イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年6月26日追記)

シリア軍ヘリコプターによるカーイム市空爆に関して、イラクのヌーリー・マーリキー首相はBBC(6月26日)に対して、対シリア国境のダーイシュ拠点を空爆したことを明らかにした。

マーリキー首相はこの空爆がイラク軍との連携によるものではないとしつつ、「シリアによる空爆はいつでも歓迎する」と表明した。

**

ハサカ県では、ARA News(6月27日付)によると、シャームの民のヌスラ戦線が、マルカダ市とラカーウィー市を結ぶ橋に爆弾を仕掛け爆破した。

爆破はイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の戦闘員を狙ったものだったがダーイシュ側に死傷者はなかった。

ARA News, June 27, 2014、BBC, June 26, 2014をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イラク・シャームのイスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年6月26日)

シリア国内の動き

イスラーム戦線を主導するイスラーム軍のザフラーン・アッルーシュ司令官は、ダマスカス郊外県東グータ地方内の某所で反体制活動家や反体制記者らを前に記者会見を行い、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)との徹底抗戦を誓約した。

アッルーシュ司令官は、25日に東グータ地方でシャームの民のヌスラ戦線などとともに設置した統一司法評議会に関して、「発足に際してダーイシュに連絡をとったが、回答はなかった」と述べ、「我々は東グータ地方の住民にこの見にくい悪党どもから離反するよう呼びかけている」と述べた。

そのうえで、アッルーシュ司令官は、イスラーム軍がイドリブ県、ダイル・ザウル県でダーイシュと戦っていると述べるとともに、他の武装集団とのコンセンサスのもとダマスカス郊外県でもダーイシュとの戦闘を開始したことを明らかにした。

**

シャームの民のヌスラ戦線、イスラーム軍などからなる統一司法評議会は声明を出し、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がイスラーム戦線、イスラーム連合、ラフマーン旅団、シャームの民のヌスラ戦線の指導者、メンバーに背教宣告をしたと避難、「ダーイシュは法的にも知覚的にも国家としての要素を有しておらず、国家としては承認しない。ゆえに、我々はお前たちに、この「国家」の解体を宣言する明確な声明を出すよう求める」と宣言した。

また統一司法評議会は別の声明で「イスラーム教徒に流血をもたらした件でこの集団(ダーイシュ)はアッラーの裁定、すなわちアッラーのシャリーアのもと裁定に服させねばならず、東グータ地方で活動する同組織(ダーイシュ)は、自らの呼称から「国家」という語を削除せねばならない」と主張した。

さらに統一司法評議会は声明で、ダーイシュに対して、①東グータ地方で活動する組織に対する姿勢の明示、②組織の解体、③統一司法協議会の承認、を求めていたとしたうえで、回答のために与えていた猶予期間が終了したと宣言した。

また声明において、統一司法評議会は、ダーイシュのメンバーに対して評議会への出頭、改悛の意思表明を通じて、ダーイシュからの離反を要求した。

一方、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)は、ヌスラ戦線、イスラーム軍などからなる統一司法評議会の声明に対して、「アッラーの法ではない」と一蹴した。

『ハヤート』(6月27日付)が伝えた。

**

ダイル・ザウル県で活動する自由シリア軍事評議会のイスマーイール・ムッラー・アミール副司令官はAKI(6月26日付)に対して、自身がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)によって殺害されたとの一部報道を否定するとともに、ダーイシュに忠誠を尽くした同評議会士官らが「ムーハサン市住民を裏切った」と批判した。

**

イスラーム戦線を主導するイスラーム軍は、21日にダマスカス郊外県ザマルカー町でイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の前筆頭カーディーのアナス・クワイディル氏(アブー・ハマーム)が暗殺された事件に関して、東グータ地域で活動するダーイシュのシャリーア学者の一人アブー・アッバース・トゥーニスィー氏が電話での会話でダーイシュの関与を否定したと発表、その音声データをユーチューブ上で公開した。

**

ダイル・ザウル県では、スマート・ニュース(6月26日付)によると、「自由シリア軍」とジハード主義武装集団がダイル・ザウル市郊外のダイル・ザウル航空基地周辺の拠点複数カ所から撤退、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が同地を制圧、航空基地に駐留するシリア軍に対して砲撃を加えた。

またダーイシュは、シャームの民のヌスラ戦線などからなるムジャーヒディーン・シューラー評議会が占拠するドゥマーン村、マーシフ村、タキーヒー村を戦闘の末に制圧するとともに、ハリージー村に無血入城した。

これに対して、ヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団は、ダーイシュが占拠するブサイラ市を砲撃、これにより男性1人とその妻、孫2人の合わせて4人が死亡した。

一方、ダイル・ザウル市ハウィーカ地区では、シリア軍とヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団が交戦、またブーライル村郊外の砂漠地帯でヌスラ戦線戦闘員が、爆弾が仕掛けられた車に発砲、爆破した。

**

ラッカ県では、スマート・ニュース(6月26日付)によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が、ラッカ市郊外のシリア軍第17師団拠点複数カ所を砲撃し、軍兵士複数が死傷した。

**

アレッポ県では、スマート・ニュース(6月26日付)によると、アフタリーン市郊外のバールーザ村、マスウーディーヤ村周辺で、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がイスラーム戦線と交戦した。

イラク国内の戦況

サラーフッディーン県では、マダー・プレス(6月26日付)によると、アラム地方に進入していたイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)はティクリート市クスール地区大統領宮殿方面への撤退を開始した。

これを受け、イラク軍ヘリコプターが大統領宮殿一帯を空爆した。

またティクリート病院の医療筋によると、同病院で治療を受けていたダーイシュ戦闘員50人以上が、命令を受けて撤退(撤退先は不明)したという。

一方、アフマド・アブドゥッラー・ジャブーリー県知事によると、イラク軍は空挺作戦を実行し、ダーイシュによって占拠されていたティクリート大学キャンパスを奪還した。

またティクリート市北部のカーディスィーヤ地区へのイラク軍の空爆で、民間人4人が死傷した。

このほか、サーマッラー市北部のラサース川をわたって潜入しようとしたダーイシュの狙撃手3人を治安部隊が射殺した。

**

キルクーク県では、マダー・プレス(6月26日付)によると、バイジ製油所(サラーフッディーン県)に近接するフワイジャ郡ザルバート村のイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)拠点をイラク軍が空爆し、ダーイシュ戦闘員5人を含む13人を殺害した。

またキルクーク市南部のバシール村近郊をダーイシュが砲撃し、イラク・クルディスタン地域ペシュメルガ隊員5人が死傷した。

**

ニナワ県では、マダー・プレス(6月26日付)によると、モスル市南部のハマーム・アリール地方にあるイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の拠点をイラク軍ヘリコプターが空爆し、8人が死傷した。

ダーイシュはまた、モスル市内のハドバー警察署を破壊した。

**

アンバール県では、マダー・プレス(6月26日付)によると、ラマーディー市南部のタアミーム地区でイラク軍とイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が交戦し、ダーイシュ戦闘員6人が死亡した。

またイラク軍部隊が、ダーイシュによって占拠されていたラマーディー市南部のドゥッバート地区を解放した。

**

ディヤラ県では、マダー・プレス(6月26日付)によると、ヤアクーバ市北部のダリー・アッバース地方をイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が数時間にわたって占拠したが、治安部隊がこれを解放した。

ダリー・アッバース地方の戦闘ではダーイシュ戦闘員5人が死亡、またダーイシュが警官1人を処刑した。

**

バービル県では、マダー・プレス(6月26日付)によると、軍、警察、民兵の合同部隊がイスカンダリーヤ地方でイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)掃討を行い、ダーイシュ戦闘員15人を殺害、逮捕した。

**

ヌーリー・マーリキー首相は、BBC(6月26日付)に対して、ロシア、ベラルーシから中古のスホーイ戦闘機複数機を購入したと明かす一方、米国がF-16戦闘機36機の供与を遅らせていることが事態混乱につながっていると批判した。

AFP, June 26, 2014、AKI, June 26, 2014、AP, June 26, 2014、ARA News, June 26, 2014、BBC, June 26, 2014、Champress, June 26, 2014、al-Hayat, June 27, 2014、Kull-na Shuraka’, June 26, 2014、al-Mada Press, June 26, 2014、Naharnet, June 26, 2014、NNA, June 26, 2014、Reuters, June 26, 2014、SANA, June 26, 2014、SMART News, June 26, 2014、UPI, June 26, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年6月25日)

シリアの反体制勢力の動き

シリア人権監視団によると、シリアのダイル・ザウル県ブーカマール市で活動するシャームの民のヌスラ戦線所属の「ジュヌード・ハック」は24日深夜から25日未明にかけて、イラクのニナワ県ラビーア地方でイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)に忠誠を誓った。

これに関して、ダーイシュ(ヒムス州)はツイッター(https://twitter.com/homs_isis)で「アッラーのおかげで、ブーカマール市は戦闘なくしてダーイシュ(イスラーム国)の支配下に入った。アッラーのおかげで、同地では、(アブー・ムハンマド・)ジャウラーニーの戦線(ヌスラ戦線)がイラク・シャーム・イスラーム国に忠誠を誓った」と綴った。

またダーイシュを支持するアブー・ハフス・アサリー氏もツイッター(https://twitter.com/abohafsalathare)で、ダーイシュの司令官のひとりウマル・シーシャーニー氏とヌスラ戦線の報道官アブー・ユースフ・ミスリー氏が握手を交わす写真を公開した。

Twitter
Twitter
Twitter
Twitter

これに関して、AFP(6月25日付)は、複数の活動家の話として、ヌスラ戦線(ミスリー報道官)によるダーイシュへの忠誠は、ダイル・ザウル県内で共闘していたヌスラ戦線とそれ以外の武装集団(部族など)の関係悪化と内部対立をもたらしていると報じた。

シリア政府の動き

SANA(6月25日付)は、24日にシリア軍がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が占拠するイラクのアンバール県カーイム市を空爆したとの報道に関して、報道筋の話として「事実無根」と否定した。

**

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が占拠するラッカ市の複数カ所(ダーイシュの本拠地周辺)をシリア軍が空爆し、女性1人、子供1人を含む12人が死亡した。

またシリア軍地上部隊がラッカ市各所で重火器による攻撃を行った。

諸外国の動き

米国家安全保障会議のベルナデット・ミーハン報道官は、24日にシリア軍がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が占拠するイラクのアンバール県カーイム市を空爆したことに関して「イラクが直面する脅威の解決策は、ダーイシュを最初に繁栄させたアサド政権による介入ではない…。イラクの安全保障に対する挑戦の解決策は、民兵や残忍なアサド政権を関与させることではなく、イラクの治安部隊を強化することにある」と述べた。

AFP(6月25日付)が伝えた。

イラク国内の戦況

サラーフッディーン県では、マダー・プレス(6月25日付)によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が、ティクリート市北東部のハムリーン地区にあるアジール油田を制圧した。

