国連人道問題調整事務所(OCHA)は公式サイトでシリアに関する独立国際調査委員会の報告書を公開した。
報告書のなかで、委員会は昨年3月の沿岸部でのアラウィー派に対する「虐殺」事件について、殺害、拷問および虐待、拘禁中の死亡、強制失踪、誘拐、ならびに住宅・土地・財産権の侵害がとりわけ前政権を支持していたとみなされている地域社会に影響を与えていると指摘、宗教的所属、エスニシティ、年齢、性別に基づく侵害行為は国際人権法および国際人道法の違反にあたり、戦争犯罪に該当する可能性があると結論づけた。
また、調査によって要件が確認されれば、人道に対する罪に該当する可能性もあると付言した。
そのうえで、アフマド・シャルア移行期政権が事件の容疑者14人の逮捕と裁判を開始したものの、上級官僚や指揮官の責任追及が未解決のままであると指摘している。
一方、昨年7月のスワイダー県でのドゥルーズ派に対する「虐殺」については、3月後半に委員会特別報告書は今月後半に公表される予定。
委員会は、このほかにもイスラエルによるシリア国内での軍事作戦が民間人への重大な被害、大量避難、広範な破壊を引き起こし、国際人道法に違反するかたち民間人に犠牲をもたらした爆撃、地上部隊の侵入による住宅や公共インフラの破壊、住民の拘束を続けていることにも言及した。
さらに、イスラーム国の構成員やその家族約5,700人のイラクへの移送についても、ノン・ルフールマン原則違反の深刻な懸念を引き起こしていると指摘した。
**
外務在外居住者省は、この報告書に関してフェイスブックを通じて声明を発表し、歓迎の意を表明、正義と安定に向けて専念することを確認、報告書に含まれる提言を前向きに受け止めていると強調した
(C)青山弘之 All rights reserved.