東グータ統一軍事司令部は新たな 武装集団の結成を禁止(2015年2月20日)

ダマスカス郊外県で活動する武装集団の連合組織東グータ統一軍事司令部は声明を出し、グータ地方で新たな武装集団を結成することを禁止した。

ドゥラル・シャーミーヤ(2月20日付)が伝えた。

Kull-na Shuraka', February 20, 2015
Kull-na Shuraka’, February 20, 2015

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またアレッポ解放作戦司令室のイブラーヒーム・マジュブール司令官は、シリア軍の攻撃に対して、全武装集団に対して総動員令を発した。

同作戦司令室によると、18日以降の戦闘で、「革命家」はシリア軍兵士、外国人民兵300人を殲滅、100人を捕捉している、という。

Kull-na Shuraka', February 20, 2015
Kull-na Shuraka’, February 20, 2015

AFP, February 20, 2015、AP, February 20, 2015、ARA News, February 20, 2015、Champress, February 20, 2015、al-Hayat, February 21, 2015、Iraqi News, February 20, 2015、Kull-na Shuraka’, February 20, 2015、al-Mada Press, February 20, 2015、Naharnet, February 20, 2015、NNA, February 20, 2015、Reuters, February 20, 2015、SANA, February 20, 2015、UPI, February 20, 2015などをもとに作成。

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シリア外務省:ダマスカス旧市街での爆弾テロの非難声明を国連に求める(2015年2月2日)

外務在外居住者省は、国連安保理議長、事務総長に宛てて書簡を提出、そのなかで1日にダマスカス県旧市街で発生したレバノンの旅客バスに対する爆弾テロについて報告し、非難決議の採択と、「犯人およびその背後にいる国々、勢力の処罰」を求めた。

AFP, February 2, 2015、AP, February 2, 2015、ARA News, February 2, 2015、Champress, February 2, 2015、al-Hayat, February 3, 2015、Iraqi News, February 2, 2015、Kull-na Shuraka’, February 2, 2015、al-Mada Press, February 2, 2015、Naharnet, February 2, 2015、NNA, February 2, 2015、Reuters, February 2, 2015、SANA, February 2, 2015、UPI, February 2, 2015などをもとに作成。

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イスラーム国による日本人殺害後のヨルダンの動き:パイロット解放に向けた努力継続(2015年2月1日)

『ハヤート』(2月1日付)は、ヨルダンの複数の高官筋からの情報として、ヨルダン政府がダーイシュ(イスラーム国)との連絡チャンネルを閉ざすことなく、ムアーッズ・カサースィバ空軍中尉の解放に向けた努力を継続している、と伝えた。

ダーイシュが脅迫メッセージに矛盾するかたちで、カサースィバ空軍中尉ではなく、日本人の後藤健二さんをまず処刑したことに関して、カサースィバ空軍中尉の解放をめざす危機管理チーム内では、少尉がすでに殺害されているとの見方が強まっている一方、殺害の証拠が示されない限りは、交渉を継続する必要があるとの立場も強いという。

こうした方針を受け、危機管理チーム高官はトルコにとどまり、部族のチャンネルを通じて、ダーイシュとの接触継続を試みているという。

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ヨルダンのアブドゥッラー2世国王は、ダーイシュ(イスラーム国)による後藤健二さん殺害をめぐって、安倍晋三内閣総理大臣と電話会談を行った。

会談で、アブドゥッラー2世は、「国際法、慣習が拒否する卑劣な犯罪行為を激しく非難する」としたうえで、「テロと過激主義に対抗する国際的な努力を続ける重要性」を強調したという。

またムハンマド・ムーマニー内閣報道官(メディア担当大臣)は、「ヨルダンは(後藤さんの)声明と解放に向けて努力を惜しまなかった。友好国である日本政府と本件に関して継続的な連絡調整を行ってきた…。ダーイシュは日本人人質解放にかかる関係当局のあらゆる試みを拒んだ」と述べた。

そのうえで「パイロット問題を担当する危機対策チームは、拘束されたその日に招集されている…。ヨルダンはムアーッズ氏の消息が確認されるのを期待している。彼が家族、そして祖国のもとに戻ることなく、サージダ・リーシャーウィー死刑囚を政府が引き渡すことはない」と付言した。

AFP, February 1, 2015、AP, February 1, 2015、ARA News, February 1, 2015、Champress, February 1, 2015、al-Hayat, February 2, 2015、Iraqi News, February 1, 2015、Kull-na Shuraka’, February 1, 2015、al-Mada Press, February 1, 2015、Naharnet, February 1, 2015、NNA, February 1, 2015、Reuters, February 1, 2015、SANA, February 1, 2015、UPI, February 1, 2015などをもとに作成。

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日本人人質の処遇に関するイスラーム国からの第3のメッセージ(2015年1月27日)

日本時間の午後11時頃、ダーイシュ(イスラーム国)が拉致している日本人、後藤健二さんと思われる男性が写った静止画像と音声がツイッター上に公開された。

静止画像は「Second Public Message of Kenji Goto Jogo to His Family and the Government of Japan」と題されており、後藤さんと見られる人物は、白い背景の前でオレンジ色の服を着て手錠をかけられており、また2012年12月にシリアでの戦闘中にダーイシュに拉致されたヨルダン人パイロット、ムアーッズ・サーフィー・カサースィバ空軍中尉が写った写真を持たされている。

