イスラーム国をめぐる動き:YPGがアイン・アラブ市内の病院を奪還(2015年1月22日)

アレッポ県では、ARA News(1月22日付)によると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊が、ダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末、アイン・アラブ市南部のジャディード病院を奪還した。

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ハサカ県では、ARA News(1月22日付)によると、シリア軍が、タッル・ハミース市一帯のイスラーム国(ダーイシュ拠点)を空爆、またズィーブ村、ヒルバ村などで双方が交戦した。

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ヒムス県では、SANA(1月22日付)によると、クルマス村、ラッフーム村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

SANAによると、ラッフーム村はヒムス県におけるダーイシュ最大の拠点だという。

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ダイル・ザウル県では、ARA News(1月23日付)によると、ダイル・ザウル市フワイジャト・サクル地区で、ダーイシュ(イスラーム国)とシリア軍が交戦した。

AFP, January 22, 2015、AP, January 22, 2015、ARA News, January 22, 2015、January 23, 2015、Champress, January 22, 2015、al-Hayat, January 23, 2015、Iraqi News, January 22, 2015、Kull-na Shuraka’, January 22, 2015、al-Mada Press, January 22, 2015、Naharnet, January 22, 2015、NNA, January 22, 2015、Reuters, January 22, 2015、SANA, January 22, 2015、UPI, January 22, 2015などをもとに作成。

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反体制派が「モスクワ1」に向けて統一ビジョンとりまとめのためカイロで会合(2015年1月22日)

エジプトのカイロで、シリアの主要な反体制政治組織の代表らが一堂に会し、今月末にロシアで予定されているシリア政府との和平交渉(「モスクワ1」)に臨むための統一ビジョンとりまとめのため審議した。

会合は、エジプト外務評議会(ECFA-Egypt)のムハンマド・シャーキル議長が主催し、民主的変革諸勢力国民調整委員会、シリア革命反体制勢力国民連立などが参加した。

会議では、民主的変革諸勢力国民調整委員会が提示した「未来行程表」(6項目提案)とシリア革命反体制勢力国民連立が提示した13項目の擦り合わせなどが行われる。

『ハヤート』(1月23日付)が伝えた。

AFP, January 22, 2015、AP, January 22, 2015、ARA News, January 22, 2015、Champress, January 22, 2015、al-Hayat, January 23, 2015、Iraqi News, January 22, 2015、Kull-na Shuraka’, January 22, 2015、al-Mada Press, January 22, 2015、Naharnet, January 22, 2015、NNA, January 22, 2015、Reuters, January 22, 2015、SANA, January 22, 2015、UPI, January 22, 2015などをもとに作成。

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シリア国民連合暫定政府首班「米国による穏健な反体制派教練は2月に開始」(2015年1月22日)

シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・トゥウマ暫定内閣首班は、米国による「穏健な反体制派」への教練が2月に開始されると述べた。

ARA News(1月22日付)が伝えた。

AFP, January 22, 2015、AP, January 22, 2015、ARA News, January 22, 2015、Champress, January 22, 2015、al-Hayat, January 23, 2015、Iraqi News, January 22, 2015、Kull-na Shuraka’, January 22, 2015、al-Mada Press, January 22, 2015、Naharnet, January 22, 2015、NNA, January 22, 2015、Reuters, January 22, 2015、SANA, January 22, 2015、UPI, January 22, 2015などをもとに作成。

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EUはムハンマド・マフルーフ氏に対する制裁解除要求を却下(2015年1月21日)

欧州一般裁判所は声明を出し、EUの制裁リストからの削除を求めるムハンマド・マフルーフ氏(ラーミー・マフルーフ氏の父、アサド大統領のおじ)の異議申し立てを却下したと発表した。

『ハヤート』(1月22日付)が伝えた。

AFP, January 21, 2015、AP, January 21, 2015、ARA News, January 21, 2015、Champress, January 21, 2015、al-Hayat, January 22, 2015、Iraqi News, January 21, 2015、Kull-na Shuraka’, January 21, 2015、al-Mada Press, January 21, 2015、Naharnet, January 21, 2015、NNA, January 21, 2015、Reuters, January 21, 2015、SANA, January 21, 2015、UPI, January 21, 2015などをもとに作成。

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欧米諸国、湾岸諸国、トルコが「モスクワ1」、アレッポ市「戦闘中止」イニシアチブへの対応を協議(2015年1月21日)

「シリアの友連絡グループ」(別称「ロンドン11」)が、ロンドンで高官級会合を開き、「モスクワ1」(ロシア主催によるシリア政府と反体制勢力の和平交渉)、スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表によるアレッポ市の「戦闘中止」イニシアチブへの対応について協議した。

『ハヤート』(1月22日付)が伝えた。

AFP, January 21, 2015、AP, January 21, 2015、ARA News, January 21, 2015、Champress, January 21, 2015、al-Hayat, January 22, 2015、Iraqi News, January 21, 2015、Kull-na Shuraka’, January 21, 2015、al-Mada Press, January 21, 2015、Naharnet, January 21, 2015、NNA, January 21, 2015、Reuters, January 21, 2015、SANA, January 21, 2015、UPI, January 21, 2015などをもとに作成。

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ロシア外相、「ジュネーブ2会議の過ちを克服したい」(2015年1月21日)

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は記者会見で、シリア政府と反体制勢力の和平会合(「モスクワ1」)に関して、「ジュネーブ2会議」(2014年2月)が「イスタンブールを拠点とする一当事者しか招待されず、多くの反体制勢力の当事者が欠席を余儀なくされ、無視された」としたうえで、「この過ちを克服したい」と述べた。

