アサド大統領:国際社会がシリアと交渉すれば、レバノン大統領選挙は実施されるだろう(2015年1月9日)

クウェート紙『スィヤーサ』(1月9日付)は、最近シリアを訪問したレバノンの消息筋の話として、アサド大統領が「特定の条件が実行されれば、レバノンで大統領選挙が行われるだろう」と述べた、と伝えた。

アサド大統領はまた、この消息筋との面談において、「国際社会および中東地域のプレーヤーがダマスカスと、レバノンの大統領候補者について交渉すれば、選挙は行われるだろう」としつつ、この候補者が「(シリアの)同盟者であるべきだ」と述べたという。

またレバノン大統領候補者に関して、軍出身者は望ましくないとし、レバノン国軍のジャーン・カフワジー司令官を暗に除外したという。

AFP, January 9, 2015、AP, January 9, 2015、ARA News, January 9, 2015、Champress, January 9, 2015、al-Hayat, January 10, 2015、Iraqi News, January 9, 2015、Kull-na Shuraka’, January 9, 2015、al-Mada Press, January 9, 2015、Naharnet, January 9, 2015、NNA, January 9, 2015、Reuters, January 9, 2015、SANA, January 9, 2015、al-Siyasa, January 9, 2015、UPI, January 9, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア人権監視団:前言を撤回し8日の戦闘などによる死者が42人にのぼると発表(2015年1月9日)

シリア人権監視団は、寒波により8日に戦闘が中断し、2011年3月以来初めて戦闘による死者が出なかったとの発表(8日)を撤回し、ダマスカス郊外県ザーキヤ町、ラタキア県ジャブラ市、ダルアー県シャイフ・マスキーン市、アレッポ市、アレッポ県ヌッブル市、ザフラー村、アイン・アラブ市、ハサカ市郊外などで、42人が死亡していたと発表した。

またロイター通信(1月9日付)も、8日に米国など有志連合がアレッポ県アイン・アラブ市近郊に5回の空爆を行ったと伝えた。

**

シリア人権監視団は、2013年の1年間にシリア国内の拘置所・刑務所で2,100人以上が死亡した、と発表した。

AFP, January 9, 2015、AP, January 9, 2015、ARA News, January 9, 2015、Champress, January 9, 2015、al-Hayat, January 10, 2015、Iraqi News, January 9, 2015、Kull-na Shuraka’, January 9, 2015、al-Mada Press, January 9, 2015、Naharnet, January 9, 2015、NNA, January 9, 2015、Reuters, January 9, 2015、SANA, January 9, 2015、UPI, January 9, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

最新論考「進撃する「イスラーム国」はイラク政治をどこへ連れて行くのか」(Synodos、2015年1月9日)

山尾大「進撃する「イスラーム国」はイラク政治をどこへ連れて行くのか」
Synodos、2015年1月9日
http://synodos.jp/international/12183

2014年に世界を騒がせた事件は、なんと言ってもエボラ出血熱の大流行と「イスラーム国」の台頭であっただろう。我が国でも、エボラ出血熱と「イスラーム国」はいずれも流行語大賞にノミネートされた。残念ながら大賞受賞は逃したが、大賞へのノミネートはインパクトの大きさを如実に物語っている――もっとも、仮に受賞したとしても、誰が授賞式に来るのかという問題はあったのだが。・・・

イスラーム国が『シャルリ・エブド』誌襲撃事件実行犯を「英雄的ジハード主義者」と賞賛(2015年1月8日)

ダーイシュ(イスラーム国)は、自らが運営するバヤーン放送を通じて音声声明を出し、7日にフランスのパリで発生した『シャルリ・エブド』誌襲撃事件に関して、実行犯を「英雄的ジハード主義者」と賞賛した。

Idha’a al-Bayan, January 8, 2015をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イスラーム国をめぐる動き:ハサカでダーイシュ・メンバーの父親でモスクの導師が斬首(2015年1月8日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)がアブー・フワイト村のモスクの導師(イマーム)を拘束(約2週間前)、シャッダーディー市に連行し、斬首した。

「アッラーを侮辱」したことが罪状だという。

このイマームは、ダーイシュ戦闘員3人の父親で、息子の1人はハサカ県での戦闘で死亡していたという。

またARA News(1月8日付)によると、アブドゥルアズィーズ山地区でもダーイシュが、「カリフ国家、カリフ制を侮辱した」罪で住民1人を処刑した。

**

同じく、ハサカ県では、シリア人権監視団によると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊は、ハサカ市北西部郊外のダーイシュ(イスラーム国)拠点複数カ所を砲撃した。

またARA News(1月8日付)によると、米国など有志連合が、ハサカ市郊外のダーイシュ拠点(石油施設付近)を空爆した。

**

ラッカ県では、マサール・プレス(1月8日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)は、黒旗(ダーイシュの旗)を破り捨てたとして、若者複数名を逮捕した。

**

ダイル・ザウル県では、ARA News(1月8日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)(バラカ州)は、ダイル・ザウル市周辺の全検問所に対して、学期末試験を控えたユーフラテス大学学生が「ターグートの国」(シリア政府支配地域)と「イスラーム国」が往来することを阻止するよう指示を下した。

一方、SANA(1月8日付)によると、ブガイリーヤ村、サーリフ農場、ムハイミーダ村、ヒサーン村、ダイル・ザウル市ジュバイラ地区、ラシュディーヤ地区、ハウィーカ地区、ラサーファ地区、ウルフィー地区、工業地区、フワイジャト・サクル地区で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

アレッポ県では、ARA News(1月8日付)によると、7日からシリア全土を覆っている寒波により、アイン・アラブ市での西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊とダーイシュ(イスラーム国)の戦闘が中断、散発的な発砲以外の交戦は行われなかった。

