ティシュリーン大学教授によるアンケート結果:63%が欧米諸国ではなく、ロシア、イランにシリアへの制裁の責任があると回答(2021年1月27日)

シリアのラタキア市在住でティシュリーン大学経済学部教授のアフマド・アディーブ・アフマド氏はフェイスブックのアカウント(https://www.facebook.com/ahmedahmed79https://www.facebook.com/AhmedAdeebAhmed/)を通じて自身が実施したアンケート調査の結果を明らかにした。

アフマド氏は1月10日、フェイスブックのアカウント(https://www.facebook.com/AhmedAdeebAhmed/)で「我々に対して封鎖を行い、制裁を科しているのは誰ですか?」との質問を行った。

https://www.facebook.com/AhmedAdeebAhmed/posts/3557283084320846

その結果に関して、アフマド氏は、アカウント(https://www.facebook.com/AhmedAdeebAhmed/)で次のように綴った。

先日実施した「我々に対して封鎖を行い、制裁を科しているのは誰ですか?」という質問の世論調査の結果が出た。

サンプル数は1285件で、米国、欧州が38%だったのに対して、イラン、ロシアが63%だった。

ロシアとイランはこれを考慮しなければならない。シリア国民に対する強圧的な政策を改めねばならない。

https://www.facebook.com/AhmedAdeebAhmed/posts/3600837783298709

AFP, January 28, 2021、ANHA, January 28, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 28, 2021、Reuters, January 28, 2021、SANA, January 28, 2021、SOHR, January 28, 2021などをもとに作成。

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地元名士、第8師団、中央委員会がダルアー県タファス市でのシリア軍第4師団とイスラームの暁師団の合意を拒否(2021年1月27日)

ダルアー県では、HFL(1月27日付)によると、県の地元の名士、ロシア政府の支援を受ける第8師団の代表、シリア政府と反体制派の和解を仲介する中央委員会が会合を開き、1月26日にタファス市での衝突を受けてシリア軍第4師団とイスラームの暁師団が交わした合意について協議した。

しかし、会合では、中央委員会が、イスラームの暁師団がシリア政府に対して敵対姿勢をとっていないとし、「決戦」作戦司令室の支配下にあるシリア北西部へのイスラームの暁旅団の幹部の退去、武器引き渡しを拒否した。

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一方、シリア人権監視団によると、タッル・シハーブ町でシリア軍に協力していた退役少将の息子が、正体不明の武装集団に銃で撃たれて死亡した。

AFP, January 27, 2021、ANHA, January 27, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 27, 2021、HFL, January 27, 2021、Reuters, January 27, 2021、SANA, January 27, 2021、SOHR, January 27, 2021などをもとに作成。

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レバノンのヒズブッラーがダイル・ザウル県で民兵募集、イラン・イスラーム革命防衛隊が地元住民からなる民兵サイイダ・ザイナブ旅団を組織(2021年1月27日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団が複数筋の情報をもとに発表したところによると、レバノンのヒズブッラーが、シリア政府の支配下にあるダイル・ザウル市ハラービシュ地区の農村開発センターに設置している本部で、戦闘員の募集を開始した。

採用された戦闘員には月額で150米ドルが支給されるという。

なお、こうした動きと並行して、イラン・イスラーム革命防衛隊も、サイイダ・ザイナブ旅団と名付けられた地元住民からなる民兵を新たに組織している。

サイイダ・ザイナブ旅団には現在、マヤーディーン市出身者を主体とする約100人が参加して、多数の国防隊メンバーらが高額な収入を目当てに移籍すると見られるという。

AFP, January 27, 2021、ANHA, January 27, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 27, 2021、Reuters, January 27, 2021、SANA, January 27, 2021、SOHR, January 27, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるラッカ県アイン・イーサー市近郊を砲撃(2021年1月27日)

ラッカ県では、ANHA(1月27日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市近郊のマアラク村、M4高速道路沿線一帯を砲撃した。

シリア人権監視団によると、同地でのトルコ軍の発砲で住民1人が負傷した。

AFP, January 27, 2021、ANHA, January 27, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 27, 2021、Reuters, January 27, 2021、SANA, January 27, 2021、SOHR, January 27, 2021などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘機がダイル・ザウル県でダーイシュの拠点に対して24回以上の爆撃を実施(2021年1月27日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がシューラー村近郊の砂漠地帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点に対して24回以上の爆撃を実施した。

