『シュピーゲル』:シリア政府が秘密核開発施設を建設か?(2015年1月9日)

独『シュピーゲル』(1月9日付、インターネット版)は、シリア政府がレバノン国境地帯の地下に秘密核開発施設を建設していることが、諜報機関による調査(衛星写真などによる調査)から明らかになったと伝えた(http://www.spiegel.de/international/world/evidence-points-to-syria-still-working-on-a-nuclear-weapon-a-1012209.html)。

この秘密核開発施設は、ダマスカス郊外県のマルジュ・スルターン地区に建設されていたが、反体制武装集団の攻撃を受け、ヒムス県クサイル市西方のレバノン国境から約2キロの地点に施設を移転したという。

移転はヒズブッラーの支援のもとに行われ、最新の衛星写真には、6棟の建造物、ブルーズ村からの送電線が確認できるほか、冷却水の提供が可能な湖(ザイタ湖)も映っている。

核開発施設であることを示す最大の証拠は、スパイ・ネットワークによって傍受された無線での会話で、この会話ではヒズブッラーの高官が「ザムザム」というコードネームを使用して、核開発施設について言及していたという。

また核開発施設には、イラン・イスラーム革命防衛隊メンバーが駐在しているほか、北朝鮮も関与しているという。

なお、シリアによる核開発は、2007年にイスラエル軍によるキバル(ダイル・ザウル県)の核兵器疑惑施設への越境空爆によって中断していたとされる。

Spiegel, January 9, 2015
Spiegel, January 9, 2015
Spiegel, January 9, 2015
Spiegel, January 9, 2015
Spiegel, January 9, 2015
Spiegel, January 9, 2015

Spiegel, January 9, 2015をもとに作成。

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英MI6長官:シリアのアル=カーイダが西側を標的とした攻撃を計画している(2015年1月9日)

英MI6のアンドリュー・パーカー長官は、ロンドンの本部で演説を行い、「シリアで活動するアル=カーイダが西側を標的とした攻撃を計画しており、甚大な被害が予想される」と述べた。

パーカー長官がMI6本部で演説するのは2013年10月以来1年3か月ぶり。

演説の原稿は、フランスでの『シャルリ・エブド』誌襲撃事件以前に作成されていたという。

『ハヤート』(1月10日付)が伝えた。

AFP, January 9, 2015、AP, January 9, 2015、ARA News, January 9, 2015、Champress, January 9, 2015、al-Hayat, January 10, 2015、Iraqi News, January 9, 2015、Kull-na Shuraka’, January 9, 2015、al-Mada Press, January 9, 2015、Naharnet, January 9, 2015、NNA, January 9, 2015、Reuters, January 9, 2015、SANA, January 9, 2015、UPI, January 9, 2015などをもとに作成。

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レバノンの動き:寒波によりシリア人避難民6人が凍死(2015年1月9日)

ARA News(1月9日付)は、レバノン各地の複数の活動家の話として、7~8日にシリア、レバノンを覆った寒波と降雪により、レバノン各地でシリア人避難民6人が凍死したと報じた。

凍死した6人のうち3人が子供だという。

AFP, January 9, 2015、AP, January 9, 2015、ARA News, January 9, 2015、Champress, January 9, 2015、al-Hayat, January 10, 2015、Iraqi News, January 9, 2015、Kull-na Shuraka’, January 9, 2015、al-Mada Press, January 9, 2015、Naharnet, January 9, 2015、NNA, January 9, 2015、Reuters, January 9, 2015、SANA, January 9, 2015、UPI, January 9, 2015などをもとに作成。

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イスラーム国をめぐる動き:ブーカマール市で「改悛の扉を開く」と発表(2015年1月9日)

ダーイシュ(イスラーム国)ユーフラテス州は、ダーイシュに敵対する自由シリア軍諸部隊、イスラーム戦線、シャームの民のヌスラ戦線、ヌサイリー体制内のスンナ派兵士(シリア軍)といった「諸宗派に対して改悛の扉を開く」とする告知を出した。

この告知は、ワーリー、総合治安局長、カーイム裁判所カーディーの連名となっており、アブー・バクル・バグダーディー氏の指示によって発令され、ハサカ県ブーカマール市で金曜礼拝後にモスクで配布された。

しかし、上記勢力の指揮官、そしてスンナ派以外のシリア軍兵士は「改悛」の対象外だという。

Kull-na Shuraka', January 9, 2015
Kull-na Shuraka’, January 9, 2015

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ヒムス県では、ARA News(1月9日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)ヒムス州が、ヒムス市郊外某所で、イスマーイーリー派の男性1人を含む5人を「スパイ罪」で公開処刑した。

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ラッカ県では、ARA News(1月9日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)宗教警察(ヒスバ)は、支配地域外への女性の旅行を禁止する決定を下した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)がハトラ村で8日に拘束していた学校教師を拷問の末、殺害した。

また、イッティハード・プレス(1月9日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)(バラカ州)が、ダイル・ザウル市内のインターネット・カフェの閉店、アイヤーシュ村、ハリータ村などのインターネット機器の没収を決定した。

AFP, January 9, 2015、AP, January 9, 2015、ARA News, January 9, 2015、Champress, January 9, 2015、al-Hayat, January 10, 2015、Iraqi News, January 9, 2015、al-Ittihad Press, January 9, 2015、Kull-na Shuraka’, January 9, 2015、al-Mada Press, January 9, 2015、Naharnet, January 9, 2015、NNA, January 9, 2015、Reuters, January 9, 2015、SANA, January 9, 2015、UPI, January 9, 2015などをもとに作成。