またテロ撲滅部隊筋によると、ダーイシュが侵入したバイジ製油所の警備に当たっていた部隊80人が降伏後も、テロ撲滅部隊の大佐が率いる部隊員25人が製油所の制圧を阻止するため抵抗を続ける一方、イラク軍はヘリコプターが同地一帯を空爆、増援部隊を派遣、武器弾薬を補給したという。

**

ニナワ県では、マダー・プレス(6月25日付け)によると、モスル市東部のカッラ・クーシュ村に接近しようとしたイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)とイラク・クルディスタン地域ペシュメルガが交戦し、撃退した。

またダーイシュは未明、トルクメン人が多く住むシュライハーン村とクッバ村に進軍し、フサイニーヤ2カ所を破壊、村の青年数十人を一時拘束した。

**

バービル県では、マダー・プレス(6月25日付け)によると、ジュルフ・サフル地方で治安部隊がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の戦闘員6人を殺害、武器庫と爆弾製造所を発見・破壊した。

**

イラク軍総司令部報道官のカースィム・アター大将は記者会見で、アンバール県各所で治安部隊がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の掃討を続け、ダーイシュ戦闘員34人を殺害、車両12台を破壊したと発表した。

またアター大将はサラーフッディーン県ティクリート市一帯などでもダーイシュ戦闘員25人を殺害、車両13台を破壊したと付言した。

**

キルクーク県では、マダー・プレス(6月25日付)によると、フワイジャ郡マーフーズ村近郊で、「フワイジャ解放大隊」がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の車を銃撃し、ダーイシュ戦闘員3人を殺害した。

これに対して、ダーイシュは報復として、フワイジャ解放大隊メンバー2人を拉致、連行したという。

またダーイシュは、フワイジャ覚醒評議会の司令官1人を含む4人をハワーイジュ村に連行し、銃殺処刑した。

AFP, June 25, 2014、AP, June 25, 2014、ARA News, June 25, 2014、Champress, June 25, 2014、al-Hayat, June 26, 2014、Kull-na Shuraka’, June 25, 2014、al-Mada Press, June 25, 2014、Naharnet, June 25, 2014、NNA, June 25, 2014、Reuters, June 25, 2014、SANA, June 25, 2014、UPI, June 25, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年6月24日)

イラク国内の戦況

『ハヤート』(6月25日付)は、シリア軍戦闘機が、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が占拠する対シリア国境の都市カーイム市(アンバール県)内の市場を空爆した。

シリア東部の複数の活動家によると、シリア軍の空爆は、カーイム市を占拠するダーイシュに対するイラク政府の掃討作戦を支援するかたちで行われ、これにより45人が死傷したという。

**

イラク軍総司令部報道官のカースィム・アター大将は記者会見で、アンバール県でイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)によって占拠されたトゥライビール国境通行所、ワリード国境通行所をイラク軍が奪還したと発表した。

**

サラーフッディーン県では、マダー・プレス(6月24日付)によると、サーマッラー市北部のジャッラーム地方で、イラク軍が地上部隊とヘリコプターを動員して、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の掃討作戦を行い、ダーイシュ戦闘員40人を殲滅した。

**

バービル県では、マダー・プレス(6月24日付)によると、イラク軍と警察からなる合同部隊が、イスカンダリーヤ地区、ジュルフ・サフル地区でイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の掃討作戦を行い、ダーイシュ戦闘員24人を殺害、爆弾製造工場を破壊した。

**

アンバール県では、マダー・プレス(6月24日付)によると、ファッルージャ市東部入口、ザガーリード村で、イラク軍がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の狙撃手らを殺害した。

**

ニナワ県では、マダー・プレス(6月24日付)によると、モスル市内にあるシャイフ・ファトヒー廟をイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が破壊した。

シリア国内の動き

シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル県ブーカマール市で活動するジハード主義武装集団の戦闘員が声明を出し、同地の反体制武装集団が「イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)に忠誠を誓ったとのすべての噂と無関係」だと主張した。

またこれらの武装集団は、ブーカマール市で活動するシャームの民のヌスラ戦線に対して、「ブーカマール市でダーイシュとヌスラ戦線の協調関係が存在するとの報道を受けるかたちで、ヌスラ戦線はダーイシュへの明確な姿勢を発表」するよう求めた。

**

ザマーン・ワスル(6月24日付)は、ダマスカス郊外県東グータ地方に潜伏していたイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が、シリア政府に対する反体制運動から「完全撤退した」と報じた。

**

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が占拠するムーハサン市各所で、ダーイシュとシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団が交戦した。

**

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がラッカ市ジャズラ地区で、男性2人を「道路封鎖し、地区住民の財産を奪った」罪で処刑した。

**

アレッポ県では、スマート・ニュース(6月24日付)によると、ガイトゥーン村でイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が子供1人を殺害した。

またマスウーディーヤ村では、ダーイシュと「自由シリア軍」が交戦した。

AFP, June 24, 2014、AP, June 24, 2014、ARA News, June 24, 2014、Champress, June 24, 2014、al-Hayat, June 25, 2014、Kull-na Shuraka’, June 24, 2014、al-Mada Press, June 24, 2014、Naharnet, June 24, 2014、NNA, June 24, 2014、Reuters, June 24, 2014、SANA, June 24, 2014、SMART News, June 24, 2014、UPI, June 24, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年6月23日追記)

ダイル・ザウル県では、ARA News(6月24日付)によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が占拠するムーハサン市で活動していた自由シリア軍事評議会の士官を、シャームの民のヌスラ戦線(ムジャーヒディーン・シューラー評議会)が処刑した。

ヌスラ戦線のツイッター・アカウントによると、処刑されたのは「アブー・ハールーン」を名乗る離反中尉で、最近になってダーイシュに加入し、ダーイシュのムーハサン市制圧に参加していたという。

**

Kull-na Shuraka', June 23, 2014
Kull-na Shuraka’, June 23, 2014

ダイル・ザウル県で活動するジハード主義武装集団のムジャーヒディーン・シューラー評議会(シャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団によって構成)は声明を出し、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)のムーハサン市制圧に際して、自由シリア軍事評議会のメンバーが離反し、ダーイシュに忠誠を誓ったとの情報について、「ユーフラテス川およびハーブール川のイスラーム教徒部族の分断を狙った」プロパガンダと批判しつつ、「(アブー・バクル・)バグダーディーに忠誠を誓った者どもは…ダイル・ザウル航空基地解放のための資金を略奪した者ども」で、「処罰を逃れるために…ダーイシュに与した」と批判した。

 

**

チュニジアのルトフィー・ベンジッドゥー内務大臣は国会で、シリア国内で活動するジハード主義武装集団に参加しているチュニジア人の数が2,400人に達し、うち8割がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)に参加していると答弁した。

ベンジッドゥー内務大臣はまた、治安当局がシリアに戦闘目的で不法入国を試みようとしていたチュニジア人8,800人の出国を阻止してきたと強調した。

ARA News, June 24, 2014、al-Hayat, June 25, 2014、Kull-na Shuraka’, June 23, 2014をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年6月23日)

シリア国内の動き

ダイル・ザウル県では、ARA News(6月23日付)によると、ティーム油田を掌握していた自由シリア軍ダイル・ザウル軍事評議会がダーイシュに「忠誠」を誓い、ダーイシュが同油田を再制圧した。

ティーム油田は、22日にシャームの民のヌスラ戦線、ムジャーヒディーン・シューラー評議会などからなるジハード主義武装集団の襲撃を受けていたが、これらの武装集団は油田地帯から撤退したという。

また、シリア人権監視団によると、ダーイシュは、フシャーム町、タービヤト・ジャズィーラ村一帯を「軍事地区」に指定し、住民に退去を要請した。

**

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市東部のタッル・マディーク村周辺で、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦した。

また両者はアフタリーン市周辺でも交戦、ダーイシュがヌスラ戦線などに対して砲撃を行った。

さらにSMART News(6月23日付)によると、タッル・シャイール村では、クルド人戦線旅団がダーイシュと交戦の末、ダーイシュ戦闘員8人を殲滅し、同村を制圧した。

戦闘には、北の太陽大隊、イスラーム軍も参加し、クルド人戦線旅団を支援した。

なお戦闘に先立ち、ダーイシュはアレッポ市と対トルコ国境のラーイー村を結ぶ街道に位置するアブラ村、タッル・ジージャーン村、カッサール村、サルサーナ村、サラースィーナ村、バールーザ村を制圧したという。

**

ARA News, June 23, 2014
ARA News, June 23, 2014

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が制圧するラッカ市内のユーフラテス川推理管理局ビルをシリア軍が空爆し、5人が死亡した。

イラク国内の戦況

ジョン・ケリー米国務長官がイラクを訪問し、ヌーリー・マーリキー首相、ホシェル・ゼバリ外務大臣らと会談し、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の攻勢への対応などについて協議した。

AP(6月23日付)は、イラクの複数の高官の話として、マーリキー首相はケリー国務長官に対し、米軍によるシリア領内のダーイシュの拠点、基地、車両を空爆するよう要請した、と伝えた。

しかしケリー国務長官は、民間人を巻き込み兼ねない空爆によって、米軍が「スンナ派を標的にしている」との非難を受けかねないとして、慎重な姿勢を示したという。

**

アンバール県では、シリア人権監視団によると、自由シリア軍参謀委員会東部戦線元司令官でイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)のブーカマール地区アミールのサッダーム・ジャマル氏が率いるダーイシュ部隊が、シリアのダイル・ザウル県ブーカマール市郊外の砂漠地帯(カム地方)からイラクのアンバール県カーイム地方に進入した。

シリア人権監視団によると、カーイム地方でのイラク軍とダーイシュの戦闘激化を受けて、イラク領内から多数の避難民がシリアのダイル・ザウル県ブーカマール市に流入した。

また、同監視団によると、カーイム地方でイラク国境警備隊が拘束・興隆していたシリア人戦闘員、密輸業者、民間人の遺体約30体が発見された。

彼らは、イラク国境警備隊がカーイム市から撤退する際に処刑したものと思われる。

一方、『ハヤート』(6月24日付)によると、カーイム国境通行所に続いて、ダーイシュが対シリア国境のワリード国境通行所と対ヨルダン国境のトゥライビール国境通行所を掌握した。

イラク治安筋によると、ダーイシュはまた対サウジアラビア国境に位置するアルアル国境通行所の制圧も試みているという。

これに関して、アンバール県議会のファーリフ・イーサーウィー副議長はマダー・プレス(6月23日付)に、「トゥライビールは国防省が制圧している」と述べ、ダーイシュによるトゥライビール国境通行所制圧を否定する一方、ワリード国境通行所についてはイラク軍が技術的撤退を行ったと述べ、ダーイシュによって制圧されたことを認めた。

