イラク難民584人とダーイシュのイラク人メンバー15人がフール・キャンプからイラクに移送される(2023年1月14日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の管理下にあるフール・キャンプに収容されていたイラク人難民146世帯584人が、バス16台に分乗し、イラクとの国境に違法に設置されているワリード国境通行所を経由して、イラクのモースル市近郊に設置されているジャドア・キャンプに移送された。

また、ダーイシュ(イスラーム国)のイラク人メンバー15人も、イラク難民と合わせて、シリアからイラクに移送された。

AFP, January 14, 2023、ANHA, January 14, 2023、al-Durar al-Shamiya, January 14, 2023、Reuters, January 14, 2023、SANA, January 14, 2023、SOHR, January 14, 2023などをもとに作成。

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国際テロ組織シャーム解放機構(旧ヌスラ戦線)のジャウラーニー指導者がイドリブ県のIDPsキャンプを視察、「暖かい冬」と銘打ったキャンペーンを開始し、支援を呼びかける(2022年12月15日)

イドリブ県では、イナブ・バラディー(12月15日付)などによると、シリアのアル=カーイダとして知られる国際テロ組織のシャーム解放機構(旧シャームの民のヌスラ戦線)のアブー・ムハンマド・ジャウラーニー指導者が、同機構にいわゆる「解放区」の自治を委託されているシリア救国内閣のアリー・アブドゥッラヒーム・カッダ首班ら複数の閣僚とともに、県内の国内避難民(IDPs)キャンプを視察、その様子を撮影した写真が、シリア救国内閣が運営するシャーム通信(12月15日付)を通じて公開された。


この視察と合わせて、「キャンプにおける我らが住民の現実と対処法」と銘打った会議を開催、ジャウラーニー指導者は「#دفء_الشتاء」(暖かい冬)と銘打ったキャンペーンを立ち上げ、シリア政府支配地との境界線一帯のIDPsキャンプへの支援を呼びかけた。

15,000世帯が身を寄せているこれらのキャンプへの支援は、前年比で75%も減少しているという。


AFP, December 15, 2022、ANHA, December 15, 2022、al-Durar al-Shamiya, December 15, 2022、‘Inab Baladi, December 15, 2022、Reuters, December 15, 2022、SANA, December 15, 2022、SOHR, December 15, 2022、Wikala Anba’ al-Sham, December 15, 2022などをもとに作成。

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クウェートの社会問題省はトルコ占領下のいわゆる「オリーブの枝」地域でIDPsのための住居建設などを行ってきた慈善団体に活動停止を通達(2022年12月12日)

クウェート日刊紙『ジャリーダ』(12月12日付)は、慈善団体の事業を統括するクウェートの社会問題省が、同国の64の慈善団体の代表らに対して、シリア領内での慈善開発事業実施の認可を停止すると通達、これを受けてトルコ占領下のいわゆる「オリーブの枝」地域で、国内避難民(IDPs)のための住居建設などを行ってきた慈善団体が活動を停止したと伝えた。

この告知は、開発事業や国際協力を管轄する外務省の指示に基づくもの。

イナブ・バラディー(12月12日付)によると、クウェートの慈善団体はこれまでにIDPsを収容するための住宅建設に携わってきた。

最大の事業は、イドリブ県ハルブヌーシュ村西のスンマーク山(ハーリム山)にある「クウェート・キャンプ」の建設で、同地にはコンクリート製の住居460~600戸が建設されている。

 

AFP, December 12, 2022、ANHA, December 12, 2022、al-Durar al-Shamiya, December 12, 2022、‘Inab Baladi, December 12, 2022、al-Jarida, December 12, 2022、Reuters, December 12, 2022、SANA, December 12, 2022、SOHR, December 12, 2022などをもとに作成。

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フール・キャンプでダーイシュに忠誠を誓っていると見られる女性が両替商店主を銃で殺害(2022年12月6日)

ハサカ県では、ユーフラテス・ポスト(12月6日付)によると、北・東シリア自治局の管理下にあるフール・キャンプの第1区で、ダーイシュ(イスラーム国)に忠誠を誓っていると見られるイラク人女性が両替商店主の男性を銃で撃ち、殺害した。