また後藤さんによると思われる男性が英語で次のようなメッセージを発している。

「私は後藤健二です…。日本の人たち、日本の国民へ。
これが、私の最後のメッセージになると伝えられました。

また、私の自由を阻んでいる障害が、ヨルダン政府がサージダの引き渡しを遅らせていることだとも聞きました。

日本政府にあらゆる政治的圧力をヨルダン政府にかけるよう伝えて欲しい。

時間は短くなってきている。私のために、彼女を(引き渡せ)。何がそんなに難しいのか。

彼女は10年にもわたって捕らえられているが、私はわずか数ヶ月に過ぎない。

私のために彼女を(引き渡せ)。直接交換だ。

ヨルダン政府によるこれ以上の延滞は、彼らがパイロットの死に対する責任を負うことを意味する。

そしてその後は、私が死ぬことになる。私には、生きる時間が24時間しかない。パイロットにとってはより時間は短い。

私たちを、このまま死なせないで欲しい。

これ以上、遅らせるような戦術をとれば、我々双方が殺されるのを見ることになる。

ボールはヨルダン側のコートにある」。

AFP, January 27, 2015、AP, January 27, 2015、ARA News, January 27, 2015、Champress, January 27, 2015、al-Hayat, January 28, 2015、Iraqi News, January 27, 2015、Kull-na Shuraka’, January 27, 2015、al-Mada Press, January 27, 2015、Naharnet, January 27, 2015、NNA, January 27, 2015、Reuters, January 27, 2015、SANA, January 27, 2015、UPI, January 27, 2015などをもとに作成。

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ヨルダン軍戦闘機パイロット、日本人人質の解放をめぐるヨルダンの動き(2015年1月26日)

『ハヤート』(1月27日付)は、ダーイシュ(イスラーム国)がラーシダ・リーシャーウィー死刑囚と後藤健二さんの「人質交換」を日本政府に要求したことに関して、ヨルダン政府が、リーシャーウィー死刑囚をはじめとする収監中のジハード主義者と、ヨルダン軍戦闘機パイロットのムアーッズ・サーフィー・カサースィバ空軍中尉(2014年12月拘束)との「人質交換」交渉をイラクやトルコの当事者を通じて間接的に行ってきたとするこれまでのリークを改めて暴露することになったと伝えた。

また、リーシャーウィー死刑囚との「人質交換」をめぐる交渉で、ヨルダン政府が世論の反発だけでなく、日本政府からの圧力に曝される可能性もある、と報じた。

al-Hayat, January 27, 2015をもとに作成。

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イドリブ、ハマーで、反政府デモ、反ヌスラ戦線デモ、親ヌスラ戦線デモ(2015年1月23日)

クッルナー・シュラカー(1月23日付)は、イドリブ県、ハマー県の複数の村で、シリア政府による「犯罪」を非難し、シリア革命反体制勢力国民連立および同暫定政府に対して国内の住民状況に関心を示すよう求めるデモが発生したと報じた。

またクッルナー・シュラカーによると、マアッラト・ヌウマーン市では、シャームの民のヌスラ戦線に市政への不関与を求めるデモと、ヌスラ戦線やシャーム自由人イスラーム運動への支持を訴えるデモが発生した。

AFP, January 23, 2015、AP, January 23, 2015、ARA News, January 23, 2015、Champress, January 23, 2015、al-Hayat, January 24, 2015、Iraqi News, January 23, 2015、Kull-na Shuraka’, January 23, 2015、al-Mada Press, January 23, 2015、Naharnet, January 23, 2015、NNA, January 23, 2015、Reuters, January 23, 2015、SANA, January 23, 2015、UPI, January 23, 2015などをもとに作成。

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シリア国内の暴力:イドリブでシャーム戦線が「アサドのシャッビーハとレバノンのヒズブッラーの傭兵」11人を処刑すると宣言(2015年1月22日)

イドリブ県では、クッルナー・シュラカー(1月22日付)によると、シャーム戦線(アレッポ県で2014年12月末に結成)が、ビデオ声明を出し、「アサドのシャッビーハとレバノンのヒズブッラーの傭兵」11人を捕捉し、シリア政府との捕虜交渉を行っていたが決裂したと発表、彼らを処刑すると表明した。

Kull-na Shuraka', January 22, 2015
Kull-na Shuraka’, January 22, 2015

一方、SANA(1月22日付)によると、シャイフ・ユースフ村近郊、クーリーン村、下カスタン村、サルミーン市郊外で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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スワイダー県では、クッルナー・シュラカー(1月22日付)によると、マズラア市で住民がシリア軍の検問所(ジャウウィーヤ検問所)を破壊し、兵士を追放した。

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ハサカ県では、ARA News(1月22日付)によると、ラアス・アイン市で、西クルディスタン移行期民政局発足1周年の祝典が行われているなか、市内「人民法廷」近くで、爆弾が仕掛けられたオートバイが爆発した。

またマサールプレス(1月23日付)によると、ハサカ市アズィーズィーヤ地区でシリア軍と西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊が交戦した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アルド・マッラーフ地区一帯をシリア軍が「樽爆弾」で空爆、地対地ミサイルで攻撃した。

またハンダラート・キャンプ一帯、アルド・マッラーフ地区で、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、クドス旅団、イラン人・アフガン人戦闘員が、アンサール・ディーン戦線、シャームの民のヌスラ戦線などと交戦した。

また、クッルナー・シュラカー(1月22日付)によると、バーントゥー村で未明、「アレッポ自由警察」に仕掛けられた爆弾が爆発した。

乗っていた隊員は車を離れており、無事だったという。

Kull-na Shuraka', January 22, 2015
Kull-na Shuraka’, January 22, 2015

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ヒムス県では、SANA(1月22日付)によると、ウンク・ハワー村、ラジャム・カスル村、マラースィヤー村、タッル・ザハブ町、カフルラーハー市で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(1月22日付)によると、ナーミル村、ジュライン村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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クナイトラ郊外県では、SANA(1月22日付)によると、ウンム・バーティナ村、ウーファーニヤー村、ウンム・アッザーム・ダム近郊で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、SANA(1月22日付)によると、ハサヌー村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, January 22, 2015、AP, January 22, 2015、ARA News, January 22, 2015、Champress, January 22, 2015、al-Hayat, January 23, 2015、Iraqi News, January 22, 2015、Kull-na Shuraka’, January 22, 2015、al-Mada Press, January 22, 2015、Masar Press Agency, January 23, 2015、Naharnet, January 22, 2015、NNA, January 22, 2015、Reuters, January 22, 2015、SANA, January 22, 2015、UPI, January 22, 2015などをもとに作成。

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ダマスカス県で公共交通機関運転手のストで市内交通が麻痺(2015年1月19日)

