プーチン露大統領とマクロン仏大統領が電話会談で、ドゥーマー市での塩素額使用疑惑事件をめぐり意見を交わす(2018年4月13日)

ロシア大統領府は声明で、ヴラジミール・プーチン大統領はフランスのエマニュエル・マクロン大統領と電話会談したと発表した。

会談ではプーチン大統領が、7日にダマスカス郊外県東グータ地方ドゥーマー市で発生した塩素ガス使用疑惑事件への報復として米国がシリアへの攻撃を計画していることに関して「国連憲章への明白な違反にあたる浅はかで危険な行為」を止めるべきだと述べるとともに、「シリアに予期し得ない影響をもたらす」と警鐘を鳴らし、「いかなる者であっても嫌疑を向けることのない…結論にいたるための調査の実施」への支持を呼びかけた。

これに対してフランス大統領府は、会談でマクロン大統領が、シリア国内での化学兵器の使用実態を調査するための「独立国際調査機関」(UNIMI)の設置を定めた米国提案の国連安保理決議案にロシア拒否権を発動したことに遺憾の意を示すとともに、緊急人道支援と、紛争解決に向けた当事者間の対話を主唱した。

『ハヤート』(4月14日付)が伝えた。

AFP, April 13, 2018、ANHA, April 13, 2018、AP, April 13, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 13, 2018、al-Hayat, April 14, 2018、Reuters, April 13, 2018、SANA, April 13, 2018、UPI, April 13, 2018などをもとに作成。

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