また、シリア軍、国防隊、第5軍団、パレスチナ人民兵のクドス旅団が同地でダーイシュに多雨する掃討作戦を継続した。

一方、SANA(1月27日付)によると、シリア軍が前日に続いて、1月24日にダイル・ザウル市とヒムス県スフナ市を結ぶ街道で兵員輸送バスを襲撃し、兵士3人を殺害、10人を負傷させた「テロ集団」のメンバー8人を殺害し、車輌2輌を破壊した。

AFP, January 27, 2021、ANHA, January 27, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 27, 2021、Reuters, January 27, 2021、SANA, January 27, 2021、SOHR, January 27, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民51人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は647,453人に(2021年1月27日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(1月27日付)を公開し、1月26日に難民51人(うち女性15人、子供26人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民51人(うち女性15人、子供26人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は647,453人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者252,205人(うち女性75,813人、子ども128,355人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,727,643人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は876,733人(うち女性263,089人、子供446,846人)となった。

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一方、国内避難民の新たな帰宅はなかった。

2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は68,397人(うち女性23,981人、子供27,840人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,336,993人(うち女性406,540人、子供671,606人)。

Ministry of Defence of the Russian Federation, January 27, 2021をもとに作成。

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エジプトのシュクリー外務大臣はシリアとの外交関係再開について前向きな姿勢を示す(2021年1月26日)

エジプトのサーミフ・シュクリー外務大臣は、シリアとの外交関係再開について前向きな姿勢を示した。

シュクリー外務大臣は、「みなが国家、そして国民としてのシリアに同情している…。エジプトは国内のシリア人を歓迎しており、そうすることが大切だとみな考えている」としたうえで、シリアとの外交関係再開の是非について「問題は複雑な面もあるが、我々はシリアが周辺アラブ諸国のなかに復帰することを願っている」と述べた。

シュクリー外務大臣はまた「シリア国民が晒されている悲劇、国外への避難、諸外国の政策が、この地域のシリアへの対応に制限を課している…。エジプトはシリアが周辺アラブ諸国のなかに復帰することを希望している。シリアが再び復帰し、我々みなが大切だと考えている場所に立ち返ることを願っている」と述べた。

バウワーバト・アフラーム(1月26日付)が伝えた。

AFP, January 27, 2021、ANHA, January 27, 2021、Bawwaba al-Ahram, January 26, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 27, 2021、Reuters, January 27, 2021、SANA, January 27, 2021、SOHR, January 27, 2021などをもとに作成。

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米軍がハサカ県マーリキーヤ市の基地を増派、M2ブラッドレー歩兵戦闘車などからなる部隊がヘリコプターの護衛を受けて国境地帯で異例のパトロールを実施(2021年1月26日)

ハサカ県では、シリア人権監視団などによると、米軍がイラクからマーリキーヤ(ダイリーク)市に違法に設置されている基地に装甲車や戦車複数輌を新たに増派した。

M2ブラッドレー歩兵戦闘車などからなる米軍部隊が、米軍ヘリコプターの護衛を受け、マーリキーヤ市一帯の国境地帯で異例のパトロールを実施した。

部隊はハッラーブ・ジール村からマーリキーヤ市に向かったという。

なお、スプートニク・ニュース(1月21日付)は、米軍はイラクからダイル・ザウル県ウマル油田、CONOCOガス工場に設置されている基地に200人を派兵したと伝えていた。

シリア人権監視団などによると、米軍はマーリキーヤ市近郊に新たな軍事基地を設置しようとしているとの見方を示した。

AFP, January 26, 2021、ANHA, January 26, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 26, 2021、Reuters, January 26, 2021、SANA, January 26, 2021、SOHR, January 26, 2021、Sputnik News, January 21, 2021などをもとに作成。

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ダルアー県タファス市で、シリア軍第4師団とイスラームの暁旅団がロシア軍の仲介により事態収拾で合意(2021年1月26日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、タファス市で対立を激化させていたシリア軍第4師団とイスラームの暁旅団の対立が、ロシア軍の仲介により、事態を収拾することで合意した。

