ダルアー県、ヒムス県、ラタキア県、ダマスカス県、ダイル・ザウル県で抗議デモ発生(2011年3月18日)

各地で抗議デモ

シリアの複数の都市で、モスクでの午後の礼拝後にデモが発生し、自由と腐敗撤廃が要求された。

デモ参加者は治安当局と衝突し、ダルアー県では複数が殺害された。

治安当局は強制排除に際して、放水車、催涙ガス、棍棒などを使用したほか、実弾を発射した。

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もっとも激しい衝突はダルアー県で発生した。

これに関して、SANA(3月19日付)は以下の通り伝えた。

金曜日午後にダルアー県にあるウマリー・モスクの近くに多くの市民が集まっているなかで、潜入者がそれを利用し、無秩序と暴動を発生させた…。

公共財産や私有財産が被害を受け、多くの自動車、店舗が破壊・焼き討ちに遭ったことを受け、治安維持部隊が市民とその財産を保護すべく介入した。暴動の扇動者たちは治安維持部隊に攻撃を加えたが、排除された…。

時を同じくして、(地中海岸の)バーニヤース市でも多くの人々が集まったが、上述のような事件もなく収束した…。

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複数の住民らによると、デモには200人以上が参加し、治安当局は、消防車が放水し強制排除を試み、汚職撲滅を叫ぶデモ参加者と治安当局が衝突した。

Akhbar al-Sharq, March 19, 2011
Akhbar al-Sharq, March 19, 2011

ダルアー市の人権活動家の1人はAP(3月18日付)に対して電話で、シリアの治安部隊によるデモ排除で4人が殺され、数百人が負傷したと述べた。

この活動家によると、治安部隊が「デモ参加者に実弾を発砲し」、「現在までのところ、アクラム・ジャワービラ氏、フサーム・アブドゥルワーリー・アイヤーシュ氏、アイハム・ハリーリー氏、アブー・アウン家の若者1人が死亡したとの確かな情報を得ている」と付言した。

また「数百人の負傷者がおり、(治安機関は)ダルアー国立病院に搬送された負傷者の多くを摘発し、ヘリコプターでどこかへ連れ去った」と続けた。

なおこれに先立ち、デモに参加していたフサーム・アブドゥルワーリー・アイヤーシュ氏とアクラム・ジャワービラ氏の2人が殺されたことと住民が明らかにしていた。

デモ参加者はいずれも「アッラー、シリア、自由」や腐敗撤廃を求めるスローガンを叫んでいたという。この住民によると、重武装の治安部隊が複数のヘリコプターで派遣され、ダルアー市のサッカー場に着陸した。

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同様の反体制デモは、ヒムス県ヒムス市のハーリド・ブン・ワリード・モスク前でも発生した。

『ハヤート』(3月19日付)によると、デモには数十人が参加し(「アフバール・シャルク」[3月19日付]によると約2,000人)、「アッラー、シリア、自由のみ」と連呼したが、治安当局によって強制排除された。

「アフバール・シャルク」(3月19日付)によると、その際約70人が逮捕された。

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ラタキア県では、複数の人権活動家筋がAPニコシア支局の電話取材に対して「約5,000人がそれ(バーニヤース市でのデモ)に参加し」、市内にあるラフマーン・モスク前では、「著名なシャイフ・アブドゥッラフマーン・アイルートの子息のアナス・アイルート氏がデモを指導した」と語った。

なお『ハヤート』(3月19日付)は「数百人」が自由と改革を要求するデモを行ったと報じた。

またダマス・ポスト(3月20日付)によると、3月18日のバーニヤース市でのデモは約50人が行い、反体制的なシュプレヒコールも行っていなかったが、やがて市街地で数百人に拡大し、公共物、私有財産などを破壊する暴動に発展した。

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ダマスカス県では、旧市街中心にあるウマイヤ・モスクの中庭でデモが発生し、APの記者が伝えたところによると、「民間人の衣服を着た複数の治安要員が中庭やモスク周辺(ハミーディーヤ市場(ハミーディーヤ地区)やマサキーヤ広場)に多数展開し、デモ参加者は暴行を受け、排除され、約30人が逮捕された。