他方、マダー・プレス(6月23日付)によると、イラク軍と部族民兵からなる合同部隊が、ファッルージャ市東部のカルマ郡、同市南部のヌアイミーヤ地方などでイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の掃討作戦を行い、ダーイシュ戦闘員32人を殺害、車両16台を破壊した。

またイラク軍はハディーサ郡とアンバール県南部を結ぶフジャイミー橋を破壊した。

ダーイシュの東進を阻止するのが目的だという。

**

ワースィト県では、マダー・プレス(6月23日付)によると、サラーフッディーン県サーマッラー市奪還をめざすイラク軍とイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が県内各所で交戦し、ダーイシュ20人以上が死亡した。

**

バービル県では、マダー・プレス(6月23日付)によると、アクラブ刑務所から収監者を乗せて移動中の車両をイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が襲撃し、乗っていたダーイシュ・メンバーら22人が殺害された。

**

ディヤラ県では、マダー・プレス(6月23日付)によると、イラク軍がヤアクーバ市北部のアズィーム地区で、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と交戦、ダーイシュ戦闘員6人を殲滅し、同地を奪還した。

**

サラーフッディーン県では、マダー・プレス(6月23日付)によると、アラム地区での戦闘の逃れて、フワイジャ郡に避難しようとしていた住民57人がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)に拉致された。

AFP, June 23, 2014、AP, June 23, 2014、ARA News, June 23, 2014、Champress, June 23, 2014、al-Hayat, June 24, 2014、Kull-na Shuraka’, June 23, 2014、al-Mada Press, June 23, 2014、Naharnet, June 23, 2014、NNA, June 23, 2014、Reuters, June 23, 2014、SANA, June 23, 2014、SMART News, June 23, 2014、UPI, June 23, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年6月22日追記)

イスラーム戦線に所属するイスラーム軍報道官のアブドゥッラフマーン大尉はツイッターで、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が「革命家たちの首都ダマスカスへの進軍を頓挫させようと計画している」と綴った。

Kull-na Shuraka', June 22, 2014
Kull-na Shuraka’, June 22, 2014

アブドゥッラフマーン大尉はまた、アレッポ県の対トルコ国境地帯でのダーイシュの攻勢について「ジハードを腐敗させた」と非難するとともに、ハサカ県やダイル・ザウル県での攻勢によって「革命家の南北の兵站路が寸断された」と述べた。

Kull-na Shuraka’, June 22, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年6月22日)

シリア国内の動き

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が対トルコ国境のアアザーズ市近郊に位置するアクサール村とマアラーン村で、シャームの民のヌスラ戦線、イスラーム戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、両村を制圧した。

これに対して、軍はフライターン市、ジャバル・アッザーン村、バラース村、アッサーン村、アブティーン村・ハーディル村分岐点、バヤーヌーン町を「樽爆弾」などで空爆した。

なお同監視団によると、この戦闘で、米国製のハンヴィー(HMMWV:High Mobility Multipurpose Wheeled Viechle、高機動多用途装備輪車両)が初めて使用されたという。

**

ハサカ県では、ARA News(6月22日付)によると、シリア軍が、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)によって占拠されているカーミシュリー南部のタッル・ハミース村、タッル・ブラーク町などを砲撃した。

またこれを受け、カーミシュリー市ハラーリーヤ地区に何者かが撃った迫撃砲弾2発が着弾した。

これに関して、SANA(6月22日付)は、カーミシュリー市郊外のタッル・サティーフ村、タッル・ハミース村にある「テロリスト」の拠点を軍が攻撃し、武器庫を破壊したと報じた。

また、シリア人権監視団によると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊とイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がカッリー・バッリー村近郊で交戦した。

またハブーワ村、カッリー・マルキー村一帯に展開していたダーイシュは、人民防衛隊の攻勢を受け撤退、さらにムハンマド・ズィヤーブ村では、人民防衛隊がダーイシュの車列を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷した。

**

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がダイル・ザウル市とハトラ村を結ぶユーフラテス川の中州ハウィージャト・サクルの通行所を閉鎖した。

イラク国内の戦況

アンバール県では、マダー・プレス(6月22日付)が報じたところによると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がヨルダン国境に近いラトバ郡、カーイム市のリン酸塩工場を制圧した。

制圧に際して、イラク軍との戦闘はなかったという。

一方、ラマーディー市北東部のマーヒディーヤ地方で、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と治安部隊が交戦、ダーイシュ戦闘員6人が死亡した。

またイラク内務省によると、ファッルージャ市のサクラーウィーヤ橋でイラク軍第8師団がダーイシュの司令官ハーミド・イスマーイール・スバイヒー氏を含む4人を殺害することに成功した。

**

サラーフッディーン県では、マダー・プレス(6月22日付)が報じたところによると、ティクリート市東部に対するイラク軍ヘリコプターの空爆で、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の戦闘員32人が死亡した。

また、ドゥジャイル郡南部のナバーイー地方で、部族(スンナ派)民兵がダーイシュと交戦し、ダーイシュ戦闘員4人を殺害した。

さらに、アラム地区では、イラク軍と部族民兵の合同部隊がダーイシュと交戦し、ダーイシュ戦闘員2人を殺害、3人を逮捕した。

なおこの戦闘で、サラーフッディーン県女性問題担当顧問のナージー・ジャッバーラ氏も死亡した。

このほか、サーマッラー市・バラド市を結ぶ街道で、ダーイシュとの戦闘によって殺害された治安部隊および義勇兵の遺体17体が発見された。

一方、トウズ・フールマートゥー郡のシャッラール・アブドゥール首長は、同郡でのイラク・クルディスタン地域ペシュメルガとダーイシュの戦闘で、ペシュメルガ戦闘員2人、ダーイシュ戦闘員14人を含む21人が死亡した、と発表した。

**

バービル県では、マダー・プレス(6月22日付)が報じたところによると、県北部のイスカンダリーヤ地区で治安部隊がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と交戦し、ダーイシュ戦闘員9人を殺害した。

またジュルフ・サフル地区各所での戦闘でもダーイシュ戦闘員25人が死亡したという。

**

イラク内務省は、サラーフッディーン県アズィーム村郊外で、対空兵器を搭載したサウジ・ナンバーの車輌複数台をイラク軍第5機械化師団の部隊が攻撃、破壊したと発表した。

AFP, June 22, 2014、AP, June 22, 2014、ARA News, June 22, 2014、Champress, June 22, 2014、al-Hayat, June 23, 2014、Kull-na Shuraka’, June 22, 2014、al-Mada Press, June 22, 2014、Naharnet, June 22, 2014、NNA, June 22, 2014、Reuters, June 22, 2014、SANA, June 22, 2014、UPI, June 22, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年6月21日)

シリア国内の動き

Syria Newsdesk(6月21日付)は、フサーム・ムハンマドを名のるラッカ県の市民活動家の話として、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が治安当局元士官2人を解任し、外国人戦闘員を後任として任用している、と報じた。

同報道によると、解任された2人は、離反士官で、当初は自由シリア軍のメンバーだったが、その後、ダーイシュに参加していたという。

**

シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル県で活動する反体制武装集団のブラーク大隊がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)に対し、今後は抵抗せず、ダイル・ザウル航空基地制圧のためにシリア軍との戦闘に専念する旨、告知した。

**

ハサカ県では、ARA News(6月21日付)によると、シリア軍ヘリコプターが前日に引き続き、タッル・ハミース村、タッル・ブラーク町などのイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)拠点を空爆した。

また、カーミシュリー市空港に隣接するハラーリーヤ地区に迫撃砲が3発着弾した。

**

ダイル・ザウル県では、SANA(6月21日付)によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が占拠するムーハサン市、ブー・ウマル村をシリア軍が砲撃し、「テロリスト」の武器弾薬庫を破壊した。

**

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が19日に拘束された「自由シリア軍」司令官3人の遺体がムーハサン市郊外のユーフラテス川岸で発見された。

遺体で発見されたのは、自由シリア軍ムーハサン地区軍事評議会のハサン・ハーフィズ副議長ら3人で、いずれもムーハサン市でダーイシュに拘束されていた。

イラク国内の戦況

アンバール県では、マダー・プレス(6月21日付)が報じたところによると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がユーフラテス川沿いの対シリア国境に位置するカーイム市の国境通行所を制圧、同市を中心とするカーイム郡をほぼ完全に制圧した。

またダーイシュは同県西部のワーラ郡、アーナ郡を制圧した。

さらにラマーディー市西部のハディーサ郡に侵入を試みるダーイシュがイラク軍と交戦した。

**

サラーフッディーン県では、マダー・プレス(6月21日付)が報じたところによると、トゥーズ・フールマートゥー郡・スライマーン・ベク村間で、イラク・クルディスタン地域ペシュメルガとイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が交戦し、ダーイシュ戦闘員多数が死亡した。

ペシュメルガ側にも複数の負傷者が出たという。

またイラク軍ヘリコプターがティクリート大学農学部内のダーイシュの拠点を空爆する一方、ダーイシュ戦闘員8人がアラム地方サムラ村を掌握した。

一方、バイジ製油所周辺でイラク軍とイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の戦闘が続いた。

このほか、サーマッラー市西部での掃討作戦で、治安部隊がダーイシュの司令官1人を逮捕した。

**

バービル県では、マダー・プレス(6月21日付)が報じたところによると、首都バグダードとバスラ市を結ぶ国際幹線道路に侵入、占拠を試みたイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と治安部隊が交戦、ダーイシュ戦闘員5人を殲滅した。

**

ディヤラ県では、マダー・プレス(6月21日付)が報じたところによると、ヤアクーバ市北東部のカッバーシー地方とマイヤーフ地方で、治安部隊がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の掃討作戦を行い、戦闘員15人を殲滅した。

AFP, June 21, 2014、AP, June 21, 2014、ARA News, June 21, 2014、Champress, June 21, 2014、al-Hayat, June 22, 2014、Kull-na Shuraka’, June 21, 2014、al-Mada Press, June 21, 2014、Naharnet, June 21, 2014、NNA, June 21, 2014、Reuters, June 21, 2014、SANA, June 21, 2014、Syria Newsdesk, June 21, 2014、UPI, June 21, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年6月20日)

シリア政府の動き

ハサカ県では、ARA News(6月20日付)によると、シリア軍ヘリコプターが、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が占拠しているタッル・ハミース村、タッル・ブラーク町を空爆した。

空爆と前後して、カーミシュリー市の空港、ハイムー村が砲撃を受けたという。

**

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が「無血入城」したムーハサン市を軍が6回にわたって空爆し、女性2人を含む15人が死亡した。

シリアの反体制勢力の動き

ダイル・ザウル県では、クッルナー・シュラカー(6月20日付)によると、ムーハサン市を占拠していた「自由シリア軍」がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と無血開城に合意して撤退、ダーイシュが同市を掌握した。

ダーイシュはまた、ムーハサン市とともに、ブー・ウマル村、ブー・ライル村にも無血入城した。

**

イスラーム戦線シューラー評議会のアフマド・イーサー・シャイフ議長は、ツイッターでイラク人にイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)を信用するな、と警鐘を鳴らした。