合意は、イスラームの暁旅団が第4師団に重火器を引き渡すことと、その見返りとしてシリア軍第4師団が、アブー・ターリク・スバイヒーを名乗る指導者以外の幹部のシリア北部への退去を求めないことを骨子とする。

ズバイヒー氏は、ダルアー県アトマーン村の出身で、退去を希望する一部戦闘員らとともに、「決戦」作戦司令室の支配下にあるイドリブ県に近く移送されるという。

なお、シリア人権監視団によると、合意に先立ち、タファス市上空には、シリア軍戦闘機複数機が飛来・旋回し、威嚇を行っていたという。

また、イスラームの暁旅団を支持すると見られる正体不明の武装集団が、サイダー町近郊の国際幹線道路沿いに設置されているシリア軍第15師団の検問所を襲撃、シリア軍がこれに応戦し、戦闘となった。

タスィール町にも、正体不明の武装集団が撃った砲弾が着弾した。

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同じダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるジッリーン村でシリア軍第5軍団の兵士1人が、正体不明の武装集団の発砲を受けて死亡した。

また、同村近郊でも、シリア政府との和解に応じ、軍事治安局に勤務していた元反対武装集団の戦闘員1人が遺体で発見された。

AFP, January 26, 2021、ANHA, January 26, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 26, 2021、Reuters, January 26, 2021、SANA, January 26, 2021、SOHR, January 26, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるラッカ県アイン・イーサー市一帯を砲撃(2021年1月26日)

ラッカ県では、SANA(1月26日付)、ANHA(1月26日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市一帯、ムシャイリファ村、M4高速道路沿線、ナヒール休憩所、穀物サイロを砲撃した。

AFP, January 26, 2021、ANHA, January 26, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 26, 2021、Reuters, January 26, 2021、SANA, January 26, 2021、SOHR, January 26, 2021などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘機がヒムス県東部砂漠地帯のダーイシュの拠点に対して40回以上の爆撃を実施(2021年1月26日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機が県東部のスフナ市近郊の砂漠地帯のダーイシュ(イスラーム国)の拠点に対して40回以上の爆撃を実施した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(1月26日付)によると、シリア軍が、1月24日にダイル・ザウル市とヒムス県スフナ市を結ぶ街道で兵員輸送バスを襲撃し、兵士3人を殺害、10人を負傷させた「テロ集団」のメンバー2人を殺害した。

AFP, January 26, 2021、ANHA, January 26, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 26, 2021、Reuters, January 26, 2021、SANA, January 26, 2021、SOHR, January 26, 2021などをもとに作成。

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シリア軍、ロシア軍はダルアー県タファス市で活動を続けるイスラームの暁師団に最後通告(2021年1月25日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、タファス市でのシリア軍第4師団とイスラームの暁師団の戦闘激化を受けて、第4師団の代表が地元名士と会談し、72時間以内に同師団の武装解除と、指導者8人のシリア北部への退去を要請、これに従わない場合は、同地で軍事作戦を開始すると最後通告した。

会談には、ロシア軍と同軍憲兵隊の代表も同席、シリア軍の要求に応じない場合、爆撃を実施する旨通告したという。

一方、シリア政府の支配下にあるダルアー市ダルアー・バラド地区では、正体不明の武装集団が、シリア政府との和解に応じた元反体制武装集団戦闘員1人を銃で撃ち、殺害した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、治安部隊が、ハーマ町でシリア政府との和解に応じ、シリア軍第5軍団に従軍していた「首都殉教者」の元司令官を逮捕した。

AFP, January 25, 2021、ANHA, January 25, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 25, 2021、Reuters, January 25, 2021、SANA, January 25, 2021、SOHR, January 25, 2021などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県でシリア軍、親政権民兵がダーイシュと交戦(2021年1月25日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるマヤーディーン市近郊の砂漠地帯で、シリア軍、親政権民兵がダーイシュ(イスラーム国)と交戦、シリア軍がダーイシュの拠点に対して砲撃を加えた。

