ロシア、米国、ヨルダン、イスラエルがシリア南西部(ダルアー県、クナイトラ県、スワイダー県)での停戦で合意(2017年7月7日)

ロシアのヴラジミール・プーチン大統領とドナルド・トランプ米大統領が、G20開催地のドイツのハンブルグで初会談を行った。

会談には、セルゲイ・ラブロフ外務大臣、レックス・ティラーソン国務長官も同席した。

予定時間を超えて2時間15分近くにおよんで首脳会談では、いわゆる「ロシア・ゲート」疑惑、シリア情勢、セイバー・セキュリティーなどについて意見を交わしたという。

ARA News, July 7, 2017

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AP(7月7日付)、『ハヤート』(7月8日付)などによると、ダルアー県、クナイトラ県、スワイダー県の緊張緩和地域を設置し、シリア軍・親武装勢力と反体制武装集団の戦闘を停止させることで合意に達したという。

ラブロフ外務大臣によると、停戦合意が首脳会談の場で交わされたことを明らかにする一方、ティラーソン国務長官も停戦合意を認めつつ、「シリアでアサド家が長期的に役割を果たすことは見ていない」と述べた。

ヨルダンのペトラ通信(7月7日付)によると、停戦はシリア時間の7月9日正午に発効し、この合意に基づき、イランが支援する民兵組織が同地一帯から排除されるという。

米高官によると、この合意は、ロシア、米国、シリア(アサド政権)に加えて、ヨルダン、イスラエルも参加しているという。

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この停戦合意は、ロシア、トルコ、イランがアスタナでの停戦プロセスにおいて交わした「緊張緩和地帯にかかる覚書」とは別枠で交わされ、『ハヤート』(7月8日付)が、複数の米消息筋から得た情報によると、この停戦合意は、①アサド大統領の留任、②シリア南西部国境地帯からのイランの排除、③同地での安全地帯設置に向けたロシアと米国の協業、を骨子としているという。

『ハヤート』(7月9日付)によると、停戦合意では、人道支援物資の搬入や、ヨルダンの首都アンマンに設置が予定されている停戦監視センターと反体制武装集団の連絡のためのチャンネル開設などが定められているという。

ヨルダンの複数の消息筋の話として伝えたところによると、ヨルダン、米国、ロシアの3カ国が、停戦合意にかかわる技術的な詳細について、情報交換を通じて近く各地するという。

AFP, July 7, 2017、AP, July 7, 2017、ARA News, July 7, 2017、Champress, July 7, 2017、al-Hayat, July 7, 2017、Kull-na Shuraka’, July 7, 2017、al-Mada Press, July 7, 2017、Naharnet, July 7, 2017、NNA, July 7, 2017、Petra, July 7, 2017、Reuters, July 7, 2017、SANA, July 7, 2017、UPI, July 7, 2017などをもとに作成。

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