ロシア難民受入移送居住センター:難民357人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は646,553人に(2021年1月15日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(1月15日付)を公開し、1月14日に難民357人(うち女性107人、子供182人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民357人(うち女性107人、子供182人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は646,553人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者251,305人(うち女性75,540人、子ども127,896人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,735,845人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は875,833人(うち女性262,816人、子供446,387人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, January 15, 2021をもとに作成。

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米匿名高官「イスラエル軍のダイル・ザウル県への大規模爆撃で標的となった倉庫はイランの核開発プログラムを支援する材料を輸送するためのパイプラインとしても機能していた」(2021年1月14日)

AP(1月14日付)は、米国高官が匿名を条件に、1月13日のイスラエル軍によるダイル・ザウル県ダイル・ザウル市、ブーカマール市、マヤーディーン市に対する大規模爆撃に関して、標的となった倉庫は、イランの核開発プログラムを支援する材料を輸送するためのパイプラインとしても機能していたことを明らかにしたと伝えた。

AFP, January 14, 2021、ANHA, January 14, 2021、AP, January 14, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 14, 2021、Reuters, January 14, 2021、SANA, January 14, 2021、SOHR, January 14, 2021などをもとに作成。

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イラン・イスラーム革命防衛隊ゴドス軍団のカリームハーニー副司令官は13日のイスラエル軍によるダイル・ザイル県への大規模爆撃での人的被害を否定(2021年1月14日)

イラン・イスラーム革命防衛隊ゴドス軍団のアフマド・カリームハーニー副司令官(渉外担当)は、1月13日のイスラエル軍によるダイル・ザウル県ダイル・ザウル市、ブーカマール市、マヤーディーン市への爆撃に関して、「いかなる人的被害もなかった」と述べた。

ファールス通信(1月14日付)が伝えた。

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ダイル・ザウル県では、アイン・フラート(1月14日付)によると、「イランの民兵」が1月13日にイスラエル軍が大規模爆撃を行ったダイル・ザウル県ブーカマール市など各所で、イスラエル軍による新たな爆撃を回避するための再展開を行った。

AFP, January 14, 2021、ANHA, January 14, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 14, 2021、FARS, January 14, 2021、Reuters, January 14, 2021、SANA, January 14, 2021、SOHR, January 14, 2021などをもとに作成。

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シリア民主軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるラッカ県アイン・イーサー市近郊で国民軍の重機を砲撃で破壊(2021年1月14日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市近郊のジャフバル村北で、新たな拠点を設置していた国民軍の重機を砲撃、これを破壊した。

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アレッポ県では、ANHA(1月14日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるマンビジュ市西のジャームースィーヤ村を砲撃した。

AFP, January 14, 2021、ANHA, January 14, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 14, 2021、Reuters, January 14, 2021、SANA, January 14, 2021、SOHR, January 14, 2021などをもとに作成。

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イドリブ県では、アリーハー村へのシリア軍の砲撃で住民2人死亡、トルコ軍憲兵隊が越境しようとした若い男性1人を射殺(2021年1月14日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるアリーハー村を砲撃し、男女2人が死亡、複数人が負傷した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

シリア軍はまた「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方一帯を砲撃した。

一方、ハーリム市近郊では、越境を試みた若い男性1人が、トルコ軍憲兵隊によって射殺された。

トルコ軍はまた、兵站物資を積んだ車輌約20輌をカフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所からシリア領内に新たに進入させた。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍と「決戦」作戦司令室がガーブ平原のアンカーウィー村一帯を砲撃戦を行った。

「決戦」作戦司令室はまた、シリア政府の支配下にあるジューリーン村を砲撃した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるサナマイン市でオートバイに仕掛けられていた爆弾が爆発し、治安当局関係者1人とその父親でイフバーリーヤ・チャンネルの職員が死亡した。

