ロシア国防省は14日の米英仏の爆撃を検証、三つの標的に着弾したミサイルの数は30発程度と改めて結論(2018年4月16日)

ロシア国防省のイゴール・コナシェンコフ報道官は、4月14日に米英仏軍がシリアに対して行った攻撃の戦果に関する詳細な検証結果を発表した。

それによると、爆撃は現地時間の3時42分から5時10分まで続き、シリアの防空システムがミサイル103発を補則した。

米英仏の発表によると、攻撃は3カ所を標的としたため、各標的には約30発のミサイルが着弾し、破壊されたことになる。

だが、この発表は疑わしく、各標的に着弾したミサイルの数は実際には10発程度だったことが、被害状況から確認できるという。

具体的には、実際に着弾破壊されたのはこれらの標的の地上部分で、地下部分はbunkersによって被害を受けなかった。

また、ダマスカス県バルザ区の施設の被害状況は、弾頭に約1トンの爆弾を装填できるトマホーク巡航ミサイル30発によって生じると考えられる損害に比べると軽微なものだったという。

また、14日に既に報告した通り、標的は3カ所よりも多く、これらを狙ったミサイルのほとんどは、S-200、S-125、Osa、Kvadart、Buk、Strela、Pantsyrなどを装備するシリア軍の防空システムで撃破された。

Ministry of Defense of Russia, April 16, 2018

Ministry of Defence of the Russian Federation, April 16, 2018をもとに作成。

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