反体制デモに対抗すべく、マサキーヤ広場では、政府支持者約200人がシリア国旗とバッシャール・アサド大統領の写真を掲げて、カウンターデモを行った。

一方、アフバール・シャルク(3月18日付)によると、治安当局は、ムルーワ・ハッサーン・グムヤーン氏(17歳)、ラーマー・ハッサーン・グムヤーン氏を拘束した。

両名はダマスカス県での3月15日のデモに参加していた。

また、同デモに参加した別のグループ(アラー・キヤーリー女史ら)も拘束され、ムハンマド・アッルーシュ氏もインターネット・カフェで治安当局によって連行された。

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ダイル・ザウル県では、ダイル・ザウル市で治安当局が予定されていたサッカーの試合を延期。

フェイスブックの呼びかけ

なおフェイスブックの「シリア革命2011」が「尊厳の金曜日」と銘打って、ダマスカス県、ヒムス市、カーミシュリー市、ハサカ市、ブーカマール市、ハマー市、ラッカ市、アレッポ市、ダイル・ザウル市、イドリブ市内の主なモスクでの反体制デモの実施を呼びかけていた。

Facebook
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「バッシャールよ去れ」という落書きが各所で発見される

『クッルナー・シュラカー』(3月18日付)は、シリア各地で「バッシャールよ去れ」というスプレーでの落書きが発見されたと報じた。

またクルド消息筋の話として、ハサカ県デイリーク市で16歳の青年4人がアサド政権打倒を求める落書きを書き、当局に身柄拘束された。

4人の氏名はディヤール・アリー・アリー、ムハンマド・アリー・アリー、シールワーン・アドナーン、タイリージュ・ハーシム。

アサド政権打倒を主唱したシャイフ逮捕

ダイル・ザウル県ムーハサン市では、シャイフ、ファフド・ファイサル・ナジュラス(ファイサル・ナジュラス元人民議会議員の子息でシリア最大の部族出身)が逮捕された。

シャーム・ニュース・ネットワークを通じてアサド政権の打倒を主唱したことが原因。

これを受け、「アラブ・シリア部族連合」が声明を出し、ナジュラス氏に身体的、精神的な危害が加えられたら政権トップの責任と警告、同氏を含むすべての政治犯、言論犯の釈放を求めた。

諸外国の動き

米国家安全保障会議のトミー・ビーター報道官は、シリアでの反体制デモに対する暴力行使を強く非難、シリア政府に平和的デモを認めるよう求めた。

AFP, March 18, 2011、Akhbar al-Sharq, March 18, 2011, March 19, 2011、Damas Post, March 20, 2011、al-Hayat, March 19, 2011、Reuters, March 18, 2011、SANA, March19, 2011などをもとに作成。

(C)青山弘之All rights reserved.

ダマスカス県内での抗議デモで初の死者(2011年3月17日)

ダマスカス県などで、フェイスブックの「シリア革命2011」などのページの呼びかけに応じるかたちで、抗議デモが発生した。

「シリア革命2011」などは、3月8日正午に各地でデモを行うよう呼びかけた。

フッラ・テレビ(3月17日付)によると、デモはダマスカス県マイダーン地区で発生し、治安部隊が参加者を弾圧、3人を殺害し、20人を負傷させた。

またジスル・アブヤド近くのムフイーッディーン・モスク前でもデモが発生した。

抗議デモで死者が出たのは初めてだったが、デモの規模は15日に比べて散発的なものにとどまった。

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シリア人権国民機構、シリア人権監視団、シリア人権擁護連盟、シリア・アラブ人権機構、ダマスカス理論研究市民権センター、シリア・アラブ刑法改革機構、シリア収監者支援センター、シリア・ジャーナリスト擁護委員会は共同声明を出し、内務省前での政治犯の家族による抗議行動に対する治安当局の弾圧を非難した。

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アフマド・サイイド・ダマスカス第一検事は3月16日にダマスカス県の内務省前で身柄拘束した33人(16日時点では35人と報じられていた)に対して聴取を行い、ヌーリス・ラーディー氏を除く32人の逮捕状を発行した。