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ダマスカス郊外県では、サウト・アースィマ(1月14日付)によると、シリア政府の支配下にあるタッル市のワーディー街道入り口に貼られているアサド大統領のポスターを何者かが焼き捨てる一方、市内の複数各所で、「国民は体制打倒を望む」、「自由よ永遠に」、「逮捕者が欲しい」、「出てけ」などと壁に落書きがされているのが見つかった。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を21件(イドリブ県13件、ラタキア県5件、アレッポ県1件、ハマー県2件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は15件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を9件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, January 14, 2021、ANHA, January 14, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 14, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, January 14, 2021、Reuters, January 14, 2021、SANA, January 14, 2021、Sawt al-‘Asima, January 14, 2021、SOHR, January 14, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民322人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は646,196人に(2021年1月14日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(1月14日付)を公開し、1月13日に難民322人(うち女性97人、子供164人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民322人(うち女性97人、子供164人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は646,196人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者250,948人(うち女性75,433人、子ども127,714人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,735,845人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は875,476人(うち女性262,709人、子供446,205人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, January 14, 2021をもとに作成。

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外務在外居住者省はイスラエル軍によるダイル・ザウル県への大規模爆撃に関して「分離主義テロ民兵が国民にテロ・犯罪・抑圧行為を行うなかで実施された」として、シリア民主軍(2021年1月13日)

外務在外居住者省は、国連事務総長と安保理議長に宛てて書簡を送り、イスラエル軍によるダイル・ザウル県ダイル・ザウル市、ブーカマール市、マヤーディーン市に対する爆撃について報告したうえで、「分離主義テロ民兵」が、米政権やいわゆる有志連合の支援を受けて、ハサカ県、ラッカ県、ダイル・ザウル県のシリア国民に対してテロ・犯罪・抑圧行為を行うなかで実施された」と表明、クルド民族主義組織の民主統一党(PYD)、同組織が主導する自治政体の北・東シリア自治局、同自治局の武装部隊で、人民防衛隊(YPG)を主体とする人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍によるシリア北東部への実効支配を暗に非難した。

AFP, January 13, 2021、ANHA, January 13, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 13, 2021、Reuters, January 13, 2021、SANA, January 13, 2021、SOHR, January 13, 2021などをもとに作成。

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サウジアラビア内務省はシリアなどへの渡航を解禁(2021年1月13日)

サウジアラビアの内務省は1月8日、治安当局が定める規制に従ったかたちでサウジアラビア人のシリアをはじめとする12カ国への渡航を3月31日に解禁すると発表した。

条件付きの渡航許可が下りるのは、リビア、シリア、レバノン、イエメン、イラン、トルコ、アルメニア、ソマリア、コンゴ民主共和国、アフガニスタン、ベネズエラ、ベラルーシ。

シリアへの渡航が条件付きながらも解禁されるのは、2012年に両国が断交して以来9年ぶり。

サウジアラビア国営のSPA通信(1月13日付)が伝えた。

AFP, January 13, 2021、ANHA, January 13, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 13, 2021、Reuters, January 13, 2021、SANA, January 13, 2021、SOHR, January 13, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアレッポ県タッル・リフアト市近郊一帯を砲撃、シリア民主軍と交戦(2021年1月13日)

アレッポ県では、ANHA(1月13日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のスムーカー村、ハルバル村、シャフバー・ダム、マルアナーズ村、マーリキーヤ村、シャワーリガ村を砲撃、シリア人権監視団によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がこれに応戦した。

AFP, January 13, 2021、ANHA, January 13, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 13, 2021、Reuters, January 13, 2021、SANA, January 13, 2021、SOHR, January 13, 2021などをもとに作成。

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イスラエル軍戦闘機がシリア政府の支配下にあるダイル・ザウル市、マヤーディーン市、ブーカマール市を大規模爆撃、50人以上死亡(2021年1月13日)

SANA(1月13日付)によると、シリア軍筋は報道声明を出し、1月13日午前1時10分、イスラエル軍戦闘機が、シリア政府の支配下にあるダイル・ザウル市、イラク国境に面するユーフラテス川西岸のブーカマール市一帯を爆撃し、攻撃の被害状況についての特定が行われている、と発表した。