また、ロシア軍戦闘機も、アレッポ県、ハマー県、ラッカ県の県境地帯で、ダーイシュに対して95以上の爆撃を実施した。

この戦闘で、シリア軍・親政権民兵の兵士5人が死亡、一方のダーイシュ側もロシア軍の爆撃で13人が死亡した。

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人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の中央広報局は声明を出し、同軍と米主導の有志連合が、ダイル・ザウル県シュハイル村とハサカ県タッル・ハミース市でダーイシュ(イスラーム国)のセル摘発作戦を実施し、メンバー4人を逮捕、武器装備を押収したと発表した。

ANHA(1月25日付)が伝えた。

AFP, January 25, 2021、ANHA, January 25, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 25, 2021、Reuters, January 25, 2021、SANA, January 25, 2021、SOHR, January 25, 2021などをもとに作成。

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スイスのジュネーブにある国連本部で、制憲委員会(憲法制定委員会)第5ラウンドの小委員会会合が開幕(2021年1月25日)

スイスのジュネーブにある国連本部で、制憲委員会(憲法制定委員会)第5ラウンドの小委員会の会合が開幕した。

シリア政府代表団団長のアフマド・クズバリー人民議会議員によると、会合では、政府代表団が提示している「国民諸原則」、難民の帰還、シリア領土に対する分離主義的計画への対応、人道支援などが協議される予定だという。

SANA(1月25日付)が伝えた。

AFP, January 25, 2021、ANHA, January 25, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 25, 2021、Reuters, January 25, 2021、SANA, January 25, 2021、SOHR, January 25, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民64人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は647,349人に(2021年1月25日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(1月25日付)を公開し、1月24日に難民64人(うち女性19人、子供32人)が新たに帰国したと発表した。


このうちレバノンから帰国したのは難民64人(うち女性19人、子供32人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は647,349人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者252,101人(うち女性75,782人、子ども128,302人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,726,915人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は876,432人(うち女性262,998人、子供446,693人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, January 25, 2021をもとに作成。

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「決戦」作戦司令室の支配下にあるアレッポ県イビーン・スィムアーン村で、トルコ軍に住居を接収された住民が抗議デモを行い、国民解放戦線に投石、暴行を加え、戦闘員3人を負傷させる(2021年1月24日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室の支配下にある県西部のイビーン・スィムアーン村で、トルコ軍に住居を接収された住民が抗議デモを行い、退去を求めた。

住民は、民家を転用して設置されたトルコ軍の拠点の警護にあたる国民解放戦線所属の第23師団の戦闘員に投石を行ったり、暴行を加え、3人に怪我を負わせた。

一方、トルコの占領下にあるアアザース市近郊のバーブ・サラーマ国境通行所近くに設置されている国内避難民(IDPs)キャンプで薬剤師が何者かによって殺害された。

AFP, January 24, 2021、ANHA, January 24, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 24, 2021、Reuters, January 24, 2021、SANA, January 24, 2021、SOHR, January 24, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍とその支配下にある国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアレッポ県タッル・リフアト市を砲撃し、女性1人と子供2人の計3人が死亡(2021年1月23日)

アレッポ県では、SANA(1月22日付)、ANHA(1月22日付)によると、トルコ軍とその支配下にある国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市を砲撃し、女性1人と子供2人の計3人が死亡、住民7人が重軽傷を負った。

ANHA(1月23日付)によると、トルコ軍と国民軍はまた、タッル・リフアト市近郊のマンナグ村、アイン・ダクナ村、バイルーニーヤ村を砲撃した。

北・東シリア自治局は声明を出し、この砲撃を最も強い調子で非難すると発表した。

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ハサカ県では、SANA(1月22日付)によると、トルコ軍とその支配下にある国民軍が1月17日に稼働を停止していたトルコ占領下のアルーク村の揚水場の水道水の供給を再開した。

AFP, January 23, 2021、ANHA, January 23, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 23, 2021、Reuters, January 23, 2021、SANA, January 23, 2021、SOHR, January 23, 2021などをもとに作成。

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ハサカ県ダルバースィーヤ市で地元名士の仲介で、シリア民主軍は政府カリキュラムに沿って授業を行ったという理由で逮捕していた教員7人を釈放(2021年1月23日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるダルバースィーヤ市で地元の名士が人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍と住民を仲介し、シリア民主軍はシリア政府のカリキュラムに沿って授業を行ったという理由で1月19日に逮捕していた教員7人を釈放した。