また米国など有志連合による空爆も行われなかったという。

AFP, January 8, 2015、AP, January 8, 2015、ARA News, January 8, 2015、Champress, January 8, 2015、al-Hayat, January 9, 2015、Iraqi News, January 8, 2015、Kull-na Shuraka’, January 8, 2015、al-Mada Press, January 8, 2015、Masar Press Agency, January 8, 2015、Naharnet, January 8, 2015、NNA, January 8, 2015、Reuters, January 8, 2015、SANA, January 8, 2015、UPI, January 8, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

人権団体発表:12月の死者数は4,358人(うちシリア軍兵士らは1,304人、反体制勢力はシリア人が642人、外国人戦闘員が1,352人)(2015年1月8日)

シリア人権監視団は、2014年12月の紛争による死者数が4,358人を記録したと発表した。

死者の内訳は以下の通り:

民間人1,052人(うち8歳以下の子供156人、18歳以上の女性91人、シュアイタート部族子息230人)

ジハード主義武装集団、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊などのシリア人戦闘員636人
離反兵6人
ダーイシュ(イスラーム国)、シャームの民のヌスラ戦線、ムハージリーン・ワ・アンサール軍、ジュンド・アクサー機構などの外国人戦闘員1,352人

シリア軍兵士682人
国防隊、人民諸委員会など552人
ヒズブッラー戦闘員5人
シーア派外国人戦闘員65人

身元不明8人

AFP, January 8, 2015、AP, January 8, 2015、ARA News, January 8, 2015、Champress, January 8, 2015、al-Hayat, January 9, 2015、Iraqi News, January 8, 2015、Kull-na Shuraka’, January 8, 2015、al-Mada Press, January 8, 2015、Naharnet, January 8, 2015、NNA, January 8, 2015、Reuters, January 8, 2015、SANA, January 8, 2015、UPI, January 8, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

OPCW:イドリブ県、ハマー県で塩素ガスが使用されたと「強い確信をもって」結論(2015年1月7日)

AP(1月7日付)は、イドリブ県、ハマー県で、化学兵器禁止機関(OPCW)が、「強い確信をもって」(with a high degree of confidence)塩素ガスが使用されたとする報告書を国連安保理で回付したと報じた。

OPCWによる報告書は117ページからなり、2014年12月に国連安保理で回付された。

APが入手した同報告書によると、聞き取り調査の対象者37人中32人が、有毒ガスを装填した樽爆弾による攻撃が行われたとき、上空でヘリコプターの音がしていたと証言したという。

また26人が樽爆弾が投下された際に、「口笛のような」音を聞いたと証言、16人が落下地点で爆弾やその破片を目撃したと証言したという。

報告書では、調査チームが入手した142のビデオ映像、189の破片、現場を撮影した写真、さらには樽爆弾に装填されていたと思われる塩素の内筒の状況についての解説がなされているという。

塩素ガスはOPCWが定める化学兵器には含まれていない。

なおシリアのファイサル・ミクダード外務在外居住者副大臣は2013年12月1日、OPCWの会合で、シリア政府は化学兵器も塩素ガスも使用していないと述べるとともに、「シリアとイラク国内の複数の地域で塩素ガスを使用しているのはテロリストだ」と主張していた。

なお『ガーディアン』(1月7日付)によると、サマンサ・パワー米国連大使はツイッターで「シリア政府だけがヘリコプターを使っている」、「シリア政府は、化学兵器を破壊するだけでは不十分で、市民に対する化学物質を装填した爆発物(chemical-laden explosives)の投下を止めねばならない」と書き込んだという。

AFP, January 7, 2015、AP, January 7, 2015、ARA News, January 7, 2015、Champress, January 7, 2015、The Guardian, January 7, 2015、al-Hayat, January 8, 2015、Iraqi News, January 7, 2015、Kull-na Shuraka’, January 7, 2015、al-Mada Press, January 7, 2015、Naharnet, January 7, 2015、NNA, January 7, 2015、Reuters, January 7, 2015、SANA, January 7, 2015、UPI, January 7, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イスラーム国をめぐる動き(2015年1月7日)

ダイル・ザウル県では、ARA News(1月7日付)によると、ダイル・ザウル市とガラーニージュ市で、ダーイシュ(イスラーム国)に抵抗して殺害されたと思われるシュアイタート部族の子息の遺体100体以上が遺棄された集団墓地が発見された。

**

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)が制圧しているアルシャーフ村を反体制武装集団が砲撃した。

またARA News(1月7日付)によると、アイン・アラブ市マシュタ・ヌール高地一帯で、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊とダーイシュの交戦が続いた。

AFP, January 7, 2015、AP, January 7, 2015、ARA News, January 7, 2015、Champress, January 7, 2015、al-Hayat, January 8, 2015、Iraqi News, January 7, 2015、Kull-na Shuraka’, January 7, 2015、al-Mada Press, January 7, 2015、Naharnet, January 7, 2015、NNA, January 7, 2015、Reuters, January 7, 2015、SANA, January 7, 2015、UPI, January 7, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

UNICEF:イスラーム国による学校閉鎖で6万7,000人の児童に影響(2015年1月6日)

UNICEFは、ダーイシュ(イスラーム国)によるラッカ県、ダイル・ザウル県、アレッポ県内の制圧地域での学校閉鎖によって、児童6万7,000人が初等教育を受ける機会を奪われていると発表した。

ロイター通信(1月6日付)などが伝えた。

ARA News, January 7, 2015、al-Hayat, January 7, 2015、Reuters, January 6, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イスラーム国をめぐる動き:ダイル・ザウルで激しい戦闘(2015年1月6日)

ダイル・ザウル県では、SNN(1月6日付)によると、ダイル・ザウル市フワイジャト・サクル地区、ハワーイジュ村などで、シリア軍とダーイシュ(イスラーム国)が激しく交戦した。