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シリア国内の暴力:アレッポ市郊外(ヌッブル、ザフラー)で、国防隊、住民がヌスラ戦線の戦車による攻撃を撃退(2015年1月9日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団が9日深夜から10日未明にかけて、7輌の戦車を動員して、アレッポ市近郊のヌッブル市とザフラー村(いずれもシーア派が居住)を攻撃、ヌッブル市東部の複数の建物とザフラー村南部の複数の街区を一時制圧した。

この攻撃に対して、国防隊と武装した住民が応戦、ヌスラ戦線の戦闘員14人を殺害、また同戦線の戦車3両を捕獲、破壊し、ヌスラ戦線らはヌッブル市東方へと撤退した。

しかし戦闘で、国防隊の隊員11人が死亡した。

ヌスラ戦線らはこの攻撃に先立ち、数日間にわたりヌッブル市、ザフラー村に対して数百発の迫撃砲を撃ち込んでいた。

Shabaka Akhbar Nubbul wa al-Zahra', January 9, 2015
Shabaka Akhbar Nubbul wa al-Zahra’, January 9, 2015

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同じく、アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がアレッポ市ライラムーン地区を空爆したが、死傷者は出なかった。

これに対して、反体制武装集団は、シリア政府の支配下にあるナイル通り一帯を砲撃した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、9日深夜から10日未明にかけて、ジハード主義武装集団がカファルヤー町、フーア市(いずれもシーア派が居住)を手製の迫撃砲で攻撃したが、死傷者は出なかった。

一方、SANA(1月9日付)によると、クルド山一帯、フーティー村、クーア・シュグル村、ハッルーズ村、カストゥーン村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、ズラーキーヤート村の検問所近くでシリア軍、国防隊がジハード主義武装集団と交戦した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、9日深夜から10日未明にかけて、ジャウバル区でシリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員がシャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団と交戦し、シリア軍が同地を砲撃した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シャイフ・マスキーン市の第82旅団基地周辺で、シリア軍、ヒズブッラー戦闘員が、シャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団と交戦した。

またダルアー市ダム街道地区でも、シリア軍とジハード主義武装集団が交戦した。

一方、SANA(1月9日付)によると、ダルアー市旧税関地区、ズィムリーン村一帯で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(1月9日付)によると、ラジャム・カスル村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, January 9, 2015、AP, January 9, 2015、ARA News, January 9, 2015、Champress, January 9, 2015、al-Hayat, January 10, 2015、Iraqi News, January 9, 2015、Kull-na Shuraka’, January 9, 2015、al-Mada Press, January 9, 2015、Naharnet, January 9, 2015、NNA, January 9, 2015、Reuters, January 9, 2015、SANA, January 9, 2015、Shabaka Akhbar Nubbul wa al-Zahra’, January 9, 2015、UPI, January 9, 2015などをもとに作成。

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アサド大統領:国際社会がシリアと交渉すれば、レバノン大統領選挙は実施されるだろう(2015年1月9日)

クウェート紙『スィヤーサ』(1月9日付)は、最近シリアを訪問したレバノンの消息筋の話として、アサド大統領が「特定の条件が実行されれば、レバノンで大統領選挙が行われるだろう」と述べた、と伝えた。

アサド大統領はまた、この消息筋との面談において、「国際社会および中東地域のプレーヤーがダマスカスと、レバノンの大統領候補者について交渉すれば、選挙は行われるだろう」としつつ、この候補者が「(シリアの)同盟者であるべきだ」と述べたという。

またレバノン大統領候補者に関して、軍出身者は望ましくないとし、レバノン国軍のジャーン・カフワジー司令官を暗に除外したという。

AFP, January 9, 2015、AP, January 9, 2015、ARA News, January 9, 2015、Champress, January 9, 2015、al-Hayat, January 10, 2015、Iraqi News, January 9, 2015、Kull-na Shuraka’, January 9, 2015、al-Mada Press, January 9, 2015、Naharnet, January 9, 2015、NNA, January 9, 2015、Reuters, January 9, 2015、SANA, January 9, 2015、al-Siyasa, January 9, 2015、UPI, January 9, 2015などをもとに作成。

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シリア人権監視団:前言を撤回し8日の戦闘などによる死者が42人にのぼると発表(2015年1月9日)

シリア人権監視団は、寒波により8日に戦闘が中断し、2011年3月以来初めて戦闘による死者が出なかったとの発表(8日)を撤回し、ダマスカス郊外県ザーキヤ町、ラタキア県ジャブラ市、ダルアー県シャイフ・マスキーン市、アレッポ市、アレッポ県ヌッブル市、ザフラー村、アイン・アラブ市、ハサカ市郊外などで、42人が死亡していたと発表した。

またロイター通信(1月9日付)も、8日に米国など有志連合がアレッポ県アイン・アラブ市近郊に5回の空爆を行ったと伝えた。

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シリア人権監視団は、2013年の1年間にシリア国内の拘置所・刑務所で2,100人以上が死亡した、と発表した。

AFP, January 9, 2015、AP, January 9, 2015、ARA News, January 9, 2015、Champress, January 9, 2015、al-Hayat, January 10, 2015、Iraqi News, January 9, 2015、Kull-na Shuraka’, January 9, 2015、al-Mada Press, January 9, 2015、Naharnet, January 9, 2015、NNA, January 9, 2015、Reuters, January 9, 2015、SANA, January 9, 2015、UPI, January 9, 2015などをもとに作成。

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「モスクワ1」をめぐる動き:ハティーブ氏が参加辞退、民主的変革諸勢力国民調整委員会内で対立(2015年1月9日)