シャイフ議長(イスラーム戦線所属のシャームの鷹旅団司令官)は「勝利のイラクにおける同胞よ、あなたたちに忠告しよう。たとえダーイシュがよいことをしたとしても彼らを信用するな。彼らは求愛しておきながら、その後どれだけ矛盾したことをしてきたことか」と綴った。

**

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ザマルカー町で、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の前筆頭カーディーのアナス・クワイディル氏(アブー・ハマーム)が武装した何者かに襲撃され、暗殺された。

これに関して、イスラーム軍は、ダーイシュによって粛清されたとの見方を示し、関与を否定しているという。

複数の活動家によると、クワイディル氏は、ダーイシュの振る舞いに異議を唱えて、ダーイシュを離反し、東グータ地方で活動するイスラーム戦線に身を寄せていたという。

**

ARA News(6月21日付)は、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がラッカ県タッル・フドル村に残っていたクルド人農民を脅迫し、追放したと報じた。

イラク国内の戦況

ARA News(6月20日付)は、イラク・クルディスタン地域で活動するというシリア・クルド人戦闘員の話として、同地域内のシリア人避難民の多くが軍事教練を受け、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)との戦闘に動員されている、と報じた。

**

ロイター通信(6月20日付)によると、「ジハードなくして命なし」とのタイトルで、インターネット上で公開されたビデオ映像において、英国出身のアブー・ムサンナー・ヤマニーを名乗る戦闘員を含む英国人3人とオーストラリア人2人が、イラクとシャームにおけるシャリーアの適用を呼びかけた。

**

サラーフッディーン県治安筋によると、バイジ製油所一帯でのイラク軍とイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の戦闘で、軍兵士10人、ダーイシュ戦闘員10人が死亡した。

この戦闘でイラク軍はバイジ製油所周辺からダーイシュを放逐したという。

またイラク軍総司令部報道官のカースィム・アター大将は、治安部隊がティクリート市南部のムウタリム村でイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の浄化を完了したと発表した。

マダー・プレス(6月20日付)が伝えた。

**

ニナワ県のフナイン・カッドゥー議員は、マダー・プレス(6月20日付)に、イラク軍と部族民兵の合同部隊はイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)との戦闘の末、タッルアラフ郡ほぼ全域を奪還したと述べた。

**

ワースィト県警察は、サラーフッディーン県に派遣中の部隊が、イスハーキー市、サーマッラー市でのイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)との戦闘で、ダーイシュ戦闘員32人を殲滅、7人を逮捕したと発表した。

マダー・プレス(6月20日付)が伝えた。

**

ディヤラ県消息筋によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が占拠していたミクダーディーヤ郡、アズィーム村をイラク治安部隊が奪還、サラーフッディーン県に接する西部一帯をほぼ完全制圧した。

またイラク・クルディスタン地域ペシュメルガがヤアクーバ市北東のジャルーラー村でダーイシュと交戦、ダーイシュの狙撃手2人を殺害、同地を制圧した。

マダー・プレス(6月20日付)が伝えた。

諸外国の動き

デンマーク外務省はHPを通じて声明を出し、2013年5月17日にシリア国内で取材中に拉致されたデンマーク人カメラマンのダニエル・ラーイ・オトセン(Daniel Rye Ottosen)氏が解放されたと発表した。

ロイター通信(6月20日付)によると、オトセン氏は、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と思われる戦闘員に拉致され、身代金を支払い解放されたという。

AFP, June 20, 2014、AP, June 20, 2014、ARA News, June 20, 2014、Champress, June 20, 2014、al-Hayat, June 21, 2014、June 22, 2014、Kull-na Shuraka’, June 20, 2014、al-Mada Press, June 20, 2014、Naharnet, June 20, 2014、NNA, June 20, 2014、Reuters, June 20, 2014、SANA, June 20, 2014、UPI, June 20, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年6月18日)

シリア国内の動き

クッルナー・シュラカー(6月18日付)は、反体制派系人権支援団体「ラワーフィド」は、ダイル・ザウル市でイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と食糧品などの搬入に関する合意を結んだと報じた。

同合意は、ダーイシュが占拠しているスィヤーサ橋を経由して、ラファーフィドが反体制武装集団とシリア軍との戦闘が続いているダイル・ザウル市に食糧品などの搬入を行うことを定めたものだというが、その詳細は明らかでないという。

**

ダイル・ザウル市で活動する反体制活動家のヤースィル・アッラーウィー氏はクッルナー・シュラカー(6月18日付)に対して、ダイル・ザウル県のムジャーヒディーン・シューラー評議会傘下の武装集団や部族民兵がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と停戦したとの一部情報を否定し「専制者と過激派に対するジハード」を続けていると述べた。

**

アレッポ県では、クッルナー・シュラカー(6月18日付)によると、ジャラーブルス市郊外のシュユーム村を襲撃しようとしたイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)とラッカ革命家旅団などからなる「自由シリア軍」部隊が交戦し、ダーイシュ戦闘員多数が死亡した。

**

イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)シャリーア委員会は声明を出し、ハサカ県を侵攻すると宣言した。

Kull-na Shuraka', June 18, 2014
Kull-na Shuraka’, June 18, 2014

同声明でシャリーア委員会は、「シリアのヌサイリー派体制(アサド政権)、偶像崇拝者の国防軍(国防隊)に代表されるそのシャッビーハ、シオクルディスタン的クルディスタン労働者党に代表されるユダヤ教徒の末裔、十字軍末裔とキリスト教徒背教者」から「バラカ県(ハサカ県)を解放し、その土地にイスラームの旗を掲げるための…侵攻を行う」と宣言し、カーミシュリー市を最初の目標とすると予告した。

**

シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長はサウジアラビアのジェッダで開かれたイスラーム諸国会議機構(OIC)外相会議に出席し、「シリアからイラクに血の海が広がり、今後さらに深刻な問題が生じる…。イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が複数の国の国境、人間、尊厳を無視して国家建設を宣言することを我々は待っていていいのか? ヒズブッラーの傭兵がイラクに達し、宗派主義的憎悪を目の当たりにするのを待っていていいのか? シリアと同じような…新たな虐殺が別の国で起きることを待っていいのか」としたうえで、国際社会がシリアに介入しなかったことを批判した。

イラク国内の戦況

マダー・プレス(6月18日付)は、ニナワ県モスル市住民の話として、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が6月13日に発出した「市民文書」を撤回し、アラブ国籍の戦闘員(非イラク人)の多くが最終的に撤退した、と報じた。

これにより、ダーイシュ戦闘員の数は減少し、車輌1、2台がパトロールを行っているだけだという。

ダーイシュは退去に際して、周辺農村出身者と思われる人々にモスル市の統治を委ねたが、農村で暮らしてきた彼らには統治能力はないと見方が主流。

「市民文書」は、モスル市を制圧したダーイシュが、指示に従わない住民らを斬首にすると定めたものだという。

**

マダー・プレス(6月18日付)は、サラーフッディーン県バイジ製油所筋の話として、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がバイジ製油所をロケット弾などで攻撃、これに対してイラク軍ヘリコプターが製油所上空を旋回し、応戦した。

これに関して、イラク軍総司令部のカースィム・アター報道官は記者会見で、イラク軍がバイジ製油所を襲撃したダーイシュを撃退し、40人を殺害したと発表した。

まだサラーフッディーン県治安筋によると、ティクリート市南部にあるシャアラーン・カリーム国民議会議員の邸宅をダーイシュが襲撃、破壊した。

このほか、ダーイシュはティクリート市東部のアラム地区を砲撃した。

一方、イラク内務省報道官は、サラーフッディーン県ティクリート市南部で、治安部隊がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)司令官の一人アブー・タルハ・リービー氏を殺害、またバグダード県作戦司令室所属の部隊がダーイシュ戦闘員46人を殺害、21人を負傷させ、100人以上を逮捕したと発表した。

**

マダー・プレス(6月18日付)は、キルクーク県キルクーク市南部のトゥーズ郡・アーミルリー地区間で、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と警察・軍が交戦、ダーイシュが同地に位置する三つの村を制圧した、と報じた。

この戦闘で20人が死亡したという。

またキルクーク県の治安筋によると、キルクーク市南部のハムリーン山付近を車で移動中のトルコ人技師3人とドライバー1人が、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)に拉致、連行された。

**

マダー・プレス(6月18日付)は、ディヤラ県ティグリス作戦司令室の話として、ヤアクーバ市北部のハーリス郡で、郡・治安部隊合同部隊が、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と交戦し、チェチェ人司令官を含む4人を殺害したと報じた。

**

マダー・プレス(6月18日付)は、アンバール県警察筋の話として、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がヒート郡の警察署3カ所を襲撃、制圧したと報じた。

またアンバール県作戦司令室によると、治安部隊がカラマ地区にあるルウード橋近くの軍拠点でダーイシュと交戦、撃退したという。

AFP, June 18, 2014、AP, June 18, 2014、ARA News, June 18, 2014、Champress, June 18, 2014、al-Hayat, June 19, 2014、Kull-na Shuraka’, June 18, 2014、al-Mada Press, June 18, 2014、Naharnet, June 18, 2014、NNA, June 18, 2014、Reuters, June 18, 2014、SANA, June 18, 2014、UPI, June 18, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年6月17日)

シリア国内の動き

『ハヤート』(6月18日付)は、複数の活動家からの情報として、シリア政府がダイル・ザウル県で国防隊(義勇軍)への志願を住民に呼びかけていると報じた。

同報道によると、「シリア・アラブ軍による領土と人民の国防を支援し、国防隊に率先して加入することで腐敗した悪党を殲滅」することを呼びかける声明文が回付されているという。

**

アレッポ県では、ARA News(6月17日付)によると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊、クルド人戦線旅団、北の太陽大隊、ラッカ革命家旅団が、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が占拠するジャラーブルス市を重火器で攻撃した。

クルド人戦線旅団のアフマド・ハッスー報道官によると、ジャラーブルス市攻略は、ジャラーブルス市近郊のズッル・マガール村に対する16日晩を開始され、これまでにダーイシュ戦闘員18人を殺害、ダーイシュのアミール複数名を含む数十人を負傷させている、という。

一方、ジャラーブルス市を占拠するイラク・シャーム・イスラーム国は声明を出し、「エジプト国籍のジャラーブルス地区アミールを解任し、宗教道徳に反した罪で処罰する」と発表した。

**

ラッカ県では、ARA News(6月17日付)によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がタッル・アブヤド市南西に位置するマンジューク村にある西クルディスタン移行期民政局アサーイシュの検問所を襲撃し、2人を殺害、1人を拉致・連行した。

これに関連して、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊は、マンジューク村襲撃直後にダーイシュが占拠するタッル・アブヤド市西部の複数の村々でダーイシュと交戦し、うち三つの村(村名は公表せず)を制圧したと発表した。