またシリア人権監視団によると、ダーイシュ宗教警察(ヒスバ)の副司令官のエジプト人男性がマヤーディーン市で遺体で発見された。

遺体には拷問の跡が残っており、首が切り落とされていたという。

また同市では、ダーイシュ戦闘員2人が何者かの襲撃を受けた。

一方、SANA(1月6日付)によると、マリーイーヤ村、アイヤーシュ村、ブガイリーヤ村に通じる検問所複数カ所、フジャイフ丘、ティーム油田地帯、ダイル・ザウル市フワイジャト・サクル地区、ジュバイラ地区、ハウィーカ地区、ラサーファ地区、ウルフィー地区で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

これに対して、ダーイシュはダイル・ザウル市シャイフ・ヤースィーン地区の史跡タキーヤト・ラーウィー廟を爆破、破壊した。

**

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アイン・アラブ市ムハッダサ学校一帯の奪還をめざすダーイシュ(イスラーム国)と西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊が交戦した。

**

ヒムス県では、SANA(1月6日付)によると、シャーイル・ガス採掘所周辺、タイバ村一帯で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ハサカ県では、ARA News(1月7日付)によると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊とダーイシュ(イスラーム国)がタッル・ハミース市北部、ジャズア村一帯で交戦した。

**

ARA News(1月6日付)によると、米国など有志連合はシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点を10回にわかって空爆した。

空爆のうち6回がダイル・ザウル県内の石油関連施設に対して行われたという。

AFP, January 6, 2015、AP, January 6, 2015、ARA News, January 6, 2015、January 7, 2015、Champress, January 6, 2015、al-Hayat, January 7, 2015、Iraqi News, January 6, 2015、Kull-na Shuraka’, January 6, 2015、al-Mada Press, January 6, 2015、Naharnet, January 6, 2015、NNA, January 6, 2015、Reuters, January 6, 2015、SANA, January 6, 2015、SNN, January 6, 2015、UPI, January 6, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア領内で消息を絶ったトルコ国境警備隊士官、無事保護(2015年1月5日)

アナトリア通信(1月5日付)は、シリア領内(アレッポ県アアザーズ市一帯)で任務遂行中(1日)に消息を絶っていたトルコ国境警備隊士官1人がトルコの国家情報機構の作戦により無事保護(奪還)された、と発表した。

Anadolu Ajansı, January 6, 2015をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

オランド仏大統領:「アサドが化学兵器を使用した時に介入しなかったことを後悔している」(2015年1月5日)

フランスのフランソワ・オランド大統領は地元ラジオのインタビューで「アサドが2013年に化学兵器を使用した時に介入しなかったことを後悔している。介入していればイスラーム国は台頭しなかった」と述べた。

ARA News(1月5日付)が伝えた。

AFP, January 5, 2015、AP, January 5, 2015、ARA News, January 5, 2015、Champress, January 5, 2015、al-Hayat, January 6, 2015、Iraqi News, January 5, 2015、Kull-na Shuraka’, January 5, 2015、al-Mada Press, January 5, 2015、Naharnet, January 5, 2015、NNA, January 5, 2015、Reuters, January 5, 2015、SANA, January 5, 2015、UPI, January 5, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イスラーム国がサウジ・イラク両国境警備隊を相次いで襲撃(2015年1月5日)

サウジアラビア内務省は声明を出し、ダーイシュ(イスラーム国)がサウジアラビア北部の対イラク国境に位置するアルアル市北部に潜入し、サウジアラビア国境警備隊を襲撃、隊員2人が死亡した。

国境警備隊はダーイシュ戦闘員1人を捕らえたもの、この戦闘員は自爆ベルトを爆発させ、自殺した。

BBC(1月5日付)などが伝えた。

**

Iraqi News(1月4日付)は、イラク治安筋の話として、ダーイシュ(イスラーム国)によるサウジアラビアの潜入に先立ち、イラク国境警備隊がアンバール県西部の対サウジアラビア国境に位置するアナズ(Anazh)駐屯地でダーイシュの襲撃を受けたが、これを撃退した、と伝えた。

同消息筋によると、この際、ダーイシュ側の戦闘員2人と国境警備隊1人が死亡、また双方合わせて6人が負傷した。

ダーイシュ戦闘員はアンバール県西部のラトバ市を放逐され、南下したのだという。

AFP, January 5, 2015、AP, January 5, 2015、ARA News, January 5, 2015、Champress, January 5, 2015、al-Hayat, January 6, 2015、Iraqi News, January 5, 2015、Kull-na Shuraka’, January 5, 2015、al-Mada Press, January 5, 2015、Naharnet, January 5, 2015、NNA, January 5, 2015、Reuters, January 5, 2015、SANA, January 5, 2015、UPI, January 5, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イスラーム国をめぐる動き:YPGがアイン・アラブの80%を制圧(2015年1月5日)

アレッポ県では、ARA News(1月5日付)、シリア人権監視団などによると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊がアイン・アラブ市中心部の治安厳戒地区(市庁舎一帯)、学校密集地区(リーフィーヤ学校、工業学校、サウラ学校、女学校)からダーイシュ(イスラーム国)を放逐、同地を完全制圧した。

人民防衛隊はまた、マシュタ・ヌール高地一帯でもダーイシュと交戦した。

シリア人権監視団によると、これにより人民防衛隊はアイン・アラブ市の約80%を制圧したという。

**

同じく、アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)がタッラト・タイヤーラに展開するシリア軍の拠点複数カ所を砲撃した。

**

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ハワーイジュ村をシリア軍が2度にわたり空爆し、子供2人が死亡、多数が負傷した。

シリア軍はまた、アイヤーシュ村に対しても空爆を行った。

シリア軍はさらに、ダイル・ザウル市ハウィーカ地区、ジスル・スィヤーサ一帯を砲撃、フワイジャト・サクル地区などで国防隊とともにダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

