付)は、イスラエルによって拘束されていたシリア人捕虜2人が新たにロシアを介した捕虜交換によって解放されたと伝えた。

解放されたのはムハンマド・アフマド・フサイン氏とターリク・ガッサーブ・ウバイダーン氏で、いずれもクナイトラ県出身。

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イスラエルのi24ニュース(2月18日付)は、イスラエル・シリア両国政府によるシリア人捕虜2人(ナハール・マクト氏、ズィヤーブ・カフムーズ氏)とイスラエル人女性の捕虜交換が失敗に終わったことを明らかにした。

イスラエルがシリア人捕虜2人に対して、出身村(マジュダル・シャムス村、ガジャル村)には戻らないよう求めたが、いずれも2人はこれを拒否したため。

なお、ロシアが仲介した交渉では、捕虜交換のほかにも、イスラエルがシリア領内の「イランの民兵」の拠点への攻撃を緩和することが定めたれているという。

AFP, February 18, 2021、ANHA, February 18, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 18, 2021、i24 News, February 18, 2021、Reuters, February 18, 2021、SANA, February 18, 2021、SOHR, February 18, 2021などをもとに作成。

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アラビーヤ:ロシアはイランの勢力伸長に対抗するためハサカ県で新たな民兵の結成をめざす(2021年2月18日)

アラビーヤ(2月18日付)は、ロシアが最近になってハサカ県内の北・東シリア自治局支配地域の部族からなる新たな民兵を結成しようとしていると伝えた。

同チャンネルによると、ロシア軍は2月10日、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるカーミシュリー市で、部族の名士や指導者らと会合を開いた。

この会合は、シリア政府との連携のもとに開催され、バニー・サブア部族の族長ら、カーミシュリー市とハサカ市の部族長らが出席し、ロシア側は部族の子息による民兵結成を要請した。

目的は、イランの勢力伸長に対抗するためだという。

AFP, February 18, 2021、Alarabia, February 18, 2021、ANHA, February 18, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 18, 2021、Reuters, February 18, 2021、SANA, February 18, 2021、SOHR, February 18, 2021などをもとに作成。

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ロシアのプーチン大統領とトルコのエルドアン大統領が電話会談でイドリブ県情勢について意見を交わす(2021年2月18日)

ロシア大統領府は声明を出し、ヴラジミール・プーチン大統領とトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領が電話会談を行い、イドリブ県情勢などについて意見を交わしたと発表した。

スプートニク・ニュース(2月18日付)が伝えた。

AFP, February 18, 2021、ANHA, February 18, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 18, 2021、Reuters, February 18, 2021、SANA, February 18, 2021、SOHR, February 18, 2021、Sputnik News, February 18, 2021などをもとに作成。

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米主導の有志連合の車輌約60輌がイラクとの国境に違法に設置されているワリード国境通行所からシリア領内に新たに進入(2021年2月18日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、米主導の有志連合の車輌約60輌からなる車列が兵站物資などを積んで、イラクとの国境に違法に設置されているワリード国境通行所からシリア領内に新たに進入し、ハサカ県の各所に設置されている基地に向かった。

AFP, February 18, 2021、ANHA, February 18, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 18, 2021、Reuters, February 18, 2021、SANA, February 18, 2021、SOHR, February 18, 2021などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘機約30機がダーイシュの拠点に対して100回以上の爆撃を実施(2021年2月18日)

シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機約30機が、ハマー県、ヒムス県、ラッカ県、ダイル・ザウル県の砂漠地帯に飛来し、ダーイシュ(イスラーム国)の拠点に対して100回以上の爆撃を実施した。

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人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍広報センターは声明を出し、2月4日に北・東シリア自治局の支配下にあるダイル・ザウル県で開始していたダーイシュ(イスラーム国)のセル摘発作戦によって、これまでに87人の傭兵を逮捕する一方、作戦遂行中に兵士2人が犠牲となったと発表した。