また「(会議において)提示されていた諸問題をめぐって深淵で責任を伴った対話ではなく、政治的な論評」に重きが置かれてしまったと振り返った。

さらにラブロフ外務大臣は「シリアにおける現下の最大の任務はテロとの戦いの努力を一つにまとめること」だと述べた。

AFP, January 21, 2015、AP, January 21, 2015、ARA News, January 21, 2015、Champress, January 21, 2015、al-Hayat, January 22, 2015、Iraqi News, January 21, 2015、Kull-na Shuraka’, January 21, 2015、al-Mada Press, January 21, 2015、Naharnet, January 21, 2015、NNA, January 21, 2015、Reuters, January 21, 2015、SANA, January 21, 2015、UPI, January 21, 2015などをもとに作成。

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イスラーム国をめぐる動き:シリア軍、米国など有志連合がラッカを爆撃(2015年1月21日)

ラッカ県では、ARA News(1月21日付)によると、シリア軍がスルーク町のダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆し、ダーイシュ戦闘員3人を殺害した。

またこれと並行して米国など有志連合は、アイン・イーサー市、ラッカ市郊外のサフル村などのダーイシュ拠点を空爆した。

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ダイル・ザウル県では、ARA News(1月21日付)によると、シリア軍がムーハサン市のダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆、またダイル・ザウル市フワイジャト・サクル地区などで、シリア軍とダーイシュが交戦した。

AFP, January 21, 2015、AP, January 21, 2015、ARA News, January 21, 2015、Champress, January 21, 2015、al-Hayat, January 22, 2015、Iraqi News, January 21, 2015、Kull-na Shuraka’, January 21, 2015、al-Mada Press, January 21, 2015、Naharnet, January 21, 2015、NNA, January 21, 2015、Reuters, January 21, 2015、SANA, January 21, 2015、UPI, January 21, 2015などをもとに作成。

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シリア外相、「モスクワ1」に諸外国は参加しない(2015年1月21日)

SANA(1月21日付)によると、ワリード・ムアッリム外務在外居住者省は、ロシアで開催予定のシリア政府と反体制勢力の和平交渉「モスクワ1」に関して、諸外国の代表が参加することはない、と述べた。

ムアッリム外務在外居住大臣は、「モスクワ1」の目的がロシア外務省からの招待状によって規定されているとしたうえで、「(目的は)シリアの将来像を確定するためのシリア人とシリア人の対話実施で合意すること」だと述べた。

また「モスクワには反体制派が私人として参加する…。それゆえモスクワでの会合では、対立する当事者の一方を支持したり、介入したりする国家は参加しない。これはシリア人どうしの対話、シリア人どうしの会合、シリア政府代表と反体制派個々人との会談だ」と強調した。

一方、22日からカイロで開催される反体制勢力の全体会合に関しては「我々はこうした会合の開催に関して意見を求められてない。意見を求められていない問題を、我々は評価できないし、考慮することもない。しかし、モスクワでの会合を頓挫させようとするいかなる努力も、政治的正常化の可能性に打撃を与えるものだ」と述べた。

AFP, January 21, 2015、AP, January 21, 2015、ARA News, January 21, 2015、Champress, January 21, 2015、al-Hayat, January 22, 2015、Iraqi News, January 21, 2015、Kull-na Shuraka’, January 21, 2015、al-Mada Press, January 21, 2015、Naharnet, January 21, 2015、NNA, January 21, 2015、Reuters, January 21, 2015、SANA, January 21, 2015、UPI, January 21, 2015などをもとに作成。

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イスラーム国は、拘束中の日本人2人の殺害を警告(2015年1月20日)

ダーイシュ(イスラーム国)は20日、フルカーン広報制作機構を通じて、拘束中の日本人2人の映像(https://www.youtube.com/watch?v=GfB5IhhJ8w4)を公開し、日本政府が72時間以内に2億ドルを支払わなければ、この2人を殺害すると脅迫した。

映像に映っている2人は、2013年8月にシリアのアレッポ県で不法入国中に拘束されたとされていた湯川春菜さんと、インデペンデント・プレスのジャーナリスト後藤健二さんの2人と思われる。

2人はオレンジ色の囚人服を着て、後ろ手に縛られ、跪かされており、その後ろには覆面に黒服姿の英国人とされる戦闘員「ジョン・ジハーディー」が立ち、メッセージを表明している。

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なお安倍晋三総理大臣は、16日から21日の日程でエジプト、ヨルダン、イスラエルなどを訪問中で、イスラーム国などのイスラーム過激派対策として、エジプトに対して430億円、ヨルダンに対して120億円の円借款供与を表明している。

AP, January 20, 2015などをもとに作成。

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ロシア外務省、アレッポ市での「戦闘中止」イニシアチブへの支持を表明(2015年1月20日)

ロシア外務省は声明を出し、スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表によるアレッポ市での「戦闘中止」イニシアチブへの支持を表明した。

AFP, January 20, 2015、AP, January 20, 2015、ARA News, January 20, 2015、Champress, January 20, 2015、al-Hayat, January 21, 2015、Iraqi News, January 20, 2015、Kull-na Shuraka’, January 20, 2015、al-Mada Press, January 20, 2015、Naharnet, January 20, 2015、NNA, January 20, 2015、Reuters, January 20, 2015、SANA, January 20, 2015、UPI, January 20, 2015などをもとに作成。

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反体制勢力の約半数が「モスクワ1」への出席を確定(2015年1月20日)

