リビア国民合意政府報道官「トルコがシリア国民軍を移送しているのではなく、アサド政権の方がダーイシュ・メンバーを含む戦闘員をハフタル将軍のために派遣している」(2019年12月30日)

リビアの国民合意政府(GNA)のムスタファー・アジャミー報道官は、「(ハリーファ・)ハフタル(将軍)の民兵(リビア国民軍)の支配下にあるリビア東部とシリアの首都ダマスカス(アサド政権)との間の極秘の運行記録を握っていると述べた。

アジャミー報道官によると、「我々は数日前から、シリアのいわゆる「シャーム・ウィング」航空会社の複数便がハフタル(将軍)の支配下にあるベンガジ市に着陸したことを監視している。これらの便はシリアからやって来ている」としたうえで、「これらの便は長時間着陸はしていなかった。おそらくは、これらの便にはシリア人の戦闘員が乗っており、ハフタル(将軍)の隊列に加わり、その一部はシリアのダーイシュ(イスラーム国)に所属していると思われる」と述べた。

一方、トルコがシリアの民主軍の戦闘員をトリポリ市に移送したとの報道については「ハフタル(将軍)の部隊がプロパダンダを行い、メディアを巻き込んで、スーダン人、ロシア人、エジプト人といった傭兵を隊列に加えているという事実を否定しようとしている」と述べた。

アラビー21(12月30日付)が伝えた。

AFP, December 30, 2019、ANHA, December 30, 2019、AP, December 30, 2019、Arabi 21, December 30, 2019、al-Durar al-Shamiya, December 30, 2019、Reuters, December 30, 2019、SANA, December 30, 2019、SOHR, December 30, 2019、UPI, December 30, 2019などをもとに作成。

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