AFP, December 7, 2022、ANHA, December 7, 2022、al-Durar al-Shamiya, December 7, 2022、Euphrates Post, December 6, 2022、Reuters, December 7, 2022、SANA, December 7, 2022、SOHR, December 7, 2022などをもとに作成。

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フランス当局はシリア難民を強制送還するためシリア政府と接触(2022年12月1日)

フランスのオンライン新聞メディアパート(12月1日付)は、フランス当局がシリアからの難民1名を強制送還するため、シリア政府との接触を行っていると伝えた。

同サイトによると、「マージド」を名乗る22歳のシリア人青年は、今年の10月5日、アレッポ県からフランスに不法入国し、その後フランス警察によって拘束され、不法入国者を収容するための拘置所に送られた。

「マージド」は、当局がシャルルドゴール空港近くに難民らが作ったキャンプを解体した際に拘束、強制送還するために外交関係がないシリア政府と連絡をとっているという。

AFP, December 4, 2022、ANHA, December 4, 2022、al-Durar al-Shamiya, December 4, 2022、Mediapart, December 1, 2022、Reuters, December 4, 2022、SANA, December 4, 2022、SOHR, December 4, 2022などをもとに作成。

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米軍(有志連合)が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)内のルクバーン・キャンプで、カルヤタイン市からのIDPsどうしが口論の末に撃ち合いに(2022年11月17日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、米軍(有志連合)が占領するタンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)内のルクバーン・キャンプで、カルヤタイン市からの国内避難民(IDPs)どうしが口論の末に撃ち合いとなり、1人が同市出身のメディア活動家の家に手りゅう弾を投げ込んだ。

AFP, November 17, 2022、ANHA, November 17, 2022、al-Durar al-Shamiya, November 17, 2022、Reuters, November 17, 2022、SANA, November 17, 2022、SOHR, November 17, 2022などをもとに作成。

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フール・キャンプに収容されていた未成年のエジプト人2人が遺体で発見される(2022年11月15日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の管理下にあるフール・キャンプに収容されていた未成年のエジプト人2人が遺体で発見された。

AFP, November 15, 2022、ANHA, November 15, 2022、al-Durar al-Shamiya, November 15, 2022、Reuters, November 15, 2022、SANA, November 15, 2022、SOHR, November 15, 2022などをもとに作成。

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トルコのソイル内務大臣はイドリブ県に不法入国し、MUSAIDとサダカタシュ協会がIDPs用に新たに建設した住宅600棟の引き渡し式に出席(2022年11月13日)

トルコのシュレイマン・ソイル内務大臣は、シリアのイドリブ県に不法入国し、MUSAID(独立工業主事業主協会とサダカタシュ協会が国内避難民(IDPs)用に新たに建設した住宅600棟の引き渡し式に出席し、2022年末までに同県に10万戸の住居を完成させると表明した。

https://twitter.com/suleymansoylu/status/1591780610816606210

AFP, November 14, 2022、ANHA, November 14, 2022、al-Durar al-Shamiya, November 14, 2022、Reuters, November 14, 2022、SANA, November 14, 2022、SOHR, November 14, 2022などをもとに作成。

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自由シリア軍(旧革命特殊任務軍)のカースィム司令官がルクバーン・キャンプ内の学校を視察(2022年11月9日)

ヒムス県のタンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)で活動する自由シリア軍(Jaysh Suriya al-Hurra、旧革命特殊任務軍)のムハンマド・ファリード・カースィム司令官が、ルクバーン・キャンプを訪れ、キャンプ内の学校を視察、児童らにプレゼントを送った。

AFP, November 9, 2022、ANHA, November 9, 2022、al-Durar al-Shamiya, November 9, 2022、Reuters, November 9, 2022、SANA, November 9, 2022、SOHR, November 9, 2022などをもとに作成。

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ロシア当事者和解調整センターは米占領下の55キロ地帯のルクバーン・キャンプで革命特殊任務軍(現自由シリア軍)が2,000人以上のIDPsを人間の盾として拘束していると主張(2022年11月9日)