『ハヤート』(1月21日付)によると、1月26~29日の予定でロシアで開催予定のシリア政府と反体制勢力の和平交渉(「モスクワ1」)に関して、ロシア外務省が招待した反体制活動家のほぼ半数の出席が確定した、と伝えた。

同報道によると、出席するのは、民主的変革諸勢力国民調整委員会のハサン・アブドゥルアズィーム代表、ハイサム・マンナーア渉外局長、民主統一党のサーリフ・ムスリム共同党首、ハーリド・イーサー欧州代表、アーリフ・ダリーラ氏、ハーリド・ハッブー氏、サフワーン・アッカーシュ氏、カドリー・ジャミール前副首相、マーズィン・マグリビーヤ氏、ファーティフ・ジャームース氏、ハイカール・ラシード氏、国民呼びかけフォーラムのサミール・イータ氏、スハイル・サルミーニー氏、マジド・ニヤーズィー氏、ナウワーフ・ムルヒム氏。

和平会議のボイコットを決定したのは、欧米諸国が支援してきた駐トルコのシリア革命反体制勢力国民連立のハーリド・ハウジャ議長、アフマド・ウワイヤーン・ジャルバー元議長、ハーディー・バフラ前議長、シリア・ムスリム同胞団のファールーク・タイフール氏、サラーフ・ダルウィーシュ氏、ミシェル・キールー氏、アブドゥルバースィト・スィーダー氏、バドル・ジャームース氏、アブドゥルアハド・アスティーフー氏の9人と、無所属のアフマド・ムアーッズ・ハティーブ氏、シリア国家建設潮流のルワイユ・フサイン代表(収監中)、ムナー・ガーニム副代表。

AFP, January 20, 2015、AP, January 20, 2015、ARA News, January 20, 2015、Champress, January 20, 2015、al-Hayat, January 21, 2015、Iraqi News, January 20, 2015、Kull-na Shuraka’, January 20, 2015、al-Mada Press, January 20, 2015、Naharnet, January 20, 2015、NNA, January 20, 2015、Reuters, January 20, 2015、SANA, January 20, 2015、UPI, January 20, 2015などをもとに作成。

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ハサカ県郊外のイスラーム国拠点をシリア軍が「樽爆弾」で爆撃、ラッカの赤新月社をイスラーム国が追放(2015年1月20日)

ハサカ県では、ARA News(1月20日付)などによると、シリア軍が、ダーイシュ(イスラーム国)が占拠するタッル・ハミース市郊外のハンサー村を「樽爆弾」などで空爆し、20人以上が死亡、数十人が負傷した。

これに関して、SANA(1月20日付)は、ハンサー村で住民を虐殺し、石油を盗掘・密売してきたダーイシュ戦闘員数十人を殲滅したと伝えた。

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ラッカ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(1月20日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がラッカ市内のシリア赤新月社の全施設を掌握し、施設内の医療機器・物資を押収するとともに、スタッフ全員を追放した。

ドゥラル・シャーミーヤによると、シリア赤新月社は、ダーイシュの許可を得てラッカ市内で1年以上にわたり医療活動を続けてきたが、ダーイシュの救援局長が突如、その活動を禁止したという。

活動禁止の理由は明らかではない。

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ダイル・ザウル県では、SANA(1月20日付)によると、マリーイーヤ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ARA News(1月21日付)によると、米国など有志連合は、シリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点に対して10回にわたって空爆を行った。

空爆が行われたのはアイン・アラブ市(アレッポ市)、ハサカ県など。

AFP, January 20, 2015、AP, January 20, 2015、ARA News, January 20, 2015、January 21, 2015、Champress, January 20, 2015、al-Durar al-Shamiya, January 20, 2015、al-Hayat, January 21, 2015、Iraqi News, January 20, 2015、Kull-na Shuraka’, January 20, 2015、al-Mada Press, January 20, 2015、Naharnet, January 20, 2015、NNA, January 20, 2015、Reuters, January 20, 2015、SANA, January 20, 2015、UPI, January 20, 2015などをもとに作成。

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シリア外相「イスラエルは米国を通じてシリアの危機を長引かせようとしている」(2015年1月20日)

ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣は、イフバーリーヤのインタビューに応じ、そのなかでイスラエル軍によるゴラン高原への越境空爆(18日)に関して、「我々はシリアに対する計略がどのように計画されているのか知らねばならない…。イスラエルが米国を通じてシリアの危機を長引かせようとしていることはもはや隠されたことではない」と述べた。

SANA, January 20, 2015
SANA, January 20, 2015

AFP, January 20, 2015、AP, January 20, 2015、ARA News, January 20, 2015、Champress, January 20, 2015、al-Hayat, January 21, 2015、al-Ikhbariya, January 20, 2015、Iraqi News, January 20, 2015、Kull-na Shuraka’, January 20, 2015、al-Mada Press, January 20, 2015、Naharnet, January 20, 2015、NNA, January 20, 2015、Reuters, January 20, 2015、SANA, January 20, 2015、UPI, January 20, 2015などをもとに作成。

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シリア国民連合、「テロとの戦い」のための「文明の同盟」を支持(2015年1月20日)

シリア革命反体制勢力国民連立のサーリム・ムスラト報道官は、「テロとの戦い」のためにEU外相会議が19日に提唱した「文明の同盟」に関して、支持を表明、「シリア政府に代表されるテロの工場」に対抗すべきだと呼びかけた。