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シリア人権監視団によると、爆撃はブーカマール市一帯、ブーカマール市一帯、マヤーディーン市一帯に対して24回にわたって行われ、シリア軍、レバノンのヒズブッラー、アフガニスタン人民兵からなるファーティミーユーン旅団などの「イランの民兵」の基地、拠点、武器弾薬ミサイル倉庫が標的となり、シリア人、イラク人、アフガニスタン人など少なくとも57人が死亡した。

ダイル・ザウル市一帯に対する爆撃は16回に及び、アイヤーシュ村の武器弾薬ミサイル倉庫、第137旅団基地、ダイル・ザウル市の軍事情報局、サルダ山が標的となり、シリア軍兵士10人、軍事治安局職員4人など26人が死亡した。

ブーカマール市一帯に対する爆撃は6回に及び、同市周辺に設置されたグリーン・ゾーン内の拠点、武器弾薬庫などが標的となり、「イランの民兵」のイラク人戦闘員15人が死亡した。

マヤーディーン市一帯に対する爆撃は2回で、同市近郊の砂漠地帯の農場地区に設置されている拠点と武器庫が狙われ、ファーティミーユーン旅団戦闘員11人と身元不明の外国人(非シリア人)4人が死亡した。

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また、反体制系サイトのニダー・フラート(1月13日付)によると、爆撃は、ダイル・ザウル市のパノラマ交差点、ブール・サイード地区のパン製造所、労働者住宅地区内の教育学部、放送塔、ダイル・ザウル空港一帯、マヤーディーン市のアラバ(ラフバ)の城塞、ブーカマール市のスィーバ地区、ビヤール・ハムル地区、スィヤール地区、ヒズブッラーが管理するアーイシャ病院、イラク人民動員隊の拠点複数カ所などにも及んだ。

ユーフラテス・ポスト(1月13日付)は、爆撃は50回以上に及び、数十人が死傷したと伝えた。

一方、シリア軍の発表では、死者は5人。

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米アラビア語衛星テレビ局のフッラ・チャンネル(1月13日付)は、シリア人7人を含む23人が死亡したと伝えた。

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爆撃に関して、AP(1月13日付)は、米国の諜報機関の高官は匿名で、米国との連携のもとに行われたと伝えた。

同匿名高官によると、イスラエルは、米国が提供した諜報に基づいて爆撃を実施したとした上で、マイク・ポンペオ国務長官が1月11日に、イスラエル諜報機関のモサドのヨシ・コーヘン長官とワシントンDCのレストラン・カフェ・マリノで会談を行っていたことを明らかにした。

米国高官が、シリアでの爆撃でイスラエルとの連携について言及するのはきわめて稀。

ただし、イスラエルは爆撃に関して公式の発表は行っていない。

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シリア人権監視団によると、イスラエル軍による爆撃の数時間後、所属不明の無人航空機(ドローン)1機が、ブーカマール市上空に飛来した。

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一方、アイン・フラート(1月13日付)は、イスラエルの爆撃に先立って、ブーカマール市内のスィヤーヒー・ホテルに駐留していたロシア軍部隊の将兵数十人が同地から撤退していたと伝えた。

理由は不明だが、ロシアとイランの水面下での対立を受けて撤退したものと見られるという。

AFP, January 13, 2021、Alhurra, January 13, 2021、ANHA, January 13, 2021、AP, January 13, 2021、‘Ayn al-Furat, January 13, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 13, 2021、Euphrates Post, January 13, 2021、Nida’ al-Furat, January 13, 2021、Reuters, January 13, 2021、SANA, January 13, 2021、SOHR, January 13, 2021などをもとに作成。

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新興のアル=カーイダ系組織の一つアンサール・タウヒードはイドリブ県のシリア軍基地を自作のロケット弾で攻撃し、兵士3人を殺害(2021年1月13日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、新興のアル=カーイダ系組織の一つアンサール・タウヒードが、シリア政府の支配下にあるハザーリーン村北のザイトゥーン軍事基地を自作のロケット弾で砲撃し、兵士3人(士官1人を含む)が死亡、7人が負傷した。

