レバノンのハリーリー首相は「シリア難民を帰国させることが我々にとっての最終解決だ」と述べ、バースィール外務大臣に同調(2018年6月12日)

レバノンのサアド・ハリーリー首相は、ミーラーイ・ジラールUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)レバノン代表とフィリップ・ラッザーリーニー国連レバノン問題担当特別副調整官会談し、シリア難民への対応について意見を交わした。

会談後、ハリーリー首相は「我々にとって…彼ら(UNHCR)は今日、難民問題に対処するために我々を支援してくれているパートナーだ。我々にとって、そして彼らにとっての最終解決策は、難民をシリアに帰国させることだ。我々はこの結論に達した」と述べた。

一方、ラーザーリーニー副調整官は「難民のシリアへの帰国、あるいは第3国での定住、この二つが持続的な解決策だ。これと同時に、我々は、個人が帰宅することを決定するのを尊重する」と述べた。

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レバノンのミシェル・アウン大統領の娘婿で、自由国民潮流の代表を務めるジュブラーン・バースィール外務大臣(暫定)は、UNHCRがレバノン国内のシリア難民の帰国を阻止していると批判、8日にシリア難民の滞在許可を取り消す指示を出したと発表していた。

これに対して、ハリーリー首相は10日、バースィール外務大臣に「外務大臣の権限は、滞在許可要請を登録することに限られ、この問題について決定する権限を有するのが総合情報局のみ」で、外務大臣が首相権限にかかわるこうした手順を「無視することはできない」とした非難、難民の滞在許可を取り消すとした決定を拒否する意思を伝えていた。

AFP, June 12, 2018、ANHA, June 12, 2018、AP, June 12, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 12, 2018、al-Hayat, June 13, 2018、Naharnet, June 10, 2018、June 12, 2018、Reuters, June 12, 2018、SANA, June 12, 2018、UPI, June 12, 2018などをもとに作成。

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