AFP, January 20, 2015、AP, January 20, 2015、ARA News, January 20, 2015、Champress, January 20, 2015、Enab Baladi, January 20, 2015、al-Hayat, January 21, 2015、Iraqi News, January 20, 2015、Kull-na Shuraka’, January 20, 2015、al-Mada Press, January 20, 2015、Naharnet, January 20, 2015、NNA, January 20, 2015、Reuters, January 20, 2015、SANA, January 20, 2015、UPI, January 20, 2015などをもとに作成。

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イラン革命防衛隊:ゴラン高原でのイスラエルの越境爆撃でイラン人准将が死亡したと発表(2015年1月19日)

イラン・イスラーム革命防衛隊は、18日にゴラン高原(アマル農場)でのイスラエル軍によるヒズブッラーの車輌への空爆に関して、モハンマド・アリー・アッラー・ダーディー准将が「不正に喘ぐシリア国民の主権を守るため、イスラーム抵抗運動の現場で」殺害されたと発表し、弔意を示した。

声明はまた、ダーディー准将の死がイスラエルに対抗する「イスラーム抵抗運動の決意と意志を高める」と付言する一方、「(イスラエルによる)シリア領空侵犯の罪は、(イスラエルが)内乱分子のダーイシュ(イスラーム国)などのタクフィール主義運動を支援している証拠」と非難した。

イラン・イスラーム革命防衛隊がこうした声明を出すのは異例中の異例。

『ハヤート』(1月20日付)が伝えた。

AFP, January 19, 2015、AP, January 19, 2015、ARA News, January 19, 2015、Champress, January 19, 2015、al-Hayat, January 20, 2015、Iraqi News, January 19, 2015、Kull-na Shuraka’, January 19, 2015、al-Mada Press, January 19, 2015、Naharnet, January 19, 2015、NNA, January 19, 2015、Reuters, January 19, 2015、SANA, January 19, 2015、UPI, January 19, 2015などをもとに作成。

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「モスクワ1」をめぐる動き:民主的変革諸勢力国民調整委員会はメンバーの自由参加を許可(2015年1月19日)

民主的変革諸勢力国民調整委員会の執行部は、ロシアで開催予定のシリア政府と反体制派の和平交渉(「モスクワ1」)に関して声明を出し、委員会メンバーに交渉への自由な参加を認める決定を下した、と発表した。

声明で執行部は「モスクワでの会合への(ロシア外務省による)委員会メンバーの招待を前向きに理解し、委員会メンバーに対して、同地に自由に赴き、委員会の視座を示し、同盟組織(反体制組織)の出席者との協調のもとに流血停止に向けたイニシアチブを発揮する権利を認める」と発表した。

ARA News(1月19日付)が伝えた。

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シリア革命反体制勢力国民連立の政治委員会筋は、『ハヤート』(1月20日付)などに、トルコのイスタンブールで18日に開催された政治委員会会合で、シリア政府との和平交渉を行うにあたっての基本原則に関して審議、承認したことを明らかにした。

この基本原則は13項目からなり、①移行期統治機関の設置などを定めたジュネーブ合意(2012年)の実施、②大統領を含む現政権幹部の交代を含む政治体制の抜本変革、③新憲法制定、④民間人の殺戮停止、などを骨子とするという。

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シリア国家建設潮流のルワイユ・フサイン代表(収監中)は声明を出し、ロシアで開催が予定されているシリア政府と反体制派の和平交渉(「モスクワ1」)への参加を辞退すると発表した。

「モスクワ1」の招待状が反体制組織ではなく、活動家個人に送られていることで「会議が非公式のものになっている」というのが事態の理由。

AFP, January 19, 2015、AP, January 19, 2015、ARA News, January 19, 2015、Champress, January 19, 2015、al-Hayat, January 20, 2015、Iraqi News, January 19, 2015、Kull-na Shuraka’, January 19, 2015、al-Mada Press, January 19, 2015、Naharnet, January 19, 2015、NNA, January 19, 2015、Reuters, January 19, 2015、SANA, January 19, 2015、UPI, January 19, 2015などをもとに作成。

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イスラーム国をめぐる動き:ハサカ、ダイル・ザウル、ヒムスで戦闘続く(2015年1月19日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、ハサカ市西部郊外のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して、シリア軍が砲撃を行った。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)が制圧するムーハサン市をシリア軍が空爆し、子供3人、女性4人を含む11人が死亡した。

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ヒムス県では、SANA(1月19日付)によると、ジャズル・ガス採掘所一帯、ラッフーム村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, January 19, 2015、AP, January 19, 2015、ARA News, January 19, 2015、Champress, January 19, 2015、al-Hayat, January 20, 2015、Iraqi News, January 19, 2015、Kull-na Shuraka’, January 19, 2015、al-Mada Press, January 19, 2015、Naharnet, January 19, 2015、NNA, January 19, 2015、Reuters, January 19, 2015、SANA, January 19, 2015、UPI, January 19, 2015などをもとに作成。

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アサド大統領がIPU事務総長と会談(2015年1月19日)

アサド大統領はシリア訪問中の列国議会同盟(IPU)のマーティン・チュンゴン事務総長と会談し、テロ対策などについて意見を交わした。

SANA(1月19日付)が伝えた。

SANA, January 19, 2015
SANA, January 19, 2015

AFP, January 19, 2015、AP, January 19, 2015、ARA News, January 19, 2015、Champress, January 19, 2015、al-Hayat, January 20, 2015、Iraqi News, January 19, 2015、Kull-na Shuraka’, January 19, 2015、al-Mada Press, January 19, 2015、Naharnet, January 19, 2015、NNA, January 19, 2015、Reuters, January 19, 2015、SANA, January 19, 2015、UPI, January 19, 2015などをもとに作成。

