ダマスカス郊外県では、クッルナー・シュラカー(1月26日付)によると、ハーン・シャイフ・キャンプおよびダルーシャー村一帯で軍と反体制武装集団の戦闘が激化、反体制武装集団が一時ダマスカス県とサフナーヤー市を結ぶ街道を閉鎖、軍がこれに対してヘリコプターで爆撃を行った。
Kull-na Shuraka’, January 24, 2014をもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.
Detail Report on the Arab Spring in Syria: Latest Situation in Syria / アラビア語の新聞、通信社、ウェブサイトなどを通じて収集した情報をもとに、シリア情勢をより網羅的に把握・紹介することをめざします。
ダマスカス郊外県では、クッルナー・シュラカー(1月26日付)によると、ハーン・シャイフ・キャンプおよびダルーシャー村一帯で軍と反体制武装集団の戦闘が激化、反体制武装集団が一時ダマスカス県とサフナーヤー市を結ぶ街道を閉鎖、軍がこれに対してヘリコプターで爆撃を行った。
Kull-na Shuraka’, January 24, 2014をもとに作成。
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民主統一党のサーリフ・ムスリム共同党首は、ジュネーブ2会議が開催されているスイスのジュネーブで記者会見を開き「一部の勢力が、自分たちが検討中の問題解決策から我々を排除しようとしている。彼らは誰も代表していない。しかし、我々は我々の民主的権利を得るまで闘争を続けるだろう」と述べた。

ムスリム共同党首はまた、シリア革命反体制勢力国民連立に加盟しジュネーブ2会議に参加しているシリア・クルド国民評議会を「マイノリティ」だと非難し、「その努力は破綻するだろう」と断じた。
『シャルク・アウサト』(1月25日付)が伝えた。
al-Sharq al-Awsat, January 24, 2014をもとに作成。
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アフダル・ブラーヒーミー共同特別代表は、ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣、シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長と個別に会談し、24日にジュネーブの国連本部で予定されていた直接会談を25日午前に行うと発表した。
シリア革命反体制勢力国民連立代表団が政府代表団との同席を拒否したのが延期の理由。
ブラーヒーミー特別代表の駐ダマスカス代表を務め、現在ジュネーブに滞在中のムフタール・ラマーニー氏は『ハヤート』(1月25日付)に対して、連立の代表団が同じ部屋で席をともにすることを拒否している旨、シリア政府代表団に伝えたことを明らかにした。
またラマーニー氏によると、連立の代表団は「和平締結」を望んでいないとしたうえで、「彼らはジュネーブ合意にまったく合致しない前提条件を示しており、それはシリア国民の意思、さらにはブラーヒーミー氏のプロジェクトにも反している」と批判した。
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『ハヤート』(1月26日付)は、複数のアラブ筋の話として、22日のワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣の演説において、ジュネーブ合意を軽視したことに対して、ロシアが介入し、態度を軟化させることを求めたと報じた。
これを受け、バッシャール・ジャアファリー国連代表大使が「ジュネーブ合意をパッケージで交渉する」と述べる一方、ウムラーン・ズウビー情報大臣も「胸襟を開いて、建設的に議論するためにジュネーブに来た」と述べたのだという。
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『ハヤート』(1月25日付)は、22日から25日の予定でスイスのダボスで開催された世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)のいわゆる「IGWEL 」(Informal Gathering of World Economic Leaders (World Economic Forum)などでシリア情勢への対応が審議されたと報じた。
同報道によると、会合にはコフィ・アナン前国連事務総長主催のもと、イラン、エジプト、ヨルダン、トルコ、EUの外相が参加、複数の消息筋によると、イランのモハンマド・ジャヴァード・ザリーフ外務大臣が、ジュネーブ合意へのイランの姿勢の転換に関して、シリアにおいて「敗者も勝者もないことが決定的になる」ことが姿勢転換の起点になると述べたという。
またザリーフ外務大臣は、ヒズブッラーに関して「自分自身、そしてシリアのシーア派巡礼地を自衛するために自ら戦闘に参加すると決定した」と擁護しつつも、「非シリア人の戦闘員はシリアを去るべきだ」とも述べたという。
一方、ジョン・ケリー米国務長官はダボス会議で、「国民に対して罪を犯したアサドは正統性を回復できないし、シリアの未来を担うこともできない」と述べる一方、「反体制勢力はアサドが権力にとどまる限り、戦闘を止めないだろう…。アサドの残留にコンセンサスが得られることは決してないだろう…。ジュネーブ合意は、反体制勢力がアサドの残留を認めることを意味しない」と述べた。
また「アサドは世界のテロを引きつける材台の要因」と批判した。
他方、サウジアラビアの前総合情報庁長官のトゥルキー・ファイサル王子は、シリアにおけるレバノンのイラクのシーア派民兵の撤退を求める決議を国連が採択しようとしないと非難した。
このほか、ヨルダンのナースィル・ジャウダ外務大臣は「モントルーの会議は、シリアのための政治プロセスを国際的に承認するものだ」と述べた。
AFP, January 24, 2014、AP, January 24, 2014、Champress, January 24, 2014、al-Hayat, January 25, 2014、Iraqinews.com, January 24, 2014、Kull-na Shuraka’, January 24, 2014、Naharnet, January 24, 2014、NNA, January 24, 2014、Reuters, January 24, 2014、Rihab News, January 24, 2014, January 25, 2014、SANA, January 24, 2014、UPI, January 24, 2014などをもとに作成。
