シャルア暫定大統領は、国防省幹部と会談し、最近の活動や将来計画を確認し、成果向上に向けて指示(2025年6月4日)

SANAによると、アフマド・シャルア暫定大統領は、国防省幹部と会談し、最近の活動や将来計画を確認し、成果向上に向けた指示を出した。

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SANAによると、シャルア暫定大統領は2025年政令第71号を施行し、アブドゥッラッザーク・ムスタファー・カアディ氏を国家評議会議長に任命した。

国家評議会は内閣に属する独立機関であり、省庁などの行政機関が行った契約や決定の法的適正を審査し、不備がある場合にはそれらを無効とする権限を有する。

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ハッターブ内務大臣:「ハーフィズ・アルアサドとその息子のバッシャールの時代における省庁および治安機関は、国内外のシリア人にとって恐怖と不安の源だった」(2025年6月4日)

アナス・ハッターブ内務大臣は、イフバーリーヤ・チャンネルのインタビューに応じた。

インタビューでのハッターブ内務大臣の主な発言は以下の通り。

ハーフィズ・アルアサドとその息子のバッシャールの時代における省庁および治安機関は、国内外のシリア人にとって恐怖と不安の源だった。このことが、当省の再構築および治安業務の概念変更に踏み切る動機となった。
我々は、多くの国々における現代的な技術手段の運用例を研究し、治安業務を警察業務と統合するとともに、新たな部局を設置し、既存の一部を維持した。
国家治安(総合情報)、政治治安、空軍治安といった名称がシリア人の記憶から消え去ることを望んでおり、新たな組織構造を通じて、治安の概念を変革し、シリア人にとって不安の源ではなく、安全の源となることを目指している。
我々は重大な治安上の課題に直面しており、各県において治安業務を統括する単一の指揮官の存在が必要とされている。
ダーイシュ(イスラーム国)は、我々が直面している最も深刻な脅威の一つであり、すでに同組織による複数の作戦を阻止することに成功している。
麻薬の脅威にも直面しており、旧体制の時代には、本国が麻薬の製造拠点および世界各国への輸出元となっていた。我々は、その製造を停止し、すべての製造施設を押収し、現在は隠匿された麻薬の摘発段階にある。
国民に被害を及ぼした数百万件に及ぶ報告書が確認されており、治安機関は内務省の管轄下に置かれ、住民からの苦情を受け付ける窓口も開設されている。
治安機関は、監査、査察、服務上の責任追及の対象となる。
一部の離反した警察幹部は、かつて北部で勤務していた者たちであり、現在も引き続き職務に就いている。我々は、段階的にさらに多くの離反者を受け入れる方針である。
かつて旧体制下の刑務所において、数十万人が苦難を味わった。我々は、これらの刑務所を、受刑者の更生および社会復帰を目的とする更生センターへと転換すべく尽力している。
解放初日より、我々は麻薬取引によって被害を受けてきた諸国、特にサウジアラビアおよびヨルダンと連携を図り、麻薬の製造に使用される多数の装置および輸送貨物の摘発に成功してきた。
旧体制の治安機関によって、約800万人のシリア国民が指名手配リストに記載されていたが、これまでにそのうち500万人をリストから削除した。
旧体制によって課されていた多くの旧来の措置を廃止すべく取り組んでおり、国民の日常生活における治安機関の介入を削減することに努めている。
かつてのシリア人は治安要員に対して嫌悪感を抱き、逮捕されるのではないかという恐怖心を持っていたが、現在の治安は奉仕的な姿勢へと変わり、国民は自らをその一部であり、また自分たちのために存在するものであると感じるようになるであろう。



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シャルア暫定大統領は国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長と会談(2025年6月4日)

SANAによると、アフマド・シャルア暫定大統領は、アスアド・ハサン・シャイバーニー外務在外居住者大臣とともに、首都ダマスカスで国際原子力機関(IAEA)のラファエル・マリアーノ・グロッシ事務局長と会談した。

会談後、シャイバーニー暫定外務在外居住者大臣とグロッシ事務局長は、シリア政府とIAEAが「食のための原子」イニシアチブ、「希望の光線」イニシアチブを通じた食料安全保障とがん対策分野での協力にかかる覚書に署名した。

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フーズ機構がダイル・ザウル県内の自宅に戻った国内避難民(IDPs)に支援物資の配給を開始:イドリブ県北部のキャンプ、ハサカ県のアリーシャ・キャンプからIDPsが故郷に帰還(2025年6月4日)