これに対して、シリア軍は「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のファッティーラ村、カドゥーラ村、カンスフラ村、スフーフン村、フライフィル村、マジュダリヤー村を砲撃し、「決戦」作戦司令室がこれに応戦した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるタファス市でカイワーン家とズウビー家の若者どうしが口論の末に撃ち合いとなり、3人が死亡した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を27件(イドリブ県10件、ラタキア県10件、アレッポ県3件、ハマー県4件)確認したと発表した。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を8件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, January 13, 2021、ANHA, January 13, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 13, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, January 13, 2021、Reuters, January 13, 2021、SANA, January 13, 2021、SOHR, January 13, 2021などをもとに作成。

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北・東シリア自治局はダーイシュのフランス人戦闘員の遺児7人をフランスに引き渡す(2021年1月12日)

シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の渉外関係局(外務省に相当)は、ハサカ県カーミシュリー市の本舎で、同地を訪問したフランスの使節団に、ダーイシュ(イスラーム国)のフランス人戦闘人の遺児7人の身柄を引き渡した。

これにより、2020年以降、北・東シリア自治局が身柄を引き渡したダーイシュの外国人戦闘員の家族の数は、160人(うち女性9人、子供151人)となった。

AFP, January 13, 2021、ANHA, January 13, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 13, 2021、Reuters, January 13, 2021、SANA, January 13, 2021、SOHR, January 13, 2021などをもとに作成。

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米主導の有志連合と思われる戦闘機がダイル・ザウル県を2度にわたって「イランの民兵」の拠点を爆撃(2021年1月12日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、所属不明の戦闘機4機が早朝、シリア政府の支配下にあるブーカマール市近郊の砂漠地帯にあるイラン・イスラーム革命防衛隊や「イランの民兵」の拠点複数カ所に対して爆撃を加えた。

また、その数時間後、所属不明の戦闘機複数機が再び飛来し、同地のイラン・イスラーム革命防衛隊や「イランの民兵」の拠点複数カ所を行った。

アイン・フラート(1月12日付)によると、爆撃は、ファーティミーユーン旅団がイラク領内からシリアにミサイルを搬入したことを受けたもので、米主導の有志連合が飛来するなかで実施され、4回の攻撃で20人以上が死傷したという。


なお、同サイトによると、イラン・イスラーム革命防衛隊は数日前に、爆撃を回避するためにブーカマール市近郊の砂漠地帯を通る線路近くに設置されていた拠点2カ所を撤収していたという。

AFP, January 12, 2021、ANHA, January 12, 2021、‘Ayn al-Furat, January 12, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 12, 2021、Reuters, January 12, 2021、SANA, January 12, 2021、SOHR, January 12, 2021などをもとに作成。

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ロシア軍がラッカ県のダーイシュ拠点に対して40回以上の爆撃を実施(2021年1月12日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機3機が、ガーニム・アリー村近郊のサバク地帯、ブーハマド村一帯にあるダーイシュ(イスラーム国)の拠点に対して爆撃を実施した。

同地などに対するロシア軍の爆撃は40回以上に達した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がアレッポ県ハナースィル市と県東部のイスリヤー村を結ぶ街道一帯でダーイシュ(イスラーム国)が動きを活発化させていることに対処するため、同地に増援部隊を派遣した。

AFP, January 12, 2021、ANHA, January 12, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 12, 2021、Reuters, January 12, 2021、SANA, January 12, 2021、SOHR, January 12, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍と国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるラッカ県アイン・イーサー市一帯を砲撃、シリア民主軍が応戦(2021年1月12日)

ラッカ県では、ANHA(1月11日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市近郊のムシャイリファ村、ジャフバル村、M4高速道路沿線一帯を砲撃、シリア人権監視団によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がこれに応戦した。

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アレッポ県では、ANHA(1月11日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市を砲撃した。

AFP, January 12, 2021、ANHA, January 12, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 12, 2021、Reuters, January 12, 2021、SANA, January 12, 2021、SOHR, January 12, 2021などをもとに作成。