シリア革命反体制勢力国民連立元議長で無所属活動家のアフマド・ムアーッズ・ハティーブ氏は、フェイスブックを通じて声明を出し、ロシア外務省から送付された「モスクワ1」(シリア政府と反体制派の和平会議)への招待状に関して、「個人の資格での参加を辞退する」と発表した。

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AKI(1月9日付)は、シリア国内の複数の反体制派筋の話として、民主的変革諸勢力国民調整委員会が、UAEで最近開催された会合をめぐって内部対立を激化させている、と伝えた。

同筋によると、「モスクワ1」に先立って、カイロで予定されている反体制勢力の全体会合に備えるため、委員会内のビジネスマンや無所属活動家がUAEでの会合で、準備委員会の設置を提案したが、執行委員会が、全体会合の出席者は確定しているとして、この提案を却下したことが内部対立の原因だという。

AFP, January 9, 2015、AKI, January 9, 2015、AP, January 9, 2015、ARA News, January 9, 2015、Champress, January 9, 2015、al-Hayat, January 10, 2015、Iraqi News, January 9, 2015、Kull-na Shuraka’, January 9, 2015、al-Mada Press, January 9, 2015、Naharnet, January 9, 2015、NNA, January 9, 2015、Reuters, January 9, 2015、SANA, January 9, 2015、UPI, January 9, 2015などをもとに作成。

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最新論考「進撃する「イスラーム国」はイラク政治をどこへ連れて行くのか」(Synodos、2015年1月9日)

山尾大「進撃する「イスラーム国」はイラク政治をどこへ連れて行くのか」
Synodos、2015年1月9日
http://synodos.jp/international/12183

2014年に世界を騒がせた事件は、なんと言ってもエボラ出血熱の大流行と「イスラーム国」の台頭であっただろう。我が国でも、エボラ出血熱と「イスラーム国」はいずれも流行語大賞にノミネートされた。残念ながら大賞受賞は逃したが、大賞へのノミネートはインパクトの大きさを如実に物語っている――もっとも、仮に受賞したとしても、誰が授賞式に来るのかという問題はあったのだが。・・・

イスラーム国が『シャルリ・エブド』誌襲撃事件実行犯を「英雄的ジハード主義者」と賞賛(2015年1月8日)

ダーイシュ(イスラーム国)は、自らが運営するバヤーン放送を通じて音声声明を出し、7日にフランスのパリで発生した『シャルリ・エブド』誌襲撃事件に関して、実行犯を「英雄的ジハード主義者」と賞賛した。

Idha’a al-Bayan, January 8, 2015をもとに作成。

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イスラーム国をめぐる動き:ハサカでダーイシュ・メンバーの父親でモスクの導師が斬首(2015年1月8日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)がアブー・フワイト村のモスクの導師(イマーム)を拘束(約2週間前)、シャッダーディー市に連行し、斬首した。

「アッラーを侮辱」したことが罪状だという。

このイマームは、ダーイシュ戦闘員3人の父親で、息子の1人はハサカ県での戦闘で死亡していたという。

またARA News(1月8日付)によると、アブドゥルアズィーズ山地区でもダーイシュが、「カリフ国家、カリフ制を侮辱した」罪で住民1人を処刑した。

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同じく、ハサカ県では、シリア人権監視団によると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊は、ハサカ市北西部郊外のダーイシュ(イスラーム国)拠点複数カ所を砲撃した。

またARA News(1月8日付)によると、米国など有志連合が、ハサカ市郊外のダーイシュ拠点(石油施設付近)を空爆した。

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ラッカ県では、マサール・プレス(1月8日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)は、黒旗(ダーイシュの旗)を破り捨てたとして、若者複数名を逮捕した。

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ダイル・ザウル県では、ARA News(1月8日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)(バラカ州)は、ダイル・ザウル市周辺の全検問所に対して、学期末試験を控えたユーフラテス大学学生が「ターグートの国」(シリア政府支配地域)と「イスラーム国」が往来することを阻止するよう指示を下した。

一方、SANA(1月8日付)によると、ブガイリーヤ村、サーリフ農場、ムハイミーダ村、ヒサーン村、ダイル・ザウル市ジュバイラ地区、ラシュディーヤ地区、ハウィーカ地区、ラサーファ地区、ウルフィー地区、工業地区、フワイジャト・サクル地区で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、ARA News(1月8日付)によると、7日からシリア全土を覆っている寒波により、アイン・アラブ市での西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊とダーイシュ(イスラーム国)の戦闘が中断、散発的な発砲以外の交戦は行われなかった。

また米国など有志連合による空爆も行われなかったという。

AFP, January 8, 2015、AP, January 8, 2015、ARA News, January 8, 2015、Champress, January 8, 2015、al-Hayat, January 9, 2015、Iraqi News, January 8, 2015、Kull-na Shuraka’, January 8, 2015、al-Mada Press, January 8, 2015、Masar Press Agency, January 8, 2015、Naharnet, January 8, 2015、NNA, January 8, 2015、Reuters, January 8, 2015、SANA, January 8, 2015、UPI, January 8, 2015などをもとに作成。

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シリア国内の暴力:アブー・アマーラ大隊による住民処刑相次ぐ(2015年1月8日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市のシャリーア法廷とアブー・アマーラ特殊任務中隊は、アレッポ市シャッアール地区のバヤーン病院屋上から、「男性とわいせつな行為を行った」罪で男性一人を突き落とし、処刑した。

アブー・アマーラ特殊任務中隊はまた同地区で、シリア政府に内通していたとして、男性5人を処刑したという。

一方、シリア人権監視団によると、ヌッブル市、ザフラー町をジハード主義武装集団が砲撃、また同地周辺で、国防隊がシャームの民のヌスラ戦線らと交戦した。

これに対して、シリア軍はハイヤーン町、アレッポ市マサーキン・ハナーヌー地区などに「樽爆弾」を投下したが、死傷者はなかった。

このほか、ブライジュ村周辺(マイサート地区)では、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、クドス旅団、イラン人・アフガン人戦闘員が、ヌスラ戦線、アンサール・ディーン戦線らと交戦した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ザバダーニー市西方の山岳地帯をシリア軍が砲撃した。