SANAによると、NPOのフーズ機構がダイル・ザウル県内の自宅に戻った国内避難民(IDPs)に支援物資の配給を開始した。

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SANAによると、イドリブ県北部の国内避難民(IDPs)キャンプに身を寄せていた60世帯が県南部のハーン・シャイフーン市に帰還した。

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ANHAによると、ハサカ県のアリーシャ・キャンプで避難生活を送ってきた国内避難民(IDPs)62世帯311人が、北・東シリア地域民主自治局が進める自発的帰還プログラムの一環として、故郷であるダイル・ザウル県に帰還した。

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カバワート社会問題労働大臣は、ヨルダンのワファー・ムスタファー社会開発大臣と会談(2025年6月4日)

SANAによると、ヒンド・カバワート社会問題労働大臣は、ヨルダンのワファー・ムスタファー社会開発大臣と会談し、協力関係と知見の共有について協議した。

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SANAによると、ムハンマド・ヤースィーン・サーリフ文化大臣、マーズィン・サーリハーニー観光大臣、ダマスカス県のマーヒル・マルワーン知事が出席するなか、ダマスカス県のティシュリーン公園で、国内最大級となる600平方メートルのシリア国旗が高さ110メートルのポールに掲揚された。

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SANAによると、外務在外居住者省は、ヨルダン外務省と外交官および公務員の訓練に関する協力覚書に署名した。

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SANAによると、マーズィン・サーリハーニー観光大臣は、パキスタン外務省のシャフリヤール・アクバル・カーン中東担当次官および随行団と会談し、観光分野での協力、シリアの観光業再活性化、査証緩和、渡航便再開について協議した。

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SANAによると、アスアド・ハサン・シャイバーニー外務在外居住者大臣は、セルビアのオサーマ・ズコルリッチ和解・地域協力・社会的安定担当国務大臣と会談し、両国関係の強化や共通関心事項について協議した。

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SANAによると、シャイバーニー暫定外務在外居住者大臣はまた、世界食糧計画(WFP)シリア事務所のミリアム・ワード代表と会談し、食料安全保障分野における協力の強化を協議した。

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SANAによると、ムルハフ・アブー・カスラ国防大臣は、スウェーデン大使館のジェシカ・スヴァールドストローム臨時代理大使およびアリス・ヴァールストローム二等書記官と会談し、双方の共通利益に資する連携と意思疎通の強化について協議した。

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シリア領内からイスラエル占領下のゴラン高原にロケット弾が発射について「殉教者ムハンマド・ダイフ旅団」と名乗る武装グループが実行声明を発表(2025年6月3日)

ロイター通信は、シリア領内からイスラエル占領下のゴラン高原にロケット弾が発射されたとするイスラエル側の発表について」、シリア政府関係者が「クナイトラ県では、アサド政権時代から活動していたイランの民兵が引き続き存在し、イスラエルを挑発することで情勢を緊張させ、現在の安定化努力を妨害しようとしている」と語ったと伝えた。

同通信はまた、「殉教者ムハンマド・ダイフ旅団」と名乗る武装グループが実行声明を出したと、複数のアラブ・パレスチナ系メディアが報道したとしたうえで、その真偽を独自に確認できていないと付言した。

ムハンマド・ダイフとは、2024年のイスラエル軍の爆撃で戦死したパレスチナのハマースの軍事部門司令官。

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サイイダ・ザイナブ町にあるアリー・スィースターニー師事務所がアブー・ウマル・リービーを名乗る過激派が率いる武装グループの襲撃を受ける(2025年6月3日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、スッカリーヤ村でシャーム自由人イスラーム運動のメンバー2人がマジド軍の武装グループの発砲を受けて死亡した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ザイバク村で治安部隊が治安作戦を実施し、住民少なくとも7人を逮捕した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、サナマイン市で6月1日に襲撃を受け、負傷していた元反体制武装組織((解放の暁旅団)の司令官の1人のマーヒル・ラッバード氏が死亡した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、ハマー市のフルースィーヤ交差点で40歳代の男性が何者かによって銃で撃たれて死亡、遺体で発見された。

また、シャイフ・アンバル地区でも車に乗った武装グループが男性1人を銃で撃ち、撃たれた男性は死亡した。

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スワイダー県では、シリア人権監視団によると、スワイダー市北東の農村地帯で、カスル村の部族の武装グループがフクフ村とハーリディーヤ村に向かって発砲、地元の武装グループと撃ち合いとなった。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、サイイダ・ザイナブ町にあるアリー・スィースターニー師事務所がアブー・ウマル・リービーを名乗る過激派が率いる武装グループの襲撃を受け、物的損害を受けた。

