米国はロジャヴァ支配地域から撤退後、サウジアラビアなどの協力のもと、イランの勢力拡大を阻止するための監視所設置をめざす(2018年6月7日)

バスニュース(6月7日付)は、「消息筋」の話として、サウジアラビアが、米主導の有志連合と連携して、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)が実効支配するユーフラテス川東岸地域出身の地元住民による「武装部隊」の創設に向けて、アラブ部族の部族長や名士との折衝を続けていると伝えた。

同消息筋によると、折衝は、シャンマル部族の部族長であるフマイディー・ダッハーム・ジャルバー氏らと行われ、同氏はサウジアラビアにこの「武装部隊」を主導するよう求めたが、サウジアラビアはこれを拒否したという。

一方、米国は、同地域から撤退後に、同地にイランの勢力拡大を阻止するための監視所設置にアラブ諸国を協力させようとしているという。

この監視所は軍事基地ではなく、サウジアラビアなどが支援にあたることを想定しているという。

AFP, June 7, 2018、ANHA, June 7, 2018、AP, June 7, 2018、Basnews, June 7, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 7, 2018、al-Hayat, June 8, 2018、Reuters, June 7, 2018、SANA, June 7, 2018、UPI, June 7, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.