エジプトのサーミフ・シュクリー外務大臣はスイスのジュネーブで2月27日から開催されている国連人権理事会第34回定例会合で、シリア情勢など中東諸国への諸外交の干渉を念頭に「法の支配、文化・社会の多様性と差異の尊重」と「(人道問題の)政治化、文化的優越主義、復讐じみた対応の排除」を訴えた。
また「エジプトはシリア国民の安全と安定に特別な関心を抱いている。改めて流血停止を呼びかけるとともに、シリア国民の意思に沿った政治的解決に至る必要を強調するとともに、テロ組織への武器、資金流入に異議を唱える」と付言した。
SANA(3月1日付)、『ハヤート』(3月2日付)などが伝えた。
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エジプト外務省のアフマド・アブー・ザイド報道官は、2月28日に米英仏が提出した安保理決議案の採決をエジプトが棄権したことに関して、「化学兵器使用に関する何の証拠もないがゆえ、その使用を口実にシリアに制裁を科そうとした欧米諸国の決議を棄権した」と述べた。
『アフラーム』(3月2日付)が伝えた。
AFP, March 1, 2017、al-Ahram, March 1, 2017、AP, March 1, 2017、ARA News, March 1, 2017、Champress, March 1, 2017、al-Hayat, March 2, 2017、Iraqi News, March 1, 2017、Kull-na Shuraka’, March 1, 2017、al-Mada Press, March 1, 2017、Naharnet, March 1, 2017、NNA, March 1, 2017、Reuters, March 1, 2017、SANA, March 1, 2017、UPI, March 1, 2017などをもとに作成。
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