イドリブ県ではシリア・ロシア軍の爆撃で女性と子供を含む住民24人が死亡(2019年8月28日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が爆撃を激化させてから119日目を迎えた8月28日、シリア・ロシア軍は同地への攻撃を継続、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦した。

シリア軍戦闘機による爆撃回数は95回を記録、ヘリコプターが「樽爆弾」48発を投下、ロシア軍も49回の爆撃を行った。

またシリア軍の地上部隊による砲撃は1,000発におよんだ。

シリア人権監視団によると、シリア・ロシア軍が緊張緩和地帯への攻撃を激化させた4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より24人(民間人16人(うち女性2人、子供7人)、シリア軍兵士3人、反体制武装集団戦闘員5人)増えて3,996人となった。

うち、1,032人が民間人(女性182人、子供258人を含む)、1,369人がシリア軍兵士、1,595人が反体制武装集団戦闘員。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でタッフ村、ジャルジャナーズ町、ダイル・シャルキー村、サラーキブ市、タッル・マンス村、マアッルシューリーン村、ガドファ村、タッル・マルディーフ村、ムアスラーン村、マアッラト・ヌウマーン市、シャリカ村などに対して爆撃を実施するとともに、ヘリコプターでタマーニア町、ハーミディーヤ村、マアッル・シャマーリーン村、ダイル・シャルキー村、タッル・シーフ村に「樽爆弾」を投下した。

この爆撃で、マアッラト・ヌウマーン市では、女性2人と子供6人を含む市民12人が死亡、30人あまりが負傷した。

ドゥラル・シャーミーヤ(8月28日付)によると、爆撃ではまた、ムアスラーン村で女性1人を含む2人が死亡した。

またシリア軍は地上部隊がカフルナブル市、ハーッス村、ジャルジャナーズ町、タッフ村、ダイル・シャルキー村、カフルサジュナ村、アーミリーヤ村、シャイフ・ムスタファー村、ラカーヤー村、タマーニア町、フワイン村、ナキール村を砲撃した。

ロシア軍もタマーニア町一帯、ムアスラーン村、タッル・ディブス村、タッフ村、タマーニア町、マアッラト・ハルマ村、カフルサジュナ村、バルシューン村、マシューン村、イフスィム町、シャリカ村を爆撃した。

ドゥラル・シャーミーヤ(8月28日付)によると、この爆撃でガドファ村の野戦病院が破壊されたという。

一方、SANA(8月28日付)によると、シリア軍がシャイフ・ムスタファー村、タッフ村、カフルサジュナ村、タッル・マンス村、マアッラト・ハルマ村、マアッルシューリーン村、サラーキブ市およびその一帯にあるシャーム解放機構の拠点への攻撃を行った。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でジュッブ・スライマーン村、シャフルナーズ村、マイダーン・ガザール村に対して爆撃を実施するとともに、ヘリコプターでに「樽爆弾」を投下した。

またシリア軍は地上部隊がアンカーウィー村、ヒルバト・ナークース村、マナーラ村を砲撃した。

ロシア軍もジュッブ・スライマーン村、シャフルナーズ村、マイダーン・ガザール村を爆撃した。

一方、SANA(8月28日付)によると、シリア軍がシャフルナーズ村にあるシャーム解放機構の拠点への攻撃を行った。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍ヘリコプターがカッバーナ村一帯に「樽爆弾」を投下した。

またシリア軍は地上部隊が同地を砲撃した。

ロシア軍もカッバーナ村一帯を爆撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を24件(ラタキア県10件、アレッポ県11件、イドリブ県1件、ハマー県2件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を33件(イドリブ県30件、ハマー県1件、ラタキア県2件)確認した。

AFP, August 28, 2019、ANHA, August 28, 2019、AP, August 28, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 28, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, August 28, 2019、Reuters, August 28, 2019、SANA, August 28, 2019、SOHR, August 28, 2019、UPI, August 28, 2019などをもとに作成。

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