AFP, January 23, 2021、ANHA, January 23, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 23, 2021、Reuters, January 23, 2021、SANA, January 23, 2021、SOHR, January 23, 2021などをもとに作成。

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シリア軍が「決戦」作戦司令室支配下のイドリブ県を砲撃(2021年1月23日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のバーラ村、カンスフラ村一帯、ファッティーラ村、バイニーン村、フライフィル村を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

一方、トルコ軍は、兵站物資を積んだ車輌約20輌をカフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所からシリア領内に新たに進入させた。

AFP, January 23, 2021、ANHA, January 23, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 23, 2021、Reuters, January 23, 2021、SANA, January 23, 2021、SOHR, January 23, 2021などをもとに作成。

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国防隊、シリア軍第5軍団、クドス旅団は、ロシア軍の支援を受けてダイル・ザウル県、ヒムス県でダーイシュ掃討を続ける(2021年1月23日)

シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるダイル・ザウル県のカバージブ村、シューラー村からヒムス県のスフナ市に至る砂漠地帯で、国防隊、シリア軍第5軍団、パレスチナ人民兵のクドス旅団が、街道の安全を確保するため、ロシア軍の航空支援を受けて、ダーイシュ(イスラーム国)に対する掃討作戦を継続した。

AFP, January 23, 2021、ANHA, January 23, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 23, 2021、Reuters, January 23, 2021、SANA, January 23, 2021、SOHR, January 23, 2021などをもとに作成。

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サウジアラビア内務省はジュネーブ会議に代表を派遣しているシリア交渉委員会の活動停止を決定(2021年1月22日)

ドゥラル・シャーミーヤ(1月22日付)は、サウジアラビア内務省が、ジュネーブ会議に代表を派遣しているシリア交渉委員会に対して文書を送り、今月1月末をもってサウジアラビアでの活動を停止する決定を下した旨通告したと伝え、文書の画像を公開した。

文書には「シリア交渉委員会の活動中断が続いていることを踏まえ、今月末に委員会職員の活動を停止することが決定された…。活動停止は委員会が活動を再開するまでとする」と記されている。

シリア交渉委員会の内部では、最近になってメンバーどうしの意見対立が激化し、道標議会を構成する民主的変革諸勢力国民調整委員会、モスクワ・プラットフォーム、カイロ・プラットフォームはそれぞれ、ゲイル・ペデルセン・シリア問題担当国連特別代表に対立を収束させるために介入するよう要請していた。

AFP, January 22, 2021、ANHA, January 22, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 22, 2021、Reuters, January 22, 2021、SANA, January 22, 2021、SOHR, January 22, 2021などをもとに作成。

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「決戦」作戦司令室の支配下にあるアレッポ県西部のイビーン・スィムアーン村で、トルコ軍拠点の撤去を求める抗議デモが発生(2021年1月22日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室の支配下にある県西部のイビーン・スィムアーン村で、トルコ軍が民家複数棟を接収し、これを拠点として転用してから約1年が経ったのに合わせて、住民が抗議デモを行い、民家からの退去を要求した。

デモに参加した住民は「家から出て行け、他の場所がある」とアラビア語やトルコ語で書かれたプラカードを掲げて、抗議の意思を示した。

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シリア人権監視団やジュスール研究センターの情報などの情報に基づくと、シリア領内(緊張緩和地帯第1ゾーン)にあるトルコ軍監視所・拠点は少なくとも74カ所、撤去済みとなった監視所・拠点は13カ所。

トルコ軍の監視所・拠点が設置されている場所は以下の通り:

監視所

イドリブ県:サルワ村(第1監視所)、ジスル・シュグール市(イシュタブリク村)(第11監視所)
アレッポ県:登塔者聖シメオン教会跡(第2監視所)
ラタキア県:ザイトゥーナ村(第12監視所)

