ロシアのラヴロフ外務大臣「シリア民主軍はシリア政府と対話するため態度を固めるべきだ…。米国はシリア北東部に準国家を作ろうとしている」(2019年11月12日)

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がシリア政府との交渉で態度を硬化させていることに不満を示した。

ラブロフ外務大臣は「クルド民兵(YPG)はシリアにかかる政治対話に参加するために態度を固めなければならない…。ロシアは当初から自治政府(北・東シリア自治局)に対してシリア政府との対話を始めるよう求めてきた。だが、シリア民主軍は無関心で、米国からの支援が続くと考えていた。米国が撤退を決定すると、今度はシリア民主軍はロシアに対話開始を支援するよう求めてきた…。しかし米国が油田地帯に部隊を残留させると発表すると、クルド民兵は再びシリア政府との対話への関心を失った」と非難した。

しかし、ラブロフ外務大臣は、クルド人、そしてシリアのすべてのエスニック集団の利益を考慮することなしに、シリアでの政治プロセスについての決定を下すことはできないと付言、クルド民族主義勢力に一定の配慮を見せた。

タス通信(11月12日付)が伝えた。

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一方、ラブロフ外務大臣は、パリ平和和平フォーラムで「米国はユーフラテス川東岸をシリアから分離し、準国家を建設しようとしている」と非難した。

ラブロフ外務大臣は「米国は湾岸諸国に対して、この地域に投資を呼びかけ、シリア民主軍やYPGを軸とする自治政府を樹立しようとする一方で、同地の油田を掌握する意思を隠そうともしない…。米国は同盟国がシリア復興に投資するのを阻止している」と述べる一方、「我々とシリア政府はインフラ復旧と難民帰還、そしてシリアが日常生活を取り戻すことができる環境を用意するよう皆に呼びかける」と強調した。

RIAノーヴォスチ通信(11月12日付)が伝えた。

AFP, November 12, 2019、ANHA, November 12, 2019、AP, November 12, 2019、al-Durar al-Shamiya, November 12, 2019、Reuters, November 12, 2019、RIA Novosti, November 12, 2019、SANA, November 12, 2019、SOHR, November 12, 2019、TASS, November 12, 2019、UPI, November 12, 2019などをもとに作成。

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