しかし同監視団によると、ドゥーマー市で、シリア軍による「樽爆弾」投下で負傷していた児童1人が死亡したという。

一方、SANA(1月8日付)によると、ハラスター市一帯、ドゥーマー市郊外、タッル・クルディー町一帯、アーリヤ農場で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シャームの民のヌスラ戦線らが占拠する武器庫地区一帯、ハーン・スブル村、フバイト村をシリア軍が「樽爆弾」で空爆したが、死傷者は出なかった。

一方、SANA(1月8日付)によると、クマイナース村、ザーウィヤ山一帯、ハーン・スブル村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がラターミナ町各所を「樽爆弾」で空爆した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、ナブア・ムッル村近郊の複数カ所をシリア軍が砲撃したが、死傷者は出なかった。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、アルマー村・ヒルバト・ガザーラ町街道をシリア軍が砲撃したが、死傷者は出なかった。

またシャイフ・マスキーン市一帯では、シリア軍、ヒズブッラー戦闘員が、シャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団と交戦した。

一方、SANA(1月8日付)によると、ハッラーブ・シャフム村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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スワイダー県では、クッルナー・シュラカー(1月8日付)によると、若者の一団がサルハド市の徴兵事務所を襲撃、窓ガラスなどを割った。

徴兵に反対する示威活動だという。

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ダマスカス県では、SANA(1月8日付)によると、ジャウバル区で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(1月8日付)によると、タッルドゥー、ヒムス市ワアル地区、ハラーリーヤ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, January 8, 2015、AP, January 8, 2015、ARA News, January 8, 2015、Champress, January 8, 2015、al-Hayat, January 9, 2015、Iraqi News, January 8, 2015、Kull-na Shuraka’, January 8, 2015、al-Mada Press, January 8, 2015、Naharnet, January 8, 2015、NNA, January 8, 2015、Reuters, January 8, 2015、SANA, January 8, 2015、UPI, January 8, 2015などをもとに作成。

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人権団体発表:12月の死者数は4,358人(うちシリア軍兵士らは1,304人、反体制勢力はシリア人が642人、外国人戦闘員が1,352人)(2015年1月8日)

シリア人権監視団は、2014年12月の紛争による死者数が4,358人を記録したと発表した。

死者の内訳は以下の通り:

民間人1,052人(うち8歳以下の子供156人、18歳以上の女性91人、シュアイタート部族子息230人)

ジハード主義武装集団、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊などのシリア人戦闘員636人
離反兵6人
ダーイシュ(イスラーム国)、シャームの民のヌスラ戦線、ムハージリーン・ワ・アンサール軍、ジュンド・アクサー機構などの外国人戦闘員1,352人

シリア軍兵士682人
国防隊、人民諸委員会など552人
ヒズブッラー戦闘員5人
シーア派外国人戦闘員65人

身元不明8人

AFP, January 8, 2015、AP, January 8, 2015、ARA News, January 8, 2015、Champress, January 8, 2015、al-Hayat, January 9, 2015、Iraqi News, January 8, 2015、Kull-na Shuraka’, January 8, 2015、al-Mada Press, January 8, 2015、Naharnet, January 8, 2015、NNA, January 8, 2015、Reuters, January 8, 2015、SANA, January 8, 2015、UPI, January 8, 2015などをもとに作成。

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人権団体発表:寒波により、2011年3月以降初めて戦闘による死者を記録せず(2015年1月8日)

シリア人権監視団は1月8日、シリア全土を覆った寒波と降雪により、2011年3年以降初めて紛争による死者が確認されなかった、と発表した。

アブドゥッラフマーン・ラーミー代表は「寒波は、避難民や市民は新たな苦難を与えているが、砲撃や殺戮からシリア人を守った」と述べた。

しかし、ダーイシュ(イスラーム国)など反体制武装集団による住民処刑、シリア軍の砲撃による重傷者の死亡は続いている。

なおSANA(1月8日付)などによると、7日からシリア全土を覆う寒波により、各地で降雪が続き、スワイダー県(サーリー村)では最大2メートル、クナイトラ県(ハドル村)では70センチ、ダマスカス県では20センチの積雪を記録した。

SANA, January 8, 2015
SANA, January 8, 2015

AFP, January 8, 2015、AP, January 8, 2015、ARA News, January 8, 2015、Champress, January 8, 2015、al-Hayat, January 9, 2015、Iraqi News, January 8, 2015、Kull-na Shuraka’, January 8, 2015、al-Mada Press, January 8, 2015、Naharnet, January 8, 2015、NNA, January 8, 2015、Reuters, January 8, 2015、SANA, January 8, 2015、UPI, January 8, 2015などをもとに作成。

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OPCW:イドリブ県、ハマー県で塩素ガスが使用されたと「強い確信をもって」結論(2015年1月7日)

AP(1月7日付)は、イドリブ県、ハマー県で、化学兵器禁止機関(OPCW)が、「強い確信をもって」(with a high degree of confidence)塩素ガスが使用されたとする報告書を国連安保理で回付したと報じた。

OPCWによる報告書は117ページからなり、2014年12月に国連安保理で回付された。

APが入手した同報告書によると、聞き取り調査の対象者37人中32人が、有毒ガスを装填した樽爆弾による攻撃が行われたとき、上空でヘリコプターの音がしていたと証言したという。