ANHA(2月18日付)が伝えた。

AFP, February 18, 2021、ANHA, February 18, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 18, 2021、Reuters, February 18, 2021、SANA, February 18, 2021、SOHR, February 18, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民68人と国内避難民(IDPs)18人が新たに政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は648,787人、2019年以降帰還したIDPsは73,430人に(2021年2月18日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(2月18日付)を公開し、2月17日に難民68人(うち女性20人、子供35人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民68人(うち女性20人、子供35人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は648,787人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者253,248人(うち女性76,211人、子ども129,031人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,729,796人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は877,998人(うち女性263,467人、子供447,487人)となった。

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一方、国内避難民18人が新たに帰宅した。

ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由して帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは3人、イドリブ県の「緊張緩和地帯」から帰宅したのは0人だった。

グラーブ山通行所経由の帰還者のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は3人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は73,430人(うち女性26,096人、子供28,972人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,342,026人(うち女性408,655人、子供672,738人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, February 18, 2021をもとに作成。

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シリアとイスラエルがロシアの仲介で捕虜交換:シリア人捕虜2人、イスラエル人女性1人が解放される(2021年2月17日)

SANA(2月17日付)は、イスラエルがシリア人捕虜2人(ナハール・マクト氏、ズィヤーブ・カフムーズ氏)を解放したことを受けて、シリア政府が拘束していたイスラエル人の女性1を釈放したと伝えた。

捕虜交換はロシアの仲介によるもの。

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解放されたシリア人捕虜2人のうち、マクト氏は17日、兵力引き離し地域とイスラエル占領地を隔てるラインAの東側に面するシリア政府支配下のクナイトラ県マジュダル・シャムス村に帰還した。

マクト氏は、ラインAの西側に面するイスラエル占領下のマジュダル・シャムス村の出身。

兄弟のスィドキー・マクト氏、バシュル・マクド氏もイスラエルによって拘束されている。

兄弟が有罪判決を受けた2017年に、イスラエル軍警察への抵抗に扇動したとして逮捕され、2020年6月9日に禁固2年6ヶ月、懲役6ヶ月の有罪判決を受けていた。

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もう一人のシリア人捕虜のカフマーズ氏は、パレスチナ捕虜サロンがフェイスブックのアカウント(https://www.facebook.com/ppsmo)を通じて発表したところにようと、シリア政府地域への帰還を拒否、イスラエル占領下のガジャル村への帰還を希望したため、シリア政府への身柄引き渡しは行わなかった。

『イェディオト・アハロノト』(2月18日付)などによると、カフマーズ氏は、イスラエルの占領下にあるゴラン高原ガジャル村の出身。

2016年、レバノンのヒズブッラーによるイスラエル商業施設へのテロ攻撃に荷担したとして、イスラエル当局によって逮捕され、禁固14年の有罪判決を受け、ネゲブ刑務所に収監されていた。

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一方、SANA(2月17日付)によると、シリア側が釈放したイスラエル人女性は、シリア領内(クナイトラ県)に誤って入国し、当局が逮捕していたが、逮捕の時期などについては明らかにしていない。

AFP, February 17, 2021、ANHA, February 17, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 17, 2021、Reuters, February 17, 2021、SANA, February 17, 2021、SOHR, February 17, 2021、Y Net News, February 18, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍と国民軍がタッル・アブヤド市近郊を移動中のシリア軍の車輌を砲撃(2021年2月17日)

ラッカ県では、シリア人権監視団、ANHA(2月17日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるビール・クーヌー村とビール・キータク村間の街道(タッル・アブヤド市近郊)を移動中のシリア軍の車輌を砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコ占領下のバーブ市で、正体不明の武装集団がオートバイに向けて発砲し、乗っていた警察(内務治安部隊、いわゆる「自由警察」)の隊員1人と、子供1人が死亡した。

一方、ANHA(2月17日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のタッル・スィースィーン村を砲撃した。

このほか、トルコ占領下のアレッポ県アフリーン市を訪問中のシリア革命反体制勢力国民連立とその傘下で活動する暫定内閣の使節団が、スルターン・スライマーン・シャー師団の本部を訪れ、ムハンマド・ジャースィム(アブー・アムシャ)司令官と会談した。