ロシア当事者和解調整センターのオレグ・エゴロフ副センター長は、米軍(有志連合)の占領下にあるヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)で活動する革命特殊任務軍(現在の組織名は自由シリア軍)が、2,000人以上の国内避難民(IDPs)を人間の盾としてルクバーン・キャンプに拘束し続けている、と発表、米主導の有志連合が国連安保理決議第2254号に違反して、ロシアの専門家や国際機関の代表らが、ルクバーン・キャンプに対する人道支援の準備と実施を妨害し続けていると批判した。

RIAノーヴォスチ通信(11月9日付)が伝えた。

RIA Novosti, November 9, 2022をもとに作成。

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トルコ軍憲兵隊が過去1週間で、トルコに不法入国しようとしたIDPs約200人を拘束(2022年11月5日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、トルコ軍憲兵隊が過去1週間で、占領下のいわゆる「平和の泉」地域の中心都市ラアス・アイン市で、シリア政府支配地からの国内避難民(IDPs)約200人を拘束した。

拘束された200人のなかには、女性、子ども、老人も含まれており、ラアス・アイン市やラッカ県のタッル・アブヤド市の地元評議会によって発行された身分証明書を携帯、密輸ルートを通じてトルコ領内への不法入国を試みたところを摘発されたという。

AFP, November 5, 2022、ANHA, November 5, 2022、al-Durar al-Shamiya, November 5, 2022、Reuters, November 5, 2022、SANA, November 5, 2022、SOHR, November 5, 2022などをもとに作成。

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レバノンで避難生活を送っていたシリア難民数十家族が新たにシリアに帰国(2022年11月5日)

SANA(11月5日付)によると、レバノンで避難生活を送っていたシリア難民数十家族が、ヒムス県のダブースィーヤ国境通行所、ダマスカス郊外県のザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所を経由して、シリアに帰国した。

シリア人権監視団によると、帰国したのは200人あまりで、女性と子どもがほとんど。

レバノン政府が10月に開始した難民帰還プログラムの一環での帰還は2度目。

AFP, November 5, 2022、ANHA, November 5, 2022、al-Durar al-Shamiya, November 5, 2022、Reuters, November 5, 2022、SANA, November 5, 2022、SOHR, November 5, 2022などをもとに作成。

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総合情報部はトルコから帰国するシリア難民にトルコ国籍の取得の有無を届出させる手続きを廃止(2022年11月4日)

シリア人権監視団によると、内務省所轄の総合情報部第294課は、2018年10月30日第51531/A号告知と202年[誤植により年は不明]7月15日第10777/s号告知で定められていた、トルコから帰国するシリア人へのトルコ国籍取得の有無を同課第235課に届出を求める手続きを廃止することを決定、2022年10月31日第146000/kh号告知でこれを部内に周知した。

届出手続きの廃止は、トルコから強制送還されるシリア難民の数が急増しているのを受けたものだという。

AFP, November 4, 2022、ANHA, November 4, 2022、al-Durar al-Shamiya, November 4, 2022、Reuters, November 4, 2022、SANA, November 4, 2022、SOHR, November 4, 2022などをもとに作成。

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シリア難民100人あまりがバーブ・サラーマ国境通行所を経由してトルコからシリア領内に強制退去(2022年11月1日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア難民100人あまりがバーブ・サラーマ国境通行所を経由してトルコからシリア領内に強制退去させられた。

AFP, November 1, 2022、ANHA, November 1, 2022、al-Durar al-Shamiya, November 1, 2022、Reuters, November 1, 2022、SANA, November 1, 2022、SOHR, November 1, 2022などをもとに作成。

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トルコのエルドアン大統領:「推計で53万人のシリア難民が、シリア北部のいわゆる「安全地帯」に自発的に帰還した」(2022年10月28日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は首都アンカラでのイベントで演説し、推計で53万人のシリア難民が、シリア北部のいわゆる「安全地帯」に自発的に帰還したと述べた。

アナトリア通信(10月28日付)が伝えた。

AFP, October 28, 2022、Anadolu Ajansı, October 28, 2022、ANHA, October 28, 2022、al-Durar al-Shamiya, October 28, 2022、Reuters, October 28, 2022、SANA, October 28, 2022、SOHR, October 28, 2022などをもとに作成。