このほか、ダーイシュはハリージー村でシャームの民のヌスラ戦線の元メンバー3人を逮捕した。

3人はいずれも投稿し、ダーイシュのもとで「改悛」を宣言していたという。

一方、SANA(1月5日付)によると、ダイル・ザイル航空基地周辺、ブー・ウマル村、シューラ村、フサイニーヤ町、ハリータ村、マリーイーヤ村、アイヤーシュ村、ジャフラ村、ダイル・ザウル市ジュバイリーヤ地区、ラシュディーヤ地区、ハウィーカ地区、ラサーファ地区、ウルフィー地区、工業地区で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ヒムス県では、SANA(1月5日付)によると、シャーイル・ガス採掘所周辺、タイバ村一帯で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ハサカ県では、SANA(1月5日付)によると、タッル・ガザール一帯に潜入しようとしたダーイシュ(イスラーム国)戦闘員をシリア軍が撃退した。

**

ARA News(1月5日付)によると、米国など有志連合は、シリア国内のダーイシュ(イスラーム国)拠点に対して14回、イラク領内のダーイシュ拠点に対して6回の空爆を行った。

このうちシリア国内での空爆では、ダイル・ザウル県内(ジャブラ村郊外)の原油集積施設を破壊したという。

AFP, January 5, 2015、AP, January 5, 2015、ARA News, January 5, 2015、Champress, January 5, 2015、al-Hayat, January 6, 2015、Iraqi News, January 5, 2015、Kull-na Shuraka’, January 5, 2015、al-Mada Press, January 5, 2015、Naharnet, January 5, 2015、NNA, January 5, 2015、Reuters, January 5, 2015、SANA, January 5, 2015、UPI, January 5, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

アサド大統領:イラン・シリア経済関係成長委員会使節団と会談(2015年1月5日)

アサド大統領は、シリアを訪問中のイラン・シリア経済関係成長委員会の使節団(団長はルストゥム・カースィミー委員長)とダマスカスで会談し、両国の経済関係などについて意見を交わした。

SANA(1月5日付)が伝えた。

SANA, January 5, 2015
SANA, January 5, 2015

**

アサド大統領は、タルトゥース大学の創設を定めた2015年政令第2号を施行した。

SANA(1月5日付)が伝えた。

AFP, January 5, 2015、AP, January 5, 2015、ARA News, January 5, 2015、Champress, January 5, 2015、al-Hayat, January 6, 2015、Iraqi News, January 5, 2015、Kull-na Shuraka’, January 5, 2015、al-Mada Press, January 5, 2015、Naharnet, January 5, 2015、NNA, January 5, 2015、Reuters, January 5, 2015、SANA, January 5, 2015、UPI, January 5, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イスラーム国をめぐる動き:ヨルダン軍パイロットの公判開始(2015年1月4日)

ARA News(1月4日付)は、ダーイシュ(イスラーム国)に近い複数の報道筋の話として、24日にダーイシュに拘束されたヨルダン軍戦闘機パイロットのムアーッズ・サーフィー・カサースィバ空軍中尉の公判がラッカ市の法務局(ダール・カダー)所轄のシャリーア裁判所で行われた。

**

ダイル・ザウル県では、SANA(1月4日付)によると、ダイル・ザウル市ジュバイラ地区、ラシュディーヤ地区、ハウィーカ地区、ラサーファ地区、ウルフィー地区、工業地区、フワイジャト・サクル地区、アイヤーシュ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ハサカ県では、ARA News(1月5日付)によると、シイラ軍がタッル・タムル町郊外のダーイシュ(イスラーム国)拠点を砲撃、ラフラフ村一帯、タッル・ジャムダル村などでダーイシュと交戦した。

**

ラッカ県では、ARA News(1月5日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がラッカ市で、麻薬の取引に関与したとの罪で住民4人を斬首した。

AFP, January 4, 2015、AP, January 4, 2015、ARA News, January 4, 2015、January 5, 2015、Champress, January 4, 2015、al-Hayat, January 5, 2015、Iraqi News, January 4, 2015、Kull-na Shuraka’, January 4, 2015、al-Mada Press, January 4, 2015、Naharnet, January 4, 2015、NNA, January 4, 2015、Reuters, January 4, 2015、SANA, January 4, 2015、UPI, January 4, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

「モスクワ1」をめぐる反体制派の動き(2015年1月4日)

『ハヤート』(1月5日付)は、複数の反体制筋の話として、シリア革命反体制勢力国民連立と民主的変革諸勢力の代表が、1月下旬に開催予定の「モスクワ1」に関して、組織ではなく活動家個人に招待状が送付されたことに関して、ロシア側に異議を表明したと伝えた。

シリア革命反体制勢力国民連立のハーディー・バフラ議長、民主的変革諸勢力国民調整委員会のハサン・アブドゥルアズィーム代表はいずれも個人として招待状を受け取っているが、両名はこれに異議を唱えるとともに、シリア政府との協議の基礎となる原則が提示されておらず、さらには一部の招待者(野党代表のスハイル・サルミーニー、マジュド・ニヤーズィー)が反体制派を代表しておらず、「現体制の使節団に組み込まれるべき」だとして抗議したという。

またアブドゥルアズィーム代表は、民主的変革諸勢力国民調整委員会メンバー10人を招待するよう要請したが、ロシア側はこれを拒否したという。

**

シリア国家建設潮流は声明を出し、「モスクワ1」に関して、活動家個人が招聘されるべきでなく、反体制勢力各組織を代表者とするような明確な議題、主題を必要だと表明した。