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シャームの民のヌスラ戦線はインターネットを通じて声明を出し「我々、レバノンのヌスラ戦線は、イランの党(ヒズブッラー)とその基地…拠点が、どこにあろうと我々の合法的な標的であると宣言する」と発表した。

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スイスから帰国したアドナーン・マンスール暫定外務大臣はベイルート国際空港で、ジュネーブ2会議でのシリア革命反体制勢力国民連立の姿勢に関して「当事者の一部が…障害となるような前提条件を示しているなかでは、大会が解決策の導出に資さないと思った…。2012年6月のジュネーブ合意には、シリアの移行期を想定しているだけで、アサド大統領が退任するかどうかは明言していない」と述べた。
また「一部の国がジュネーブ2会議でヒズブッラーをテロ組織だと述べたが、これは決して受け入れられない。なぜなら、国と国民を守り、イスラエルという敵に立ち向かい、国土を防衛してきたレジスタンスはこうしたレッテル付けをなされ得ないからだ」と述べた。
ナハールネット(1月24日付)が伝えた。
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NNA(1月24日付)によると、ベカーア県ヘルメル郡の山間部にロケット弾3発が着弾した。
AFP, January 24, 2014、AP, January 24, 2014、Champress, January 24, 2014、al-Hayat, January 25, 2014、Iraqinews.com, January 24, 2014、Kull-na Shuraka’, January 24, 2014、Naharnet, January 24, 2014、NNA, January 24, 2014、Reuters, January 24, 2014、Rihab News, January 24, 2014, January 25, 2014、SANA, January 24, 2014、Syria-news.com, January 24, 2014、UPI, January 24, 2014などをもとに作成。
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ラッカ県では、シリア・ニュース(1月24日付)によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がラッカ市内で、市民2人を預言者を侮辱した罪で公開処刑(斬首)した。

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アレッポ県では、リハーブ・ニュース(1月24日付)によると、アレッポ市各所を軍が「樽爆弾」で爆撃し、17人が死亡したという。
一方、SANA(1月24日付)によると、アレッポ中央刑務所周辺、シャイフ・ナッジャール市(工業団地地区)、フライターン市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
アレッポ市では、サーリヒーン地区、カルム・フーミド地区、スッカリー地区、ファルドゥース地区、シャッアール地区、サーフール地区、カルム・マイサル地区、カッラーサ地区、ダウワール・ハーウーズ南部、バーブ・ナイラブ東部、シャイフ・サイード地区、サイイド・アリー地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、タウヒード旅団の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。
このほか、ロイター通信(1月24日付)によると、サウジアラビア人アブドゥッラー・スライマーン・サーリフ・ダッバーフ氏(アブー・アリー・カースィミー)が、バーブ市に対するシリア軍の爆撃で死亡した。
バーブ市はイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)によって占拠されている。
ダッバーフ氏は、パキスタン、アフガニスタンでの戦闘経験があり、サウジアラビア当局は2011年に46人の容疑者とともにダッバーフ氏を指名手配していた。
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ハマー県では、リハーブ・ニュース(1月24日付)によると、ハマー市郊外の複数の村を軍が砲撃し、少なくとも3人が死亡したという。
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ダルアー県では、リハーブ・ニュース(1月24日付)によると、シャイフ・マスキーン市を軍が爆撃して、数十人が負傷したという。
一方、SANA(1月24日付)によると、ダルアー市各所、アトマーン村郊外、インヒル市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ダマスカス郊外県では、SANA(1月24日付)によると、ヤブルード市郊外、ナースィリーヤ村、ダーライヤー市、ハーン・シャイフ・キャンプ、ハラスター市、マアルーラー市、ワーディー・バスィーマで、軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ダマスカス県では、SANA(1月24日付)によると、ジャウバル区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ヒムス県では、SANA(1月24日付)によると、ヒムス市ジャウラト・シヤーフ地区、カラービース地区、バーブ・フード地区、ガースィビーヤト・ナイーム村、キースィーン村、サアン村、ラスタン市、ザーラ村、ヒワーラ村、ワーディー・ザリール村、タッルドゥー市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
またレバノン領内からクサイル市郊外に潜入しようとした反体制武装集団を軍が撃退した。
AFP, January 24, 2014、AP, January 24, 2014、Champress, January 24, 2014、al-Hayat, January 25, 2014、Iraqinews.com, January 24, 2014、Kull-na Shuraka’, January 24, 2014、Naharnet, January 24, 2014、NNA, January 24, 2014、Reuters, January 24, 2014、Rihab News, January 24, 2014, January 25, 2014、SANA, January 24, 2014、UPI, January 24, 2014などをもとに作成。
