ジャアファリー国連シリア代表「トルコは1万人以上をシリア各所に駐留させている。この占領は敵対行為であり、シリアは報復権を有する」(2019年8月2日)

シリア政府代表団の団長を務めるバッシャール・ジャアファリー国連シリア代表は、アスタナ13会議閉幕後の記者会見で、2018年9月のソチでのロシア・トルコ首脳会談での合意(非武装地帯設置などにかかる合意)をトルコが履行するのを際限なく待つことはないとしたうえで、シリア国民がイドリブ県でのテロ根絶を求めていると述べた。

ジャアファリー国連代表は、ロシア、イランなどとの協議内容が閉幕声明に適切に反映されているとしたうえで、トルコにロシア・トルコ首脳会談での合意を履行し、非武装地帯からの重武装の撤去、そして戦闘員、とりわけ外国人戦闘員の退去を求めた。

ジャアファリー国連代表はまた、トルコが現在、シリア領内各所に1万655人の将兵、戦車166輌、装甲車278輌、武装車輌73台、対戦車ミサイル発射台41基を配置していると指摘、緊張緩和地帯に12の監視所、280人の憲兵を配置することのみを定めたアスタナ会議の合意に違反していると非難、シリアはこうした占領を敵対行為をみなし、シリアはこれに報復する権利を有すると主張した。


SANA(8月2日付)やANHA(8月2日付)が伝えた。

AFP, August 2, 2019、ANHA, August 2, 2019、AP, August 2, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 2, 2019、Reuters, August 2, 2019、SANA, August 2, 2019、SOHR, August 2, 2019、UPI, August 2, 2019などをもとに作成。

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