**

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ブサイラ市一帯で停戦状態にあったイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)とシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団が未明に戦闘を再開した。

戦闘はダーイシュが同市に進軍しようとしたために再開されたという。

また戦闘再開に先立って、シュマイティーヤ町にあるヌスラ戦線などジハード主義武装集団の拠点近くで爆弾が仕掛けられた車が爆発し、ヌスラ戦線とシャーム自由人イスラーム運動の戦闘員7人が死亡、10人が負傷した。

死亡した戦闘のなかには、シャーム自由人イスラーム運動の司令官、ヌスラ戦線シャリーア委員会の裁判官が含まれているという。

さらにハワーイジュ村では、反体制武装組織「サッダーム・フサイン旅団」の司令官自宅に対してダーイシュが自爆攻撃を仕掛け、司令官の両親と親戚の合わせて4人が死亡、司令官自身も負傷した。

**

ARA News(6月17日付)は、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が、イラクのニナワ県モスル市、スィンジャール町、アンバール県ラマーディー市などへの侵攻によって捕捉したイラク人兵士50人以上をシリアのハサカ県フール村にある通称「パレスチナ・キャンプ」に連行し、処刑したと報じた。

これに対し、ムハンマド・アフマドを名乗る地元活動家はARA Newsに、ダーイシュバラカ州(ハサカ県)のワーリー、アブー・ウサーマ氏が恩赦を発令し、ハサカ県シャッダーディー市にあるイスラーム法廷に拘束されていた50人以上の逮捕者が釈放されたと述べた。

一方、シリア軍は、ヘリコプターでタッル・ハミース村を走行中の車や市場を攻撃した。

ARAによると、シリア軍は16日にもシャッダーディー市南東の対イラク国境に近いタッル・シャーイル村を空爆しているという。

**

シリア人権監視団は、信頼できる複数の消息筋からの情報として、シリア軍はイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)のモスル市侵攻と時を同じくして、ダマスカス郊外県のムライハ市およびその周辺に展開していた民兵多数を撤退させ、そのなかには多数のイラク人戦闘員が含まれていた、と発表した。

**

ARA News, June 17, 2014
ARA News, June 17, 2014

ARA News(6月17日付)は、アレッポ県アフリーン市で、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊と、イラクのニナワ県ラビーア国境通行所に展開するイラク・クルディスタン地域ペシュメルガの「同盟支持」を訴えるデモが行われ、市民らが参加した。

**

トルコで活動するシリア・イスラーム評議会は声明を出し、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)に関して「イスラーム国家を宣言することでシリア人を蹂躙」、「アサド体制とその同盟者へのジハードを行う民…に対しても行き過ぎた背教宣告を発する」などして「イスラーム法違反、明確な犯罪行為」を行っていると批判した。

また声明は、「自らの国」の領土を広げるために…暴君アサド政権に対するジハード部隊に対抗し」、「シリアのさまざまな武装集団との対決や衝突に乗じ」、「活動家、記者、ジハード戦闘員を逮捕…、拷問し、慈善・布教活動を妨害」していると指摘、「こうした証拠は、この組織(ダーイシュ)がアサドおよびその体制に対する抵抗を流産させる主因となっていることを示す」と糾弾した。

そのうえで、「シリア人そしてシリアにおける彼らの影響力がなくなるまで…ダーイシュと戦う」ことを呼びかけた。

シリア・イスラーム評議会は、2014年4月にトルコのイスタンブールで正式に発足した組織で、シリア国内外で活動するシャリーア委員会など、スンナ派のイスラーム系組織40団体からなり(https://syriaarabspring.info/wp/?p=7139)、「シリア革命の支持」、「ファトワーにおけるウラマーの見解の統一」をめざしている。

イラク国内の戦況

ヌーリー・マーリキー内閣は声明を出し、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の侵攻に関して「イラクで起きている深刻な犯罪の責任はサウジアラビア政府にある…。サウジアラビアのメディアにおいてテロリストを革命家と報じていることがテロリストの犯罪に正当性を与えている」と非難した。

マダー・プレス(6月17日付)は、キルクーク県の複数の治安筋の話として、キルクーク市郊外のバシール村一帯、ムッラー・アブドゥッラー地方近郊、ダブス郡近郊に対数イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の攻撃で、イラク・クルディスタン地域ペシュメルガの隊員1人と民間人1人が死亡、ペシュメルガ隊員27人を含む48人が負傷したと報じた。

この戦闘により、ダーイシュはペシュメルガを撤退させ、バシール村一帯を再制圧したという。

またキルクーク警察筋によると、バシール村で、地元警察とペシュメルガの合同部隊がダーイシュと交戦、警察官1人が死亡、4人が負傷した。

さらにキルクーク警察筋によると、キルクーク市西部のムルタカー地区の警察署などがダーイシュによって制圧された。

このほか、キルクーク県議会は、キルクーク市南部のイマーム・リダー廟を襲撃しようとしたダーイシュを治安部隊と部族民兵が迎撃、警察官1人とダーイシュ戦闘員多数が負傷したと発表した。

**

マダー・プレス(6月17日付)は、ニナワ県治安筋の話として、イラク軍戦闘機が、タッルアファル郡アッルー地方でイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の車列を空爆し、車輌10台を破壊したと報じた。

**

マダー・プレス(6月17日付)は、サラーフッディーン県の治安筋の話として、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が掌握していたイスハーキー地区・バラド郡間の幹線道路をイラク軍が奪還したと報じた。

また信頼できる治安筋によると、ダーイシュを撃退したバラド郡では、銃殺されたイラク軍兵士などの遺体25体が発見された。

なおこれに関して、治安筋はマダー・プレスに、バグダード県とサラーフッディーン県サーマッラー市を結ぶ街道の「安全が完全に回復、確保された」と述べた。

**

マダー・プレス(6月17日付)は、アンバール県の治安筋の話として、ファッルージャ市東部のハムラ地方、シュワイラターン地方で、イラク軍ヘリコプターがイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の拠点を空爆し、戦闘員7人を殺害、車輌4台を破壊した。

**

ディヤラ県警察は、ヤアクーバ市西部のマフラク地方にある警察署を制圧していたイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と治安部隊が交戦し、ダーイシュ戦闘員7人を殲滅、同警察署を奪還したと発表した。

マダー・プレス(6月17日付)が伝えた。

またディヤラ県議会のムサンナ・タミーミー議長は、ヤアクーバ市北東部のミクダーディーヤ郡ジャズィーラ地方で、軍と部族民兵からなる合同部隊が同地方のダーイシュのアミールを殺害したと発表した。

**

バービル県議会は、同県住民の志願兵約8,000人の一部が、サラーフッディーン県サーマッラー市に派遣され、過去48時間でイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の戦闘員10人を殲滅している、と発表した。

マダー・プレス(6月17日付)が伝えた。

諸外国の動き

レバノンのヒズブッラーのハサン・ナスルッラー書記長は、15日に「マフディー・ボーイスカウト」の代表15人とテレビ会議システムで会談し、レバノン、シリア、イラク情勢などについて意見を交わした。

会談でナスルッラー書記長は「我々が適切な時期に、適切な方法でシリアに介入していなかったとしたら、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)は今頃ベイルートにいただろう」と述べたという。

『サフィール』(6月17日付)が伝えた。

**

シリアでの人権侵害を調査するための国際調査委員会のパウロ・セルジオ・ピネイロ委員長は、シリア情勢に関して「地域全体を脅かすほど深刻な段階に達した」と懸念を表明した。

AFP(6月17日付)が伝えた。

AFP, June 17, 2014、AP, June 17, 2014、ARA News, June 17, 2014、Champress, June 17, 2014、al-Hayat, June 18, 2014、Kull-na Shuraka’, June 17, 2014、al-Mada Press, June 17, 2014、Naharnet, June 17, 2014、NNA, June 17, 2014、Reuters, June 17, 2014、SANA, June 17, 2014、al-Safir, June 17, 2014、UPI, June 17, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年6月16日)

マダー・プレス(6月16日付)は、複数の消息筋の話として、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が、イラク治安部隊および部族民兵との交戦の末、ニナワ県タッルアファル市飛行場など同市の大部分を制圧した、と報じた。

**

アンバール県軍事司令部は、部族民兵の支援を受けたイラク軍が、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)との交戦の末、ユーフラテス川沿いの対シリア国境に位置するカーイム郡の大部分を奪還・制圧したと発表した。

同地は早朝にダーイシュによって一時占拠されていたという。

また同司令部筋によると、イラク軍はファッルージャ市北部のサクラーウィーヤ地区でダーイシュの車列を空爆し、車輌11台を破壊、複数の戦闘員を死傷させた。

一方、アンバール県警察は、ラマーディー市各所で、治安部隊がダーイシュと交戦し、戦闘員9人を殺害、10人を逮捕、また車輌4台を破壊した、と発表した。

マダー・プレス(6月16日付)が伝えた。

**

マダー・プレス(6月16日付)は、サラーフッディーン県治安筋の話として、イラク軍ヘリコプターが、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が占拠するティクリート市北部の大統領宮殿複合施設、同市中心に位置するフサイン・モスクなどを空爆した、と報じた。

またティクリート市北部のサクル地方で、イラク軍とダーイシュが交戦し、子供4人を含む9人が負傷した。

**

ディヤラ県警察は、ヤアクーバ市北部のアズィーム地区で、治安部隊がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と交戦、ダーイシュ戦闘員12人が死亡、車輌8台が破壊されたと発表した。

またティグリス作戦司令室は、ミクダーディーヤ郡で軍・警察合同部隊がダーイシュと交戦し、ダーイシュ戦闘員17人を殺害したと発表した。

マダー・プレス(6月16日付)が伝えた。

**

バービル県治安委員会によると、治安部隊がヒッラ市北部のジュルフ・サフル地区でイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)に対する掃討作戦を行い、ダーイシュ戦闘員15人を殲滅した。

一方、イスラーム・ダアワ党がバービル県の志願兵からなる「シャアバーン第15旅団」を結成したと発表した。

同旅団は、3個連隊からなり、数千人の志願者からなり、軍事教練を受けた後、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)掃討の任務につくという。

マダー・プレス(6月16日付)が伝えた。

AFP, June 16, 2014、AP, June 16, 2014、ARA News, June 16, 2014、Champress, June 16, 2014、al-Hayat, June 17, 2014、Kull-na Shuraka’, June 16, 2014、al-Mada Press, June 16, 2014、Naharnet, June 16, 2014、NNA, June 16, 2014、Reuters, June 16, 2014、SANA, June 16, 2014、UPI, June 16, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年6月15日)

シリア国内の動き

シリア人権監視団は、シリア軍が14日からハサカ県とラッカ県のイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の拠点複数カ所を空爆していると発表した。

同監視団によると、シリア軍はラッカ市においてダーイシュが本部としている県庁舎、裁判所、迎賓館を空爆、またハサカ県では、同県におけるダーイシュの拠点であるシャッダーディー市を空爆した。