『ハヤート』(1月19日付)などによると、シリア政府による灯油、プロパンガス、パンの価格引き上げ(17日)を受け、ダマスカス県内の公共交通機関の運転手がストライキを行い、市内の交通が麻痺し、市民は徒歩での通勤・通学を余儀なくされた。

シリア政府は17日、灯油を80シリア・リラから125リラに、プロパンガスを1,100リラから1,500リラに、パンを25リラから35リラに引き上げることを決定していた。

AFP, January 19, 2015、AP, January 19, 2015、ARA News, January 19, 2015、Champress, January 19, 2015、al-Hayat, January 20, 2015、Iraqi News, January 19, 2015、Kull-na Shuraka’, January 19, 2015、al-Mada Press, January 19, 2015、Naharnet, January 19, 2015、NNA, January 19, 2015、Reuters, January 19, 2015、SANA, January 19, 2015、UPI, January 19, 2015などをもとに作成。

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寒波による凍死者数11人に(2015年1月12日)

シリア人権監視団は、7日からの寒波により、反体制勢力支配地域での凍死者数が11人(うち子供は7人)に達したと発表した。

凍死者の地域別内訳は以下の通り:

ダーイシュ(イスラーム国)支配地域
ハサカ県ブーカマール市:子供1人
ハサカ県マヤーディーン市:男性1人

反体制武装集団支配地域
アレッポ市フィルドゥース地区:生後間もない双子の女児2人
アレッポ市マガーイル地区:男性1人
ダマスカス県ヤルムーク区:老人1人
ダマスカス郊外県ハジャル・アスワド市:子供1人
ダマスカス郊外県バイト・サフム市:子供1人
ダルアー県郊外:子供1人
そのほか:2人

AFP, January 12, 2015、AP, January 12, 2015、ARA News, January 12, 2015、Champress, January 12, 2015、al-Hayat, January 13, 2015、Iraqi News, January 12, 2015、Kull-na Shuraka’, January 12, 2015、al-Mada Press, January 12, 2015、Naharnet, January 12, 2015、NNA, January 12, 2015、Reuters, January 12, 2015、SANA, January 12, 2015、UPI, January 12, 2015などをもとに作成。

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対シリア国境の避難民キャンプでハンスト(2015年1月12日)

クッルナー・シュラカー(1月12日付)は、イドリブ県の対トルコ国境に位置するアティマ村のシリア人避難民キャンプで、シリア革命反体制勢力国民連立とアフマド・トゥウマ暫定内閣に防寒対策などを求めるハンストが開始されたと伝えた。

Kull-na Shuraka', January 12, 2015
Kull-na Shuraka’, January 12, 2015

AFP, January 12, 2015、AP, January 12, 2015、ARA News, January 12, 2015、Champress, January 12, 2015、al-Hayat, January 13, 2015、Iraqi News, January 12, 2015、Kull-na Shuraka’, January 12, 2015、al-Mada Press, January 12, 2015、Naharnet, January 12, 2015、NNA, January 12, 2015、Reuters, January 12, 2015、SANA, January 12, 2015、UPI, January 12, 2015などをもとに作成。

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人権団体発表(2015年1月11日)

シリア人権監視団は、7日以降の寒波で、アレッポ市フィルドゥース地区、ダマスカス郊外県ハジャル・アスワド市、ダマスカス県ヤルムーク区で、女児3人と老人1人が凍死したと発表した

AFP, January 11, 2015、AP, January 11, 2015、ARA News, January 11, 2015、Champress, January 11, 2015、al-Hayat, January 12, 2015、Iraqi News, January 11, 2015、Kull-na Shuraka’, January 11, 2015、al-Mada Press, January 11, 2015、Naharnet, January 11, 2015、NNA, January 11, 2015、Reuters, January 11, 2015、SANA, January 11, 2015、UPI, January 11, 2015などをもとに作成。

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ダマスカス郊外県でヌスラ戦線追放を求めるデモ(2014年12月30日)

クッルナー・シュラカー(12月30日付)によると、ダマスカス郊外県バイト・サフム市で、住民が抗議デモを行い、シャームの民のヌスラ戦線の追放と、食糧物資搬入を要求した。

Kull-na Shuraka', December 30, 2014
Kull-na Shuraka’, December 30, 2014

AFP, December 30, 2014、AP, December 30, 2014、ARA News, December 30, 2014、Champress, December 30, 2014、al-Hayat, December 31, 2014、Iraqi News, December 30, 2014、Kull-na Shuraka’, December 30, 2014、al-Mada Press, December 30, 2014、Naharnet, December 30, 2014、NNA, December 30, 2014、Reuters, December 30, 2014、SANA, December 30, 2014、UPI, December 30, 2014などをもとに作成。

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人権団体発表(2014年12月28日)

シリア人権監視団は、ダーイシュ(イスラーム国)がカリフ制樹立を宣言した2014年6月28日以降、同組織が国内で1,878人を処刑したと発表した。

ダーイシュが処刑した1,878人のうち、民間人は1,175人、シャームの民のヌスラ戦線や反体制武装集団戦闘員は81人、シリア軍および親政権民兵は500人、そしてダーイシュを離反しようとした戦闘員は120人だという。

AFP, December 28, 2014、AP, December 28, 2014、ARA News, December 28, 2014、Champress, December 28, 2014、al-Hayat, December 29, 2014、Iraqi News, December 28, 2014、Kull-na Shuraka’, December 28, 2014、al-Mada Press, December 28, 2014、Naharnet, December 28, 2014、NNA, December 28, 2014、Reuters, December 28, 2014、SANA, December 28, 2014、UPI, December 28, 2014などをもとに作成。

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イドリブ県でヌスラ戦線に反対するデモ発生(2014年12月28日)

クッルナー・シュラカー(12月28日付)によると、イドリブ県サルキーン市で、住民数十人がデモを行い、シャームの民のヌスラ戦線を「抑圧的」と非難、同戦線が拘束する住民の釈放を求めた。

AFP, December 28, 2014、AP, December 28, 2014、ARA News, December 28, 2014、Champress, December 28, 2014、al-Hayat, December 29, 2014、Iraqi News, December 28, 2014、Kull-na Shuraka’, December 28, 2014、al-Mada Press, December 28, 2014、Naharnet, December 28, 2014、NNA, December 28, 2014、Reuters, December 28, 2014、SANA, December 28, 2014、UPI, December 28, 2014などをもとに作成。