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シリア国民連合が米国の支援を受け、シリア民主軍の政治母体であるシリア民主評議会とともに、シリア北東部に拠点を持つ新たな政治組織の結成をめざす(2021年1月11日)

ハッル・ネット(1月11日付)は、クルド人幹部司令官の話として、トルコで活動するシリア革命反体制派国民連立(シリア国民連合)、反体制派の指導者や活動家が、米国の支援を受けて、シリア民主軍の政治母体であるシリア民主評議会とともに、シリア北東部に拠点を持つ新たな政治組織を結成しようとしている、と伝えた。

この政治組織には、エジプトのカイロで活動してきたいわゆる「カイロ・プラットフォーム」の離反者、自由シリア軍の司令官が参加を予定しているが、その氏名については明らかにされなかった。

AFP, January 11, 2021、ANHA, January 11, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 11, 2021、al-Hall net, January 11, 2021、Reuters, January 11, 2021、SANA, January 11, 2021、SOHR, January 11, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアレッポ県タッル・リフアト市近郊を砲撃(2021年1月11日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のマルアナーズ村、アイン・ダクナ村、バイルーナ村を砲撃した。

AFP, January 11, 2021、ANHA, January 11, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 11, 2021、Reuters, January 11, 2021、SANA, January 11, 2021、SOHR, January 11, 2021などをもとに作成。

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「イランの民兵」の一つでアフガニスタン人によって構成されるファーティミーユーン旅団がイラン製のロケット弾をシリアに持ち込む一方、所属不明のドローンがダイル・ザウル県南東部に飛来、8回の爆発が発生(2021年1月11日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、「イランの民兵」の一つでアフガニスタン人によって構成されるファーティミーユーン旅団が、イラン製のロケット弾を野菜・果物運搬用の大型トラック4台に積んで、イラクからシリア領内に持ち込んだ。

一方、シリア政府の支配下にあるブーカマール市南では、所属不明の無人航空機(ドローン)が飛来、これと時を同じくして8回の爆発が起きた。

爆発が発生した一帯は、「イランの民兵」の展開地域。

AFP, January 11, 2021、ANHA, January 11, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 11, 2021、Reuters, January 11, 2021、SANA, January 11, 2021、SOHR, January 11, 2021などをもとに作成。

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ダーイシュがダイル・ザウル市近郊の砂漠地帯で、シリア軍とパレスチナ人民兵のクドス旅団の拠点複数カ所を襲撃し、兵士・民兵8人死亡、11人負傷(2021年1月11日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)がダイル・ザウル市近郊の砂漠地帯で、シリア軍とパレスチナ人民兵のクドス旅団の拠点複数カ所を襲撃し、兵士・民兵8人が死亡、11人が負傷した。

AFP, January 11, 2021、ANHA, January 11, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 11, 2021、Reuters, January 11, 2021、SANA, January 11, 2021、SOHR, January 11, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍は「決戦」作戦司令室の支配下にあるアレッポ県アターリブ市南のワサータ村に新たな軍事拠点を設置(2021年1月11日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコ軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるアターリブ市南のワサータ村に新たな軍事拠点を設置した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

これにより、シリア領内(緊張緩和地帯第1ゾーン)にあるトルコ軍監視所・拠点は70カ所、撤去済みとなった監視所・拠点は13カ所となった。

トルコ軍の監視所・拠点が設置されている場所は以下の通り:

監視所
イドリブ県:サルワ村(第1監視所)、ジスル・シュグール市(イシュタブリク村)(第11監視所)
アレッポ県:登塔者聖シメオン教会跡(第2監視所)
ラタキア県:ザイトゥーナ村(第12監視所)