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米国が違法に駐留するタンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)内にあるルクバーン・キャンプで暮らしていた4家族が、キャンプ内の劣悪な生活環境を理由に政府の支配地に脱出(2022年10月28日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、米国が違法に駐留するタンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)内にあるルクバーン・キャンプで暮らしていた4家族が、キャンプ内の劣悪な生活環境を理由に、シリア政府の支配地に脱出した。

AFP, October 28, 2022、ANHA, October 28, 2022、al-Durar al-Shamiya, October 28, 2022、Reuters, October 28, 2022、SANA, October 28, 2022、SOHR, October 28, 2022などをもとに作成。

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北・東シリア自治局渉外関係委員会はカナダ政府使節団に、ダーイシュのカナダ人メンバーの子ども2人と女性2人の身柄を引き渡す(2022年10月26日)

ハサカ県では、CBC(10月26日付)によると、北・東シリア自治局渉外関係委員会がカナダ政府の使節団に、ダーイシュ(イスラーム国)のカナダ人メンバーの子ども2人と女性2人の身柄を引き渡した。

 

AFP, October 26, 2022、ANHA, October 26, 2022、CBC, October 26, 2022、al-Durar al-Shamiya, October 26, 2022、Reuters, October 26, 2022、SANA, October 26, 2022、SOHR, October 26, 2022などをもとに作成。

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レバノン国内の難民キャンプで避難生活を送っていたシリア人数十家族が帰還(2022年10月26日)

SANA(10月26日付)によると、レバノン国内の難民キャンプで避難生活を送っていたシリア人数十家族が、ヒムス県のダブースィーヤ国境通行所とダマスカス郊外県のザムラーニー国境通行所を経由して、シリア軍によって解放されたシリア国内の元居住地に帰還した。

ヒムス県とダマスカス郊外県の関係当局が帰国に必要なすべての手続きを行い、難民らは用意された車輌で自分たちが住んでいた町や村に移送された。

AFP, October 26, 2022、ANHA, October 26, 2022、al-Durar al-Shamiya, October 26, 2022、Reuters, October 26, 2022、SANA, October 26, 2022、SOHR, October 26, 2022などをもとに作成。

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北・東シリア自治局渉外関係委員会はフランスとロシアにダーイシュ・メンバーの家族88人の身柄を引き渡す(2022年10月20日)

ハサカ県では、ANHA(10月20日付)によると、北・東シリア自治局渉外関係委員会がカーミシュリー市でフランス外務省の使節団(ステファン・ロマテ同省危機管理支援局長が代表)と会談し、フランス国籍のダーイシュ(イスラーム国)・メンバーの妻子55人の身柄を引き渡した。

身柄が引き渡されたのは女性15人と子ども40人。

フランス外務省使節団は、19日にカーミシュリー市を訪問し、北・東シリア自治局渉外関係委員会のファナル・カイート共同副委員長、ルービール・バフウ委員、ハーリド・イブラーヒーム委員と会談していた。

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また、北・東シリア自治局渉外関係委員会のハーリド・イブラーヒーム委員が、カーミシュリー市で、ロシア大統領府の子供の権利のための弁務官を務めるマリア・ルヴォヴァ=ベロヴァ氏と会談し、ロシア国籍のダーイシュ(イスラーム国)・メンバーの子ども38人の身柄を引き渡した。

AFP, October 20, 2022、ANHA, October 20, 2022、al-Durar al-Shamiya, October 20, 2022、Reuters, October 20, 2022、SANA, October 20, 2022、SOHR, October 20, 2022などをもとに作成。

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「シリア難民・避難民の帰還に関する国際会議」の第5回シリア・ロシア合同会合が4日間の日程を終えて閉幕:西側諸国によるシリアへの違法な一方的制裁、シリアの天然資源の盗奪が、難民とIDPsの帰還を阻害していると非難(2022年10月20日)

10月17日に首都ダマスカスのコンベンション・センター(ウマウィーイーン宮殿)で開幕した「シリア難民・避難民の帰還に関する国際会議」の第5回シリア・ロシア合同会合が4日間の日程を終えて閉幕した。