AFP, January 4, 2015、AP, January 4, 2015、ARA News, January 4, 2015、Champress, January 4, 2015、al-Hayat, January 5, 2015、Iraqi News, January 4, 2015、Kull-na Shuraka’, January 4, 2015、al-Mada Press, January 4, 2015、Naharnet, January 4, 2015、NNA, January 4, 2015、Reuters, January 4, 2015、SANA, January 4, 2015、UPI, January 4, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア領内に侵入したトルコ国境警備隊士官が消息不明に(2015年1月3日付)

アナトリア通信(1月3日付)は、トルコ国境警備隊が1日「密輸業者の越境を阻止するため」にキリス市に面するシリア領内(アレッポ県アアザーズ市一帯)に侵入、うち士官1人の消息が不明となっていると伝えた。

Anadolu Ajansı, January 3, 2015をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イスラーム国との攻防によりアイン・アラブ市の95%は破壊(2015年1月3日)

「自由シリア軍」司令官を名のるアブドゥッラー・ダーダー氏は、トルコのStar TV(1月3日付)のインタビューに応じ、ダーイシュ(イスラーム国)との攻防戦によってアイン・アラブ市の95%が破壊されたと証言した。

アイン・アラブ市でのダーイシュとの戦闘に参加しているというダーダー氏は、「YPG(西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊)は、ペシュメルガと自由シリア軍の支援を受け、コバネ(アイン・アラブ)のダーイシュ戦闘員を後退させた…。現在、同市の20%がダーイシュの支配下にあるだけだ」という。

また「コバネに被害を受けていない住宅はない…。住宅の95%が使用できない…。我々はダーイシュに対して大きく進軍した。有志連合によるダーイシュ拠点への空爆は我々にとって非常に意味があったが、我々が求めているのは重火器の供与だ」と強調した。

AFP, January 3, 2015、AP, January 3, 2015、ARA News, January 3, 2015、Champress, January 3, 2015、al-Hayat, January 4, 2015、Iraqi News, January 3, 2015、Kull-na Shuraka’, January 3, 2015、al-Mada Press, January 3, 2015、Naharnet, January 3, 2015、NNA, January 3, 2015、Reuters, January 3, 2015、SANA, January 3, 2015、Star TV, January 4, 2015、UPI, January 3, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イスラーム国をめぐる動き:シリア軍がダイル・ザウル郊外の村を制圧(2015年1月3日)

ダイル・ザウル県では、SANA(1月3日付)によると、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末、ブガイリーヤ村を制圧し、治安と安定を回復した。

またシリア軍はダイル・ザウル航空基地郊外のサルダ山に潜入を試みたダーイシュ戦闘員数十人を殲滅した。

**

ヒムス県では、SANA(1月3日付)によると、ラッフーム村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

アレッポ県では、ARA News(1月4日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がアイン・アラブ市各所に50発以上の迫撃砲を撃ち込んだ。

**

米中央軍によると、米国など有志連合は、シリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して23回にわたって空爆を行った。

空爆は、アイン・アラブ市に対して9回、ラッカ市近郊に2回、ハサカ市近郊に1回行われたという。

**

ラッカ県では、ARA News(1月3日付)などによると、ダーイシュ(イスラーム国)がラッカ市で医学部を開設した。

医学部は3年制の高等教育機関。

AFP, January 3, 2015、AP, January 3, 2015、ARA News, January 3, 2015、January 4, 2015、Champress, January 3, 2015、al-Hayat, January 4, 2015、Iraqi News, January 3, 2015、Kull-na Shuraka’, January 3, 2015、al-Mada Press, January 3, 2015、Naharnet, January 3, 2015、NNA, January 3, 2015、Reuters, January 3, 2015、SANA, January 3, 2015、UPI, January 3, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア国内の暴力:ダマスカス郊外で今度はヌスラ戦線がヒズブッラー戦闘員の拠点を襲撃(2015年1月3日)

ダマスカス郊外県では、ARA News(1月3日付)などによると、シャームの民のヌスラ戦線がフライタ村郊外無人地帯にあるヒズブッラー戦闘員の拠点複数カ所を襲撃(夜襲)した。

レバノンの複数のメディアによると、これにより、ヒズブッラー戦闘員5人とヌスラ戦線戦闘員6人が死亡した。

ヌスラ戦線はツイッターを通じて、この夜襲でヒズブッラー戦闘員が駐留するマスルーブ検問所を制圧したと発表した。

しかしマナール(1月3日付)は、「(ヌスラ戦線の)砲撃がフライタのマルスーブ検問所に対して行われたが、ヌスラ戦線の攻撃は意表を突くものではなかった」と伝えた。

また「戦闘は4時間続いたが…、ヒルバト・ミーラ、ワーディー・マルタビーヤのヌスラ戦線拠点へのシリア軍の空爆を受け、最終的には戦闘員はタッル・ハリーク方面に撤退した」と付言した。

なお1月1日、同地ではダーイシュ(イスラーム国)と「自由シリア軍」を名のる武装集団が同様の攻撃を行っている(https://syriaarabspring.info/wp/?p=16588)。

Naharnet, January 3, 2015
Naharnet, January 3, 2015

 

**

同じくダマスカス郊外県では、SANA(1月3日付)によると、バイト・ジン村周辺で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

クナイトラ県では、SANA(1月3日付)によると、ウンム・バーティナ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