拠点
イドリブ県:サラーキブ市(2カ所)、タルナバ村、ナイラブ村、クマイナース村、サルミーン市、タフタナーズ航空基地、マアーッラト・ナアサーン村(2カ所)、マアッラトミスリーン市、マストゥーマ村(バアス前衛キャンプ)、タルマーニーン村、バルダクリー村、ナフラヤー村、ムウタリム村、ブサンクール村(3カ所)、ナビー・アイユーブ丘、バザーブール村、ラーム・ハムダーン村、アブザムー町、ムシャイリファ村、タッル・ハッターブ村、ビダーマー町(2カ所)、ナージヤ村、ズアイニーヤ村(2カ所)、ガッサーニーヤ村、クファイル村、バクサルヤー村、フライカ村、バルナース村、アリーハー市、ジャンナト・クラー村、バサーミス村、カイヤーサート村、マルイヤーン村、マアッラータ村、タフタナーズ市、マンタフ村、ムハムバル村(2カ所)、ラーキム丘、バイルーン村、クークフィーン村、ダイル・サンバル村・イフスィム町間、バーラ村、バイルーン村、マルカブ丘、バドラーン丘、バーラ村、カドゥーラ村
アレッポ県:アナダーン市、ジーナ村(2カ所)、カフル・カルミーン村、タワーマ村、第111中隊基地、アターリブ市、ダーラ・イッザ市、カフル・ヌーラーン村、バータブー村、ワサータ村
ハマー県:ムガイル村

また撤退が完了した監視所・拠点は以下の通り:

監視所
イドリブ県:サルマーン村(第7監視所)、タッル・トゥーカーン村(第8監視所)
アレッポ県:アナダーン山(第3監視所)、シャイフ・アキール山(第4監視所)、アレッポ市ラーシディーン地区(南)(第5監視所)、アイス村(アイス丘)(第6監視所)
ハマー県:ムーリク市(第9監視所)、シール・マガール村(第10監視所)

拠点
イドリブ県:サラーキブ市(1カ所)、マアッル・ハッタート村
アレッポ県:アレッポ市ラーシディーン地区、ハーン・トゥーマーン村、ズィルバ村(クーラーニー工場)

AFP, January 11, 2021、ANHA, January 11, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 11, 2021、Reuters, January 11, 2021、SANA, January 11, 2021、SOHR, January 11, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

「イランの民兵」の一つでパキスタン人によって構成されているザイナビーユーン旅団がラッカ県マアダーン町で地元名士と会合し、住民を勧誘(2021年1月11日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、「イランの民兵」の一つでパキスタン人によって構成されているザイナビーユーン旅団が、本部を設置しているマアダーン町で地元名士と会合を開いた。

会合では、福祉や食糧の供給を見返りとして、地元住民の旅団への勧誘が行われた。

AFP, January 11, 2021、ANHA, January 11, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 11, 2021、Reuters, January 11, 2021、SANA, January 11, 2021、SOHR, January 11, 2021などをもとに作成。

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イラン・イスラーム革命防衛隊の古参司令官ゴラーム・ハサン・デフガーン・アーザード氏がシリアで死亡(2021年1月10日)

イラン学生通信(ISNA、1月10日付)などイランの各メディアは、イラン・イスラーム革命防衛隊の古参司令官の一人ゴラーム・ハサン・デフガーン・アーザード氏がシリア国内で死亡したと発表した。

死因は不明。

AFP, January 11, 2021、ANHA, January 11, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 11, 2021、ISNA, January 10, 2021、Reuters, January 11, 2021、SANA, January 11, 2021、SOHR, January 11, 2021などをもとに作成。

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ハマー県でシリア軍とダーイシュの戦闘、ロシア軍の爆撃が続くなか、ラッカ県、ダイル・ザウル県でシリア軍、国防隊、クドス旅団が攻撃を受ける(2021年1月10日)

ハマー県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)が県東部のラフジャーン村一帯にあるシリア軍の拠点複数カ所を激しく攻撃、シリア軍および親政権民兵と交戦した。