最終日となる20日には、コンベンション・センターで、ロシア合同連携センターとシリア国外難民帰還調整委員会の合同会合が開催された。

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フサイン・マフルーフ地方行政環境大臣は、ロシアとの連携のもとに難民、国内避難民(IDPs)の帰還を引きつづき奨励することを確認するとともに、2018年以降500万人以上が西側諸国による一方的制裁などを通じた妨害にもかかわらず帰還を果たしたと成果を強調した。

また、米国がシリアの天然資源や農産物を盗奪し、「分離主義テロ組織」を支援していると非難した。

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ファイサル・ミクダード外務在外居住者大臣は、今回の会合が難民とIDPsの帰還促進の支えになるとしたうえで、会合に対するロシアの支援を高く評価した。

ミクダード外務大臣は、これまでに2022年法令第7号を含む22の恩赦を実施し、国内での和解、社会復帰、そして難民とIDPsの帰還を促してきたことを強調する一方、一部諸外国がテロ支援などを通じて難民帰還に向けたシリアや友好国の努力を妨害していると批判した。

そのうえで、人権問題に関心を示す国々が、越境(クロスボーダー)支援から境界経由(クロスライン)支援への移行や生活インフラへの早期復旧プロジェクトの実施を定めた国連安保理決議第2642号に沿って支援を行う必要があると述べた。

また、ウクライナ情勢に関して、ロシアの安全保障と安定に対する西側の独断的な敵対行動が主因だと述べた。

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ロシアのアレクサンドル・ラヴレンチエフ・シリア問題担当大統領特使は、ロシアが引きつづき、国民の困難や欧米諸国の制裁を克服しようとするシリア政府の試みと、「テロとの戦い」を続けるシリア軍を支援すると表明するとともに、国際社会にシリアの人道状況を改善するため、実効的な措置を講じるよう呼びかけた。

また、シャーム解放機構によるアレッポ県北部への勢力拡大に関して、トルコがシャーム解放機構を「穏健な反体制派」にしたてようとしていると非難した。

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ロシア国防省のミハイル・ミジンツェフ次官はオンラインで会合に参加し、ロシアの支援のもとにシリアがテロを敗北させたことで、復興と難民・IDPs支援がシリア・ロシア両国にとって共通の優先的な関心事となっているとしたうえで、西側諸国の違法な一方的制裁が国民の苦難と難民帰還阻止の主因となっていると述べた。

このほか、ロシアのオレグ・ゴルシニン・ロシア合同連携センター議長(大佐)、マリア・ルヴォヴァ=ベロヴァ・大統領府子供の権利のための弁務官、ウラジミール・グテネフ下院(ドゥーマ)使節代表、カズベク・タイサエフ下院第1副議長、デニス・グリポフ教育副大臣、ピョートル・パニコフ・ニジニ・ノヴゴロド州知事、シリアのアイマン・スーサーン外務在外居住者省次官、ヤースィル・アフマド社会問題労働省次官、ハーリド・アルカスースィー・シリア・アラブ赤新月社事務総長が演説を行った。

https://www.youtube.com/watch?v=qFnwe34mF3U

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ロシア合同連携センターとシリア国外難民帰還調整委員会の会合の閉会に合わせて声明を発表し、西側諸国によるシリアへの違法な一方的制裁、シリアの天然資源の盗奪といった行為が、国内避難民(IDPs)と難民の帰還を妨げ、数百万におよぶシリア人の苦難をもたらしていると非難、日常生活を回復するためにシリアが講じている措置が、国を強制的に追われた避難民の帰還にふさわしい状況を作り出すと強調した。

声明では、2018年以降に413,527人の難民がシリアへの帰国を果たすとともに、会合開催前日から21日までの間に、ロシア側から170トンの人道支援が提供されるとして両国の連携の成果を強調する一方、米国がシリアでの日産石油生産量の80%にあたる66,000バレルの石油を連日シリア国内から盗奪していると指弾した。