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新刊『「アラブの心臓」に何が起きているのか:現代中東の実像』(岩波書店)

青山弘之(編)『「アラブの心臓」に何が起きているのか:現代中東の実像』岩波書店。

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■体裁=四六判・並製・カバー・240頁
■定価(本体 2,400円 + 税)
■2014年12月18日
■ISBN 978-4-00-022084-2 C0031
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「イスラーム国」の出現,ガザ戦争,シリア「内戦」…….相次ぐ混乱の原因は宗派対立なのか,それとも独裁者の存在なのか.今日の中東全体の政治的・社会的問題が先鋭的に現れているエジプト,シリア,イラク,レバノン,ヨルダン,パレスチナの「アラブの心臓」諸国の実像を解明し,中東政治を的確に読み解く視座を提示する.________________________________________

目次

凡例

序章       「混沌のドミノ」に喘ぐ「アラブの心臓」 青山弘之

第1章    エジプト:二つの「革命」がもたらした虚像の再考 横田貴之

第2章    シリア:「真の戦争状態」が必要とする「独裁」政権 髙岡豊

第3章    イラク:民主化の蹉跌と宗派対立という亡霊 山尾大

第4章    レバノン:「決めない政治」が支える脆い自由と平和 末近浩太

第5章    ヨルダン:紛争の被害者か、受益者か 吉川卓郎

第6章    パレスチナ:ハマース否定が導いた政治的混乱 錦田愛子

終章       中東政治の実情に迫るために 青山弘之

文献リスト

人名索引・事項索引

ラタキアで反政府デモ(2014年12月12日)

アラビー21(12月12日付)は、ラタキア市のバスナーダー地区、ダアトゥール地区で、燃料不足、燃料費高騰に抗議する反政府デモが行われたと報じた。

デモは2時間ほど続いたが、最終的には治安部隊によって強制排除されたという。

‘Arabi 21, December 12, 2014をもとに作成。

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ミスヤーフ市で、イスラーム国に包囲されたシリア軍救済を求めるデモ(2014年12月10日)

ハマー県では、スマート・ニュース(12月10日付)によると、ミスヤーフ市で、ダイル・ザウル軍事基地でダーイシュ(イスラーム国)に包囲されているシリア軍将兵の救出を求めるデモが発生、軍が空砲を撃ち、デモ参加者を強制排除した。

ミスヤーフ市では、8日にも同様のデモが行われている。

SMART News, December 10, 2014などをもとに作成。

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アレッポ市(シリア政府支配地域)の生活の様子(2014年11月24日)

AFP(11月24日付)は、反体制勢力の支配を受けていないアレッポ市内の生活状況が活気を取り戻しつつあると報じ、夜間のレストラン、喫茶店などの様子を移した写真などを公開した。

Kull-na Shuraka', November 24, 2014
Kull-na Shuraka’, November 24, 2014

Kull-na Shuraka', November 24, 2014
Kull-na Shuraka’, November 24, 2014
Kull-na Shuraka', November 24, 2014
Kull-na Shuraka’, November 24, 2014

 

AFP, November 24, 2014、AP, November 24, 2014、ARA News, November 24, 2014、Champress, November 24, 2014、al-Hayat, November 25, 2014、Kull-na Shuraka’, November 24, 2014、al-Mada Press, November 24, 2014、Naharnet, November 24, 2014、NNA, November 24, 2014、Reuters, November 24, 2014、SANA, November 24, 2014、UPI, November 24, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の動き:カラムーン地方での事態正常化を祝い、全長10キロのメッセージ・カード作成(2014年11月12日)

ダマスカス郊外県ヤブルード市(カラムーン地方)では、「挙国一致青年連合」のもと、同市の事態正常化を祝して、祖国への忠誠を綴るための全長10キロにおよぶメッセージ・カードを作成、住民らがそれぞれの想いを書き込んだ。

挙国一致青年連合副代表のナスライーン・ナマト女史によると、このメッセージ・カードはシリア各地を巡回する予定だという。

SANA(11月12日付)が伝えた。

SANA, November 12, 2014
SANA, November 12, 2014

AFP, November 12, 2014、AP, November 12, 2014、ARA News, November 12, 2014、Champress, November 12, 2014、al-Hayat, November 13, 2014、Kull-na Shuraka’, November 12, 2014、al-Mada Press, November 12, 2014、Naharnet, November 12, 2014、NNA, November 12, 2014、Reuters, November 12, 2014、SANA, November 12, 2014、UPI, November 12, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の動き:民間航空会社「シャームの翼」、国内便再開(2014年11月5日)

民間航空会社「シャームの翼」は、11月8日からダマスカス国際空港・カーミシュリー空港(ハサカ県)、殉教者バースィル・アサド国際空港(ラタキア県)・カーミシュリー空港往復便を再開すると発表した。

ARA News(11月5日付)が伝えた。

AFP, November 5, 2014、AP, November 5, 2014、ARA News, November 5, 2014、Champress, November 5, 2014、al-Hayat, November 6, 2014、Kull-na Shuraka’, November 5, 2014、al-Mada Press, November 5, 2014、Naharnet, November 5, 2014、NNA, November 5, 2014、Reuters, November 5, 2014、SANA, November 5, 2014、UPI, November 5, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の動き:ダマスカスがアーシューラー祝祭で活気(2014年11月3日)

クッルナー・シュラカー(11月1日付)、『ハヤート』(11月3日付)などは、ダマスカス県内のレストランやホテルで、アーシューラー(ムハッラム月10日/11月3日)に合わせて、シリアのシーア派、レバノン、イラク、イランからの巡礼者・観光客、親政権の民兵隊員らが、盛大に祝祭を催していると報じ、その写真を掲載した。