拠点

イドリブ県:サラーキブ市(2カ所)、タルナバ村、ナイラブ村、クマイナース村、サルミーン市、タフタナーズ航空基地、マアーッラト・ナアサーン村(2カ所)、マアッラトミスリーン市、マストゥーマ村(バアス前衛キャンプ)、タルマーニーン村、バルダクリー村、ナフラヤー村、ムウタリム村、ブサンクール村(3カ所)、ナビー・アイユーブ丘、バザーブール村、ラーム・ハムダーン村、アブザムー町、ムシャイリファ村、タッル・ハッターブ村、ビダーマー町(2カ所)、ナージヤ村、ズアイニーヤ村(2カ所)、ガッサーニーヤ村、クファイル村、バクサルヤー村、フライカ村、バルナース村、アリーハー市、ジャンナト・クラー村、バサーミス村、カイヤーサート村、マルイヤーン村、マアッラータ村、タフタナーズ市、マンタフ村、ムハムバル村(2カ所)、ラーキム丘、バイルーン村、クークフィーン村、ダイル・サンバル村・イフスィム町間、バーラ村、バイルーン村、マルカブ丘、バドラーン丘、バーラ村、カドゥーラ村、アーフィス村、サラーキブ市西(イドリブ・サラーキブ街道)
アレッポ県:アナダーン市、ジーナ村(2カ所)、カフル・カルミーン村、タワーマ村、第111中隊基地、アターリブ市、イビーン・スィムアーン村、ダーラ・イッザ市、カフル・ヌーラーン村、バータブー村、ワサータ村
ハマー県:ムガイル村、カストゥーン村

また撤退が完了した監視所・拠点は以下の通り:

監視所

イドリブ県:サルマーン村(第7監視所)、タッル・トゥーカーン村(第8監視所)
アレッポ県:アナダーン山(第3監視所)、シャイフ・アキール山(第4監視所)、アレッポ市ラーシディーン地区(南)(第5監視所)、アイス村(アイス丘)(第6監視所)
ハマー県:ムーリク市(第9監視所)、シール・マガール村(第10監視所)

拠点

イドリブ県:サラーキブ市(1カ所)、マアッル・ハッタート村
アレッポ県:アレッポ市ラーシディーン地区、ハーン・トゥーマーン村、ズィルバ村(クーラーニー工場)

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シリア人権監視団などによると、トルコ軍は、兵站物資を積んだ車輌複数輌をイドリブ県カフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所からシリア領内に新たに進入させた。

車列はハマー県のカストゥーン村に新たに設置された拠点に向かった。

AFP, January 22, 2021、ANHA, January 22, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 22, 2021、Reuters, January 22, 2021、SANA, January 22, 2021、SOHR, January 22, 2021などをもとに作成。

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イスラエル軍がハマー市一帯をミサイル攻撃し、住民4人が死亡(2021年1月22日)

SANA(1月22日付)は、シリア軍筋の話として、「本日(22日)午前4時頃、敵イスラエルがレバノンのトリポリ市方面から、ハマー県一帯の複数の標的を狙って、ミサイル多数による航空攻撃を行ったのを受け、防空部隊がミサイルを迎撃、そのほとんどを撃破した」と報じた。

https://cdn.enabbaladi.net/arabic/wp-content/uploads/2021/01/New-Project-3-3.jpg

その後、SANA(1月22日付)はシリア軍筋の話として、この攻撃によりハマー市西部のカーズー地区の民家3棟が被害を受け、中にいた一家4人(男性1人、その妻と子供2人)が死亡、女性1人、子供2人、老人1人の合わせて4人が負傷したと伝えた。

住民の話によると、イスラエル軍が発射したミサイルのうち4発が、イドリブ県からの国内避難民(IDPs)が住む住居を直撃し、4人が死亡、4人が負傷、また別のミサイル2発が住居の近くに着弾し、2人が火傷などの怪我を負ったという。




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イスラエル軍の攻撃に関して、シリア人権監視団は、ハマー市近郊に設置されている「イランの民兵」やレバノンのヒズブッラーの拠点5カ所に対して行われ、いずれも完全に破壊されたと発表した。

また、オリエント・ニュース(1月22日付)は、ミサイルがレバノンの北部県アッカール郡沖の海上に展開するイスラエル軍の戦艦から発射された可能性が高いとしたうえで、攻撃が「イランの民兵」とレバノンのヒズブッラーが駐留・展開する第47旅団基地とマアリーン山に対して重点的に行われたと伝えた。