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イスラエル軍機がゴラン高原でヒズブッラーの車列を爆撃、ムグニーヤの息子ら6人が死亡(2015年1月18日)

クナイトラ県では、『ハヤート』(1月19日付)などによると、イスラエル軍機がクナイトラ市郊外の兵力引離地域に近いアマル農場に対する越境空爆を行った。

ヒズブッラーに近い消息筋によると、この越境空爆により、ヒズブッラーのメンバー6人が死亡した。

ナハールネット(1月18日付)などによると、イラク・シリア問題担当責任者の一人ムハンマド・イーサー司令官、イマード・ムグニーヤ氏の息子のジハード・ムグニーヤ氏、マフディー・ムーサウィー氏、アリー・フアード氏、フサイン・ハサン氏、アッバース・ヒジャーズィー氏。

ロイター通信(1月18日付)によると、イスラエル軍戦闘機はヒズブッラーの幹部らが乗った車を攻撃、またヒズブッラーのムハンマド・アフィーフ報道官は、死亡した6人が2台の車に分乗していたことを明らかにした。

一方、SANA(1月18日付)は、「イスラエルのヘリコプター1機が、テロ集団支援のため、クナイトラ県アマル農場方面の占領地内からミサイル2発を発射し、6人が殉死した」と伝えた。

イスラエルのチャンネル10は、イスラエル公式筋の話として、イスラエル軍が「イスラエルへの攻撃を計画していたテロリスト」を標的として攻撃を行ったと伝えた。

他方、これにアラビーヤ・チャンネル(1月18日付)は一方、イスラエル軍の越境空爆で、ヒズブッラー幹部1人とイラン人6人が殺害されたと報じた。

またジャディード・チャンネル(1月18日付)は、イラン・イスラーム革命防衛隊の司令官の一人アブー・アリー・タブタバーニー氏が犠牲者のなかに含まれている、と報じた。

AFP, January 18, 2015、Alarabia, January 18, 2015、AP, January 18, 2015、ARA News, January 18, 2015、Champress, January 18, 2015、al-Hayat, January 19, 2015、Iraqi News, January 18, 2015、al-Jadid TV, January 18, 2015、Kull-na Shuraka’, January 18, 2015、al-Mada Press, January 18, 2015、Naharnet, January 18, 2015、NNA, January 18, 2015、Reuters, January 18, 2015、SANA, January 18, 2015、UPI, January 18, 2015などをもとに作成。

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アレッポ県北部でイスラーム国とヌスラ戦線が交戦(2015年1月18日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、スーラーン・アアザーズ町を襲撃しようとしたダーイシュ(イスラーム国)が、同地一帯を支配下に置くシャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団と交戦した。

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同じくアレッポ県では、ARA News(1月18日付)によると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊がダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末、アイン・アラブ市のマシュタ・ヌール高地一帯を完全制圧した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)がマヤーディーン市でダイル・ザウル県地元評議会議長(数ヶ月前に拘束)を釈放した。

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ハサカ県では、ARA News(1月19日付)によると、米国など有志連合がカーミシュリー市南部郊外のダーイシュ(イスラーム国)拠点などを空爆した。

AFP, January 18, 2015、AP, January 18, 2015、ARA News, January 18, 2015、January 19, 2015、Champress, January 18, 2015、al-Hayat, January 19, 2015、Iraqi News, January 18, 2015、Kull-na Shuraka’, January 18, 2015、al-Mada Press, January 18, 2015、Naharnet, January 18, 2015、NNA, January 18, 2015、Reuters, January 18, 2015、SANA, January 18, 2015、UPI, January 18, 2015などをもとに作成。

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トルコ首相:「外国人戦闘員を食い止めるため、シリア国境の軍事地域を拡大(2015年1月17日)

トルコのアフメト・ダウトオール首相は「トルコは、外国人戦闘員(の潜入)を食い止めるため、シリア国境の軍事地域を拡大するが、シリア人避難民に対して国境を完全封鎖はしない」と発表した。

ダウトオール首相は、シリア人避難民の問題が「アサド政権の蛮行」によるとしたうえで、「難民問題の解決策は(シリアの)体制を終わらせることだ」と強調、シリアの紛争は、ダーイシュ(イスラーム国)と戦うだけでは不十分で、国際社会がアサド政権を打倒する必要があるとの見方を示した。

『ハヤート』(1月18日付)などが伝えた。

AFP, January 17, 2015、AP, January 17, 2015、ARA News, January 17, 2015、Champress, January 17, 2015、al-Hayat, January 18, 2015、Iraqi News, January 17, 2015、Kull-na Shuraka’, January 17, 2015、al-Mada Press, January 17, 2015、Naharnet, January 17, 2015、NNA, January 17, 2015、Reuters, January 17, 2015、SANA, January 17, 2015、UPI, January 17, 2015などをもとに作成。

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イスラーム国をめぐる動き(2015年1月17日)

ヒムス県では、SANA(1月17日付)によると、サアン村、マシュラファ村、ラッフーム村・ウンク・ハワー村間で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハサカ県では、ARA News(1月18日付)によると、米国など有志連合がフール町一帯のダーイシュ(イスラーム国)拠点などを空爆し、ダーイシュ戦闘員8人が死亡した。

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ARA News(1月17日付)によると、米国など有志連合は、シリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)の拠点などに対して29回空爆を行った。

