トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、アレッポ県東部のユーフラテス川西岸に位置する北・東シリア自治局支配下のマンビジュ市にシリア軍が展開したことに関して、訪問先のアゼルバイジョンからトルコに向かう機内で記者らに対して、「私にとって、非常に悪いというわけではない」としたうえで、「なぜなら、そこは結局のところ彼らの土地だからだ。私にとって重要なのは、そこにテロ組織が居残らないようにすることだ」と述べた。
スマート・ニュース(10月16日付)が伝えた。
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エルドアン大統領はまた、与党公正発展党(AKP)の議員との会合で、シリア北東部に対する「平和の泉」作戦を終了する条件として、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が同地から撤退することを改めて強調した。
アナトリア通信(10月16日付)が伝えたところによると、エルドアン大統領は「テロリスト全員が今夜、武器と装備を棄て、すべての隠れ家を破壊し、我々が設定した「安全地帯」から退去するというのが我々の提案だ…。「安全地帯」からのテロリストの退去提案が実施されれば、「平和の泉」作戦は自ずと終了する」と述べた。
エルドアン大統領はまた、アレッポ県東部のユーフラテス川西岸に位置する北・東シリア自治局支配下のマンビジュ市にシリア軍が展開したことに関して「我々が望んでいるのはこの土地を我々自身ではなく、もとの持ち主に渡すことだ」としたうえで「平和の泉」作戦はマンビジュ市からイラク国境にいたる土地を浄化するのが目的で、この目的を達成するまで継続する」と強調した。
AFP, October 16, 2019、Anadolu Ajansı, October 16, 2019、ANHA, October 16, 2019、AP, October 16, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 16, 2019、Reuters, October 16, 2019、SANA, October 16, 2019、SMART News, October 16, 2019、SOHR, October 16, 2019、UPI, October 16, 2019などをもとに作成。
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