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サーリフ緊急事態災害大臣は記者会見でシリア民間防衛隊(ホワイト・ヘルメット)を緊急事態災害省に編入すると発表(2025年6月3日)

SANAによると、ラーイド・サーリフ緊急事態災害大臣は記者会見で、シリア民間防衛隊(ホワイト・ヘルメット)を緊急事態災害省に編入すると発表した。

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シリア領内から占領下ゴラン高原に向けて砲撃:イスラエル軍もダルアー県を砲撃(2025年6月3日)

SANAは、イスラエル軍がダルアー県西部のヤルムーク渓谷を砲撃したと伝えた。

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これに関して、シリア人権監視団などは、クーヤー村とマアルバ町の間に位置する農地に迫撃砲弾2発(あるいは3発)が着弾したと発表した。

シリア人権監視団によると、迫撃砲弾の着弾を受けて、イスラエル軍無人航空機複数機がヤルムーク渓谷に飛来した。

また、イスラエル軍が占領下ゴラン高原からダルアー県西部とクナイトラ県に対して砲撃を行った。

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一方、『エルサレム・ポスト』は、イスラエル軍が、ダルアー県から占領下ゴラン高原のヒスピン地区に向かって2発のロケット弾が発射され、同地区など下ガリラヤ地方で警報が発令されたと伝えた。

これに関して、イスラエル・カッツ国防大臣は、アフマド・シャルア暫定大統領に「イスラエル国家に対するあらゆる脅威や発砲についての直接的な責任があり、可能な限り早急に全面的な報復が行われるだろう」と述べた。

イスラエル軍はテレグラムを通じて以下の通り発表した。

21:39
IDF:初期報告。ハスピンで警報が発令され。詳細は確認中。

21:59
IDF:ハスピンおよびラマト・マグシミムで21時36分に警報がなり、シリアからイスラエル領に越境した2発の発射体が確認され、いずれも空き地に落下した。

22:03
IDF:初期報告。ガリラヤ地方でサイレンが鳴った。詳細は確認中。

22:37
IDF:先ほど、イスラエル領に向けて発射された砲弾に対応し、イスラエル軍の砲兵部隊がシリア南部を攻撃した。

22:43
IDF:ガリラヤ地方で22時に警報が鳴った件について、破片が落下する可能性があったため警報が発令されたが、その後、誤認識だったことが判明した。

01:15
IDF:本日(火曜日)早朝、イスラエル領に向けて発射された砲弾を受け、イスラエル空軍戦闘機がシリア南部にあるシリア政権の兵器を攻撃した。 現在のシリア情勢に対する責任は、シリアの政権にある。敵対行為がその領土から続く限り、その結果を負い続けることになる。イスラエル軍は、イスラエル国家に対するすべての脅威に対処する。

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シャルア暫定大統領は、2025年政令第54号を施行し、アフマド・ナミール・ムハンマド・ファーイズ・サウワーフ氏が文化省行政法務担当次官に任命(2025年6月3日)

SANAによると、アフマド・シャルア暫定大統領は、2025年政令第54号を施行し、アフマド・ナミール・ムハンマド・ファーイズ・サウワーフ氏が文化省行政法務担当次官に任命した。

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陸路海路出入国管理総局はシリアとレバノンの国境にあるアリーダ国境検問所(タルトゥース県)を再開(2025年6月3日)

SANAによると、陸路海路出入国管理総局はシリアとレバノンの国境にあるアリーダ国境検問所(タルトゥース県)を再開した。

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シャイバーニー外務在外居住者大臣を代表とする閣僚使節団がカタールの首都ドーハを訪問:エネルギー、経済・貿易、財政、観光、通信、IT、高等教育、開発など多分野での協力拡大を目指す(2025年6月3日)

