ロシアのラヴロフ外務大臣:「我々はトルコと、シリアの反体制派を「中立化」しアサド大統領と会談できるようにすることで合意した」(2022年12月7日)

ロシアのセルゲイ・ラヴロフ外務大臣は、首都モスクワでのプロマコフ朗読フォーラムで演説し、「我々はトルコと、シリアの反体制派諸派を「中立化」し、他の反体制派を代表するかたちで、バッシャール・アサド大統領と会談できるようにすることで合意した」と述べた。

ラブロフ外務大臣はまた、「シリアとロシアは関係を強化し、国境の安全を確保し、ハーフィズ・アサドの時代のように関係を回復しなければならない」と付言した。

SANA(12月6日付)、ドゥラル・シャーミーヤ(12月6日付)などが伝えた。

AFP, December 7, 2022、ANHA, December 7, 2022、al-Durar al-Shamiya, December 7, 2022、Reuters, December 7, 2022、SANA, December 7, 2022、SOHR, December 7, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア民主軍のアブディー司令官:「米国は声明を出すだけで何もしない」「ロシアは中立的」「我々はおおむねシリア軍の防衛システムの一部をなしているが、そこには条件がある」(2022年12月7日)

『シャルク・アウサト』(12月7日付)は、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍のマズルーム・アブディー司令官とのインタビュー記事を掲載した。

インタビューはイブラヒーム・ハミーディー氏が5日にズームを通じて行ったもので、アブディー司令官は、2019年にトルコがシリア北部に対して行った「平和の泉」作戦に際して、ドナルド・トランプ米政権がシリア民主軍を裏切ったと主張した。

アブディー司令官はまた、ジョー・バイデン米政権が再びシリア民主軍を「裏切る」可能性について以下の通り述べた。

我々は常に懸念している。だが、我々は米国の新政権(バイデン政権)が約束を守り、トルコがいかなる作戦を実行することも許さないことを願っている。
(トルコ軍の航空機は)ダイル・ザウル県に入り、国境から80キロも奥地にある(ハサカ県の)フール・キャンプを標的とした。シリアの領空はすべて開かれてしまっている。
米国は声明を出す以外何もしていない。

一方、ロシアやシリア政府については次のように述べた。

今のところ、ロシアは我々とトルコの間で中立な立場におり、2019年のソチ合意を適用し、これに対する違反に対処しようとしている。
我々はおおむねシリア軍の防衛システムの一部をなしている。だが、そこには条件、そして細目がある。我々は10年を経て、10万人以上の兵士を擁するようになっており、彼らは戦闘に参加している。彼らには、憲法、法律に基づいた解決策が必要だ。シリア民主軍は軍のなかでの独自性と独自の役割が必要だ。
我々はダマスカスに使節団を送っている。問題解決の機が熟せば、私もダマスカスに赴きたい。

AFP, December 7, 2022、ANHA, December 7, 2022、al-Durar al-Shamiya, December 7, 2022、Reuters, December 7, 2022、SANA, December 7, 2022、al-Sharq al-Awsat, December 7, 2022、SOHR, December 7, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

国民解放戦線やシリア国民軍に参加するアル=カーイダ系のシャーム自由人イスラーム運動に所属する4組織がシャーム解放機構指揮下での活動を停止し、「アビー・スライマーン・ハマウィー」を名乗る新たな武装集団の指揮下に(2022年12月7日)

シリア人権監視団などによると、アル=カーイダの系譜を汲み、国民解放戦線やシリア国民軍に参加しているシャーム自由人イスラーム運動に所属する4つの武装集団が声明を出し、シャーム解放機構指揮下での活動を停止し、「アビー・スライマーン・ハマウィー」を名乗る新たな武装集団の指揮下に入ると表明した。

声明を出したのは、アビー・ジャアファル大隊(沿岸地区)、精鋭集団、予備歩兵部隊、迎撃装甲部隊(シャーム地区)。

11月9日にもイドリブ県で活動するシャーム自由人イスラーム運動所属の4つの武装集団が、メンバーに対する司令部の対応に異議を唱え、活動を停止するとの声明を出していた。

ウマル・ファールーク旅団(イドリブ)、アンサール・ハック(マアッラト・ヌウマーン)、アフマド・アッサーフ大隊(ビンニシュ)、イスラーム暁旅団(カフルルーマー)。

これを受け、シャーム自由人イスラーム運動に所属する複数の武装集団が共同声明を出し、アーミル・シャイフ氏ら司令部を解任し、ユースフ・ハマウィー氏を新司令官に任命するとの声明を出していた。

AFP, December 7, 2022、ANHA, December 7, 2022、al-Durar al-Shamiya, December 7, 2022、Reuters, December 7, 2022、SANA, December 7, 2022、SOHR, December 7, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

北・東シリア自治局の支配下にあるアレッポ市のシャイフ・マクスード地区とアシュラフィーヤ地区にシリア政府支配地から灯油が供給される(2022年12月7日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の支配下にあるアレッポ市のシャイフ・マクスード地区とアシュラフィーヤ地区に、灯油を積んだトレーラー15輌がシリア政府支配地から入り、地元の評議会の監督のもと発電施設、パン製造所などに燃料が配給された。