ラーミー・アブドゥッラフマーン代表によると、「この手の激しい空爆はこれが初めて」だとしたうえで、シリア領内への重火器、とりわけ戦車や四輪駆動車の搬入を阻止するためだとの見方を示した。

またアブドゥッラフマーン代表はこの空爆がイラク軍との調整のもとに行われていると指摘した。

イラク国内の戦況

AFP(6月15日付)は、ニナワ県の対シリア国境に位置するラビーア国境検問所をイラク・クルディスタン地域のペシュメルガが制圧した、と報じた。

同検問所はイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)のモスル市攻略を受け、イラク軍が撤退、ダーイシュによって掌握されていた。

なお、民主統一党のサーリフ・ムスリム共同党首によると、ラビーア国境通行所に面するシリア領側のヤアルビーヤ国境通行所(ハサカ県)は西クルディスタン移行期民政局が掌握しているという。

一方、マダー・プレス(6月15日付)は、ニナワ県治安筋の話として、タッルアファル郡を襲撃しようとしたイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が、部族民兵の支援を受けたイラク軍と交戦した、と報じた。

**

マダー・プレス(6月15日付)によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)はサラーフッディーン県ティクリート市南部のヤスリブ地区を未明に制圧した。

またサラーフッディーン県治安筋によると、ダーイシュはバイジー市でファイハー・チャンネル特派員の兄弟の家を爆弾を積んだ車で爆破し、破壊した。

一方、ダーイシュは声明を出し、サラーフッディーン県ティクリート市北部にあるスパイカー軍事基地の空軍士官科の学生数十人を処刑したと発表した。

処刑されたのは11日にダーイシュに投降していた士官学校生。

**

マダー・プレス(6月15日付)は、アンバール県治安筋の話として、イラク軍がファッルージャ市内のイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)拠点を空爆し、ダーイシュの司令官を含む4人を殺害したと報じた。

また、ハディーサ市にある火力発電所を襲撃しようとしたダーイシュを警察部隊が撃退し、ダーイシュ戦闘員8人を死傷させた。

**

ムサンナー県のザワーリム部族は声明を出し、「シャイフ・シャアラーン・アブー・ジューン旅団」の名で民兵を発足し、サラーフッディーン県サーマッラー市に2個連隊を派遣したと発表した。

同旅団は2万の兵力を擁するという。

マダー・プレス(6月15日付)が伝えた。

**

マダー・プレス(6月15日付)は、ディヤラ県警察の話として、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がサアディーヤ地区にあるイラク軍第5騎兵師団第4旅団本部を制圧し、同地区を掌握したと報じた。

一方、イラク軍はアズィーム地方を空爆し、ダーイシュ戦闘員4人を殺害したという。

**

マダー・プレス(6月15日付)は、内務省筋の話として、バグダード県北部のタージー郡で、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)とイラク軍が交戦し、ダーイシュ戦闘員4人とイラク軍兵士3人が負傷したと報じた。

**

バービル県議会治安委員会は、バービル県イスカンダリーヤ地区の郡検問所に、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が打った迫撃砲弾4発が着弾したと発表した。

マダー・プレス(6月15日付)が伝えた。

**

イラク軍総司令部のカースィム・アター報道官(大将)は声明を出し、サラーフッディーン県、ニナワ県、ディヤラ県各所でイラク軍がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の拠点などを攻撃し、「テロリスト」279人を殺害、車輌14輌を破壊した、と発表した。

**

イラク・クルディスタン地域ペシュメルガ省は、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)のモスル市制圧後、ダーイシュとの戦闘でペシュメルガ隊員37人が戦死したと発表した。

諸外国の動き

国連アラブ連盟共同特別代表を退任したアフダル・ブラーヒーミー氏は、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)のイラクでの攻勢に関して、AFP(6月15日付)に対して「遺憾なことに、国際社会はシリア問題を無視し、その解決を支援しなかった。その結果がこれだ」と述べた。

AFP, June 15, 2014、AP, June 15, 2014、ARA News, June 15, 2014、June 16, 2014、Champress, June 15, 2014、al-Hayat, June 16, 2014、Kull-na Shuraka’, June 15, 2014、al-Mada Press, June 15, 2014、Naharnet, June 15, 2014、NNA, June 15, 2014、Reuters, June 15, 2014、SANA, June 15, 2014、UPI, June 15, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イラク・シャーム・イスラーム国をめぐる動き(2014年6月14日)

シリア国内の動き

ハサカ県では、ARA News(6月14日付)によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の拠点シャッダーディー市をシリア軍が空爆し、市民9人が死亡、10人が負傷した。

またカフターニーヤ市では、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊本部近くで車に仕掛けられた爆弾が爆発し、20人以上が死亡した。

犯行声明は出ていないが、現地ではイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の犯行との見方が強まっている。

イラク国内の戦況

サラーフッディーン県では、マダー・プレス(6月14日付)によると、治安部隊と地元部族の義勇兵からなる合同部隊がティクリート市の南部に位置するドゥルーイーヤ郡でイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と交戦の末、ダーイシュを放逐し、同郡を奪還した。

同報道によると、ドゥルーイーヤ郡制圧後、同郡にあるフラファー・モスクの拡声器から、若者に向けて、ダーイシュと戦うため軍および警察部隊に志願するよう呼びかけが行われたという。

**

マダー・プレス(6月14日付)は、ディヤーラー県警察筋の話として、ヤアクーバ市東部のバッルール地方とジャズィーラ地方で、イラク軍がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と交戦し、ダーイシュ戦闘員4人が死亡、軍兵士2人が負傷したと報じた。

またヤアクーバ市北部のアズィーム地区では、イラク軍と地元部族の義勇兵からなる合同部隊がダーイシュと交戦、同地区からダーイシュが撤退した。

この戦闘で、部族義勇兵8人が死亡した。

**

ヌーリー・マーリキー首相はサラーフッディーン県サーマッラー市を訪問し、治安部隊司令官と会合、「サーマッラーは最終防衛線ではなく、反撃開始の拠点となるだろう」と述べた。

AFP, June 14, 2014、AP, June 14, 2014、ARA News, June 14, 2014、June 15, 2014、Champress, June 14, 2014、al-Hayat, June 15, 2014、Kull-na Shuraka’, June 14, 2014、al-Mada Press, June 14, 2014、Naharnet, June 14, 2014、NNA, June 14, 2014、Reuters, June 14, 2014、SANA, June 14, 2014、UPI, June 14, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年6月13日)

シリア国内の動き

民主統一党のサーリフ・ムスリム共同党首は、イラクでのイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の攻勢に関して、『ハヤート』(6月14日付)に、西クルディスタン移行期民政局とイラク・クルディスタン地域がハサカ県で「はじめて合同作業」を行い、ダーイシュを撃退したことを明らかにした。

ムスリム共同党首は「ダーイシュはモスル市制圧後、ヤアルビーヤ(タッル・クージャル)国境通行所(ハサカ県)を除くイラク・シリア国境を制圧しようとしている。しかし、ペシュメルガ(イラク・クルディスタン地域)と人民防衛隊(西クルディスタン移行期民政局)はタッル・クージャル村から約20キロに位置するサラミーヤ村でダーイシュと戦い、撃退した」と述べた。

その一方で、ムスリム共同党首は、ダーイシュがイラク軍から捕獲した米国製の軍用車輌で、「大量の重火器および弾薬」をダーイシュのハサカ県における拠点であるシャッダーディー市に運び込んでいると述べ、「ダーイシュが他の武装集団との戦闘において質的優位」に立つと懸念を表明した。

**

シリア人権監視団のラーミー・アブドゥッラフマーン代表は、イラクでのイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の攻勢に関して、『ハヤート』(6月14日付)に、ダーイシュがモスル市制圧後、対シリア国境の土塁を破壊、またダイル・ザウル県ブサイラ市からハサカ県シャッダーディー市、ユーフラテス川、ハーブール川に至る地域の「大部分」を制圧したと述べた。

アブドゥッラフマーン代表はまた、ダーイシュが小型船で、ダイル・ザウル県からユーフラテス川を北上し、アレッポ県、ハサカ県に武器を運び込んでいると付言した。

これに関して、ジハード主義武装集団の従軍記者は『ハヤート』(6月14日付)、「ダーイシュはバーブ・サラーマ国境通行所(アレッポ県、対トルコ国境)の7キロの地点まで到達し…、ブーカマール市(ダイル・ザウル県)とトルコ国境にいたる地域(兵站線上)、すなわちダイル・ザウル県郊外、ラッカ県、アレッポ県バーブ市、同マンビジュ市を結ぶ地域に15の検問所を設置、各検問所には4~6人の戦闘員を配置している」と述べた。

**

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル県でのイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)とシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団との戦闘が停止した。

同監視団によると、ダーイシュとヌスラ戦線の間で停戦合意に向けた協議が行われているという。

これに関して、『ハヤート』(6月14日付)は、ジハード主義武装集団の動きをフォローしている某研究者の話として、ヌスラ戦線の指導者アブー・ムハンマド・ジャウラーニー氏が、ダーイシュの指導者アブー・バクル・バグダーディー氏に忠誠を誓ったとの極秘情報が流れていると報じた。

**

シリア民主主義者連合(シリア革命反体制勢力国民連立)は声明を出し、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)のイラクでの攻勢に関して、「公正、自由に基づく国家を求める国民の要求を常に拒否し、人権を侵害し、イランに従属する不正に満ちた宗派的、差別的体制を作った…ヌーリー・マーリキー内閣に責任がある」と非難した。

そのうえで、シリア、イラク両国民の自由、尊厳、平等、公正に向けて、イラク国民に協力の手をさし延べたいと延べた。

イラク国内の戦況

サラーフッディーン県ファッルージャ市の説教師ハミード・ムハンマド師は金曜礼拝での説教で、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)を「革命家・反乱軍」と位置づけ、「ヌーリー・マーリキー内閣の軍への勝利」を強調した。

マダー・プレス(6月13日付)が伝えた。

**

マダー・プレス(6月13日付)は、サラーフッディーン県の治安筋の話として、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が占拠するティクリート市内の警察署、ビージー市のモスクなどを空爆、ダーイシュ戦闘員と降伏した警察官合わせて70人が死傷したと報じた。

またマダー・プレスは、複数の目撃者の話として、イラク軍と人民諸委員会(自警団)がバラド郡イスハーキー地区でダーイシュを掃討、同地を奪還したと報じた。

さらに、ワースィト県警察筋の話として、ワースィト県の治安部隊と義勇兵からなる「ワースィトの火山連隊」がサーマッラー市に援軍として到着し、ダーイシュと交戦、戦闘員13人を殲滅したと報じた。

**

マダー・プレス(6月13日付)はバービル県警察の話として、ジュルフ・サフル地方でイラク軍が特殊作戦を実施し、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の戦闘員15人を殲滅したと報じた。