また、越境人道支援が、テロ組織の支援につながっており、シリアの危機を解決することに示唆内と警鐘を鳴らした。

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SANA(10月20日付)が伝えた。

AFP, October 20, 2022、ANHA, October 20, 2022、al-Durar al-Shamiya, October 20, 2022、Reuters, October 20, 2022、SANA, October 20, 2022、SOHR, October 20, 2022などをもとに作成。

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フール・キャンプに収容されていたイラク人161世帯659人がイラクに移送(2022年10月18日)

シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の支配下にあるハサカ県のフール・キャンプに収容されていたイラク人161世帯659人が、イラク政府と自治局の連携により、イラクへと移送された。

イラクに移送されるイラク人は当初は162世帯666人を予定していたが、イラク側が1世帯17人の帰国を拒否した。

帰国拒否の理由は不明。

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ANHA(10月19日付)によると、フール・キャンプで2022年8月に行われた統計によると、キャンプには54,390人が今も収容されている。

内訳はイラク人27,816人、シリア人18,483人、ダーイシュ(イスラーム国)メンバーの家族8,091人。

AFP, October 18, 2022、ANHA, October 19, 2022、al-Durar al-Shamiya, October 18, 2022、Reuters, October 18, 2022、SANA, October 18, 2022、SOHR, October 18, 2022などをもとに作成。

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米国が違法に駐留するタンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)内にあるルクバーン・キャンプで暮らしていた若い男性6人が、キャンプ内の劣悪な生活環境を理由に政府の支配地に脱出(2022年10月17日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、米国が違法に駐留するタンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)内にあるルクバーン・キャンプで暮らしていた若い男性6人が、キャンプ内の劣悪な生活環境を理由に、スワイダー県に通じる密輸ルートを経由してシリア政府の支配地に脱出した。

AFP, October 17, 2022、ANHA, October 17, 2022、al-Durar al-Shamiya, October 17, 2022、Reuters, October 17, 2022、SANA, October 17, 2022、SOHR, October 17, 2022などをもとに作成。

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ロシア当事者和解調整センターは米国がルクバーン・キャンプへの人道支援を妨害していると非難(2022年10月14日)

ロシア当事者和解調整センターのオレグ・エゴロフ副センター長は、米国が違法に駐留するタンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)内にあるルクバーン・キャンプへの和解調整センターや国際人道機関による人道支援物資の配給や医療・教育サービスの提供が米軍の妨害を受け、同キャンプの人道状況が依然として深刻な状態にあると発表した。

RIAノーヴォスチ通信(10月14日付)が伝えた。

RIA Novosti, October 14, 2022をもとに作成。

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トルコ内務副大臣:シリア北部の人口はトルコからの難民帰還で130万人から210万人に倍増(2022年10月13日)

トルコのイスマイル・シャタクル内務副大臣は、トルコからシリア難民52万6000人が新たにシリアに帰国し、シリア北部の反体制派支配地域の人口が130万人から210万人に倍増したと発表した。

ドゥラル・シャーミーヤ(10月13日付)が伝えた。

AFP, October 13, 2022、ANHA, October 13, 2022、al-Durar al-Shamiya, October 13, 2022、Reuters, October 13, 2022、SANA, October 13, 2022、SOHR, October 13, 2022などをもとに作成。

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米国が違法に駐留するタンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)内にあるルクバーン・キャンプで暮らしていた3家族が、キャンプ内の劣悪な生活環境を理由に政府の支配地に脱出(2022年10月11日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、米国が違法に駐留するタンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)内にあるルクバーン・キャンプで暮らしていた3家族が、キャンプ内の劣悪な生活環境を理由に、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由してシリア政府の支配地に脱出した。

脱出したのはズアイダート部族。

AFP, October 11, 2022、ANHA, October 11, 2022、al-Durar al-Shamiya, October 11, 2022、Reuters, October 11, 2022、SANA, October 11, 2022、SOHR, October 11, 2022などをもとに作成。

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米国が違法に駐留するタンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)内にあるルクバーン・キャンプで暮らしていた2家族が、キャンプ内の劣悪な生活環境を理由に政府の支配地に脱出(2022年10月8日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、米国が違法に駐留するタンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)内にあるルクバーン・キャンプで暮らしていた2家族が、キャンプ内の劣悪な生活環境を理由に、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由してシリア政府の支配地に脱出した。