AFP, December 7, 2022、ANHA, December 7, 2022、al-Durar al-Shamiya, December 7, 2022、Reuters, December 7, 2022、SANA, December 7, 2022、SOHR, December 7, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ハマー県ガーブ平原での戦闘でシリア軍兵士1人、シャーム解放機構戦闘員1人が死亡(2022年12月7日)

ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍部隊が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原一帯に潜入し、シャーム解放機構と交戦、双方1人、合わせて2人が死亡した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

**

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のフライフィル村、スフーフン村を砲撃した。

これに対して「決戦」作戦司令室はシリア政府の支配下にあるダール・カビーラ村を砲撃した。

**

シリア人権監視団によると、マルアナーズ村一帯でシリア軍、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がシリア国民軍と激しく交戦した。

**

スワイダー県では、シリア人権監視団によると、ラーヒサ村で住民が正体不明の武装集団によって銃で撃たれて死亡した。

AFP, December 7, 2022、ANHA, December 7, 2022、al-Durar al-Shamiya, December 7, 2022、Reuters, December 7, 2022、SANA, December 7, 2022、SOHR, December 7, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ軍がハサカ県、アレッポ県、ラッカ県を砲撃(2022年12月7日)

ハサカ県では、ANHA(12月7日付)、SANA(12月7日付)によると、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアブー・ラースィーン(ザルカーン)町、タッル・タムル町近郊のクーザリーヤ村を砲撃した。

**

アレッポ県では、ANHA(12月7日付)によると、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊のバイナ村、アイン・アラブ(コバネ)市近郊のズール・マガール村、アフマド・ムニール農場、タッル・シャイール村を砲撃した。

**

ラッカ県では、ANHA(12月7日付)によると、トルコ軍が占領下のいわゆる「ユーフラテスの盾」地域の拠点都市タッル・アブヤド市近郊のカルタル村を砲撃した。

AFP, December 7, 2022、ANHA, December 7, 2022、al-Durar al-Shamiya, December 7, 2022、Reuters, December 7, 2022、SANA, December 7, 2022、SOHR, December 7, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ペデルセン・シリア問題担当国連特別代表がシリアを訪問し、ミクダード外務在外居住者大臣と会談(2022年12月7日)

ゲイル・ペデルセン・シリア問題担当国連特別代表がシリアを訪問し、ファイサル・ミクダード外務在外居住者大臣と会談、SANA(12月7日付)によると、シリア情勢や中東地域情勢にかかる双方の進捗について披露し合った。
https://www.sana.sy/wp-content/uploads/2022/12/WAS4912-copy-660×330.jpg

AFP, December 7, 2022、ANHA, December 7, 2022、al-Durar al-Shamiya, December 7, 2022、Reuters, December 7, 2022、SANA, December 7, 2022、SOHR, December 7, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

アサド大統領は「僻地」準僻地」の教職員に補償金を支給するための2022年法律第45号を施行(2022年12月7日)

アサド大統領は「僻地」および「準僻地」での教育環境を鑑みて、2020年政令第28号を修正するための2022年法律第45号を施行し、学校などの教育施設で就労している教職員に対する「僻地補償」の支給を定めた。

法律は、アレッポ県、ラッカ県、ダイル・ザウル県の主要都市部を除く地域、およびハサカ県全域を「僻地」、それ以外の県を「準僻地」に指定し、「僻地」については給与の25~50%、「準僻地」については、15~30%の補助金を支給するとしている。

SANA(12月7日付)が伝えた。

AFP, December 7, 2022、ANHA, December 7, 2022、al-Durar al-Shamiya, December 7, 2022、Reuters, December 7, 2022、SANA, December 7, 2022、SOHR, December 7, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で1人(2022年12月7日)

保健省は政府支配地域で新たに1人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者2人が完治したと発表した。

これにより、12月7日現在のシリア国内での感染者数は計57,410人、うち死亡したのは3,163人、回復したのは54,241人となった。

https://www.facebook.com/MinistryOfHealthSYR/posts/pfbid037pcrMSLWkt41j51p11aTcPT6qu28Fwsy9GX6sTcQunsycD6LKKx5nEibhzcmkkuyl

AFP, December 7, 2022、ACU, December 7, 2022、ANHA, December 7, 2022、al-Durar al-Shamiya, December 7, 2022、Reuters, December 7, 2022、SANA, December 7, 2022、SOHR, December 7, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア当事者和解調整センター:シャーム解放機構がフマイミーム航空基地をドローンで攻撃する計画を立てている(2022年12月7日)

ロシア当事者和解調整センターのオレグ・エゴロフ副センター長は、センターが入手した情報として、シャーム解放機構(旧シャームの民のヌスラ戦線)が緊張緩和地帯に指定されている、イドリブ県ウービーン村やラタキア県のカッバーナ村などから、シリア駐留ロシア軍の司令部が設置されているラタキア県のフマイミーム航空基地を無人航空機(ドローン)で攻撃する計画を立てていると発表した。

RIAノーヴォスチ通信(12月7日付)が伝えた。

RIA Novosti, December 7, 2022をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.