シャルア移行期政権寄りの各種プラットフォーム上で、「法と尊厳の座り込み」への呼びかけを誹謗中傷するキャンペーンが拡大

シリア人権監視団は、アフマド・シャルア移行期政権寄りの各種プラットフォーム上で、「法と尊厳の座り込み」への呼びかけを誹謗中傷するキャンペーンが拡大していると発表した。

これらのキャンペーンのなかには、座り込みの阻止や参加者に対する実力行使を呼びかける扇動的なもの、デモを呼び掛ける活動家らが外部勢力や「前政権の残党」とつながりがあると断じるものがあるという。

**

これに関して、4月9日にフェイスブックに立ち上げられた「法と尊厳の座り込み」の公式アカウントは、4月17日午後2時に首都ダマスカスのユースフ・アズマ広場で座り込みを呼びかけて以来、呼びかけに対して賛否を含む広範な社会的動きと健全な議論が生まれていることを、「国民的成果」、「初期的成功」としつつ、本運動の目的を歪めようとして、デモ主催者・参加者を裏切り者扱いしたり、中傷したりする組織的キャンペーンがあることに懸念を表明し、以下のことを確認した。

1. この呼びかけを発したのは国内に住み、日々の現実と苦悩を共有するシリアの若者たちである。国内外のシリア人がこの呼びかけを支持していることを評価しつつも、本運動は国外のいかなる組織や個人によっても運営されていない。運動は「法と尊厳」という理念のもと、「私たちは生きたい」を基本スローガンとする自発的な国民的合意から生まれたものである。
2. 呼びかけは政治的立場や個人的信条に関係なく、すべてのシリア人に開かれている。さらに、最近の経済政策、とりわけ電力料金の引き上げを不当と考える移行期政権支持層も対象としている。
3. 「旧体制の残党」であるとの非難について、運動の要求を公正に解釈しようとする自由なシリア人であれば、前政権の退陣を求めるだけでなく、長年にわたるその政策や慣行の根絶を求めるものであることを理解し得るがゆえに、反論を差し控える。
4. 公式アカウント以外のページやそこでのスローガンについて、一切責任を負わない。

**

なお、「法と尊厳の座り込み」の公式アカウントは14日に、20項目からなる要求事項を明らかにしている。

その内容は以下の通り:

1. 賃金の是正前に新たな価格・手数料・料金の引き上げを行わないこと。また、給与および年金をインフレおよび物価上昇指数に直ちに連動させること。
2. 電力・水・燃料・交通・通信料金を、徴収ありきではなく、市民の購買力を考慮する形で速やかに見直すこと。
3. 独占の抑制、市場の統制を行い、価格の無秩序と過度な利益追求から市民を保護すること。
4. 電力、水、保健、教育、パンといった基礎的公共サービスを商品ではなく権利として保障し、十分な検討と透明な説明責任なしに民営化や売却を行わないこと。
5. 公的医療部門への支援および無償の医薬品提供を通じて健康への権利を守ること。また、教育費の軽減と国内生産、自由業、ならびに中小零細産業の支援を行うこと。
6. 任用および昇進においては能力と誠実性を基準とし、縁故主義や権限を逸脱した決定を排除すること。
7. 低所得者、年金受給者、高齢者、脆弱な世帯のための公正な社会保障網を構築すること。
8. 個人および公共の自由、ならびに憲法上の権利を侵害しないこと。
9. 宗派主義的な根拠に基づき特定の集団に不利益を与える不公正・差別的な決定を撤回すること。
10. 責任ある職務への任命は、忠誠や血縁ではなく、実質的な能力に基づいて行うこと。
11. 市民の利益を代表する地方議会を選挙を通じて設置し、その権限を拡大するとともに、県知事の権限を縮小すること。
12. ハサカ県知事は、同地出身であり、誠実性と能力で知られる人物でなければならない。
13. 公共部門職員の不当解雇を再検討し、旧体制の犯罪に関与していない者を職務に復帰させること。
14. マナーヒーヤ地区(旧市街の市場)などにおける店舗の立ち退き決定、および商人や職人に損害を与える諸決定を撤回すること。
15. 不動産の不当な占拠を取り締まること。
16. 移行期政府は、移行期正義のプロセスを活性化し、政治的移行に向けた準備を行うこと。
17. 意思決定における透明性と明確性を確保すること。
18. 労働組合および経済団体における自由な選挙を実施すること。
19. 独立し、公正で透明な司法を構築すること。
20. 国内生産およびシリアの職人・商人を支援すること。

(C)青山弘之 All rights reserved.