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ウムラーン・ズウビー情報大臣は、ジュネーブ2会議出席のため滞在中のスイスのジュネーブで記者団に対し「シリア政府代表団は、政治的意思、愛国的意思、そしてアサド大統領からの明確の指示のもと、政治的トラックの成功に真摯に取り組む」と述べるとともに、「胸襟を開き、自由で愛国的な意思のもと…国益とシリア国民を守るべくジュネーブに来たのであり…、義務を果たすまでとどまり、動揺に屈することも、撤退、譲歩することもない」と強調した。
また「大統領退任を条件とすること、そして移行期統治機関について話すことは幻想だ。外務在外居住者省はすでに、ブラーヒーミー氏と潘国連事務総長に、こうしたことに関するジュネーブ合意の文言に態度を保留すると通達済みだ…。ジュネーブに招待された段階で回答済みだ」としたうえで、「再立候補を許すシリアの憲法に従い、任期を全うするだろう」と述べた。
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ファイサル・ミクダード外務在外居住者副大臣は「問題を複雑にすべきではない。我々は反体制勢力が信頼の持てる代表であって欲しい。つまり国内のすべての反体制勢力の当事者を代表して欲しい…。今我々が座ろうとしているのはいったい誰なんだ?」と述べた。
この発言に関して『ハヤート』(1月25日付)は、シリア政府代表団が、連立代表団に自由シリア軍参謀委員会(アフマド・ジャクル氏)、シリア革命家戦線、ムジャーヒディーン軍のメンバーの枠が確保されていることに難色を示していると解説した。
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シリア・アラブ・テレビ(1月24日付)は、ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣がアフダル・ブラーヒーミー共同特別代表に対して、「明日(25日)、真摯なかたちで会合が開かれない場合、先方が真剣さと準備を欠いているとみなし、ジュネーブを去ると通達した」と報じた。
これに関して、AFP(1月24日付)は、シリア政府代表団筋の話として「脅迫ではなく、反体制勢力により真剣になるようブラーヒーミー氏に圧力をかけてもらうことを求める呼びかけ」だと報じた。
AFP, January 24, 2014、AP, January 24, 2014、Champress, January 24, 2014、al-Hayat, January 25, 2014、Iraqinews.com, January 24, 2014、Kull-na Shuraka’, January 24, 2014、Naharnet, January 24, 2014、NNA, January 24, 2014、Reuters, January 24, 2014、Rihab News, January 24, 2014, January 25, 2014、SANA, January 24, 2014、UPI, January 24, 2014などをもとに作成。
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シリア人権監視団によると、第4師団ダマスカス護衛隊が声明を出し、ジュネーブ2会議に参加するシリア革命反体制勢力国民連立への支持を表明した。
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シリア革命反体制勢力国民連立のナズィール・ハキーム氏はAFP(1月24日付)に、「彼ら(シリア政府)がジュネーブ合意の実施についての交渉に同意しなければ、我々は彼らと席をともにしない」と述べた。
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シリア国民評議会の元事務局長で、ジュネーブ2会議におけるシリア革命反体制勢力国民連立の代表団に個人として参加しているブルハーン・ガルユーン氏は、ジュネーブ2会議の交渉が失敗に終われば、連立は国連安保理にジュネーブ合意付託を求めることになろう、と述べた。
リハーブ・ニュース(1月24日付)が伝えた。
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クルド民主政治連合は声明を出し、ハサカ県タッル・ハミース市一帯での民主統一党人民防衛隊とイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)、シャームの民のイスラーム戦線との戦闘で、クルド人側に約150人の犠牲者が出たことに関して、民主統一党がヌスラ戦線に情報を漏洩したことが犠牲をもたらしたと断じ、非難した。
シリア民主政治連合は、シリア・クルド・イェキーティー党、シリア・クルド・アーザーディー党、シリア・クルド民主党アル・パールティなどからなる政治同盟。
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ユーチューブ(http://www.youtube.com/watch?v=NPMfkFJeaKQ&feature=player_embedded)で、4歳の男の子が銃を撃ち、撮影者の質問に対して、自分の名前は「アブー・バクル・バグダーディー(イラク・シャーム・イスラーム国指導者の名前)です」と答える映像がアップされた。
AFP, January 24, 2014、AP, January 24, 2014、Champress, January 24, 2014、al-Hayat, January 25, 2014、Iraqinews.com, January 24, 2014、Kull-na Shuraka’, January 24, 2014、Naharnet, January 24, 2014、NNA, January 24, 2014、Reuters, January 24, 2014、Rihab News, January 24, 2014, January 25, 2014、SANA, January 24, 2014、UPI, January 24, 2014などをもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.