シリア国内でこうした盛大な祝祭が催されるのは初めてだという。

Kull-na Shuraka', November 1, 2014
Kull-na Shuraka’, November 1, 2014
Kull-na Shuraka', November 1, 2014
Kull-na Shuraka’, November 1, 2014
Kull-na Shuraka', November 1, 2014
Kull-na Shuraka’, November 1, 2014
Kull-na Shuraka', November 1, 2014
Kull-na Shuraka’, November 1, 2014

AFP, November 3, 2014、AP, November 3, 2014、ARA News, November 3, 2014、Champress, November 3, 2014、al-Hayat, November 3, 2014、November 4, 2014、Kull-na Shuraka’, November 1, 2014、November 1, 2014、November 3, 2014、al-Mada Press, November 3, 2014、Naharnet, November 3, 2014、NNA, November 3, 2014、Reuters, November 3, 2014、SANA, November 3, 2014、UPI, November 3, 2014などをもとに作成。

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シリア反体制勢力の動き:国内の反体制派がシリア政府にアイン・アラブ防衛のための行動を要求(2014年10月17日)

民主的変革諸勢力国民調整委員会、変革解放人民戦線など、シリア国内で活動する主要な反体制組織と野党が共同声明を出し、アレッポ市アイン・アラブ市での戦闘を「シリアの愛国的戦い」と位置づけ、連帯を呼びかけた。

共同声明に署名したのは、民主的変革諸勢力国民調整委員会、変革解放人民戦線のほか、賢人評議会、シリア民主世俗主義諸勢力連立。

声明は、アイン・アラブ市での戦いを、「クルド人、アラブ人を含むすべてのシリア人にとっての…愛国的戦い」と位置づけるとともに、これにより「トルコ政府のダーイシュ(イスラーム国)への支援、そしてシリアへの直接軍事介入の可能性が露呈」したと批判、シリア・トルコ国境地帯の事態悪化だけでなく、地域紛争、国際紛争への拡大する恐れがあると警鐘を鳴らした。

そのうえで、すべてのシリア人に対して、政治的帰属を問わず、ダーイシュに対する戦いを支持することが「愛国的、人道的義務」だと主張し、シリア政府にアイン・アラブ市防衛のために行動するよう要求した。

また国際社会に対しては「広範で、真剣、かつ実効的なテロとの戦いの枠組み」の構築を求めた。

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クッルナー・シュラカー(10月17日付)は、複数の反体制筋の話として、反体制活動家のミシェル・キールー氏が、シリア革命反体制勢力国民連立に代わる新たな政治組織の結成に向けた準備を行っていると報じた。

キールー氏はシリア民主主義者連合の代表としてシリア革命反体制勢力国民連立内の指導者の一人として活動していたが、今月半ばにイスタンブールで開催された連立の総合委員会を事実上「ボイコット」していた。

AFP, October 17, 2014、AP, October 17, 2014、ARA News, October 17, 2014、Champress, October 17, 2014、al-Hayat, October 18, 2014、Kull-na Shuraka’, October 17, 2014、al-Mada Press, October 17, 2014、Naharnet, October 17, 2014、NNA, October 17, 2014、Reuters, October 17, 2014、SANA, October 17, 2014、UPI, October 17, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の暴力:米軍爆撃に合わせて、シリア軍もダマスカス郊外県などで攻勢(2014年9月23日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、タイバ村一帯でのシリア軍との戦闘で、ジハード主義戦闘員2人が、ハラスター市での戦闘で2人が、そしてアドラー市旧市街での戦闘で1人が死亡した。

またシリア軍はカラムーン地方の無人地帯、ザバダーニー市に対して10回以上にわたり空爆・砲撃を行った。

これに関して、カラムーン地方で活動するというシャームの民のヌスラ戦線の特派員はツイッターを通じて、米国の空爆により、ヌスラ戦線の捕虜収容所が攻撃されたと綴った。

この収容所には、レバノンで拉致した軍兵士、内務治安軍総局隊員が収容されているという。

一方、SANA(9月23日付)によると、カラムーン山地一帯郊外の対レバノン国境一帯(無人地帯)、ドゥッハーニーヤ町一帯、ザマルカー町、ビラーリーヤ村、ザマーニーヤ村、カースィミーヤ町、アドラー市旧市街、タイバ村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、SANA(9月23日付)によると、ジャウバル区で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(9月23日付)によると、ガジャル村、ヒムス市ワアル地区農園地帯、マスアダ村、ウンム・ハワー村、ウンム・サフリージュ村、タルビーサ市西部郊外で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、SANA(9月23日付)によると、アレッポ市シャイフ・サアド地区、マシュハド地区、インザーラート地区、サラーフッディーン地区、アアザミーヤ地区、ジャンドゥール地区、ハンダラート・キャンプ、アウラム・クブラー町西部、フライターン市、ハーン・アサル村、バービース村、ムスリミーヤ村、アアザール市、マンスーラ村西部、クワイリス町で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(9月23日付)によると、サラーキブ市東部で、シリア軍がヌスラ戦線の車列を攻撃し、戦闘員18人を殲滅した。

またラーミー村、カフルシャラーヤー村、アブー・ズフール町、タッル・ウッズ村、マジャース村、タマーニア町、ハーン・シャイフーン市、フバイト村、イフスィム村、マダーヤー町、アイン・ハムラー村などで、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(9月23日付)によると、ダルアー市ジャバービジャ地区、旧税関地区、ティブナ村、西ガーリヤ村、サムリーン村周辺、ヒルバト・ガザーラ町西方で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、SANA(9月23日付)によると、カフルズィーター市、タッル・アース村、ラターミナ町、マサースィナ村、ムーリク市で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, September 23, 2014、AP, September 23, 2014、ARA News, September 23, 2014、Champress, September 23, 2014、al-Hayat, September 24, 2014、Kull-na Shuraka’, September 23, 2014、al-Mada Press, September 23, 2014、Naharnet, September 23, 2014、NNA, September 23, 2014、Reuters, September 23, 2014、SANA, September 23, 2014、UPI, September 23, 2014などをもとに作成。

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平成26年度中東情勢研究会「アサド大統領再任にむけた動きはシリアの紛争において何を意味するのか?」(中東かわら版)