うちシリア領内では、13回の空爆が行われ、ハサカ県タッル・ハミース市一帯などのダーイシュ拠点、車列などが標的となった。

AFP, January 17, 2015、AP, January 17, 2015、ARA News, January 17, 2015、January 18, 2015、Champress, January 17, 2015、al-Hayat, January 18, 2015、Iraqi News, January 17, 2015、Kull-na Shuraka’, January 17, 2015、al-Mada Press, January 17, 2015、Naharnet, January 17, 2015、NNA, January 17, 2015、Reuters, January 17, 2015、SANA, January 17, 2015、UPI, January 17, 2015などをもとに作成。

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「モスクワ1」をめぐる動き(2015年1月17日)

シリア革命反体制勢力国民連立のサーリム・ムスラト報道官は、モスクワで開催予定のシリア政府と反体制勢力の和平会議(「モスクワ1」)に関して、連立が民主的変革諸勢力国民調整委員会に13日付で共同理解覚書を送付し、委員会からの回答を待っていることを明らかにした。

共同理解覚書は、今月末の「モスクワ1」に先立って、カイロで21、22日に開催予定の反体制勢力の会合で採択が予定されている「カイロ宣言」にかかわるもので、多元的民主主義体制の確立などを骨子としているという。

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民主的変革諸勢力国民調整委員会のムンズィル・ハッダーム報道官はフェイスブックで、「モスクワ1」への参加をめぐって、委員会が「一般の人々…そしてロシアから…かつてないほどの圧力に曝されている」と述べた。

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ワリード・ブンニー弁護士はクッルナー・シュラカー(1月17日付)に対し、スイスのジュネーブで13日にブサイナ・シャアバーン大統領府政治報道補佐官をはじめとするシリア政府代表団と会談したとの報道を否定した。

AFP, January 17, 2015、AP, January 17, 2015、ARA News, January 17, 2015、Champress, January 17, 2015、al-Hayat, January 18, 2015、Iraqi News, January 17, 2015、Kull-na Shuraka’, January 17, 2015、al-Mada Press, January 17, 2015、Naharnet, January 17, 2015、NNA, January 17, 2015、Reuters, January 17, 2015、SANA, January 17, 2015、UPI, January 17, 2015などをもとに作成。

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米国防総省報道官:「現時点でシリア政府軍を爆撃する意思はない」(2015年1月16日)

米国防総省のジョン・カービー報道官は記者会見で、シリア領内での米国など有志連合による空爆に関して「現時点でシリア政府軍を空爆する意思はない」と述べた。

ARA News(1月17日付)が伝えた。

ARA News, January 17, 2015をもとに作成。

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米国防省報道官:「穏健な反体制派」5,000人を教練するため米兵400人を派遣(2015年1月16日)

米国防総省のスティーブ・ウォーレン報道官はロイター通信(1月17日付)に、今年3月から開始予定のシリアの「穏健な反体制派」への教練に関して、米軍から400人を派遣すると語った。

米国は2015年に「穏健な反体制派」5,000人の教練を計画しており、教練は「4週間から6週間の間に」開始されるという。

AFP, January 16, 2015、AP, January 16, 2015、ARA News, January 16, 2015、Champress, January 16, 2015、al-Hayat, January 17, 2015、Iraqi News, January 16, 2015、Kull-na Shuraka’, January 16, 2015、al-Mada Press, January 16, 2015、Naharnet, January 16, 2015、NNA, January 16, 2015、Reuters, January 16, 2015、SANA, January 16, 2015、UPI, January 16, 2015などをもとに作成。

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ロシア外相:どの反体制派も「モスクワ1」への最終的態度を表明していない(2015年1月16日)

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は記者会見で、モスクワで開催予定のシリア政府と反体制勢力の和平会議(「モスクワ1」)に関して、「会合開催の準備は集中的に行われている。シリアの反体制勢力のどの当事者も今のところ、我々に最終的態度を通告していない。だから、モスクワへの招待者が来るまでは参加者リストを発表できない」と述べた。

AFP, January 16, 2015、AP, January 16, 2015、ARA News, January 16, 2015、Champress, January 16, 2015、al-Hayat, January 17, 2015、Iraqi News, January 16, 2015、Kull-na Shuraka’, January 16, 2015、al-Mada Press, January 16, 2015、Naharnet, January 16, 2015、NNA, January 16, 2015、Reuters, January 16, 2015、SANA, January 16, 2015、UPI, January 16, 2015などをもとに作成。

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イスラーム国をめぐる動き:元収監者が「バーブ市裁判所への砲撃で800人以上が死亡した」と証言(2015年1月16日)

ダーイシュ(イスラーム国)によって最近釈放されたというアブー・アーミルを名のる元収監者はクッルナー・シュラカー(1月16日付)に対して、約1カ月半前にダーイシュが本部として使用しているアレッポ県バーブ市の裁判所にロケット弾が撃ち込まれ、800人以上が死亡したと証言した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル市フワイジャト・サクル地区でシリア軍とダーイシュ(イスラーム国)が交戦、またブーカマール市、ムーハサン市などをシリア軍が空爆した。

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ARA News(1月16日付)によると、米国など有志連合は、シリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して11回にわたって空爆した。

うちシリアに対する空爆は6回、イラクに対する空爆は5回だったという。

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ARA News(1月16日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)はテレビ・チャンネル「KhalifaLive.info」を開設した。

AFP, January 16, 2015、AP, January 16, 2015、ARA News, January 16, 2015、Champress, January 16, 2015、al-Hayat, January 17, 2015、Iraqi News, January 16, 2015、Kull-na Shuraka’, January 16, 2015、al-Mada Press, January 16, 2015、Naharnet, January 16, 2015、NNA, January 16, 2015、Reuters, January 16, 2015、SANA, January 16, 2015、UPI, January 16, 2015などをもとに作成。