また26人が樽爆弾が投下された際に、「口笛のような」音を聞いたと証言、16人が落下地点で爆弾やその破片を目撃したと証言したという。

報告書では、調査チームが入手した142のビデオ映像、189の破片、現場を撮影した写真、さらには樽爆弾に装填されていたと思われる塩素の内筒の状況についての解説がなされているという。

塩素ガスはOPCWが定める化学兵器には含まれていない。

なおシリアのファイサル・ミクダード外務在外居住者副大臣は2013年12月1日、OPCWの会合で、シリア政府は化学兵器も塩素ガスも使用していないと述べるとともに、「シリアとイラク国内の複数の地域で塩素ガスを使用しているのはテロリストだ」と主張していた。

なお『ガーディアン』(1月7日付)によると、サマンサ・パワー米国連大使はツイッターで「シリア政府だけがヘリコプターを使っている」、「シリア政府は、化学兵器を破壊するだけでは不十分で、市民に対する化学物質を装填した爆発物(chemical-laden explosives)の投下を止めねばならない」と書き込んだという。

AFP, January 7, 2015、AP, January 7, 2015、ARA News, January 7, 2015、Champress, January 7, 2015、The Guardian, January 7, 2015、al-Hayat, January 8, 2015、Iraqi News, January 7, 2015、Kull-na Shuraka’, January 7, 2015、al-Mada Press, January 7, 2015、Naharnet, January 7, 2015、NNA, January 7, 2015、Reuters, January 7, 2015、SANA, January 7, 2015、UPI, January 7, 2015などをもとに作成。

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イスラーム国をめぐる動き(2015年1月7日)

ダイル・ザウル県では、ARA News(1月7日付)によると、ダイル・ザウル市とガラーニージュ市で、ダーイシュ(イスラーム国)に抵抗して殺害されたと思われるシュアイタート部族の子息の遺体100体以上が遺棄された集団墓地が発見された。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)が制圧しているアルシャーフ村を反体制武装集団が砲撃した。

またARA News(1月7日付)によると、アイン・アラブ市マシュタ・ヌール高地一帯で、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊とダーイシュの交戦が続いた。

AFP, January 7, 2015、AP, January 7, 2015、ARA News, January 7, 2015、Champress, January 7, 2015、al-Hayat, January 8, 2015、Iraqi News, January 7, 2015、Kull-na Shuraka’, January 7, 2015、al-Mada Press, January 7, 2015、Naharnet, January 7, 2015、NNA, January 7, 2015、Reuters, January 7, 2015、SANA, January 7, 2015、UPI, January 7, 2015などをもとに作成。

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シリア国内の暴力(2015年1月7日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、マイサート地区などブライジュ村一帯、サイファート村一帯で、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、クドス旅団、イラン人・アフガン人戦闘員が、ムハーリジーン・ワ・アンサール軍、シャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団と交戦した。

またシリア軍は、アレッポ市ザフラー協会地区を占拠するジハード主義武装集団を砲撃する一方、武装集団もラームーサ地区のシリア軍拠点などを砲撃した。

一方、SANA(1月7日付)によると、アレッポ県で、反体制武装集団元メンバー142人が地元和解プロセスの一環で当局に投降、その後放免となり、釈放された。

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ダマスカス郊外県では、クッルナー・シュラカー(1月7日付)によると、バラダー渓谷での反体制武装活動を主導するアブー・ライルとアブー・アンマールを名のる活動家(いずれもシューラー評議会メンバー)が使用している車に何者かが仕掛けた爆弾が爆発し、複数の活動家が負傷した。

アブー・ライルとアブー・アンマールはいずれも無事だという。

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ヒムス県では、SANA(1月7日付)によると、ヒムス市ワアル地区、ハラーリーヤ村、ウンム・シャルシューフ村、アイン・ダナーニール村、ガジャル村、ウンム・サフリージュ村、東サラーム村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(1月7日付)によると、アルバイーン山一帯で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, January 7, 2015、AP, January 7, 2015、ARA News, January 7, 2015、Champress, January 7, 2015、al-Hayat, January 8, 2015、Iraqi News, January 7, 2015、Kull-na Shuraka’, January 7, 2015、al-Mada Press, January 7, 2015、Naharnet, January 7, 2015、NNA, January 7, 2015、Reuters, January 7, 2015、SANA, January 7, 2015、UPI, January 7, 2015などをもとに作成。

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シリア(レバノン)での寒波で、シリア人避難民3人が凍死(2015年1月7日)

SANA(1月7日付)によると、シリア全土が厳しい寒波に覆われ、ダマスカス県、ダマスカス郊外県、ラタキア県、タルトゥース県、スワイダー県、クナイトラ県、ヒムス県、ハマー県などで最大45センチの積雪を記録した。

SANA, January 7, 2015
SANA, January 7, 2015
SANA, January 7, 2015
SANA, January 7, 2015
SANA, January 7, 2015
SANA, January 7, 2015

 

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AFP(1月7日付)、NNA(1月7日付)などによると、レバノンではこの寒波により、子供1人を含むシリア人避難民3人が凍死した。

Naharnet, January 7, 2015
Naharnet, January 7, 2015

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クッルナー・シュラカー(1月7日付)は、カラムーン地方の反体制武装集団が、積雪によって孤立した村落に除雪作業などのためのチームを派遣したと報じ、その写真を掲載した。

Kull-na Shuraka', January 7, 2015
Kull-na Shuraka’, January 7, 2015

AFP, January 7, 2015、AP, January 7, 2015、ARA News, January 7, 2015、Champress, January 7, 2015、al-Hayat, January 8, 2015、Iraqi News, January 7, 2015、Kull-na Shuraka’, January 7, 2015、al-Mada Press, January 7, 2015、Naharnet, January 7, 2015、NNA, January 7, 2015、Reuters, January 7, 2015、SANA, January 7, 2015、UPI, January 7, 2015などをもとに作成。