一方、スプートニク・ニュース(1月22日付)は、ハマー市一帯以外でも、タルトゥース県タルトゥース市、ダマスカス郊外県東カラムーン地方でも爆発音が聞こえたと報じた。

これを受けて、反体制系メディアが、イスラエル軍による攻撃がタルトゥース県やダマスカス郊外県の拠点複数カ所にも及び、東カラムーン地方ではシリア軍防空部隊が迎撃したと伝えた。

だが、シリア人権監視団は、このうちタルトゥース県が爆撃を受けたとの情報は正しくない、と発表した。

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攻撃による住居や住民への被害に関して、シリア人権監視団は、民家や住民への被害に関して、シリア軍防空部隊が迎撃のために発射したミサイルの破片によるものだと発表した。

また、オリエント・ニュースなどの反体制系サイトも、シリア軍が発射した地対空ミサイルによって被害が発生したと伝えた。

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シリアの外務在外居住者省は、国連事務総長と安保理議長宛に書簡を送り、イスラエルによる爆撃を報告、主権に対するあからさまな侵害と非難、国連と同人権委員会に対して、責任をもって人権法や国際法に違反する攻撃を非難するよう求めた。

AFP, January 22, 2021、ANHA, January 22, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 22, 2021、Orient News, Jauary 22, 2021、Reuters, January 22, 2021、SANA, January 22, 2021、SOHR, January 22, 2021、Sputnik News, January 22, 2021などをもとに作成。

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ヒムス県でシリア軍兵士1人がダーイシュの要撃で死亡するなか、シリア軍がロシア軍とともにアレッポ県、ハマー県、ラッカ県の県境に位置する砂漠地のダーイシュ拠点を戦闘機とヘリコプターで爆撃(2021年1月22日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍部隊がシリア政府の支配下にあるスフナ市近郊の砂漠地帯でダーイシュ(イスラーム国)の要撃を受け、兵士1人が死亡、3人が負傷した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるティブニー町の砂漠で、ダーイシュ(イスラーム国)が仕掛けたと爆弾の爆発に巻き込まれ、レバノンのヒズブッラーの戦闘員1人が死亡した。

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これに対して、ロシア軍戦闘機がアレッポ県、ハマー県、ラッカ県の県境に位置する砂漠地帯でダーイシュの拠点に対して50回以上の爆撃を実施した。

また、ハマー県のハマー航空基地に配備されているシリア軍戦闘機も出撃し、40回以上の爆撃を実施、シリア軍ヘリコプターも「樽爆弾」10発以上を投下した。

さらに、ダイル・ザウル県では、国防隊がマヤーディーン市近郊のファイダト・ブン・ムワイニア地区でダーイシュに対する掃討作戦を開始した。

AFP, January 22, 2021、ANHA, January 22, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 22, 2021、Reuters, January 22, 2021、SANA, January 22, 2021、SOHR, January 22, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民62人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は647,152人に(2021年1月22日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(1月22日付)を公開し、1月21日に難民62人(うち女性19人、子供32人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民62人(うち女性19人、子供32人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は647,152人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者251,285人(うち女性75,722人、子ども128,202人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,726,915人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は876,432人(うち女性262,998人、子供446,693人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, January 22, 2021をもとに作成。

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アントノフ駐米ロシア大使は「シリアの主権尊重を前提に米国と協力する用意がある」と述べる(2021年1月21日)

アナトリー・アントノフ駐米ロシア大使は、ジョー・バイデン大統領の正式就任を受けて、シリアでの米国との協力は可能だと述べた。

スプートニク・ニュース(1月21日付)が伝えたところによると、アントノフ大使は、「ロシアと米国は、人道支援、紛争後の復興、地雷撤去、難民と国内避難民(IDPs)の帰還、さらには「テロとの戦い」などさまざまな分野で協力できる」と述べた。

だが同時に、「もちろん、我々はこうした協力を行う用意があるが、シリアの主権が尊重されるのが前提となる」と付言した。

AFP, January 21, 2021、ANHA, January 21, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 21, 2021、Reuters, January 21, 2021、SANA, January 21, 2021、SOHR, January 21, 2021、Sputnik News, January 21, 2021などをもとに作成。

