トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は首都アンカラでの与党公正発展党(AKP)の議員との会合後、1月に開始した「オリーブの枝」作戦で実質占領したアレッポ県アフリーン市および同地一帯地域の処遇に関して「我々は時が来たら、アフリーンを住民に返還する。我々がその時期を決めるのであって、(ロシアのセルゲイ・)ラブロフ外務大臣ではない」と述べた。
エルドアン大統領はまた、「まずは話さねばならないのは、その他の国の支配下にある地域をシリアに返還することだ」と付言した。
『ハヤート』(4月11日付)が伝えた。
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トルコのバクル・ブズダー副首相兼内閣報道官も、シリアの危機が終息したら撤退し、「もといた住民」に自治を委ねると述べた。
TRT(4月10日付)によると、ブズダー副首相兼内閣報道官は、「今もっとも重要なのは、危機の政治的な出口を作り出すことだ。それを作り出し次第、我々はそこ(アフリーン郡)から撤退する…。トルコはアフリーン市をもといた住民に引き渡すだろう。「ユーフラテスの盾」作戦で浄化した地域でも同じことをした。住民たちがアフリーン市の自治を担い、彼らが発足させるであろう評議会を通じて同市のニーズに対応する。トルコは彼らにあらゆる支援を提供する」と述べた。
ブズダー副首相兼内閣報道官はまた「シリアは権力の真空に苛まれている。我々はそこに占領者としてやって来た訳ではない。そこに居座る計画はない。我々はシリアの領土の一体性を尊重する」と付言した。
AFP, April 10, 2018、ANHA, April 10, 2018、AP, April 10, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 10, 2018、al-Hayat, April 11, 2018、Reuters, April 10, 2018、SANA, April 10, 2018、TRT, April 10, 2018、UPI, April 10, 2018などをもとに作成。
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