イドリブ県では、SANA(1月3日付)によると、ハッルーズ村、アイン・バーリダ村、下カスタン村、マルイヤーン村、タッル・サラムー村、アイン・マールティーン村、フーティー村、アブー・ズフール町で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ヒムス県では、SANA(1月3日付)によると、ヒムス市ワアル地区、ウンク・ハワー村、ムシャイリファ村、スルターニーヤ村、西サラーム村、タルファーウィー村、アブー・アラーヤー村、アブー・ハワーディード村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダルアー県では、SANA(1月3日付)によると、ガズラーン農場、アトマーン村、ダルアー市各所、ダーイル町、ヌアイマ村、イブタア町、ズィムリーン村、インヒル市、ラジャート高原で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ヤルムーク軍、ムウタッズ・ビッラー旅団、ハウラーン大隊タウヒード旅団、サッディク・ワアド・フ運動、ジャウラーン自由人運動の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, January 3, 2015、AP, January 3, 2015、ARA News, January 3, 2015、Champress, January 3, 2015、al-Hayat, January 4, 2015、Iraqi News, January 3, 2015、Kull-na Shuraka’, January 3, 2015、al-Mada Press, January 3, 2015、Naharnet, January 3, 2015、NNA, January 3, 2015、Qanat al-Manar, January 3, 2015、Reuters, January 3, 2015、SANA, January 3, 2015、UPI, January 3, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

反体制勢力が「モスクワ1」参加に向け「シリア救済行程表」に合意(2015年1月3日)

『ハヤート』(1月4日付)は、シリアの主要な反体制組織は、1月26~29日にモスクワで予定されている紛争解決に向けたシリア政府との交渉(「モスクワ1」)の基礎となる「シリア救済行程表」に合意したと報じた。

シリアの主要な反体制組織がこうした合意を交わすのはこれが初めて。

同紙が入手した「シリア救済行程表」のコピーによると、同行程表は11ページからなり、①現行憲法における大統領、首相の全権限を享受し、シリア政府と反体制派の双方が参加する移行期政府、移行期政府の監視や立法、さらには「未来のシリアのための国民憲章と暫定憲法制定を行う「国民評議会」、「暫定軍事評議会」、政府、反体制派のいずれにも属さない法律家からなる「移行期最高司法委員会」、大統領の将来の権限を確定するための「大統領委員会」、「移行期諮問委員会」、「国民和解委員会」など移行機関の設置、②治安機関の再編(バアス党と軍・治安機関の分離)、③ダーイシュ(イスラーム国)との戦いに向け、離反将兵のシリア軍への編入統合、④現行憲法の廃止と、クルド人の存在を承認し、分権主義を基調とする新憲法の制定、⑤復興計画の策定、などが提案されており、移行期は新憲法のもとでの国会選挙、地方選挙、大統領選挙の実施をもって完了する、という。

また「モスクワ1」への参加に関しては、①シリア政府、反体制派双方の使節団の結成に際して、スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表と協議を行うこと、②国連常任理事国、トルコ、イラン、エジプト、サウジアラビア、イラク、ヨルダン、EUの代表団の参加、③ジュネーブ合意の解釈をめぐる国際的なコンセンサスの確立、④国連憲章第7章に基づく安保理での停戦決議の採択などが提言されているという。

民主的変革諸勢力国民調整委員会のムンズィル・ハッダーム報道官によると、「シリア救済行程表」に参加した反体制組織は以下の通り。

民主的変革諸勢力国民調整委員会(12団体)
自由国民主義者連合(23団体)
シリア民主主義者連合(シリア革命反体制勢力国民連立加盟組織)
シリア革命反体制勢力国民連立
変革解放人民戦線
西クルディスタン移行期民政局(民主統一党など11団体)
コルドバ会議派

ハッダーム報道官によると、上記の反体制組織は、1月21~22日にカイロで予定されている「モスクワ1」準備会合に向けて、二つの準備委員会を発足したという。

またシリア革命反体制勢力国民連立と民主的変革諸勢力国民調整委員会は近くカイロで会合を開き、反体制派の統一ヴィジョン「カイロ宣言」を採択する予定で、採択にあたっては、シリア・ムスリム同胞団とダマスカス民主的変革宣言の排除が条件となっているという。

AFP, January 3, 2015、AP, January 3, 2015、ARA News, January 3, 2015、Champress, January 3, 2015、al-Hayat, January 4, 2015、Iraqi News, January 3, 2015、Kull-na Shuraka’, January 3, 2015、al-Mada Press, January 3, 2015、Naharnet, January 3, 2015、NNA, January 3, 2015、Reuters, January 3, 2015、SANA, January 3, 2015、UPI, January 3, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イスラエル紙:シリアと米国がイスラーム国に対する爆撃で全面的に調整をしている(2015年1月2日)

イディオト・アハロノト(1月2日付)は、イスラエルの複数の治安筋の話として、米国とシリア政府(アサド政権)がシリア領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などへの空爆において全面的な調整を行っている、と報じた。

イスラエル治安筋によると、「米国はアサド政権の軍との調整を承認していないにもかかわらず、有志連合がシリア政府軍と調整を行っていることをすべての証拠が示している。有志連合軍は、作戦遂行地域であるシリア北部や北東部の複数地域内で民間人を攻撃するシリア空軍に対して、何らの報復も行っていない」という。

そのうえで同消息筋は「有志連合とシリア政府が事前調整を行っていなければ、両者の衝突は確実に発生したはずだ」と結論づけた。

AFP, January 3, 2015、AP, January 3, 2015、ARA News, January 3, 2015、Champress, January 3, 2015、al-Hayat, January 4, 2015、Iraqi News, January 3, 2015、Kull-na Shuraka’, January 3, 2015、al-Mada Press, January 3, 2015、Naharnet, January 3, 2015、NNA, January 3, 2015、Reuters, January 3, 2015、SANA, January 3, 2015、UPI, January 3, 2015、Yedioth Ahronoth, January 2, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イスラーム国をめぐる動き:米軍による人質救出作戦再び失敗か(2015年1月2日)

ラッカ県では、ARA News(1月2日付)が、米国など有志連合が、ダーイシュ(イスラーム国)によって拘束されている人質釈放を目的とした降下作戦を行ったが、失敗したと報じた。