公益財団法人 中東調査会
中東かわら版、No. 43、2014年6月3日
東地中海・北アフリカ地域ニュース

シリア:平成26年度中東情勢研究会

開催日時:平成26年5月20日(火)18時~20時、於:中東調査会
報告者:青山弘之(東京外国語大学教授)
報告題目:アサド大統領再任にむけた動きはシリアの紛争において何を意味するのか?
出席者:錦田愛子(東京外国語大学准教授)ほか8名、中東調査会:村上、髙岡

http://www.meij.or.jp/members/kawaraban/20140603172317000000.pdf

概要
*青山より、以下の通り報告した。
1.シリアでは大統領選挙に向けた準備が粛々と進んでいる。欧米諸国や主要な反体制派諸派は、大統領選挙の実施はシリア紛争の政治解決を目指すジュネーブ・プロセスへの挑戦であるとの非難を繰り返しているが、実際にはバッシャール・アサド大統領の三選を妨げる手段を講じることができない。

世界同時上映会『シリア、踏みにじられた人々と希望』(6月19日、東京外国語大学226教室)

世界同時上映会『シリア、踏みにじられた人々と希望』(6月19日、東京外国語大学226教室)

https://www.facebook.com/events/657019934378473/?ref_newsfeed_story_type=regular

 

2011年にシリアで勃発した内戦は一般市民を巻き込んだ未曾有の人道危機へと発展しました。この作品はトルコの難民キャンプで数々のインタビューを収録したものです。凄惨な内戦、平和を望む国民の悲痛な声を浮き彫りにしつつ暴力と非暴力の狭間で揺れ動く人々の声を捉え、見る者に平和のあり方についての疑問を投げかけます。
2013年のUNHCR難民映画祭で上映され、大きな反響を呼んだ作品。イアラ・リー監督からの世界同時上映の呼びかけに応じて国内でも多くの地域で上映が予定されています。

上映後には、東京外国語大学青山弘之教授の講演と、シリア研究会代表中山実佐子さんによる渡航報告会を行います

世界難民の日をきっかけに、シリア、難民について考えてみませんか?

☆映画詳細はこちら
http://unhcr.refugeefilm.org/2013/title/2013/08/post-52.php

イベント主催者紹介
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☆東京外国語大学シリア研究会

2013年春アラビア語専攻の学生を中心に発足。シリアの歴史・文化・情勢について研究すると同時に、現地のシリア人ヨルダン人の学生達と共に、学生として、紛争解決に向けて出来る最大限を模索し実行する。
現在ダマスカス大学とのオンライン会話授業実現に向け準備中
Twitter : @tufsyria

☆J-FUNユース

2007年の世界難民の日(6月20日)に前身団体であるUNHCRユースが発足し、2009年からJ-FUNユースとして活動。難民を取り巻く社会の状況をよくする、将来社会で活躍する人々の学びの場となるという2つの理念のもと、難民の方々、企業、UNHCR、大学等と協力し、学生らしい柔軟な発想で難民問題への取り組みをする。難民の勉強会、スタディーツアー、全商品リサイクル活動、啓発イベント、難民の方との交流会、学習教室などを実行。
Twitter::@jfunyouth
Facebook:J-Funユース
お問い合わせ:jimukyoku_jfunyouth@yahoo.co.jp

☆P782プロジェクト

全国782の大学で<難民>を切り口とした取り組みを企画するプロジェクト。ダイアローグを通して自分らしい難民との関わり方を見つけ、難民について考えてみる。来年の世界難民の日に日本各地での小さな取り組みを繋ぎ、日本中で難民に対する思いが高まることを目指す。
Facebook:P782プロジェクト
お問い合わせ:p782daigaku@gmail.com

備忘録 シリア・アラブ共和国憲法の変遷(2012年憲法)全和訳(「シリア・アラブ共和国憲法の変遷」より)

シリア・アラブ共和国憲法の変遷(2012年憲法)

翻訳:青山弘之

前文
長きにわたる歴史を通じて人類の遺産の一部をなしてきたアラブ文明は、その意思を砕き、植民地主義的覇権に従属させようとする巨大な挑戦にさらされてきた。だが、アラブ文明は自らの創造的な能力をもって、人類の文明を建設する役割を果たしてきた。・・・

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2014年4月16日のシリア情勢:シリア政府の動き

SANA(4月16日付)によると、独立記念日(4月17日)を記念して、各地で軍による「テロとの戦い」と治安・安定回復に向けた犠牲を支持するデモ集会(革命青年連合などが主催)が実施され、多数の市民が参加した。

SANA, April 16, 2014
SANA, April 16, 2014
SANA, April 16, 2014
SANA, April 16, 2014
SANA, April 16, 2014
SANA, April 16, 2014
SANA, April 16, 2014
SANA, April 16, 2014

デモ集会が行われたのは、ダマスカス県ユーズフ・アズマ広場、ザーヒラ地区、ラブワ地区、ダマスカス郊外県のアッサール・ワルド町、ハマー市、ハサカ市、タルトゥース市、ダイル・ザウル市、アレッポ大学など。

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なお、ARA News(4月16日付)によると、ハサカ市でのデモ行進では、参加者が、民主統一党が実効支配するハサカ県のマーリキーヤ市、カーミシュリー市、ダルバースィーヤ市、ラアス・アイン市、アレッポ県のアイン・アラブ市、アフリーン市、トルコのハタイ県(アレキサンドレッタ地方)のアンタキア市の「領土の一体性」を訴えたという。

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バアス党民族指導部とシリア地域指導部は独立記念日(4月17日)に合わせて声明を出し、「シリア国民は、かつて植民地主義の崩壊を宣言した時と同じように、テロと新植民地主義を頓挫させた最初の国民となろう」と鼓舞した。

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外務在外居住者省報道官は、14日のEU外相会議の声明に関して、「シリア内政へのあからさまな干渉」と非難した。

SANA(4月16日付)が伝えた。

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リヤード・ハッダード駐ロシア・シリア大使はツイッターで、ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣が死亡したとの一部報道を否定した。

クッルナー・シュラカー(4月16日付)によると、死亡報道は、「ムアッリム外務在外居住者大臣が(ベイルートの病院で)危篤状態に陥ったと喜劇俳優のドゥライド・ラッハーム氏が明らかにした」とするスクープ報道に端を発しているという。