AFP, October 8, 2022、ANHA, October 8, 2022、al-Durar al-Shamiya, October 8, 2022、Reuters, October 8, 2022、SANA, October 8, 2022、SOHR, October 8, 2022などをもとに作成。

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米国が違法に駐留するタンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)内にあるルクバーン・キャンプで暮らしていた26家族が、キャンプ内の劣悪な生活環境を理由に政府の支配地に脱出(2022年10月5日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、米国が違法に駐留するタンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)内にあるルクバーン・キャンプで暮らしていた26家族が、キャンプ内の劣悪な生活環境を理由に、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由してシリア政府の支配地に脱出した。

脱出した家族はバニー・ハーリド部族、アムール部族、ナイーム部族、ファワーイラ部族で、女性3人、若い男性3人が含まれているという。

AFP, October 5, 2022、ANHA, October 5, 2022、al-Durar al-Shamiya, October 5, 2022、Reuters, October 5, 2022、SANA, October 5, 2022、SOHR, October 5, 2022などをもとに作成。

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タンフ国境通行所の基地内で米軍による革命特殊任務軍司令官交代に抗議するデモを行っていた同軍メンバーらが米軍の決定を受諾(2022年10月4日)

ドゥラル・シャーミーヤ(10月4日付)によると、米軍による革命特殊任務軍のムハンナド・タラーア司令官解任とムハンマド・ファリード・カースィム氏の新司令官任命を拒否し、ヒムス県タンフ国境通行所の米軍(有志連合)基地内で抗議デモを続けていた革命特殊任務軍の一部メンバーとルクバーン・キャンプの国内避難民(IDPs)は、カースィム氏の新司令官任命を受入れ、デモを終了した。

また、これを受けて、米軍(有志連合)の部隊は基地に対する包囲を解除した。

AFP, October 4, 2022、ANHA, October 4, 2022、al-Durar al-Shamiya, October 4, 2022、Reuters, October 4, 2022、SANA, October 4, 2022、SOHR, October 4, 2022などをもとに作成。

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シリア人権監視団:ルクバーン・キャンプのIDPsの大多数は革命特殊任務軍のタラーア司令官らによる犯罪を非難、米軍による解任を支持(2022年10月2日)

シリア人権監視団は、複数筋の情報として、米中央軍(CENTCOM)が9月24日に革命特殊任務軍のハンナド・アフマド・タラーア司令官(大佐)を解任し、ファリード・フサーム・カースィムを新司令官に任命したことに関して、米国が違法に占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯(55キロ地帯)にあるルクバーン・キャンプに身を寄せる国内避難民(IDPs)の大多数は、この決定を支持していると発表した。

タンフ国境通行所に設置されている米軍(有志連合)の基地内では、タラーア司令官の解任撤回を求めるルクバーン・キャンプのIDPsが抗議デモを続けている。

だが、IDPsの大多数は、タラーア司令官を筆頭とする革命特殊任務軍の司令官らが、住民の逮捕・拘束、「税」の徴収、家屋の焼き討ち、恐喝などといった犯罪を行っていると非難、抗議デモを行っているIDPsについては、「密輸業者」で革命特殊任務軍の協力者と見ているという。

AFP, October 2, 2022、ANHA, October 2, 2022、al-Durar al-Shamiya, October 2, 2022、Reuters, October 2, 2022、SANA, October 2, 2022、SOHR, October 2, 2022などをもとに作成。

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米国が違法に駐留するタンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)内にあるルクバーン・キャンプで暮らしていた2家族が、キャンプ内の劣悪な生活環境を理由に政府の支配地に脱出(2022年10月2日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、米国が違法に駐留するタンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)内にあるルクバーン・キャンプで暮らしていた2家族が、キャンプ内の劣悪な生活環境を理由に、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由してシリア政府の支配地に脱出した。

AFP, October 2, 2022、ANHA, October 2, 2022、al-Durar al-Shamiya, October 2, 2022、Reuters, October 2, 2022、SANA, October 2, 2022、SOHR, October 2, 2022などをもとに作成。

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