SANAによると、アスアド・ハサン・シャイバーニー外務在外居住者大臣を代表とする閣僚使節団がカタールの首都ドーハを訪問した。

使節団に参加した閣僚は、ムハンマド・バシール・エネルギー大臣、ムハンマド・ヤサル・バルニーヤ財務大臣、マーズン・サーリハーニー観光大臣。

バルニーヤ財務大臣はアリー・ビン・アフマド・クワーリー財務大臣と会談し、両国間の協力強化の方策について協議した。

サーリハーニー観光大臣はサアド・ビン・アリー・フルジー観光庁長官と会談し、観光プロジェクトへの投資や共同協力の展望を協議した。

バシール・エネルギー大臣はサアド・ビン・シュリーダ・カアビー・エネルギー担当大臣と会談し、エネルギー分野における両国の協力や投資促進について協議した。

シャイバーニー暫定外務在外居住者大臣ら閣僚使節団は、ムハンマド・ビン・アブドゥルラフマーン・アール・サーニー首相兼外務大臣と会談した。

一連の会談を終えてシリアに帰国したシャイバーニー外務在外居住者大臣は、他の閣僚を伴い、ダマスカス国際空港で記者会見を行い、以下の通り述べた。

今回の訪問は新生シリアの積極的な開放政策の一環である。
両国間の関係強化および協力の拡大を議論し、エネルギー、経済・貿易、財政、観光、通信、IT、高等教育、開発など多分野での協力拡大を目指す。
カタールおよびサウジアラビアから提供された給与支援に改めて感謝する。
カタールとの間で、シリア国内に三つの病院を整備することに合意し、先端的な病院建設と医薬品産業の発展に向けて協力する。
ヨルダンを経由してカタール産ガスの輸入を再開し、石油・ガス分野の協力を強化することで合意した。
カタール・シリア共同持株会社の再活性化も決定し、シリア経済改革への技術支援、シリアの銀行と世界の金融ネットワークの接続に向けた取り組みも開始する。




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SANAによると、ムルハフ・アブー・カスラ国防大臣は首都ダマスカスの執務室で、フランス大使館のジャン・バティスト・ファーブル臨時代理大使およびアンリ・ル・マセン・ド・シェルモン大佐を迎え、両国の利益に資する連携と協力の強化について協議した。

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ロイター通信:バラック米シリア担当特使は、ジハード主義戦闘員数千人をシリア軍に統合するシャルア移行期政権の計画に対して透明性が担保されることを条件に承認、トルキスタン・イスラーム党は解体(2025年6月2日)

ロイター通信は、トーマス・バラック在トルコ米国大使兼任シリア担当特使がシリアの首都ダマスカスを訪問した際に、ジハード主義戦闘員数千人をシリア軍に統合するアフマド・シャルア移行期政権の計画に対して、透明性が担保されることを条件に承認したことを明らかにしたと伝えた。

バッラク氏は、ダマスカス訪問時にロイター通信の質問に対して、外国人戦闘員の多くがシャルア移行期政権にきわめて忠実であるとしたうえで、彼らを排除するよりも国家再建プロジェクトの枠内に留める方が望ましいと述べた。

またシリア国防省の3人の高官は、米国の承認のもと、約3,500人の外国人戦闘員がシリア軍に統合される予定だと離した。

彼らによると、その多くは中国およびその周辺諸国出身のウイグル人で、新たに編成された第84旅団にシリア人とともに配属されるという。 一方、トルキスタン・イスラーム党のウスマーン・ブーグラー政治部門責任者は声明を出し、自らの組織が正式に解体され、シリア軍に統合されたと発表した。

声明によると、トルキスタン・イスラーム党のメンバーは現在、完全に国防省の指揮下に入り、国家の方針に従い、いかなる外部勢力とも関係を有さない、という。

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アレッポ市各所で、前政権時代の国旗やスローガンが描かれた壁やシャッター、壁紙、写真などを撤去しない一部商店を市議会に所属するパトロール部隊が閉鎖(2025年6月2日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市のハラブ・ジャディーダ地区、ジュマイリーヤ地区、サビール地区、ハムダーニーヤ地区、ナイル通り地区で、前政権時代の国旗やスローガンが描かれた壁やシャッター、壁紙、写真などが依然として散見されるなか、市議会に所属するパトロール部隊が、市議会からの撤去要請に応じていない一部の商店を閉鎖する措置を講じた。

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ハッジでサウジアラビアのメッカを訪問中のシリア人がシャルア暫定大統領とモバイルで通話(2025年6月2日)

ムラースィルーン(Syrian Reporters)などは、ハッジでサウジアラビアのメッカを訪問中のシリア人がアフマド・シャルア暫定大統領とモバイルで通話している映像を公開した。

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アレッポ県サフィーラ町で激しい戦闘が発生し無秩序化、ダマスカス郊外県アシュラフィーヤト・サフナーヤー市でドゥルーズ派のシンボルを掲げた武装グループが無差別発砲(2025年6月2日)

ハマー県では、シリア人権監視団によると、内務省総合治安局のパトロール部隊が、バーリド村で指名手配者の自宅を強襲、捜索中にムルシド派の信仰に関係する写真を破棄、家財を破壊した。

