ロシアのラヴロフ外務大臣「シャーム解放機構は今後も報復を受ける…。テロの巣窟を根絶する」(2019年5月8日)

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣とイランのモハンマド・ジャヴァード・ザリーフ外務大臣がモスクワで会談し、シリア情勢などへの対応について協議した。

会談後の記者会見で、ラブロフ外務大臣は、米国の支援を受ける北・東シリア自治局支配下のシリア北東部において、米国が国連の諸決議に反する行為を行っていると懸念を表明、シリアの領土統一を維持する必要があると強調した。

また、イドリブ県を中心とする緊張緩和地帯(第1ゾーン)での緊張に関して、アスタナ会議の枠組みに沿った政治的解決について協議したことを明らかにするとともに、シリア駐留ロシア軍の司令部が設置されているラタキア県のフマイミーム航空基地に対してシャーム解放機構が無人航空機(ドローン)やロケット弾によって攻撃を試みていることについては「シャーム解放機構はもちろん報復を受けた、これからも報復を受ける…。テロの巣窟を根絶する」と述べた。

ザリーフ外務大臣も、アスタナ会議の枠組みに沿った政治的解決の必要を強調した。

SANA(5月8日付)が伝えた。

AFP, May 8, 2019、ANHA, May 8, 2019、AP, May 8, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 8, 2019、al-Hayat, May 9, 2019、Reuters, May 8, 2019、SANA, May 8, 2019、UPI, May 8, 2019などをもとに作成。

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