AFP, April 16, 2014、AP, April 16, 2014、ARA News, April 16, 2014、Champress, April 16, 2014、al-Hayat, April 17, 2014、Iraqinews.com, April 16, 2014、Kull-na Shuraka’, April 16, 2014、Naharnet, April 16, 2014、NNA, April 16, 2014、Reuters, April 16, 2014、SANA, April 16, 2014、UPI, April 16, 2014などをもとに作成。

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最新論考「アサド政権にさらなるフリーハンド:和平会議「破綻⼨前」の裏事情」(e-World)

青山弘之「アサド政権にさらなるフリーハンド:和平会議「破綻⼨前」の裏事情(特集II・シリアの隘路)」

e-World、2014年2月26日号 https://janet.jw.jiji.com/

■シリア政府に有利な戦況
■⾃国出⾝活動家の帰還恐れる⻄欧諸国

シリアでの紛争解決に向けた政府とシリア国⺠連合による初の直接和平交渉「ジュネーブ2会議」が、1⽉22⽇から2⽉15⽇にかけてスイスで開催された。・・・

2014年2月22日のシリア情勢:その他の動き

詩人のアドゥーニース氏は『クドス・アラビー』(2月22日付)のインタビューに応じ、いわゆる「シリア革命」を「これまでのなかで最悪」と非難した。

アドゥーニース氏は「私は変化のために変革を行うという考え方を支持している…。私は基本的に革命思想の支持者だ。だが、革命には道徳、価値観、人道的次元があるが…、私を最初に驚かせたのは、その革命(反体制運動)はこれまでのうちで最悪だったということです…。これまでの経験から、それ(反体制運動)が外来勢力による外来の革命だということが明らかになった。それゆえ私はシリア国民をこれまで以上に信頼するようになった。なぜなら、シリア国民は革命に根本から反対しているのではなく、革命とは相容れない結果をもたらすような方法に反対しているからだ」と述べた。

al-Quds al-‘Arabi, February 22, 2014をもとに作成。

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アラブ連盟の「シリア情勢に関する閣僚級委員会」がアナン特使の任務を支援することを決定、一方フランスは「シリアの友連絡グループ」第3回会合のなかでアサド政権との断交を呼びかける(2012年4月17日)

アラブ連盟の動き

アラブ連盟のシリア情勢に関する閣僚級委員会(議長国カタール)がドーハで会合を開き、アナン特使の任務を支援することを決定した。

この決定により、同委員会はカタールの主導とのもとアサド政権の転覆を画策してきたこれまでの路線を実質的放棄したことになる。

委員会はまた、シリア政府による妨害への懸念を表明、殺戮行為の即時停止を求めた。

会合には、カタールのハマド・ブン・ジャースィム首相兼外務大臣のほか、サウジアラビア、オマーン、エジプト、スーダン、アルジェリア、イラク、クウェートの外務大臣、アラブ連盟のナビール・アラビー事務総長、そしてアナン特使、ナーズィル・カドワ副特使が出席した。

SANA, April 17, 2012
SANA, April 17, 2012

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ハマド首長は会合においてアナン特使に対して、停戦案への支持を表明しつつ「残念ながら、現在の状況をみると、その実施にいかなる進展もないと思う」との消極的な姿勢を示した。

また「我々は連盟や委員会において常に現状をフォローアップ・検討し、停戦に向けシリア国民評議会と調整してきた…。しかし和平案の実施がもっとも重要なのに、それが受諾された以外に何らの変化もない」と付言した。

国連の動き

国連監視団先遣隊のアフマド・フマイシュ団長(スーダン人)は、シリア国内での散発的な停戦違反を受け、同国での監視任務が「困難な任務だ…。一歩ずつ調整、計画、活動しなければならない。ことは簡単ではない。すべての当事者との調整が不可欠だ。何よりも先ず政府と、そして次にすべての当事者と…」と述べた。

先遣隊はダルアー県ダルアー市などを視察、またシリア政府高官と会談した。

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国連の潘基文事務総長は、シリアでの停戦監視団派遣に関して、シリア政府に「完全な行動の自由」を認めるとともに、EUに対して停戦監視のためのヘリコプターや航空機の供出を提案すると述べた。

また潘事務総長は、シリア情勢が「依然としてもろい」としたうえで、監視団が250人では「充分でない」との見解を示した。

しかし『ハヤート』(4月18日付)が国連外交筋の話として伝えたところによると、シリア政府は監視団がヘリコプターや航空機を使用することに難色を示している、という。

「シリアの友」の動き

シリアの友連絡グループ第3回会合がパリで開かれ、フランスのアラン・ジュペ外務大臣はアサド政権との断交と、「シリア政府への財政支援、武器売却の拒否」を呼びかけるとともに、国連安保理決議2024号に至る国際社会の総意に反するかたちで、アラブ連盟の行程表(大統領権限の副大統領への移譲などを要求)を支持し、自己矛盾を呈した。

会合には57カ国の代表が出席したが、シリアの反体制勢力を陰に陽に支援してきたカタール、サウジアラビアなど湾岸諸国の外務大臣は欠席した。

アサド政権の動き

SANA(4月17日付)によると、シリア軍・武装部隊の司令官らはシリア独立記念日の祝典で、「アラブ監視団滞在中の出来事の再来を許さない」と述べ、国内での「テロ」再発抑止に断固たる姿勢で臨む意思を示した。

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アラビーヤ(4月17日付)は、シリア・インターネット軍がアラビーヤ・チャンネルのホームページにサイバー攻撃を行い、カタール首長がシリア革命を支持するとのニュース上から「カタールでクーデタ未遂が発生」との偽情報を発信した、と報じた。

反体制勢力の動き

SANA, April 17, 2012
SANA, April 17, 2012

国内で反体制活動をする民主的変革諸勢力国民調整委員会の使節団がロシアを訪問し、ラブロフ外相らロシア政府高官とシリア情勢について協議した。

使節団は、ハサン・アブドゥルアズィーム総合調整役、アブドゥルアズィーズ・ハイイル、サーリフ・ムスリム、ムンズィル・ハッルーム、ハーズィム・ナハール、ハイサム・マンナーアからなる。