これを受けて、ムルシド派の住民はスカイラビーヤ市を訪れ、宗派への冒涜に抗議する集会を行った。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、サフィーラ市で内務省総合治安局の部隊が、前政権の協力者とされる商店主と口論の末に撃ち合いとなり、総合治安局の隊員1人を含む3人が死亡、多数が負傷した。

その後混乱は激化し、住宅複数棟が放火されるなど、無秩序状態に陥った。


また、シャルア移行期政権の内務省総合治安局とシリア国民軍所属の合同部隊がダイル・ハーフィル市に設置している共同検問所で、シリア民主軍の写真が保存されていたモバイルを携帯していたとして男性1人が逮捕された。

この男性は旅客バスでアレッポ市に向かっていた。

アレッポ県では、ANHAが不地元筋の話として伝えたところによると、トルコ占領下の「オリーブの枝」地域内のブルブル町近郊のハラールカー村の住民が「トルコの傭兵」(シリア国民軍)の暴行を受けた。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、アフマド・シャルア移行期政権の内務省総合治安局がシュマイティーヤ町で、前政権の国防隊の司令官の1人ファイサル・サッターム・ファイヤード容疑者を、スバイハーン市でカーティルジー・インターナショナルの民兵の司令官の1人でロシアのワグナー社に協力し、民兵をリビアなどに派遣していたとされるウマル・バドル・ハーリド容疑者を逮捕した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、アシュラフィーヤト・サフナーヤー市で、ダイル・ザウル県とダルアー県の出身者からなる武装グループが住民や内務省総合治安局の検問所に対して無差別に発砲、総合治安局の分所に突入を試みた。

武装グループはドゥルーズ派であることを示す宗教的シンボルを掲げた車を使用していたが、同市のドゥルーズ派住民は自分たちと武装グループは無関係だと強く主張している。

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ヒムス県では、SANAによると、ダルダー村、アーリヤート村、カシュフ村の住民が、治安当局に武器と弾薬を引き渡した。



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シリア民主軍とシャルア移行期政権が469人の捕虜交換を実施(2025年6月2日)

アレッポ県では、SANAによると、県内務治安局とシリア民主軍との間で、捕虜釈放・交換が行われた。

2回目となる捕虜交換では、約400人が対象となっている。

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ANHAによると、2回目となる捕虜交換は、北・東シリア地域民主自治局のアレッポ市シャイフ・マクスード地区・アシュラフィーヤ地区総評議会とアフマド・シャルア移行期政権との間で5月28日に予定されていたが延期されていた(延期の理由は不明)。

今回の捕虜交換では、シリア民主軍がアフマド・シャルア移行期側の捕虜176人を、シャルア移行期政権がシリア民主軍側の捕虜293人、合計469人を釈放した。

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シャルア暫定大統領は2025年政令第69号を施行しバルニーヤ財務大臣をシリア・アラブ共和国の世界銀行常任代表に任命(2025年6月2日)

SANAによると、アフマド・シャルア暫定大統領は、2025年政令第69号を施行し、ムハンマド・ヤサル・バルニーヤ財務大臣をシリア・アラブ共和国の世界銀行常任代表に任命した。

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SANAによると、アスアド・ハサン・シャイバーニー外務在外居住者大臣は、シリアを訪れたパキスタンのシャフリヤール・アクバル・カーン中東担当パキスタン外務次官補率いる代表団と会談し、地域・国際情勢について意見を交換、両国協力関係強化への意欲を再確認した。

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SANAによると、アナス・ハッターブ内務大臣は、サウジアラビアのジェッダを訪問し、アブドゥルアズィーズ・ビン・サウード内務大臣と会談し、両国間の協力関係の強化について協議した。

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辻昭弘在シリア日本大使館臨時代理大使が、日本の支援によりUNDP、高等教育省、ダマスカス大学が開設したDIGITセンターの開所式に出席(2025年5月31日)

在シリア日本大使館は、フェイスブックで、辻昭弘臨時代理大使が、日本の支援により、国連開発計画(UNDP)、シリアの高等教育省、ダマスカス大学がが開設したDIGITセンターの開所式に出席、「この助成を通じて、シリアの若者たちがデジタル時代において希望ある未来を築くための基盤を提供できることを嬉しく思います」と祝辞を述べた。

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ロイター通信:シリアとイスラエルの両軍高官が南部国境での衝突回避のため直接会談(2025年5月27日)

ロイター通信は、シリアとイスラエルの両軍高官が南部国境での衝突回避のため直接会談をしていると報じた。

5人の消息筋によると、イスラエル側との会談は、アフマド・ダッラーティー・クナイトラ県知事の主導で行われ、2人の情報筋によれば、イスラエル側から安全保障当局者が参加した。