有志連合は、これに先だってラッカ市およびその郊外上空から偵察活動を行うとともに、ラッカ市ファルースィーヤ地区、第17師団基地一帯などを13回にわたって空爆していたという。

同様の降下作戦は2014年7月にも実施されている。

**

アレッポ県では、ARA News(1月2日付)によると、アイン・アラブ市南東部でダーイシュ(イスラーム国)が西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊と交戦し、複数回にわたって自爆攻撃を行った。

また米国など有志連合は同地一帯を3回にわたって空爆した。

**

ヒムス県では、シャームプレス(1月2日付)によると、スルターニーヤ村、西サラーム村、ヒムス市ワアル地区で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ARA News(1月2日付)によると、米国など有志連合はシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)の拠点などに対して1日深夜から2日早朝にかけて29回空爆を行った。

うちラッカ市、ダイル・ザウル市、アイン・アラブ市に対する空爆は17回に及んだ。

AFP, January 2, 2015、AP, January 2, 2015、ARA News, January 2, 2015、Champress, January 2, 2015、Iraqi News, January 2, 2015、Kull-na Shuraka’, January 2, 2015、al-Mada Press, January 2, 2015、Naharnet, January 2, 2015、NNA, January 2, 2015、Reuters, January 2, 2015、SANA, January 2, 2015、UPI, January 2, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イスラーム国をめぐる動き:対レバノン国境でダーイシュと自由シリア軍が共闘(2015年1月1日)

ダマスカス郊外県では、クッルナー・シュラカー(1月1日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)と「自由シリア軍」を名のる武装集団が、フライタ村無人地帯のヒズブッラー拠点、国防隊検問所など複数カ所を襲撃した。

ダーイシュと自由シリア軍による合同作戦はこれが初めてだという。

**

ワタンFM(1月1日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がハマー県北部のヒワール・ナフル村を制圧し、同村出身のムスタファー・ムハンマド・アリー・ハッジー准将を殺害した。

ハッジー准将は、ハマー県警察特別救助隊隊長などを歴任していたが、2013年初めに政権を離反し、「自由シリア軍」を主導していたという。

**

アレッポ県では、ARA News(1月1日付)によると、米国など有志連合が深夜、アイン・アラブ市一帯のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して12回にわたって空爆を行った。

また西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊は、同市内のムハッダサ学校に突入、ダーイシュとの交戦の末、同学校を制圧した。

一方、ARA News(1月1日付)は、アイン・アラブ市での戦闘に参加していたダーイシュの「ムフティー」のウスマーン・アール・ナーズィフ・アスィーリー氏が戦死したと報じた。

アスィーリー氏はシャーム自由人イスラーム運動の指導者の一人だったが2014年初めに、ダーイシュのアブー・バクル・バグダーディー氏に忠誠を誓っていた。

ARA News, January 1, 2015
ARA News, January 1, 2015

**

ヒムス県では、SANA(1月1日付)によると、ラッフーム村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ハサカ県では、SANA(1月1日付)によると、ミールビーヤ村一帯で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、ARA News(1月2日付)によると、フール町でダーイシュ(イスラーム国)が密輸業者3人をむち打ち刑に処した。

**

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、マヤーディーン市で、ダーイシュ(イスラーム国)の宗教警察(ヒスバ)が、男性1人を「半ズボンをはいている」との理由で逮捕した。

**

ラッカ県では、ARA News(1月2日付)によると、シリア軍ヘリコプターがラッカ市南部各所を空爆、これにより市内全域が断水となった。

AFP, January 1, 2015、AP, January 1, 2015、ARA News, January 1, 2015、January 2, 2015、Champress, January 1, 2015、al-Hayat, January 2, 2015、Iraqi News, January 1, 2015、Kull-na Shuraka’, January 1, 2015、al-Mada Press, January 1, 2015、Naharnet, January 1, 2015、NNA, January 1, 2015、Reuters, January 1, 2015、SANA, January 1, 2015、UPI, January 1, 2015、Watan FM, January 1, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

2014年の死者は7万6,021人、うち民間人は約3万3,300人、イスラーム国など反体制派戦闘員は約2万人、シリア軍将兵らは約2万3,000人(2,015年1月1日)

シリア人権監視団は、2014年1年間のシリアでの紛争による死者数が7万6,021人に上ったと発表した。

死者の内訳は以下の通り:

ジハード主義者など反体制武装集団戦闘員1万5,488人
離反兵259人
ダーイシュ(イスラーム国)、シャームの民のヌスラ戦線、ジュヌード・シャーム、ジュンド・アクサー、ジュンド・シャーム機構、ハドラー大隊などの外国人戦闘員1万6,979人

シリア軍将兵1万2,861人
国防隊、バアス大隊、シリア人族主義社会党民兵、アレキサンドレッタ地方解放人民戦線、「シャッビーハ」、政権側の密告者9,766人
ヒズブッラー戦闘員366人
イラン人・アフガン人戦闘員、クドス旅団など2,167人

民間人3万3,278人(うち子供3,501人、18歳以上の女性1,987人、18歳以上の男性1万2,302人)
身元不明345人

ロンドンに拠点を置く反体制組織のシリア人権監視団による統計は、メディアなどがもっとも多く引用するデータで、その数値(内訳)を見ると、「…アサド政権19万人の虐殺」といった見出しが不正確であることが確認できる。

Syriahr.com, January 1, 2015をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア国民連合元議長、「モスクワ1参加は流血と破壊を停止させるための手段」(2015年1月1日)

無所属活動家のアフマド・ムアーッズ・ハティーブ氏(シリア革命反体制勢力国民連立元議長)は声明を出し、「モスクワ1」に関して、流血と破壊を停止させる手段の一つと位置づけ、アサド政権が退陣しない限り、紛争解決はないとの立場を改めて主張した。