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アサド大統領がチェコ紙のインタビューに応じる:SANAがアラビア語全訳を配信(2015年1月15日)

SANA(1月15日付)は、15日付のチェコ紙『リテラルニ・ノヴィニー』(Literarni Noviny)に掲載されたアサド大統領のインタビューのアラビア語全訳を配信した。

同インタビューにおけるアサド大統領の主な発言は以下の通り:

 「我々は50年以上前から過激主義に苦しんでいる。シリアでは、テロは1970年代に深刻化した。それ以来、我々は国際社会にテロとの戦いへの協力を求めてきた。しかし当時は誰もそのことに関心を示さなかった。西側諸国はこの問題を知らなかった。だから我々は、テロとの戦いを望むいかなる国と支援協力を行う準備ができていた。我々が(9・11以降に)米国を支援したのはそのためだ…。我々の姿勢はこの間まったく変わっていない。危機の前も、そのさなかでも、そして危機の後でも、である。西側諸国にとっての問題とは、この問題にどう対処していいかを理解していないことだ。彼らはテロとの戦いがコンピューター・ゲームのようだと思っているが、それは正しくない。テロとの戦いは文化、経済などさまざまな分野で行われねばならない」。

(『シャルリ・エブド』誌襲撃事件に関して)「事件が民間人殺害に関わるものであれば、被害者の政治的立場、意見の是非にかかわらず、それはテロである。我々は世界のどこであれ、無実の人々が殺されることに反対する。これが我々の原則だ。我々は、この問題を世界で誰よりも深く理解している。なぜなら我々はこの手のテロに4年間も苦しんいるからだ。我々はシリアで数千の無実の人々を失ってしまった。だから、我々は被害者遺族に同情している」。

「しかし同時に、我々が西側諸国の多くの人々に思い出してもらいたいのは、我々はこうした結果について、シリアでの危機は始まった当初から言及してきたということだ。あなた方はテロを許してはならないし、政治的な傘で隠してもならない。なぜなら、そうすれば、あなたの国、そして国民に影響が及ぶからだ」。

「西側諸国の政治家たちは近視眼的で、先が見通せていない。フランスでの最近の事件は、我々が言ってきたことが正しいということを示した。同時に、この事件は欧州の政策に疑問を投げかけたようなものだ。なぜなら、我々の地域、そしてフランスで起きていることの原因は、欧州の政策にあるからだ」。

「我々は「テロリストとの戦い」と「テロとの戦い」を区別しなければならない。現状について話したいのなら、我々はテロリストと戦わねばならない。なぜなら彼らは無実の人々を殺しているからだ。我々はこうした人々を守らねばならない。これこそが今、この問題に対処するうえでのもっとも重要な方途だ。しかしもしテロとの戦いについて話すのであれば、軍は必要ではなく、優れた政策が必要だ。文化を通じて無知と戦わなければならない。また貧困を撲滅するための経済を構築すべきだ。テロとの戦いに関わる国々が情報を交換すべきだ」。
「アフガニスタンの時、つまり2001年にアフガニスタンで行ったのと同様、問題はテロに対処することだけではない…。当時ダマスカスを訪問した米議員団が、ニューヨークでの事件に復讐するために、アフガニスタンを攻撃すると述べた際、私は彼らにこう言った。そうした対応をとってどうなるというのか。テロとの戦いはガン治療のようなものだ。ガンは…部分摘出手術では対処できない。完全に根絶しなければならない。アフガニスタンで行われたのは、ガンの患部を切開したことだけだ。結果として、ガンは急速に転移した。つまり、優れた政策、経済、文化に力点が置かれるべきなのだ」。
「(西側諸国において)ゆっくり、そして恥ずかしげに変化が生じているが、彼ら(西側諸国)は自分たちが間違っていたとは公の場では認めていない。彼らが敢えてそうしないのは、必要以上に間違った方法をとり、シリアの国、大統領、軍、そしてすべてに対して悪魔のように振る舞ってきてからだ。4年も経った今になって世論に対して間違っていたなどとどうして言えようか?… だから彼らは、我々の地域にテロの存在が認められるとだけ言い、その原因が(シリアの)大統領にあると付け加える。それ以外については認めようとしない。しかし若干の変化が生じている。我々はさまざまなレベルの高官との連絡を行うようになっている…。国や名前は言えないが、彼らは欧州の政策が間違っていたと言ってくれた。またこうした政策を是正したいとも言ってくれた。我々には何の問題もない。問題は愛憎ではなく、国益に関わっている。しかし、彼らがすぐに政策を変更するとは思えない。なぜなら、今のところ欧州のどの国にも真摯な努力は見られないからだ」。

「シリアの世論とシリア国民の支持なくして、大統領がこのような危機のなかで4年もその地位にとどまることなどできない。我々は米国、欧州諸国、トルコ、ヨルダン、レバノン、湾岸諸国などから…の敵対行為に曝されてきた…。シリア国民の支援なくしてどうして我々が持ちこたえられるというのか?… スーパーマンの話をしていないのなら、このことを誰も否定はできない。シリアにはスーパーマンはいない。いるのは人間だ。つまり、シリア国民が大統領を支持しているということだ」。

