レバノンのハサン・ナスルッラー書記長「米英仏のシリア攻撃はOPCWが真実を明かす前に敢行された」(2018年4月15日)

レバノンのヒズブッラーのハサン・ナスルッラー書記長は、13日に続いてテレビ演説を行い、14日の米英仏のシリア攻撃に関して、化学兵器禁止機関(OPCW)の専門家チームがダマスカス郊外県東グータ地方ドゥーマー市に到着し、真実が明らかになるのに先んじて攻撃を行ったとの見方を示した。

ナスルッラー書記長は、「フランスと英国はこの攻撃で米国に従属しているだけで、独自の判断はしていない」と評価する一方、シリア軍の防空システムによる迎撃の戦果を称賛し、「偉大で、極めて重要な軍事的成果だ」と強調した。

また「テロ組織、イスラエル、一部地域諸国、そしていわゆる「反体制派」は三カ国の攻撃に希望を見出そうとしたが、そろって失望した…。攻撃がテロ集団の指揮を高揚させることが目的だとしたら…、結果はフラストレーションが募っただけだろう…。一方、目的がイスラエルや一部地域諸国に有利なようにパワー・バランスを修正することにあったとしたら、彼らも失望したことだろう」と述べた。

マナール・チャンネル(4月15日付)が伝えた。

SANA, April 15, 2018

AFP, April 15, 2018、ANHA, April 15, 2018、AP, April 15, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 15, 2018、al-Hayat, April 16, 2018、Qanat al-Manar, April 15, 2018、Reuters, April 15, 2018、SANA, April 15, 2018、UPI, April 15, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.