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イスラーム国、アレッポ・シャリーア法廷が徴兵目的で成人男性の旅行を相次いで禁止(2015年1月7日)

ラッカ県では、マサール・プレス(1月7日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)ラッカ州のワーリーが、50歳以下の男性にラッカ市外への移動を禁止する決定を発令した。

ラッカ市に入った住民の徴兵台帳を作成するのが目的だという。

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アレッポ県では、SLN(1月7日付)によると、アレッポ市および同郊外のシャリーア法廷が、18~35歳の男性に対し、シリア政府の支配地域への旅行を禁じる決定を発令した。

シリア当局によって逮捕された後、徴兵され、「革命家」に戦闘に従事させられることが禁止の理由だという。

AFP, January 7, 2015、AP, January 7, 2015、ARA News, January 7, 2015、Champress, January 7, 2015、al-Hayat, January 8, 2015、Iraqi News, January 7, 2015、Kull-na Shuraka’, January 7, 2015、al-Mada Press, January 7, 2015、Masar Press Agency, January 7, 2015、Naharnet, January 7, 2015、NNA, January 7, 2015、Reuters, January 7, 2015、SANA, January 7, 2015、UPI, January 7, 2015などをもとに作成。

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ダルアーの史跡イマーム・ヌーリー廟が破壊(2015年1月6日)

ダルアー県では、イナブ・バラディー・オンライン(1月7日付)によると、ナワー市にある史跡イマーム・ヌーリー廟が何者かによって爆破、破壊された。

これに関して、SANA(1月7日付)は、「シャームの民のヌスラ戦線に属するテロリストが…シリアの文明、歴史、栄光を破壊しようとしてこうした罪を犯している」と報じた。

Kull-na Shuraka', January 7, 2015
Kull-na Shuraka’, January 7, 2015

Enab Baladi Online, January 7, 2015、SANA, January 7, 2015をもとに作成。

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UNICEF:イスラーム国による学校閉鎖で6万7,000人の児童に影響(2015年1月6日)

UNICEFは、ダーイシュ(イスラーム国)によるラッカ県、ダイル・ザウル県、アレッポ県内の制圧地域での学校閉鎖によって、児童6万7,000人が初等教育を受ける機会を奪われていると発表した。

ロイター通信(1月6日付)などが伝えた。

ARA News, January 7, 2015、al-Hayat, January 7, 2015、Reuters, January 6, 2015などをもとに作成。

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イスラーム国をめぐる動き:ダイル・ザウルで激しい戦闘(2015年1月6日)

ダイル・ザウル県では、SNN(1月6日付)によると、ダイル・ザウル市フワイジャト・サクル地区、ハワーイジュ村などで、シリア軍とダーイシュ(イスラーム国)が激しく交戦した。

またシリア人権監視団によると、ダーイシュ宗教警察(ヒスバ)の副司令官のエジプト人男性がマヤーディーン市で遺体で発見された。

遺体には拷問の跡が残っており、首が切り落とされていたという。

また同市では、ダーイシュ戦闘員2人が何者かの襲撃を受けた。

一方、SANA(1月6日付)によると、マリーイーヤ村、アイヤーシュ村、ブガイリーヤ村に通じる検問所複数カ所、フジャイフ丘、ティーム油田地帯、ダイル・ザウル市フワイジャト・サクル地区、ジュバイラ地区、ハウィーカ地区、ラサーファ地区、ウルフィー地区で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

これに対して、ダーイシュはダイル・ザウル市シャイフ・ヤースィーン地区の史跡タキーヤト・ラーウィー廟を爆破、破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アイン・アラブ市ムハッダサ学校一帯の奪還をめざすダーイシュ(イスラーム国)と西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊が交戦した。

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ヒムス県では、SANA(1月6日付)によると、シャーイル・ガス採掘所周辺、タイバ村一帯で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハサカ県では、ARA News(1月7日付)によると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊とダーイシュ(イスラーム国)がタッル・ハミース市北部、ジャズア村一帯で交戦した。

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ARA News(1月6日付)によると、米国など有志連合はシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点を10回にわかって空爆した。

空爆のうち6回がダイル・ザウル県内の石油関連施設に対して行われたという。

AFP, January 6, 2015、AP, January 6, 2015、ARA News, January 6, 2015、January 7, 2015、Champress, January 6, 2015、al-Hayat, January 7, 2015、Iraqi News, January 6, 2015、Kull-na Shuraka’, January 6, 2015、al-Mada Press, January 6, 2015、Naharnet, January 6, 2015、NNA, January 6, 2015、Reuters, January 6, 2015、SANA, January 6, 2015、SNN, January 6, 2015、UPI, January 6, 2015などをもとに作成。

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シリア国内の暴力:ダマスカス県ジャウバル地区、アレッポ市郊外で戦闘激化(2015年1月6日)

ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ジャウバル区各所で、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員が、シャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団と交戦した。

これに関して、「ジャウバル区広報局」は、「首都の兵士」、ラフマーン軍団、ムジャーヒディーンなどからなる反体制武装集団がジャウバル区へのシリア軍の進軍を食い止め、戦車複数輌を破壊した、と発表した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市アーミリーヤ地区、ブスターン・カスル地区をシリア軍が砲撃、またハーリディーヤ地区、旧市街で、シリア軍、国防隊、バアス大隊がジハード主義武装集団と交戦した。