マンナーア氏はロシアの通信社に対して「我々はロシア政府がシリア政府に暴力停止を説得するためきわめて重要な役割を果たし得ると考えている」と述べた。

またロシア側との協議が「アサド政権の存続という考え方を支持するという方向には傾斜せず、(ロシア側は)民主的変革の実施を支持した」と付言した。

一方、アブドゥルアズィーズ・ハイイル氏は、「国民の血で手を染めたシリア政府の代表と同じテーブルに着くことはできない…。アサドはすべての流血と虐殺の責任を負っている」と述べた。

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ミシェル・キールー氏らが主導するシリア民主フォーラムは声明を出し、4月13日から16日にかけてカイロで開催した大会の内容について発表した。

同声明によると、大会署名者は200人以上におよび、シリアの反体制勢力の結束のための計画策定を行うことなどを決定した。

al-Hayat, April 18, 2012
al-Hayat, April 18, 2012

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アサド政権に協力的な野党の変革解放人民戦線はダマスカスで記者会見を開き、国内で反体制活動を行う民主的変革諸勢力国民調整委員会が国内の野党との対話を拒否する「行き過ぎた姿勢」を批判した。

記者会見を行ったのは、シリア民族社会党インティファーダ派のアリー・ハイダル党首と人民意思党のカドリー・ジャミール書記長。

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DP-News(4月17日付)は、シリア国家建設潮流のルワイユ・フサイン代表が、第10期人民議会選挙をボイコットするだろうと述べた、と報じた。

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DP-News(4月17日付)はまた、シリア・クルド国民評議会のアフマド・スライマーン議長が第10期人民議会選挙をボイコットすると述べた、と報じた。

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シリア・ムスリム同胞団は独立記念日に合わせて声明を出し、アサド政権の打倒を通じて「第2の独立」を実現するよう呼びかけた。

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シリア国民民主ブロックは4月17日のシリア独立記念日に合わせて声明を出し、現下のシリアがフランスからの「第1の独立」から、「全体主義・独裁支配」に対する「第2の独立」への途上にあると表し、反体制運動の継続を主唱した。

国内の暴力

Naharnet.com, April 17, 2012
Naharnet.com, April 17, 2012

シリアの反体制組織・活動家らによると、イドリブ県、ダルアー県、ヒムス県、ダマスカス郊外県などで、軍・治安部隊と反体制勢力による散発的停戦違反が続き、47人が死亡、政府と反体制勢力は停戦違反の批判の応酬を繰り返した。

シリア人権ネットワークによると17日だけで停戦違反は76件に及んだ。うちわけはヒムス県22件、アレッポ県15件、ダマスカス県・ダマスカス郊外県10件、ヒムス県9件。

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ダルアー県では、シリア人権監視団、地元調整諸委員会によると、ブスル・ハリール市で軍・治安部隊が発砲し、2人が死亡した。

またラジャート高原、ヒルバト・ガザーラ町などで発砲、デモが発生したという。

一方、SANA(4月17日付)は、ガブガーブ地方で武装テロ集団が軍兵士の自宅を襲撃し、家族1人を殺害した、と報じた。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、アリーハー地方やサルジャ村で軍・治安部隊が発砲し、3人が死亡した。

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ヒムス県では、ヒムス市のハーリディーヤ地区、バイヤーダ地区などへの軍・治安部隊の砲撃が続いた。

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ダマスカス郊外県では、シリアン・デイズ(4月17日付)によると、第10期人民議会選挙に立候補したラーミズ・バフブーフ氏(ダマスカス郊外県ナブク市より出馬)を何者かが誘拐し、身代金2500万シリア・ポンドを要求した。

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アレッポ県では、SANA(4月17日付)によると、アレッポ市で武装テロ集団が治安維持部隊のバスに爆弾を投げつけ、兵士4人を殺害し、兵士9人と民間人7人を負傷させた。

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『クッルナー・シュラカー』(4月17日付)は、空軍情報部創設者の一人であるアブドゥルカリーム・ナッバハーン退役純そうの息子アフマドさんが16日にダマスカス県で暗殺されたと報じた。

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『クッルナー・シュラカー』(4月17日付)は、スワイダー県各地でシリア独立記念日に合わせて反体制デモが実施されたと報じた。

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SANA(4月17日付)は、ヨルダン当局によって逮捕されたヨルダン・ジハード・サラフィー潮流を名のる組織のリーダー、ムハンマド・シャラビー氏(アブー・サイヤーフ)が、シリアに武器を密輸し、反体制勢力に供与していたと自供したと報じた。

レバノンの動き

ウィキリーク創設者のジュリアン・アサンジ氏は、ロシアのケーブル・テレビ局RTのテレビ番組「ワールド・トゥモロー」でインタビューアーとして(初)出演し、ヒズブッラーのハサン・ナスルッラー書記長にインターネット・ビデオを通じてインタビューした。

ナスルッラー書記長はこのインタビューで、シリアの反体制勢力と接触し、アサド政権との対話を行うよう説得したが、拒否されたことを明かした。

http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=GDLXPpooA18

諸外国の動き

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣はモスクワで、シリアでの「停戦は比較的もろい…。アナン特使の和平案を頓挫させたいと考えている者がおり、彼らは和平案が発表する直前までそうした意思を示してきた」と述べ、西側や湾岸アラブ諸国の動きを牽制した。

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トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン首相は、AKP議員を前に、シリア政府がトルコ人記者2人を依然として身柄拘束していると批判、その釈放を求めた。

AFP, April 17, 2012、Akhbar al-Sharq, April 17, 2012、Alarabia.net, April 17, 2012、DP-News, April 17, 2012、al-Hayat, April 18, 2012、Kull-na Shuraka’, April 17, 2012, April 18, 2012, April
19, 2012、Naharnet.com, April 17, 2012、Reuters, April 17, 2012、SANA, April
17, 2012、Syrian Days, April 17, 2012、Youtube, April 17, 2012などをもとに作成。

 

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