「彼ら(シリア国民)は大統領を支持している。なぜなら彼らはシリアでの出来事が当初から、カタールが、シリアで革命が起きているとの宣伝のもと、デモを支援するために資金を投入したことによって生じたことを知っているからだ…。その後、カタールとサウジアラビアがテロリストに資金支援、武器支援、兵站支援を行い、さらにはトルコがシリアにおいて兵站支援とテロのネットワーク各線を支援した…。事態は大統領とは関係なく、また大統領がその地位にとどまるか否かとは無縁だ」。

(シリア政府がダーイシュ(イスラーム国)と協力関係にあるとの一部批判に関して)「つまり、私が我々の兵士を殺害し、軍事基地を制圧するためにダーイシュを支援し、ダーイシュを利用していることがどうしてできるのか? こうした首長には矛盾がある…。また我々が、ダーイシュに対する米国の空爆で得をしているという噂が西側諸国で広まっている。一部の人々がそう言っている。しかし…、我々がダーイシュを支援しているとするなら、なぜ米国の空爆で得をするというのか? 我々が米国の空爆で得をしていると言うのなら、それは我々がダーイシュと敵対しているということになる…。繰り返しになるが、我々は、ダーイシュであれ、ヌスラ戦線であれ、それ以外のテロリストであれ、あらゆるテロリストと戦っている」。

「我々は穏健なイスラーム教徒として、過激なイスラーム教をイスラーム教とはみなさない…。あらゆる宗教は穏健だ…。ワッハーブ主義的なイスラーム教解釈はきわめて過激なものであり、真のイスラーム教から逸脱し、この地域のテロの根幹をなしている」。

(モスクワで予定されているシリア政府と反体制派の和平交渉「モスクワ1」に関して)「我々は対話を始めるためではなく、対話が始まったときにそのよりどころとなる基礎、例えばシリアの統合、テロ組織との戦い、シリア軍への支援、テロとの戦いなどについて、さまざまな人物(反体制指導者)と議論する会合を持つためにモスクワに行く…。しかし私がこの会合で期待しているものについて、我々は現実主義的にならねばならないと思っている。我々はさまざまな人物に対処するわけだが、我々が反体制派と言うとき、我々は何かに反対している個人のことを話している訳ではない。政治的な意味での反体制派とは、政党であったり、地方自治や議会において代表者を持つ組織を意味し、国内の人々に影響を行使でき、外国勢力のためでなく国のために活動する勢力を指す。これが世界基準だと思っている。我々が「さまざまな人物」と言う場合、その一部は愛国的かもしれないが、それ以外はシリア国民に何らの影響力も及ぼし得ない。彼らの一部はサウジアラビア、カタール、フランス、米国の操り人形であり、自国の国益のために活動すらしていない。さらには、過激思想を体現したような人物さえいる…。にもかかわず、我々はロシアのイニシアチブを支援する。彼らが話すことに政府として耳を傾けるために(モスクワに)行かねばならないと考えている。シリア国民の利益や国益に資するものを彼らが持っていれば、我々はそれに向かって邁進する。もしそうでなければ、我々は彼らに真摯に対処することはないだろう」。

「米国はダーイシュとどのていど真剣に戦おうとしているのか? 現在までに米国が行っていることは、自分たちを美化するような作戦だけだ…。米国は、トルコ、カタール、サウジアラビアにどれだけ影響力を行使しようとしているのか?… 米国はこれらの国がシリアにテロリスト、資金、武器を流入させているのを止めさせるため、どれだけの影響力を行使しているというのか? こうした質問への答えが示されない限り、(紛争解決に向けた)共通の土台に至ることはない」。

SANA, January 15, 2015をもとに作成。

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トルコ外相:「ダーイシュに参加しようとする外国人7,250人のトルコへの入国を阻止し、1,160人を国外退去に処した」(2015年1月15日)

トルコのメヴリュト・チャヴシュオール外務大臣は、「トルコ人戦闘員500人から700人がダーイシュ(イスラーム国)に参加している」としたうえで、「外国人戦闘員に関する一般の懸念は、彼らが自国に戻ったときに何が起きるかというもので、我々も同じ懸念を持っている」と述べた。

チャヴシュオール外務大臣はまた、トルコの当局が、ダーイシュに参加しようとする外国人7,250人のトルコへの入国を阻止し、1,160人を国外退去に処したことを明らかにした。
を認めた。

『ハヤート』(1月16日付)などが伝えた。

ARA News, January 16, 2015、al-Hayat, January 16, 2015などをもとに作成。

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英国人過激派:「西側での攻撃命令が出されるのを待っている多くの兄弟がいる」(2015年1月15日)

ダーイシュ(イスラーム国)によるモスルのトルコ領事館人質解放(2014年9月)の見返りとして、トルコ当局が釈放したイスラーム過激派の一人で英国人のシャフナーズ・スライマーン氏は『タイムズ』(1月15日付)のインタビューに応じ、そのなかで「西側での攻撃命令が出されるのを待っている多くの兄弟」がいる、と述べた。

2014年6月のダーイシュによるモスル制圧時に拘束されたモスルのトルコ領事館スタッフら49人釈放のため、トルコ当局は拘束中のダーイシュ支持者ら200人を釈放していた。

AFP, January 15, 2015、AP, January 15, 2015、ARA News, January 15, 2015、Champress, January 15, 2015、al-Hayat, January 16, 2015、Iraqi News, January 15, 2015、Kull-na Shuraka’, January 15, 2015、al-Mada Press, January 15, 2015、Naharnet, January 15, 2015、NNA, January 15, 2015、Reuters, January 15, 2015、SANA, January 15, 2015、The Times, January 15, 2015、UPI, January 15, 2015などをもとに作成。

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