『ニューヨーク・タイムズ』(2月27日付)、『ウォールストリート・ジャーナル』(2月27日付)などは、北朝鮮が化学兵器の製造に使用できる部品をシリアに提供しているとする報告書を、国連安全保障理事会・北朝鮮制裁委員会の専門家パネルがまとめたと伝えた。
提供された物資・部品には、耐熱・耐酸性タイルや耐食バルブ、温度計などが含まれ、タイルは化学兵器が製造された施設の建設に使われたとされる。
『ウォールストリート・ジャーナル』によると、北朝鮮は2016年末から2017年初頭にかけて、中国の貿易会社を通じて5回にわたりシリアに物資を送っており、物資搬送は数年間で何十回にも及んだという。
同紙は、シリア政府の科学調査研究センター(SSRC)が多数のフロント(隠れみの)企業を使って、北朝鮮に対価を支払っていたとも指摘している。
また、『ニューヨーク・タイムズ』によると、報告書では、北朝鮮のミサイル専門家らがシリアの武器製造施設にいたと指摘しているという。
なお、報告書は現時点で未公表。
AFP, February 28, 2018、ANHA, February 28, 2018、AP, February 28, 2018、al-Durar al-Shamiya, February 28, 2018、al-Hayat, March 1, 2018、The New York Times, February 27, 2018、Reuters, February 28, 2018、SANA, February 28, 2018、UPI, February 28, 2018、The Wall Street Journal, February 27, 2018などをもとに作成。
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