また、シリア側の2人の情報筋、2人の西側関係者、そして事情に詳しい地域の情報当局者は、アサド政権崩壊後、双方が仲介者を通じた間接的な会話も継続していると語った。 さらに、3人の情報筋は、イスラエルが支配する地域を含む国境地帯で、複数回にわたる直接会談が行われたと述べた。 これらの直接対話は現時点では安全保障協力に焦点を当てており、イスラエル軍によるシリア国境村への越境行動の抑制や衝突防止が主な議題であるという。ただし、2人の情報筋によれば、このような会談が将来的により広範な政治的合意への道を開く可能性もあると述べている。 交渉に関わる人物の1人は「現時点での話し合いは、平和と戦争回避に関するものであり、関係正常化の段階ではない」と語った。

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シャイバーニー外務在外居住者大臣は、第34回アラブ連盟首脳会議に出席するため、イラクの首都バクダードに到着(2025年5月16日)

アスアド・ハサン・シャイバーニー外務在外居住者大臣は、イフバーリーヤ・チャンネルのインタビューに応じ、トルコのアンタキアでのマルコ・ルビオ国務大臣との会談について、シリア国民の期待と願望を実現するものだと述べる一方、米国側がシリアを「能動的な国家」で、その安全は世界の安全と安定にとって重要であると認識しているとの見方を示した。

シャイバーニー外務在外居住者大臣はまた、世界を動かしているのは利害関係で、シリアも国民の利益を出発点としていると述べ、米国による制裁が解除された後のシリアの未来は明るく、地域の競争に参入することになると述べた。

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SANAによると、シャイバーニー外務在外居住者大臣は、第34回アラブ連盟首脳会議に出席するため、イラクの首都バクダードに到着した。

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サウジアラビアは、サルマーン国王およびムハンマド皇太子(兼首相)の指示のもと、シリアのアブー・カスラ国防大臣とレバノンのマンサー国防大臣との会合を開催(2025年3月27日)

SPA(サウジアラビア通信社)が28日に伝えたところによると、サウジアラビアは、サルマーン・ビン・アブドゥルアズィーズ・アール・サウード国王およびムハンマド・ビン・サルマーン皇太子(兼首相)の指示のもと、シリアのムルハフ・アブー・カスラ国防大臣とレバノンのミシェル・マンサー国防大臣との会合を開催した。

会合には、ハーリド・ビン・サルマーン国防大臣が出席、シリア・レバノンの安全保障代表団も同席、両国間の安全と安定の強化を目的とした共通関心事項について協議、国境画定の戦略的重要性を確認した。

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ジャアファリー駐ロシア・シリア大使はアサド大統領の声明を暗にけん制:大統領府はアサド大統領の声明を削除(2024年12月17日)

バッシャール・ジャアファリー駐ロシア・シリア大使は、ロシア在住のシリア人に向けて声明を出し、大統領府のSNSプラットフォームが16日に発表したアサド大統領の声明を暗にけん制した。

声明の内容は以下の通り。

シリア・アラブ共和国大使館は、ロシアに在住する敬愛すべきシリア人の皆さんに対し、この重要かつ繊細な時期において、一部の少数者が行う扇動や挑発に対して、正確かつ慎重に対応するよう呼びかける。これらの行為がいかなる国家的責任感も伴わっていない。
大使館は当初から、シリア国民の意思による変革と自由の勝利を支持し支援してきた。外務在外居住者省の声明に基づき、シリアの歴史が新たな1ページが始まり、明日のシリアを築くため、すべてのシリア人の声を集めた国民憲章と時代が訪れたことを強調する声明を発表した。また、独立旗、新生自由シリアの旗を掲げ、大使館を訪れた在留シリア人とともに、この勝利を祝った。さらに、大使自身も個人で声明を発表し、新たな段階を支持する立場を明確に示した。 一方で、一部の者が在留シリア人内で対立を煽り、大使館に対する抗議行動を企図し、大使館の建物を占拠しようと呼びかける行為が見られることは極めて遺憾だ。これらの行動は、国家の自由、安定、繁栄への道を妨げ、国家の統一強化にも貢献しないものであり、受け入れ国の法律や外交関係に関するウィーン条約、さらには古くからのシリア社会の礼節にも反するもだ。 シリア・アラブ共和国大使館は、シリア国家機関および救国内閣の延長線上にあり、常にその扉と心は、受け入れ国の法と外交協定を尊重しながら、すべてのシリア人に開かれている。 シリアの平和と団結のために。 シリアよ永遠なれ!