またマサール・プレス(1月6日付)によると、反体制武装勢力はブライジュ村郊外の製材所一帯で、シリア軍の攻撃を食い止め、戦車1輌を破壊する一方、シャイフ・ナッジャール市工業団地地区に近いマヤーサート地区を制圧した。

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ヒムス県では、SANA(1月6日付)によると、ヒムス市ワアル地区、ガジャル村、ウンム・サフリージュ村、東サラーム村、ウンム・シャルシューフ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線、ヒムス軍団、ファールーク大隊の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(1月6日付)によると、フーティー村、カルア・ガザール村、カフルシャラーヤー村などで、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(1月6日付)によると、ダルアー市マンシヤ地区、アトマーン村、ダーマー村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, January 6, 2015、AP, January 6, 2015、ARA News, January 6, 2015、Champress, January 6, 2015、al-Hayat, January 7, 2015、Iraqi News, January 6, 2015、Kull-na Shuraka’, January 6, 2015、al-Mada Press, January 6, 2015、Naharnet, January 6, 2015、NNA, January 6, 2015、Reuters, January 6, 2015、SANA, January 6, 2015、UPI, January 6, 2015、Zaman al-Wasl, January 6, 2015などをもとに作成。

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ウンマ軍報道官、ドゥーマーからの敗走を暗に認める(2015年1月6日)

ザマーン・ワスル(1月6日付)によると、ドゥーマー市一帯でのイスラーム軍との戦闘により敗走したウンマ軍のムハンマド・アブー・ウダイ報道官が、イスラーム軍によってドゥーマー市の医療関連拠点などを襲撃されたと非難した。

アブー・ウダイ報道官は、アフマド・ターハー司令官の消息については明らかにしなかったが、ザブディーン村、ダマスカス県ジャウバル区などで引き続き戦闘を続けていると主張、ドゥーマー市の拠点を喪失したことを暗に認めた。

AFP, January 6, 2015、AP, January 6, 2015、ARA News, January 6, 2015、Champress, January 6, 2015、al-Hayat, January 7, 2015、Iraqi News, January 6, 2015、Kull-na Shuraka’, January 6, 2015、al-Mada Press, January 6, 2015、Naharnet, January 6, 2015、NNA, January 6, 2015、Reuters, January 6, 2015、SANA, January 6, 2015、UPI, January 6, 2015などをもとに作成。

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反体制派医師使節団がフランスで惨状を訴える(2015年1月6日)

『ハヤート』(1月7日付)は、シリア各地の反体制勢力支配地域で活動するシリア人医師使節団がフランスを訪問し、医師不足、医薬品不足を訴えた、と伝えた。

AFP, January 6, 2015、AP, January 6, 2015、ARA News, January 6, 2015、Champress, January 6, 2015、al-Hayat, January 7, 2015、Iraqi News, January 6, 2015、Kull-na Shuraka’, January 6, 2015、al-Mada Press, January 6, 2015、Naharnet, January 6, 2015、NNA, January 6, 2015、Reuters, January 6, 2015、SANA, January 6, 2015、UPI, January 6, 2015などをもとに作成。

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シリア国民連合政治委員会改選で「古参」が相次いで落選(2015年1月6日)

トルコのイスタンブールで開催中のシリア革命反体制勢力国民連立(いわゆるシリア国民連合)の総合委員会(第18期)は、正副議長、事務局長の選出に続いて、執行機関にあたる政治委員会の改選を行い、これまで連立を主導してきた「古参」活動家の多くが落選した。

クッルナー・シュラカー(1月6日付)によると、政治委員会に選出されたメンバーは以下の通り:

アフマド・ラマダーン(52票)

アクラム・アッサーフ(52票)

バドル・ジャームース(55票)

ハッサーン・ハーシミー(54票)

フサイン・アブドゥッラー(58票)

ハーリド・ナースィル(50票)

リヤード・ハサン(56票)

サーリム・ムスラト(52票)

サラーフ・ダルウィーシュ(59票)

アブドゥルアハド・アスティーフー(53票)

ファーディー・イブラーヒーム(55票)

ムハンマド・ダギーム(55票)

ハティーブ・バドラ(51票)

ムハンマド・バンクー(50票)

ムハンマド・カッダーフ(53票)

ナズィール・ハキーム(68票)

ヌーラー・アミール(58票)

ハーディー・バフラ(55票)

なお、ミシェル・キールー(48票)、スハイル・アタースィー(49票)、ファールーク・タイフール氏(シリア・ムスリム同胞団、47票)、ムンズィル・マーフース(13票)、ムワッファク・ニールビーヤ(47票)、アナス・アブダ(47票)、ファーイズ・サーラ(48票)ら、これまでシリア革命反体制勢力国民連立を主導してきた活動家はこぞって落選した。

Kull-na Shuraka', January 6, 2015
Kull-na Shuraka’, January 6, 2015
Kull-na Shuraka', January 6, 2015
Kull-na Shuraka’, January 6, 2015
Kull-na Shuraka', January 6, 2015
Kull-na Shuraka’, January 6, 2015
Kull-na Shuraka', January 6, 2015
Kull-na Shuraka’, January 6, 2015
Kull-na Shuraka', January 6, 2015
Kull-na Shuraka’, January 6, 2015

AFP, January 6, 2015、AP, January 6, 2015、ARA News, January 6, 2015、Champress, January 6, 2015、al-Hayat, January 7, 2015、Iraqi News, January 6, 2015、Kull-na Shuraka’, January 6, 2015、al-Mada Press, January 6, 2015、Naharnet, January 6, 2015、NNA, January 6, 2015、Reuters, January 6, 2015、SANA, January 6, 2015、UPI, January 6, 2015などをもとに作成。