AFP, January 1, 2015、AP, January 1, 2015、ARA News, January 1, 2015、Champress, January 1, 2015、Iraqi News, January 1, 2015、Kull-na Shuraka’, January 1, 2015、al-Mada Press, January 1, 2015、Naharnet, January 1, 2015、NNA, January 1, 2015、Reuters, January 1, 2015、SANA, January 1, 2015、UPI, January 1, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イスラーム国をめぐる動き:シリア軍がラッカを、米軍がハサカを爆撃(2014年12月31日)

ラッカ県では、ARA News(12月31日付)によると、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)によって占拠されているラッカ市各所を複数回にわたり空爆し、数十人が死傷した。

**

ハサカ県では、ARA News(12月31日付)によると、米国など有志連合はシャッダーディー市近郊の石油配給施設、ダーイシュ(イスラーム国)の拠点などを空爆した。

また、ARA News(1月1日付)によると、シリア軍がタッル・ハミース市一帯を空爆、さらにハサカ市西部郊外では、シリア軍、国防隊がダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

一方、ARA News(1月1日付)によると、シャッダーディー市でダーイシュ(イスラーム国)幹部と地元部族(ジュブール部族)名士が会談し、ダーイシュによるシャッラーラ村、ガウス村の住民拉致など同県における諸問題への対応について協議した。<br>

同会談はダーイシュ公共関係局の呼びかけによって実現したという。

**

ヒムス県では、SANA(12月31日付)によると、シャーイル・ガス採掘所周辺で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, December 31, 2014、AP, December 31, 2014、ARA News, December 31, 2014、January 1, 2015、Champress, December 31, 2014、Iraqi News, December 31, 2014、Kull-na Shuraka’, December 31, 2014、al-Mada Press, December 31, 2014、Naharnet, December 31, 2014、NNA, December 31, 2014、Reuters, December 31, 2014、SANA, December 31, 2014、UPI, December 31, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

赤十字国際委員会はシリアへの医療支援にかかる予算を3倍に(2014年12月30日)

赤十字国際委員会は、シリアへの医療支援にかかる年間予算を前年比の3倍となる1,500万スイス・ポンド(1,200万ユーロ)に増額させると発表した。

AFP(12月30日付)が伝えた。

AFP, December 30, 2014、AP, December 30, 2014、ARA News, December 30, 2014、Champress, December 30, 2014、al-Hayat, December 31, 2014、Iraqi News, December 30, 2014、Kull-na Shuraka’, December 30, 2014、al-Mada Press, December 30, 2014、Naharnet, December 30, 2014、NNA, December 30, 2014、Reuters, December 30, 2014、SANA, December 30, 2014、UPI, December 30, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

「モスクワ1」をめぐる動き:ロシア外務省が反体制活動家に招待状送付(2014年12月30日)

ロシア外務省は、シリアの反体制活動家約30人に対して、紛争解決に向けたシリア政府代表との交渉、いわゆる「モスクワ1」の招待状を送付した。

『ハヤート』(12月31日付)が入手した招待状によると、招待状には、「テロリストと戦うためにさらなる努力」を行うこと、ジュネーブ合意に基づく当事者どうしによる「前提条件なし」の対話の実施を呼びかけているが、同合意において樹立が求められていた「移行期統治機関」(移行期政府)については言及がない、という。

ARA News(12月30日付)によると、招待状が送られたのは以下28人:

ハーディー・バフラ:シリア革命反体制勢力国民連立代表(外)
アフマド・ムアーッズ・ハティーブ:無所属、シリア革命反体制勢力国民連立元代表(外)
ハサン・アブドゥルアズィーム:民主的変革諸勢力国民調整委員会代表
サーリフ・ムスリム:民主統一党党首(外)
アーリフ・ダリーラ:民主的変革諸勢力国民調整委員会(外)
サミール・アティーヤ:民主的変革諸勢力国民調整委員会(外)
マジュド・ニヤーズィー:祖国シリア党(野党)
スハイル・サルミーニー:シリア国民青年党(野党)
バドル・ジャームース:シリア革命反体制勢力国民連立(外)
アイマン・アスファリー:シリア革命反体制勢力国民連立(外)
ランダ・カスィース:多元社会運動代表(外)(元シリア民主世俗主義諸勢力連立メンバー)
アブドゥルアハド・アスティーフー:シリア革命反体制勢力国民連立(外)
ファーティフ・ジャームース:平和的変革の道潮流代表
アブドゥルバースィト・サイダー:シリア革命反体制勢力国民連立前議長(外)
ナウワーフ・ムルヒム(および部族代表2人):シリア人民党書記長
マイス・クライディー:無所属(スワイダー県で活動を続ける活動家)
サラーフ・ダルウィーシュ:シリア革命反体制勢力国民連立前議長(外)
マーズィン・マグリビーヤ:シリアのための第三潮流代表
ムナー・ガーニム:シリア国家建設潮流副代表
ハイサム・マンナーア:民主的変革諸勢力国民調整委員会在外局長(外)
カドリー・ジャミール:人民意思党党首(外)
ワリード・ブンニー:無所属(元シリア革命反体制勢力国民連立)(外)
サリーム・ハイルベク:民主的変革諸勢力国民調整委員会
マイヤ・ラフビー:無所属(元民主的変革諸勢力国民調整委員会)
ムハンマド・ファーリス:シリア人初の宇宙飛行士、元自由シリア軍(外)

(外)は在外活動家。

AFP, December 30, 2014、AP, December 30, 2014、ARA News, December 30, 2014、Champress, December 30, 2014、al-Hayat, December 31, 2014、Iraqi News, December 30, 2014、Kull-na Shuraka’, December 30, 2014、al-Mada Press, December 30, 2014、Naharnet, December 30, 2014、NNA, December 30, 2014、Reuters, December 30, 2014、SANA, December 30, 2014、UPI, December 30, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.