戦闘激化を受けて、ロシア軍戦闘機複数機が、県東部一帯に対して重点的に爆撃を実施した。

ロシア軍戦闘機はまた、ヒムス県東部、ラッカ県西部の砂漠地帯でもダーイシュを狙って爆撃を実施した。

ロシア軍は1月7日以降、各所に170回以上の爆撃を実施、8日以降の戦闘でシリア軍・親政権民兵の兵士19人、ダーイシュ戦闘員12人が死亡している。

一方、ラフジャーン村、シャークースィーヤ村一帯で1月8日に消息を絶ったシリア軍将兵約15人からの連絡は途絶えたままだという。

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ダイル・ザウル県では、タルトゥース24(1月10日付)などによると、シリア政府の支配下にあるシューラー村近郊の砂漠地帯で、国防隊とパレスチナ人民兵のクドス旅団の部隊からなる車列が要撃を受け、国防隊の兵士8人(ほとんどがダイル・ザウル県マヤーディーン市)、クドス旅団の民兵6人が死亡、数十人が負傷した。

要撃したのは、ダーイシュ(イスラーム国)だと思われる。

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シリア人権監視団は、2021年1月1日以降、ロシア軍による爆撃は400回以上に達する一方、ダーイシュによる攻撃や戦闘で死亡したシリア軍と親政権民兵の兵士は44人にのぼっていると発表した。

AFP, January 10, 2021、ANHA, January 10, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 10, 2021、Reuters, January 10, 2021、SANA, January 10, 2021、SOHR, January 10, 2021、Tartus 24, January 10, 2021などをもとに作成。

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米軍の車列がハサカ県マーリキーヤ市から穀物を積んでイラクへ移動する一方、米主導の有志連合はダイル・ザウル県のCONOCOガス工場とウマル油田の基地の軍備を増強(2021年1月10日)

ハサカ県では、SANA(1月10日付)によると、米軍の貨物トレーラー、冷蔵冷凍トレーラー約10輌からなる車列が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるマーリキーヤ市から、イラクとの国境に違法に設置されているワリード国境通行所に向かった。

車列は、シリア国内の穀物サイロから盗奪した小麦などの穀物を積んでいるという。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、米主導の有志連合の車輌約25輌からなる車列が兵站物資などを積んで、イラクとの国境に違法に設置されているワリード国境通行所からシリア領内に新たに進入し、ダイル・ザウル県のCONOCOガス工場とウマル油田に設置されている基地に向かった。

AFP, January 10, 2021、ANHA, January 10, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 10, 2021、Reuters, January 10, 2021、SANA, January 10, 2021、SOHR, January 10, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民572人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は644,630人に(2021年1月10日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(1月10日付)を公開し、1月9日に難民572人(うち女性172人、子供292人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民572人(うち女性172人、子供292人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は644,630人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者249,382人(うち女性74,963人、子ども126,915人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,735,845人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は873,910人(うち女性262,239人、子供445,406人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, January 10, 2021をもとに作成。

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ロシア軍がハマー県、ラッカ県、ヒムス県でダーイシュへの爆撃を継続(2021年1月9日)

ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がイスリヤー村一帯でダーイシュ(イスラーム国)に対する掃討作戦を継続するなか、ロシア軍戦闘機が同地を爆撃した。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が県西部のラサーファ砂漠一帯でダーイシュ(イスラーム国)に対する掃討作戦を継続するなか、ロシア軍戦闘機が同地を爆撃した。

一方、ハーブール(1月9日付)によると、シリア軍第4師団に所属する部隊が、ラサーファ市とスィフヤーン村を結ぶ街道に敷設されていた地雷に触れ、爆発により兵士9人が死亡、多数が負傷した。

地雷はダーイシュ(イスラーム国)によって敷設されたものと思われる。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がスフナ市近郊の砂漠地帯でダーイシュ(イスラーム国)に対する掃討作戦を継続するなか、ロシア軍戦闘機が同地を爆撃した。

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シリア人権監視団によると、ロシア軍の爆撃は40回以上におよんだ。

また、過去3日間でのロシア軍(およびシリア軍)戦闘機による爆撃は170回以上に達し、過去48時間の戦闘で、シリア軍および国防隊の兵士19人とダーイシュの戦闘員12人が死亡しているという。

 