使節団はナスル・ハリーリー・シリア革命反体制勢力国民連立代表、サリーム・イドリース暫定内閣国防大臣らからなる。

AFP, February 17, 2021、ANHA, February 17, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 17, 2021、Reuters, February 17, 2021、SANA, February 17, 2021、SOHR, February 17, 2021などをもとに作成。

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アスタナ15会議が閉幕:「テロとの戦い」継続、分離主義アジェンダ拒否、緊張緩和地帯合意の遵守、制憲委員会での憲法改革案提示を確認(2021年2月17日)

ロシアの避暑地ソチで2月16日に開幕したアスタナ15会議が予定されていた議事を終えて閉幕した。

2日目となる2月17日には、全体会合が開催され、ロシアのアレクサンドル・ラヴレンティフ・シリア問題担当大統領特使、イランのアリー・アスガル・ハージー外務大臣補、トルコのセダト・オナル外務副大臣、イラク、レバノン、ヨルダンの各国代表、ゲイル・ペデルセン・シリア問題担当国連特別代表、シリア政府代表団(アイマン・スーサーン外務在外居住者省次官が代表)、反体制派の代表団(シリア軍事革命諸勢力代表団、アフマド・トゥウマ氏が代表)が参加した。

全体会合では、イドリブ県の緊張緩和地帯の現況、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う人道状況などについて意見が交わされた。

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保障国であるロシア、トルコ、イランは閉幕声明で、ダーイシュ(イスラーム国)、ヌスラ戦線(シャーム解放機構)、アル=カーイダとつながりがあるその他すべての組織・個人に対する「テロとの戦い」の継続、シリアの主権と領土の一体性を妨げる分離主義アジェンダへの対抗、国連安保理決議第2254号、緊張緩和地帯にかかる合意などの遵守、制憲委員会(憲法制定委員会)の基本原則に基づいた憲法改革案の提示を行うことを確認するとともに、欧米諸国による一方的制裁に拒否の姿勢を示し、国際社会に対してさらなる人道支援を呼びかけた。

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ロシアのラヴレンティフ特使は、閉幕時の記者会見で、シリアでの「テロとの戦い」について議論するには、ダーイシュ、シャームの民のヌスラ戦線、そして一部諸外国が「穏健な反体制派」として再編しようとしているいわゆるシャーム解放機構だけでなく、あらゆるテロ組織との戦いに注力しなければならないと述べた。

また、イドリブ県で活動を続けるテロ組織がホワイト・ヘルメットと協力して、シリア軍による化学兵器使用をねつ造しようとしていると警鐘を鳴らした。

さらに、国際社会に対してシリアへの難民帰還を妨害しないよう呼びかけるとともに、シリア北東部各所に違法に駐留する米軍による資源の盗奪を拒否すると表明した。

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スーサーン外務在外居住者省次官は、閉幕時の記者会見で、米国とトルコの違法な部隊駐留が、安定回復とテロ撲滅を阻害し、分離主義運動を奨励する主因だと非難した。

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トゥウマ・シリア軍事革命諸勢力代表団代表とアイマン・アースィミー報道官は記者会見で憲法起草を開始するための作業計画、作業方法、日程が必要との立場を表明したことを明らかにした。

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SANA(2月17日付)、ザマーン・ワスル(2月17日付)、ドゥラル・シャーミーヤ(2月17日付)などが伝えた。

AFP, February 17, 2021、ANHA, February 17, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 17, 2021、Reuters, February 17, 2021、SANA, February 17, 2021、SOHR, February 17, 2021、Zaman al-Wasl, February 17, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民74人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は648,718人に(2021年2月17日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(2月17日付)を公開し、2月16日に難民74人(うち女性22人、子供37人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民74人(うち女性22人、子供37人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は648,718人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者253,470人(うち女性76,191人、子ども128,996人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,729,796人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は877,998人(うち女性263,467人、子供447,487人)となった。

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一方、国内避難民の新たな帰宅はなかった。

2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は72,958人(うち女性25,869人、子供28,881人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,341,554人(うち女性408,428人、子供672,647人)。

Ministry of Defence of the Russian Federation, February 17, 2021をもとに作成。

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