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シリア大統領府のテレグラムの公式アカウント(https://t.me/SyrianPresidency/)は、16日に発表されたシリア出国にかかるアサド大統領の声明を削除した。

AFP, December 17, 2024、ANHA, December 17, 2024、‘Inab Baladi, December 17, 2024、Reuters, December 17, 2024、SANA, December 17, 2024、Sham FM, December 17, 2024、SOHR, December 17, 2024、al-Watan, December 17, 2024などをもとに作成。

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シリア人権監視団:アサド政権崩壊後に回収された公文書から、各地の刑務所で拷問によって死亡した収監者400人の身元を新たに確認(2024年12月16日)

シリア人権監視団は、アサド政権崩壊後に回収された公文書から、各地の刑務所で拷問によって死亡した収監者400人の身元を新たに確認したと発表した。

AFP, December 16, 2024、ANHA, December 16, 2024、‘Inab Baladi, December 16, 2024、Reuters, December 16, 2024、SANA, December 16, 2024、Sham FM, December 16, 2024、SOHR, December 16, 2024などをもとに作成。

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シリア人権監視団:アサド政権崩壊後に回収された公文書から、各地の刑務所で拷問によって死亡した収監者166人の身元を新たに確認したと発表(2024年12月15日)

シリア人権監視団は、アサド政権崩壊後に回収された公文書から、各地の刑務所で拷問によって死亡した収監者166人の身元を新たに確認したと発表した。

AFP, December 15, 2024、ANHA, December 15, 2024、‘Inab Baladi, December 15, 2024、Reuters, December 15, 2024、SANA, December 15, 2024、Sham FM, December 15, 2024、SOHR, December 15, 2024などをもとに作成。

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シリア人権監視団:シリア軍将兵、治安機関要員約数万人とその家族の消息がアサド政権崩壊から1週間経った今も不明(2024年12月14日)

シリア人権監視団は、シリア軍将兵、治安機関要員約数万人とその家族の消息が、アサド政権崩壊から1週間経った今も明らかではないと発表した。

AFP, December 14, 2024、ANHA, December 14, 2024、‘Inab Baladi, December 14, 2024、Reuters, December 14, 2024、SANA, December 14, 2024、Sham FM, December 14, 2024、SOHR, December 14, 2024などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県のユーフラテス川西岸各所からイラクに逃れた共和国護衛隊第103旅団や国境警備隊の離反将兵、税関局などの公務員ら約2,100人がシリアへの帰国を求める声明を発表(2024年12月13日)

シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル県のユーフラテス川西岸各所からイラクに逃れた共和国護衛隊第103旅団や国境警備隊の離反将兵、税関局などの公務員ら約2,100人がシリアへの帰国を求める声明を発表した。

イラクへの避難者は現在、在イラン・シリア大使館と帰国の方途について連絡を取り合っているという。

AFP, December 13, 2024、ANHA, December 13, 2024、‘Inab Baladi, December 13, 2024、Reuters, December 13, 2024、SANA, December 13, 2024、Sham FM, December 13, 2024、SOHR, December 13, 2024などをもとに作成。

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シリア人権監視団:サイドナーヤー中央刑務所での拷問などで33人が死亡していたことを新たに確認(2024年12月13日)

シリア人権監視団は、ダマスカス郊外県サイドナーヤー中央刑務所での拷問などで33人が死亡していたことを新たに確認したと発表した。

AFP, December 13, 2024、ANHA, December 13, 2024、‘Inab Baladi, December 13, 2024、Reuters, December 13, 2024、SANA, December 13, 2024、Sham FM, December 13, 2024、SOHR, December 13, 2024などをもとに作成。

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ロイター通信は、政権高官などの情報をもとに、アサド大統領がロシアに亡命する直前の様子を詳細に伝える(2024年12月13日)

ロイター通信(12月13日付)は、アサド政権高官などの情報をもとに、アサド大統領がロシアに亡命する直前の様子の詳細について伝えた。

記事の概要は以下の通り。

アサド大統領は政権が崩壊に向かうなか、シリアを脱出する計画についてほとんど誰にも打ち明けなかった。関係者や出来事を知る複数の情報筋によると、側近や政府関係者、さらには親族に対しても嘘をついたり、計画を隠していた。

モスクワへの脱出の数時間前(12月7日)、アサド大統領は国防省で約30名の軍および治安関係の幹部と会合を開いた。同会合に出席していた司令官の1人が、匿名を条件にその内容について明らかにしたところによると、アサド大統領は、ロシアからの軍事支援が間もなく到着するとしたうえで、地上部隊に抵抗を続けるよう求めた。