AFP, January 9, 2021、ANHA, January 9, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 9, 2021、al-Khabur, January 9, 2021、Reuters, January 9, 2021、SANA, January 9, 2021、SOHR, January 9, 2021などをもとに作成。

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所属不明の無人航空機(ドローン)がトルコ占領下のアレッポ県バーブ市近郊の石油バーナー複数機をミサイル攻撃(2021年1月9日)

アレッポ県では、ANHA(1月9日付)によると、トルコの占領下にあるバーブ市近郊のタルヒーン村で、所属不明の無人航空機(ドローン)1機が、石油バーナー複数機をミサイルで攻撃、大規模火災が発生した。

https://youtu.be/A1jmgczqZlM

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ラッカ県では、ANHA(1月9日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市近郊のムシャイリファ村、M4高速道路沿線を砲撃した。

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ハサカ県では、SANA(1月9日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・タムル町北のダルダーラ村を砲撃した。

AFP, January 9, 2021、ANHA, January 9, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 9, 2021、Reuters, January 9, 2021、SANA, January 9, 2021、SOHR, January 9, 2021などをもとに作成。

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シリア民主軍への抗議デモが続くダイル・ザウル県アズバ村で米軍による砲撃と思われる爆発で子供1人死亡(2021年1月9日)

ダイル・ザウル県では、SANA(1月9日付)によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の徴兵に対する抗議が続いている北・東シリア自治局の支配下にあるアズバ村に対して、米軍が砲撃を加え、子供1人が死亡、その母親が負傷した。

これに関して、シリア人権監視団は、米主導の有志連合が違法に基地を設置し、駐留しているCONOCOガス工場からの砲撃により爆発が発生したという情報と、爆発性戦争残存物(ERW)が爆発したとの情報が錯綜していると発表した。

一方、SANAによると、北・東シリア自治局の支配下にあるダマーン村では、正体不明の武装集団がシリア民主軍の部隊に発砲し、兵士1人が死亡した。

また、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の支配下にあるアズバ村で、シリア民主軍の兵士が何者かの発砲を受けて死亡した。

AFP, January 9, 2021、ANHA, January 9, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 9, 2021、Reuters, January 9, 2021、SANA, January 9, 2021、SOHR, January 9, 2021などをもとに作成。

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ロシア軍が「決戦」作戦司令室支配地域への爆撃は2021年に入ってこれが初めて爆撃(2021年1月9日)

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機が、「決戦」作戦司令室の支配下にあるクルド山地方のカッバーナ村一帯を爆撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

ロシア軍による「決戦」作戦司令室支配地域への爆撃は2021年に入ってこれが初めて。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のファッティーラ村、スフーフン村、カンスフラ村、フライフィル村、バイニーン村を砲撃した。

これに対して、「決戦」作戦司令室は、ミラージャ村一帯を攻撃し、シリア軍兵士1人を殺害、1人を負傷させた。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を2件(イドリブ県0件、ラタキア県0件、アレッポ県1件、ハマー県1件)確認したと発表した。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を9件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, January 9, 2021、ANHA, January 9, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 9, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, January 9, 2021、Reuters, January 9, 2021、SANA, January 9, 2021、SOHR, January 9, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民471人と国内避難民(IDPs)2人が新たにシリア政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は644,058人、2019年以降帰還したIDPsは66,675人に(2021年1月9日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(1月9日付)を公開し、1月8日に難民471人(うち女性141人、子供240人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民471人(うち女性141人、子供240人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は644,058人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者248,810人(うち女性74,791人、子ども126,623人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,735,845人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は873,338人(うち女性262,067人、子供445,114人)となった。

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一方、国内避難民2人が新たに帰宅した。

うちダマスカス郊外県東グータ地方に帰宅したのは0人、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは2人、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所およびハマー県スーラーン町の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

グラーブ山通行所経由の帰還者のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は2人(女性1人、子供1人)だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は66,675人(うち女性23,223人、子供27,458人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,335,271人(うち女性405,782人、子供671,224人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, January 9, 2021をもとに作成。

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