容疑は「民族感情を弱め」、「宗派主義的亀裂を助長」し、「虚偽の情報を発信」したこと。

ラーディー氏は釈放され、残る32人のうち、男性はアドラー刑務所、女性はドゥーマー刑務所に移送された。

逮捕状が出された身柄拘束者氏名(敬称略)は以下の通り。

1. ウマル・ルブワーニー、2. リバー・ルブワーニー、3. ライラー・ルブワーニー、4. アンマール・ルブワーニー、5. サバー・ハーフィズ・フサイン、6. スィーリーン・フーリー、7. ナーヒド・バダウィーヤ、8. ナーラト・アブドゥルカリーム、9. バドルッディーン・シャッラーシュ(身柄拘束時、目の上を殴打され流血)、10. カマール・シャイフー、11. ムハンマド・ウサーマ・ナッサール、12. バシャル・ジャウダト・サイード、13. サアド・ジャアダト・サイード、14. ガッファール・ヒクマト・ムハンマド、15. ダーナ・ジャワービラ、16. ワファー・ラッハーム、17. スハイル・アタースィー、18. ナビール・シュルバジー、19. ヒールフィーン・ウースィー(ファヒーマ・サーリフ・ウースィー)、20. アブドゥッラッザーク・タンムー、21. ライヤーン・カマール・スライマーン、22. ディヤーッディーン・ダグマシュ、23. アリー・アブドゥッラフマーン・ミクダード、24. シャーヒル・ワルウ、25. ナスル・アーディル・アースィミー、26. ヒシャーム・ハーリド・ドゥルービー、27. ナスルッディーン・ファフルッディーン・アフマ、28. ナスリーン・ハーリド・フサイン、29. アーディル・ハラーワ・ブンニー、30. ズーカーン・ヌーファル、31. マフナド・バッサーム・ヤマーニー、32. ムハンマド・ハサン・ハリール。

なおアフバール・シャルク(3月18日付)は、複数の消息筋の話として、身柄拘束されていたタイイブ・ティーズィーニー氏、アーミル・ダーウド氏、リーカールドゥー・ダーウド氏、ミームーナ・ミウマール氏が、健康状態を理由に釈放されていたマーズィン・ダルウィーシュ氏に引き続いて、16日晩に釈放されていたことを明らかにした。

またヌールス・ラーディー氏も釈放された、という。

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フランス外務省のベルナール・ヴァレロ報道官は「デモ参加者への暴力とデモ後の逮捕」を非難した。

またヒューマン・ライツ・ウォッチ、アムネスティ・インターナショナルといった人権団体もこぞって非難声明を出した。

Akhbar al-Sharq, March 17, 2011, March 18, 2011、al-Hayat, March 18, 2011、Kull-na Shurakā’, March 17, 2011などをもとに作成。

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国営3紙は社説でムバーラク大統領の退任を歓迎(2011年2月12日)

シリアの国営日刊紙『サウラ』、『バアス』、『ティシュリーン』の各紙(2月12日付)は、エジプトとのムハンマド・フスニー・ムバーラク大統領の退任を歓迎する社説を掲載、「キャンプ・デーヴィッド体制」、ガザ封鎖に対するムバーラク政権の姿勢に対する国民の不満の結果と評した。

Kull-na Shurakā’, February 12, 2011をもとに作成。

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シリア・アラブ・テレビはムバーラク大統領退任を「キャンプデーヴィッド合意の終焉」と評価(2011年2月11日)

シリア・アラブ・テレビ(2月11日付)は、エジプトでのムハンマド・フスニー・ムバーラク大統領の退任に関して、「正統性を失っている諸合意[キャンプデーヴィッド合意]の終焉」をもたらし、「エジプトをアラブの隊列に復帰」させる動きと評価した。

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アフバール・シャルク(2月11日付)やクルナー・シュラカー(2月12日付)は、シリア国内で、ムバーラク大統領退任に歓喜の声があがっていると伝えた。

Akhbar al-Sharq, February 11, 2011、Kull-na Shurakā’ Suriya, February 12, 2011などをもとに作成。

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衛星テレビ局ジャズィーラのベンジッドゥー氏はシリアでの「怒りの日」は結実しないと述べる(2011年2月7日)

衛星テレビ局ジャズィーラのガッサーン・ベンジッドゥー氏は、シリアでの「怒りの日」は結実しないとしつつ、政府に自由と公正を求めた。

クッルナー・シュラカー(2月7日付)が伝えた。

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社会支援国民基金による補助金支給が始また。

AFP(2月7日付)が伝えた。

al-Hayat, February 8, 2011、Kull-na Shurakā’, February 7, 2011をもとに筆者作成。

 

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