**

マダー・プレス(6月13日付)はディヤーラー県警察筋の話として、軍とイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がバアクーバ市北部のアズィーム地区などで交戦したと報じた。

AFP, June 13, 2014、AP, June 13, 2014、ARA News, June 13, 2014、Champress, June 13, 2014、al-Hayat, June 14, 2014、Kull-na Shuraka’, June 13, 2014、al-Mada Press, June 13, 2014、Naharnet, June 13, 2014、NNA, June 13, 2014、Reuters, June 13, 2014、SANA, June 13, 2014、UPI, June 13, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イラクの動き(2014年6月12日)

マダー・プレス(6月12日付)は、キルクーク県警察の話として、県西部のマンザラ地区近くでイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)とイラク・クルディスタン地域ペシュメルガが交戦、ペシュメルガ戦闘員5人が負傷、従軍記者1人が死亡したと報じた。

またダブス地方では、ペシュメルガ第2連隊のナーディル・アブドゥッラー准将が乗った車の近くでダーイシュが仕掛けた爆弾が爆発し、同乗していた息子が死亡、准将も負傷した。

一方、イラク・クルディスタン地域ペシュメルガのキルクーク県司令官のシールクー・ファーティフ・シャワーニー准将は、ペシュメルガが警察部隊と連携して、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が制圧していた県南部、東部、西部の要衝を奪還、南東部以外の全域を制圧したと発表した。

このほか、イラク・クルディスタン地域のジャアファル・シャイフ・ムスタファー・ペシュメルガ大臣はキルクーク県西部のペシュメルガの陣地複数カ所を視察した。

視察を終えたムスタファー大臣は、ペシュメルガの部隊がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)によって制圧されたイラク軍旅団基地の一つを奪還したと発表した。

なお視察途中で、ムスタファー大臣の乗った車列がダーイシュの襲撃を受け、大臣のボディーガード1人が死亡した。

**

マダー・プレス(6月12日付)は、バービル県作戦司令室の話として、ヒッラ市北部のジュルフ・サフル地方ファーディリーヤ地区をイラク軍が砲撃し、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の戦闘員(非イラク人)51人が死亡したと報じた。

**

ティグリス作戦司令室は、ディヤラ県アズィーム地方でイラク軍がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と交戦し、ダーイシュの車輌3台を破壊し、戦闘員7人を殲滅したと発表した。

**

マダー・プレス(6月12日付)によると、イラク軍総司令部は、ニナワ県およびその周辺一帯のイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の拠点への空爆を開始し、モスル市南部のガズラーニー軍事基地のダーイシュ拠点などを攻撃したと発表した。

**

マダー・プレス(6月12日付)は、内務省の話として、バグダード県南部のルトフィーヤ地区でイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と警官隊が交戦し、双方に10人の死者が出たと報じた。

**

マダー・プレス(6月13日付)によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)はサラーフッディーン県ティクリート市で部族会合を開き、アフマド・アブド・ラシード氏を県知事に選出した。

AFP, June 12, 2014、AP, June 12, 2014、ARA News, June 12, 2014、Champress, June 12, 2014、al-Hayat, June 13, 2014、Kull-na Shuraka’, June 12, 2014、al-Mada Press, June 12, 2014、June 13, 2014、Naharnet, June 12, 2014、NNA, June 12, 2014、Reuters, June 12, 2014、SANA, June 12, 2014、UPI, June 12, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年6月11日)

アクス・サイル(6月11日付)は、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)バラカ州(シリアのハサカ県のこと)が、イラク・シリア国境を隔てる土塁をブルドーザなどで破壊し、イラク領内の「ハーリシー軍」(イラク軍。ハーリシーはヌーリー・マーリキー首相の蔑称)の拠点を占拠したとして、その写真を公開した。

写真はバラカ・ニュースが配信したもので、日付は6月10日となっている。

'Aks al-Sayr, June 11, 2014
‘Aks al-Sayr, June 11, 2014
'Aks al-Sayr, June 11, 2014
‘Aks al-Sayr, June 11, 2014
'Aks al-Sayr, June 11, 2014
‘Aks al-Sayr, June 11, 2014
'Aks al-Sayr, June 11, 2014
‘Aks al-Sayr, June 11, 2014
'Aks al-Sayr, June 11, 2014
‘Aks al-Sayr, June 11, 2014
'Aks al-Sayr, June 11, 2014
‘Aks al-Sayr, June 11, 2014
'Aks al-Sayr, June 11, 2014
‘Aks al-Sayr, June 11, 2014
'Aks al-Sayr, June 11, 2014
‘Aks al-Sayr, June 11, 2014
'Aks al-Sayr, June 11, 2014
‘Aks al-Sayr, June 11, 2014
'Aks al-Sayr, June 11, 2014
‘Aks al-Sayr, June 11, 2014
'Aks al-Sayr, June 11, 2014
‘Aks al-Sayr, June 11, 2014
'Aks al-Sayr, June 11, 2014
‘Aks al-Sayr, June 11, 2014
'Aks al-Sayr, June 11, 2014
‘Aks al-Sayr, June 11, 2014

 

‘Aks al-Sayr, June 11, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イラクの動き(2014年6月11日)

ハサカ県では、クッルナー・シュラカー(6月11日付)が、複数の目撃者の話として、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がイラク国内で捕獲したイラク軍の車輌や装備多数をハサカ県のヤアルビーヤ国境通行所を経由してシリア国内に搬入していると報じた。

Kull-na Shuraka', June 11, 2014
Kull-na Shuraka’, June 11, 2014

目撃者らによると、弾薬を積んだイラク軍車輌3輌がタッル・ハミース町で目撃され、ダーイシュに近い複数のインターネットサイトでは、武器搬入を指導するアブー・ウマル・シーシャーニー氏の写真が公開された。

**

マダー・プレス(6月11日付)は、信頼できる消息筋の話として、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がサラーフッディーン県のティクリート市、同市東部のダウラ郡を「無血開城」し制圧した。

同消息筋によると、ティクリート市に本部を置いていたイラク軍第4師団司令部は南部のアウジャ村に撤退した。

だが、合同作戦司令部筋によると、アウジャ村でのダーイシュとの戦闘で、イラク軍第4師団のナズィール・アースィム司令官を含む6人が殺害された。

一方、ミシュアーン・ジャッブーリー前国民議会議員(インサーフ戦線)はフェイスブックで、ティクリート市を制圧したダーイシュ戦闘員は、「アッラーの他に神なし」と書かれた黒旗ではなく、イラク・バアス党のイッザト・イブラーヒーム・ドゥーリー書記長の写真を掲げたと綴った。

**

AFP(6月11日付)によると、モスル市を制圧したダーイシュは同市のトルコ領事館を占拠し、オズトゥルク・ユルマズ領事と同領事館職員20人を拉致した。

**

マダー・プレス(6月11日付)は、治安高官筋の話として、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がキルクーク県のリヤード地区にある検問所複数を襲撃し、任務を放棄し逃走しようとした治安部隊隊員6人を含む隊員10人を処刑したと報じた。

またダーイシュはターリキーヤ検問所を襲撃し、イラク軍兵士3人、覚醒評議会メンバー2人を殺害した。

このほか、フワイジャ郡、アッバースィー地区、ザーブ地区、ラシャード地区の政府関連施設を焼き討った。

**

イラーキーヤ・チャンネル(6月11日付)は、イラク軍戦闘機がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が制圧していたバグダード・アズィーム街道を空爆し、複数の戦闘員を殺害した。

**

ヌーリー・マーリキー首相は週次定例声明でニナワ県、キルクーク県、サラーフッディーン県でのイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の攻勢に関して、志願者からなる予備軍を設置すると発表、各県の部族、市民、政党に対して志願を呼びかけた。

AFP, June 11, 2014、AP, June 11, 2014、ARA News, June 11, 2014、Champress, June 11, 2014、al-Hayat, June 12, 2014、al-Iraqiya Channel, June 11, 2014、Kull-na Shuraka’, June 11, 2014、al-Mada Press, June 11, 2014、Naharnet, June 11, 2014、NNA, June 11, 2014、Reuters, June 11, 2014、SANA, June 11, 2014、UPI, June 11, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イラクの動き(2014年6月10日)

マダー・プレス(6月10日付)は、ニナワ県治安筋の話として、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)は治安部隊と交戦の末、モスル市の国際空港、ガズラーニー軍事基地を制圧、またイラク軍部隊の撤退を受けモスル市南部のカイヤーラ空軍基地を制圧した。

またダーイシュは、テロ容疑でモスル市内の刑務所・拘置所に3カ所を制圧し、収監・拘置されていた約3,000人を解放した。

一方、ドーアン・ニュース(6月10日付)は、トルコ高官の話として、モスル市でトルコ人貨物車輌運転手28人がダーイシュに拉致されたと報じた。

**

キルクーク県スライマーン・ベク地区のムハンマド・バヤーティー地区長はマダー・プレス(6月10日付)に、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の戦闘員数十人が同地区に潜入し、警察官数名を殺害、同地区を制圧したことを明らかにした。

またキルクーク県警察によると、フワイジャ郡、ザーブ地区、リヤード地区、アッバースィー地区、ラシャード地区などから治安部隊が撤退し、ダーイシュが同地を制圧したほか、シャルカート郡のクナイトラ村、フマイサート村、シャイフ・ハマド村、カンウース村、マシュハド村、スライマーン村も制圧した。

**

マダー・プレス(6月10日付)は、サラーフッディーン県軍消息筋の話として、ダウル郡にあるイラク軍兵舎をイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が襲撃し、士官1人と兵士1人が殺害されたと報じた。

**

マダー・プレス(6月10日付)は、内務省筋の話として、首都バグダード西部のアブー・グライブ郡ザイダーン村で軍とイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が交戦したと報じた。

**

ジェニファー・サキ米国務省報道官は、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)によるモスル市の制圧に関して「深刻な懸念を感じている」と述べ、イラク政府への支援を行うとの意思を示した。

AFP, June 10, 2014、AP, June 10, 2014、ARA News, June 10, 2014、Champress, June 10, 2014、Dogan Haber Ajansi, June 10, 2014、al-Hayat, June 11, 2014、Kull-na Shuraka’, June 10, 2014、al-Mada Press, June 10, 2014、Naharnet, June 10, 2014、NNA, June 10, 2014、Reuters, June 10, 2014、SANA, June 10, 2014、UPI, June 10, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イラクの動き(2014年6月9日)

マダー・プレス(6月9日付)は、ニナワ県警察の話として、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が治安部隊と交戦の末、モスル市のニナワ県庁舎、スーラ騎兵旅団第3連隊基地を制圧したと報じた。

AFP, June 9, 2014、AP, June 9, 2014、ARA News, June 9, 2014、Champress, June 9, 2014、al-Hayat, June 10, 2014、Kull-na Shuraka’, June 9, 2014、al-Mada Press, June 9, 2014、Naharnet, June 9, 2014、NNA, June 9, 2014、Reuters, June 9, 2014、SANA, June 9, 2014、UPI, June 9, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イラクの動き(2014年6月8日)