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クラフト米国連大使は退任に先立って、アサド政権を厳しく非難、難民とIDPsを大統領選挙に参加させるための憲法改正を強く求める(2021年1月21日)

ジョー・バイデン米大統領就任に合わせて退任するケリー・クラフト米国連大使は、ツイッターの公式アカウント(https://twitter.com/usambun)で、アサド政権を改めて非難、難民と国内避難民(IDPs)を大統領選挙に参加させるための憲法改正を強く要求した。

クラフト大使のツイッターでの書き込みは以下の通り。

https://twitter.com/USAmbUN/status/1351933910377246726

 

国連安保理での最後の演説:私は道徳的に明快さをもって話し、声なき者のために声をあげようとしてきた。そのなかには、アサド政権によって爆撃され、飢えに苦しみ、避難を余儀なくされ、苦しめられたシリアの人々も含まれている。この政体が彼らのニーズに応えず、平和への道を作り出させなかったことは、スキャンダラスだ。

米国は、新憲法を起草する計画を歓迎している。アサド政権は、偽りの選挙を前に、意図的にその進展を滞らせる代わりに、すべてのシリア国民を代表する憲法の制定に意味あるかたちで参加し、それを示さなければならに。難民と国内避難民は参加しなければならない。

去年の春、私はトルコでシリア難民と会う特別な機会を得た。彼らの苦しみと絶望を聞いた。生きるために闘い、殺人体制に追放され、その同盟国に見捨てられたすべての人々に、米国はこう述べたい。私たちはあなたと共にいる。

AFP, January 21, 2021、ANHA, January 21, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 21, 2021、Reuters, January 21, 2021、SANA, January 21, 2021、SOHR, January 21, 2021などをもとに作成。

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ダルアー県イーブ村に駐留していたレバノンのヒズブッラーが撤退、代わってロシアの支援を受けるシリア軍第5軍団が展開し、避難生活を送ってきた住民40世帯が帰村(2021年1月21日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、同県内の国内避難民(IDPs)キャンプで数年間にわたって避難生活を送ってきたイーブ村の住民40世帯が帰村した。

なお、イーブ村の住民約60世帯が依然として帰宅許可を得られず、避難生活を余儀なくされているという。

ドゥラル・シャーミーヤ(1月21日付)によると、住民の帰村に先立って、同地に駐留していたレバノンのヒズブッラーが撤退、これに代わって、ロシアの支援を受け、シリア政府との和解に応じた反体制武装集団の元メンバーらが多数従軍しているシリア軍第5軍団が駐留した。

AFP, January 21, 2021、ANHA, January 21, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 21, 2021、Reuters, January 21, 2021、SANA, January 21, 2021、SOHR, January 21, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるラッカ県アイン・イーサー市近郊を砲撃(2021年1月21日)

ラッカ県では、ANHA(1月21日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市近郊のムシャイリファ村、M4高速道路沿線を砲撃した。

AFP, January 21, 2021、ANHA, January 21, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 21, 2021、Reuters, January 21, 2021、SANA, January 21, 2021、SOHR, January 21, 2021などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘機複数期が「決戦」作戦司令室の支配下にあるラタキア県北部のクルド山地方のカッバーナ村一帯を5回にわたって爆撃(2021年1月21日)

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機複数期が、「決戦」作戦司令室の支配下にある県北部のクルド山地方のカッバーナ村一帯を5回にわたって爆撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がシリア政府の支配下にあるカフルナブル市を砲撃、シリア軍も「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方各所を砲撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のカーヒラ村を砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるバーラ村で、ロシアの支援を受けるパレスチナ人民兵のクドス旅団の車を、「決戦」作戦司令室が対戦車ミサイルで攻撃し、乗っていた司令官1人と護衛1人が死亡した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるムザイリーブ町で、シリア政府との交渉を担当していた「中央委員会」のメンバーが、正体不明の武装集団によって銃で撃たれて死亡した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を17件(イドリブ県6件、ラタキア県2件、アレッポ県2件、ハマー県5件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は15件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を5件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, January 21, 2021、ANHA, January 21, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 21, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, January 21, 2021、Reuters, January 21, 2021、SANA, January 21, 2021、SOHR, January 21, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.