アサド大統領の側近の1人によると、大統領は土曜日、勤務を終えた後、自宅に戻ると大統領府事務局長に告げたが、実際には空港へ向かった。 アサド大統領は、ブサイナ・シャアバーン大統領府特別顧問に電話をかけ、演説を書くために自宅に来るよう依頼したが、彼女が到着すると、そこには誰もいなかったという。 アサド大統領の側近3人の話によると、実弟のマーヒル・アサド准将さえも脱出計画を知らせていなかった。ある情報筋によれば、マーヒル准将はヘリコプターでイラクに入り、その後ロシアに移動したという。 アサド大統領の母方の従兄弟であるイハーブ・マフルーフ氏とイヤード・マフルーフ氏も、側近やレバノンの治安当局によると、置き去りにされ、2人は車でレバノンに逃亡しようとしたが、その途中で反体制派の邀撃を受け、イハーブは銃撃されて死亡し、イヤード氏も負傷したとされる(ただしこれについては事実確認はとれていないという)。

中東地域の外交官2人によると、アサド大統領は12月8日(日曜日)、航空機で首都ダマスカスを脱出した。機体のトランスポンダーは切られ、レーダーに映らないかたちで離陸したという。

3人の側近と外交官1人によると、アサド大統領はラタキア県のフマイミーム航空基地に飛び、そこからモスクワへ向かった。彼の妻アスマー氏と3人の子どもたちはすでにロシアの首都で彼を待っていた。

なお、「攻撃抑止」軍事作戦局による一大侵攻作戦が開始された際、アサド大統領はロシアとイランに支援を求めたが、ことごとく拒否されたという。

アサド大統領は11月28日に、モスクワを秘密裡に訪問し、ロシアに軍事介入を求めたが、中東地域の3人の外交官によるとロシア大統領府は関与を望まず、アサド大統領の要請を無視した。

アサド大統領は当初、UAEへの亡命を希望した。だが、UAEは化学兵器使用の疑いで欧米諸国の制裁対象となっている彼を受け入れることが国際的な反発を招くことを懸念して、これを拒否した。

ロシアは、軍事介入には消極的だったが、アサド大統領の安全に脱出させるための外交努力を主導した。

セルゲイ・ラヴロフ外務大臣はドーハ・フォーラムに際して、シャーム解放機構とつながりがあるトルコ、カタールと協議を行い、脱出を手配した。

アサド大統領の脱出直前の12月7日(土曜日)の夜10時30分、モハンマド・ガーズィー・ジャラーリー首相はアサド大統領と電話で話した。ジャラーリー首相によると、彼が状況の深刻さを伝えると、アサド大統領は「明日になればわかる」と答えたという。しかし、その翌朝
再び電話をかけた際には、アサド大統領からの応答はなかった。

AFP, December 13, 2024、ANHA, December 13, 2024、‘Inab Baladi, December 13, 2024、Reuters, December 13, 2024、SANA, December 13, 2024、Sham FM, December 13, 2024、SOHR, December 13, 2024などをもとに作成。

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シリア国内各所で、アサド政権の崩壊を祝う「勝利の金曜日」と銘打った集会、デモが行われ、数十万人が参加した。(2024年12月13日)

シリア国内各所で、アサド政権の崩壊を祝う「勝利の金曜日」と銘打った集会、デモが行われ、数十万人が参加した。

デモはアサド政権の支配下にあった首都ダマスカス、アレッポ市、ヒムス市、ハマー市、ラタキア市、スワイダー市、ダルアー市、ヒムス県クサイル市、シャーム解放機構の支配下にあったイドリブ市、アレッポ県アターリブ市でデモが行われた。






また、アレッポ県のジャラーブルス市では、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の支配に抗議するデモが、ラッカ県のスルーク町では、「攻撃抑止」軍事司令局や「自由の暁」作戦を継続するシリア国民軍による解放を求めるデモが行われた。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ラッカ市でアサド政権の崩壊と「シリア革命旗」の掲揚を祝うデモでの空砲によって、市民1人が死亡した。

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SANA(12月13日付)は、首都ダマスカス中心部で行われた「勝利の金曜日」のデモ、ウマイヤ・モスクでの午後の集団礼拝の様子を伝えた。


AFP, December 13, 2024、ANHA, December 13, 2024、‘Inab Baladi, December 13, 2024、Reuters, December 13, 2024、SANA, December 13, 2024、Sham FM, December 13, 2024、SOHR, December 13, 2024などをもとに作成。

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