マダー・プレス(6月8日付)は、ニナワ県スーラ騎兵旅団第3連隊筋の話として、モスル市西部の連隊本部周辺一帯で同連隊とイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が交戦し、双方および住民に多数の死傷者が出た、と報じた。

また、ニナワ県作戦司令室によると、イラク軍第3歩兵師団は、モスル市東部でイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)戦闘員2人を殺害した。

**

マダー・プレス(6月8日付)は、バービル県警察の話として、軍警察合同部隊がイスカンダリーヤ地方で治安回復作戦を行い、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の戦闘員4人を殺害した、と報じた。

**

マダー・プレス(6月8日付)は、サーマッラー作戦司令室の話として、同市北部のジャラーム地方でイラク軍が、麻薬密売人3人を含むイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)戦闘員13人を殲滅したと報じた。

AFP, June 8, 2014、AP, June 8, 2014、ARA News, June 8, 2014、Champress, June 8, 2014、al-Hayat, June 8, 2014、Kull-na Shuraka’, June 8, 2014、al-Mada Press, June 8, 2014、Naharnet, June 8, 2014、NNA, June 8, 2014、Reuters, June 8, 2014、SANA, June 8, 2014、UPI, June 8, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イラクの動き(2014年6月7日)

マダー・プレス(6月7日付)などによると、アンバール県ラマーディー市西部にあるアンバール大学をイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が一時占拠した。

ダーイシュは大学構内にいた学生、教員、職員ら300人に対して、大学の裏門から退去することを許可し、学生らは避難、その後ダーイシュは大学構内のほとんどから撤退、大学周辺で治安部隊と交戦した。

**

マダー・プレス(6月7日付)は、ニナワ県作戦司令室の話として、軍ヘリコプターが、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)によって占拠されたモスル市西部(7月17日地区、ムシャイリファ地区、タナク地区、ヤルムーク区)に対して空爆を行ったと報じた。

またニナワ県作戦司令室は住民に対して外出を控えるよう呼びかけた。

一方、モスル市東部に侵入しようとしたダーイシュと軍が交戦し、ダーイシュの司令官1人を含む30人が死亡した。

このほか、マダー・プレス(6月7日付)は、ニナワ県スーラ騎兵旅団第3連隊筋の話として、モスル市西部の同連隊本部がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)によって包囲され、通信が遮断されていると報じた。

AFP, June 7, 2014、AP, June 7, 2014、ARA News, June 7, 2014、Champress, June 7, 2014、al-Hayat, June 8, 2014、Kull-na Shuraka’, June 7, 2014、al-Mada Press, June 7, 2014、Naharnet, June 7, 2014、NNA, June 7, 2014、Reuters, June 7, 2014、SANA, June 7, 2014、UPI, June 7, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イラクの動き(2014年6月6日)

マダー・プレス(6月6日付)は、ニナワ県警察の話として、モスル市でイラク軍とイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が交戦し、ダーイシュの迫撃によって、女性、子供を含む63人が死亡、多数が負傷したと報じた。

またニナワ県作戦司令室によると、この戦闘で軍はダーイシュ戦闘員30人を殲滅した。

殺害されたダーイシュ戦闘員のなかには、司令官のハーニー・ハリール・マトユーティー氏も含まれているという。

AFP, June 6, 2014、AP, June 6, 2014、ARA News, June 6, 2014、Champress, June 6, 2014、al-Hayat, June 7, 2014、Kull-na Shuraka’, June 6, 2014、al-Mada Press, June 6, 2014、Naharnet, June 6, 2014、NNA, June 6, 2014、Reuters, June 6, 2014、SANA, June 6, 2014、UPI, June 6, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イラクの動き(2014年6月5日)

イラク軍サーマッラー作戦司令官のサバーフ・カトラーウィー大将は、サラーフッディーン県サーマッラー市でのイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)掃討作戦で、同市の浄化をほぼ完了したと発表した。

マダー・プレス(6月5日付)によると、サーマッラー市の戦闘でダーイシュの戦闘員80人以上が死亡、サラーフッディーン県警察によると、イラク軍ヘリコプターがサーマッラー市一帯のダーイシュ制圧地区を空爆した。

イラク軍によるサーマッラー市制圧を受け、ティクリート市北部にあるシャルカート郡の検問所などを標的とした自爆攻撃が4件相次いで発生し、軍・治安部隊兵士10人以上が死傷した。

**

内務省報道官は、治安部隊がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の「ナンバー・ツー」と目されるアドナーン・イスマーイール・サラーウィー軍事評議会議長を殺害することに成功した、と報じた。

これに関して、マダー・プレス(6月5日付)は、ニネベ県警察筋の話として、サラーウィー氏がモスル市東部マザーリア地区で殺害されたと報じた。

AFP, June 5, 2014、AP, June 5, 2014、ARA News, June 5, 2014、Champress, June 5, 2014、al-Hayat, June 6, 2014、Kull-na Shuraka’, June 5, 2014、al-Mada Press, June 5, 2014、Naharnet, June 5, 2014、NNA, June 5, 2014、Reuters, June 5, 2014、SANA, June 5, 2014、UPI, June 5, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イラクの動き(2014年6月4日)

イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)は、アンバール県サブアト・キールー地方で、覚醒評議会の司令官の一人ムハンマド・フマイス・アブー・リーシャ氏を自爆攻撃によって暗殺した、と発表した。

自爆攻撃はダーイシュのモロッコ人戦闘員が行い、リーシャ氏のほか、ハイサム・マフラジー氏、フサイン・アブー・アムシャ氏、アルカーン・アルヤーウィー氏、ムハンマド・アルカーン・カルブーリー氏ら幹部も死亡したという。
マダー・プレス(6月4日付)が伝えた。

**

マダー・プレス(6月4日付)は、アンバール県作戦司令室の話として、ラマーディー市周辺一帯での軍の浄化差交戦で、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の戦闘員16人が死亡したと報じた。

**

バグダード県作戦司令室は、バグダード県内各所でイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)戦闘員5人を殺害、多数を逮捕したと報じた。

マダー・プレス(6月4日付)が伝えた。

AFP, June 4, 2014、AP, June 4, 2014、ARA News, June 4, 2014、Champress, June 4, 2014、al-Hayat, June 4, 2014、Kull-na Shuraka’, June 4, 2014、al-Mada Press, June 4, 2014、Naharnet, June 4, 2014、NNA, June 4, 2014、Reuters, June 4, 2014、SANA, June 4, 2014、UPI, June 4, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イラクの動き(2014年6月3日)

マダー・プレス(6月3日付)は、アンバール県警察の話として、ファッルージャ市北部のサクラーウィーヤ地方でイラク軍がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の拠点を攻撃し、ダーイシュ戦闘員7人を殲滅したと報じた。

またアンバール県作戦司令室によると、イラク軍がファッルージャ市東部カルマ郡一帯のダーイシュ拠点を空爆し、ダーイシュ戦闘員9人を殺害した。

**

マダー・プレス(6月3日付)は、内務省筋の話として、バグダード県南部のユースフィーヤ地区で軍とイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が交戦し、ダーイシュ戦闘員3人が死亡、軍兵士7人が負傷したと報じた。

またサドル地区で爆弾が仕掛けられた車が爆発し、9人が死傷した。

AFP, June 3, 2014、AP, June 3, 2014、ARA News, June 3, 2014、Champress, June 3, 2014、al-Hayat, June 4, 2014、Kull-na Shuraka’, June 3, 2014、al-Mada Press, June 3, 2014、Naharnet, June 3, 2014、NNA, June 3, 2014、Reuters, June 3, 2014、SANA, June 3, 2014、UPI, June 3, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イラクの動き(2014年6月2日)

マダー・プレス(6月2日付)は、バービル県作戦司令室の話として、ジュルフ・サフル地方で軍がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)戦闘員2人を殺害した、と報じた。

**

ディヤーラー県警察は、県内で行われた治安活動によって先月5月だけでイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の戦闘員50人以上を殲滅したと発表した。

AFP, June 2, 2014、AP, June 2, 2014、ARA News, June 2, 2014、Champress, June 2, 2014、al-Hayat, June 3, 2014、Kull-na Shuraka’, June 2, 2014、al-Mada Press, June 2, 2014、Naharnet, June 2, 2014、NNA, June 2, 2014、Reuters, June 2, 2014、SANA, June 2, 2014、UPI, June 2, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イラクの動き(2014年6月1日)

ディヤーラー県議会治安委員会のサーディク・フサイニー委員長はマダー・プレス(6月1日付)に、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の指導者「アブー・バクル・バグダーディーは、サラーフッディーン県での大規模な戦闘で敗北し、同県からディヤーラー県に移った。複数の情報によると、バグダーディー昨日(5月31日)、サラーフッディーン県に面するアズィーム地方のアウダト・ザルカーニー地区に入ったという」と述べた。

またフサイニー議長によると、これに先立ち、ダーイシュは30日にディヤーラー県でなく終盤ディー教団の教団員8人を処刑した、と付言した。

サラーフッディーン県で発生したダーイシュとナクシュバンディー教団の戦闘で、教団側がダーイシュの指導者の一人を処刑したことを受けた動きだという。

**

マダー・プレス(6月1日付)は、アンバール県作戦司令室の話として、ファッルージャ市周辺での掃討作戦で、軍はイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)戦闘員18人を殲滅したと報じた。

**

マダー・プレス(6月1日付)は、バーブ県警察の話として、軍・治安部隊がジュルフ・サフル地方でイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)を要撃し、戦闘員4人を殺害した、と報じた。

AFP, June 1, 2014、AP, June 1, 2014、ARA News, June 1, 2014、Champress, June 1, 2014、al-Hayat, June 2, 2014、Kull-na Shuraka’, June 1, 2014、al-Mada Press, June 1, 2014、Naharnet, June 1, 2014、NNA, June 1, 2014、Reuters, June 1, 2014、SANA, June 1, 2014、UPI, June 1, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イラクの動き(2014年5月30日)

マダー・プレス(5月30日付)は、ジュルフ・サフル地方にあるイラク軍検問所で軍部隊がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と交戦し、ダーイシュ戦闘員1人が死亡したと報じた。

**

マダー・プレス(5月30日付)は、アンバール県警察の話として、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がハーリディーヤ市とハーリディーヤ島を結ぶサディーキーヤ橋を爆破、破壊したと報じた。

AFP, May 30, 2014、AP, May 30, 2014、ARA News, May 30, 2014、Champress, May 30, 2014、al-Hayat, May 31, 2014、Kull-na Shuraka’, May 30, 2014、al-Mada Press, May 30, 2014、Naharnet, May 30, 2014、NNA, May 30, 2014、Reuters, May 30, 2014、SANA, May 30, 2014、UPI, May 30, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.