ロシア軍はIL-20撃墜事件に対処するため、新たな軍事演習の実施を決定、シリア沖の海域・空域を封鎖(2018年9月20日)

インターファクス通信(9月20日)は、ロシア軍がシリア沖の地中海東部の海域を封鎖したと伝えた。

封鎖措置は、同地でロシア海軍艦船の演習とミサイル発射実験を行うためだという。

これに関して、ロシアのユーリイ・ボリソフ副首相は、フマイミーム航空基地(ラタキア県)とタルトゥース港(タルトゥース県)に駐留するロシア軍が新たな演習を実施すると発表した。

一方、イスラエルのイェディオト・アハロノト(9月20日付)も、17日のIL-20撃墜事件への対抗措置をとるかのように、ロシアがシリア沖の海域の航行と同海域上空の飛行を制限している、と伝えた。

IL-20撃墜事件に関しては、ロシア側は、イスラエル軍戦闘機がロシア軍機を装い、撃墜されたIL-20を盾とするかたちでラタキア県をミサイル攻撃したことが原因だと非難していた。

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イスラエルのイメージサット・インターナショナル社は、17日にイスラエル軍戦闘機がミサイル攻撃を行ったとされるラタキア県内の施設の爆撃前および爆撃後の画像を公開した。

ドゥラル・シャーミーヤ(9月20日付)が伝えた。

al-Durar al-Shamiya, September 19, 2018

AFP, September 20, 2018、ANHA, September 20, 2018、AP, September 20, 2018、al-Durar al-Shamiya, September 20, 2018、al-Hayat, September 21, 2018、Interfax, September 20, 2018、Reuters, September 20, 2018、SANA, September 20, 2018、UPI, September 20, 2018、Ynet News, September 20, 2018などをもとに作成。

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