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シリア領内で消息を絶ったトルコ国境警備隊士官、無事保護(2015年1月5日)

アナトリア通信(1月5日付)は、シリア領内(アレッポ県アアザーズ市一帯)で任務遂行中(1日)に消息を絶っていたトルコ国境警備隊士官1人がトルコの国家情報機構の作戦により無事保護(奪還)された、と発表した。

Anadolu Ajansı, January 6, 2015をもとに作成。

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オランド仏大統領:「アサドが化学兵器を使用した時に介入しなかったことを後悔している」(2015年1月5日)

フランスのフランソワ・オランド大統領は地元ラジオのインタビューで「アサドが2013年に化学兵器を使用した時に介入しなかったことを後悔している。介入していればイスラーム国は台頭しなかった」と述べた。

ARA News(1月5日付)が伝えた。

AFP, January 5, 2015、AP, January 5, 2015、ARA News, January 5, 2015、Champress, January 5, 2015、al-Hayat, January 6, 2015、Iraqi News, January 5, 2015、Kull-na Shuraka’, January 5, 2015、al-Mada Press, January 5, 2015、Naharnet, January 5, 2015、NNA, January 5, 2015、Reuters, January 5, 2015、SANA, January 5, 2015、UPI, January 5, 2015などをもとに作成。

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イスラーム国がサウジ・イラク両国境警備隊を相次いで襲撃(2015年1月5日)

サウジアラビア内務省は声明を出し、ダーイシュ(イスラーム国)がサウジアラビア北部の対イラク国境に位置するアルアル市北部に潜入し、サウジアラビア国境警備隊を襲撃、隊員2人が死亡した。

国境警備隊はダーイシュ戦闘員1人を捕らえたもの、この戦闘員は自爆ベルトを爆発させ、自殺した。

BBC(1月5日付)などが伝えた。

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Iraqi News(1月4日付)は、イラク治安筋の話として、ダーイシュ(イスラーム国)によるサウジアラビアの潜入に先立ち、イラク国境警備隊がアンバール県西部の対サウジアラビア国境に位置するアナズ(Anazh)駐屯地でダーイシュの襲撃を受けたが、これを撃退した、と伝えた。

同消息筋によると、この際、ダーイシュ側の戦闘員2人と国境警備隊1人が死亡、また双方合わせて6人が負傷した。

ダーイシュ戦闘員はアンバール県西部のラトバ市を放逐され、南下したのだという。

AFP, January 5, 2015、AP, January 5, 2015、ARA News, January 5, 2015、Champress, January 5, 2015、al-Hayat, January 6, 2015、Iraqi News, January 5, 2015、Kull-na Shuraka’, January 5, 2015、al-Mada Press, January 5, 2015、Naharnet, January 5, 2015、NNA, January 5, 2015、Reuters, January 5, 2015、SANA, January 5, 2015、UPI, January 5, 2015などをもとに作成。

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イスラーム国をめぐる動き:YPGがアイン・アラブの80%を制圧(2015年1月5日)

アレッポ県では、ARA News(1月5日付)、シリア人権監視団などによると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊がアイン・アラブ市中心部の治安厳戒地区(市庁舎一帯)、学校密集地区(リーフィーヤ学校、工業学校、サウラ学校、女学校)からダーイシュ(イスラーム国)を放逐、同地を完全制圧した。

人民防衛隊はまた、マシュタ・ヌール高地一帯でもダーイシュと交戦した。

シリア人権監視団によると、これにより人民防衛隊はアイン・アラブ市の約80%を制圧したという。

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同じく、アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)がタッラト・タイヤーラに展開するシリア軍の拠点複数カ所を砲撃した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ハワーイジュ村をシリア軍が2度にわたり空爆し、子供2人が死亡、多数が負傷した。

シリア軍はまた、アイヤーシュ村に対しても空爆を行った。

シリア軍はさらに、ダイル・ザウル市ハウィーカ地区、ジスル・スィヤーサ一帯を砲撃、フワイジャト・サクル地区などで国防隊とともにダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

このほか、ダーイシュはハリージー村でシャームの民のヌスラ戦線の元メンバー3人を逮捕した。

3人はいずれも投稿し、ダーイシュのもとで「改悛」を宣言していたという。

一方、SANA(1月5日付)によると、ダイル・ザイル航空基地周辺、ブー・ウマル村、シューラ村、フサイニーヤ町、ハリータ村、マリーイーヤ村、アイヤーシュ村、ジャフラ村、ダイル・ザウル市ジュバイリーヤ地区、ラシュディーヤ地区、ハウィーカ地区、ラサーファ地区、ウルフィー地区、工業地区で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(1月5日付)によると、シャーイル・ガス採掘所周辺、タイバ村一帯で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハサカ県では、SANA(1月5日付)によると、タッル・ガザール一帯に潜入しようとしたダーイシュ(イスラーム国)戦闘員をシリア軍が撃退した。

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ARA News(1月5日付)によると、米国など有志連合は、シリア国内のダーイシュ(イスラーム国)拠点に対して14回、イラク領内のダーイシュ拠点に対して6回の空爆を行った。

このうちシリア国内での空爆では、ダイル・ザウル県内(ジャブラ村郊外)の原油集積施設を破壊したという。

AFP, January 5, 2015、AP, January 5, 2015、ARA News, January 5, 2015、Champress, January 5, 2015、al-Hayat, January 6, 2015、Iraqi News, January 5, 2015、Kull-na Shuraka’, January 5, 2015、al-Mada Press, January 5, 2015、Naharnet, January 5, 2015、NNA, January 5, 2015、Reuters, January 5, 2015、SANA, January 5, 2015、UPI, January 5, 2015などをもとに作成。

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