シャルア暫定大統領がアナトリア通信のインタビューに応じる:「我々はイスラエルとの安全保障協定の達成に真剣である」

アナトリア通信は第5回アンタルヤ外交フォーラムに出席するためにトルコを訪れたアフマド・シャルア暫定大統領に対してインタビュー取材を行った。

インタビューでのシャルア暫定大統領の主な発言は以下の通り。

シリアとトルコの間には、歴史的かつ地理的に古い結びつきがある。旧体制の時代、シリアは地域および国際社会から孤立していた。旧体制からの解放は、シリアにとって地域的・国際的関係を再構築する機会となった。特にトルコとの関係において、この点は顕著であった。トルコは革命の支持者であり、14年間にわたりシリア革命を支援し続けてきたからである。シリアは危機から機会へと転じ、われわれはトルコおよび他国への訪問を通じて、これらの機会を示してきた。
我々は昨年ダマスカスに来て以来、シリアの戦略的位置の再評価について言及してきた。しかし、イランでの戦争勃発後、とりわけエネルギー供給部門が世界的に損なわれたことで、人々はこの戦略的位置の重要性をより強く認識するようになった。シリアはエネルギー供給およびサプライチェーンにとって、安全な回廊および代替ルートを形成している。特にシリアとヨルダンを通じてアラビア湾とトルコを結ぶ接続、さらにシリアが地中海に面している点によってである。シリアは東西間の供給網とエネルギー供給を結ぶ理想的かつ安全な接点である。最近ではイラクとシリアの間で合意が結ばれ、シリアの港湾を通じてイラク産石油が輸出された。
「四つの海」プロジェクトは、この連結の一部であり、地域統合と交通網の再接続を意味する。現在、世界が最も求めているのはサプライチェーンとエネルギー資源の安全である。このため、アゼルバイジャンがカスピ海に、シリアとトルコが地中海に、アラブ湾が紅海およびアラブ湾に面しているという条件のもとで、この統合は重要であると考える。シリアはもはや「危機」の時代から「機会」の時代へと移行している。我々はトルコおよび他国訪問の中でこれらの機会を強調してきた。東西の架け橋であるトルコとシリアの間には、地域的連結性の面で大きな可能性が存在する。
現在、イドリブにおいて産業協力を促進するため、シリアとトルコの間で自由貿易地域の設立に取り組んでいる。この地域は、イドリブ、ラタキア、アレッポ、ダマスカスを結ぶ主要道路上に位置する戦略的拠点である。また、インフラ事業、空港の拡張、港湾投資にも取り組んでおり、トルコ企業はシリアのインフラ再建に関与している。
シリアの政策は再建と開発を重視している。シリアは安定を必要としている。一方でイスラエルはシリアに対し極めて激しい攻撃を行い、多くの地域を標的とし、その後シリア領の一部を占領した。ゴラン高原も依然として占領下にある。
我々はこれに対し、事態が相互衝突に発展しないよう、外交と国際社会の説得を選択した。特にシリア国民が14年間にわたり犠牲を払い続けた後である。
したがって、我々は安全保障協定の達成に真剣である。シリアは現在、危機から安定へと移行したというイメージを国際舞台で持っている。
現時点でイスラエルとの交渉が行き詰まっているとは考えていないが、イスラエルがシリア領内での存在を維持し続けていることにより困難が存在する。
レバノンに対する戦争についても、インフラや居住地を直接標的とする以外に多くの解決策が存在する。レバノンはこの規模の対立に耐えられない。
また、これは単にシリア南部との接続の問題にとどまらず、地域全体にとっての脅威となっている。
政権を担って以降、この分野で大きな成果を達成したと考えている。かつて分散していた革命勢力は統合された。現在はシリア民主軍も統合され、順調に進展している。本日、シリア北東部に残っていた最後の外国軍基地も撤収した。シリア国家とシリア民主軍の統合も継続している。
この分野での成果は、シリアの利益と安定にとって極めて重要である。
ウクライナとシリアの間には、食料およびエネルギー分野において歴史的な協力関係がある。ウクライナは農産物および農薬生産において豊富な経験を有している。シリアも農業生産国であり、この分野での協力と経験を必要としている。両国間の主な入り口は、シリアの港湾を通じた基本物資および食料品の輸出である。
トルコはこのようなイベントを通じて、地域および世界の安定に貢献している。トルコは今や地域および世界において真に大きな役割を担っている。シリア・トルコのパートナーシップは、地域および世界の安全の将来に向け、多くを築き得る基盤である。世界に対するメッセージは、危機を脱したシリアが現在、再建と安定、そして新たな未来へと向かう大きな歴史的機会となっているということである。

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情報省はアサド政権崩壊後に認可を更新していないメディア機関の許可を無効すると発表

情報省はフェイスブックを通じてメディア機関の認可更新にかかる決定第139号を発出、情報法、2025年6月15日付第18号および2025年10月20日付第57号通達、ならびにそれに続く施行規則に言及し、以下の通り発表した。

・2024年12月8日以降に認可を更新していないすべてのメディア機関の許可は、上記の法律および通達に基づき、法的に無効と見なされる。
・情報省は、無効となったメディア機関の認可状況を是正するため、本通達の発出日から2週間の猶予期間を付与する。
・上記期間内に当該メディアの所有者が手続きを行わない場合、必要な法的措置が講じられる。

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米国の仲介でレバノンとイスラエルは10日間の停戦を開始することで合意

ドナルド・トランプ米大統領はトゥルース・ソーシャルを通じて、レバノンのジョセフ・アウン大統領およびイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相と有意義な会談を行ったとしたうえで、両首脳が米国東部時間午後5時に正式に10日間の停戦を開始することで合意したと発表した。

レバノンとイスラエルの停戦について、米国務省は声明で、両国が、非国家武装集団がレバノンの主権を損ない、地域の安定を脅かしていることにより、レバノン国家が重大な課題に直面していると認識しているとしたうえで、これら集団の活動を抑制するため、レバノンにおいて武器の携行を認められるのは、レバノン軍、治安部隊などの国家機関のみでなければならないと理解していると発表した。

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ナハールネットによると、イスラエル軍がレバノン南部のガーズィーヤ村を爆撃し、7人が死亡、33人が負傷、サイダー市近郊のズラーリーヤ村とサクサキーヤ村に対する爆撃でも7人が死亡、24人が負傷した。

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一方、ナハールネットによると、ヒズブッラーは声明で、「いかなる停戦もレバノン全土を対象とする包括的なものでなければならず、イスラエルの敵にいかなる行動の自由も与えてはならない」「我々の土地に対するイスラエルの占領は、レバノンとその国民に対し、それに抵抗する権利を与える。この問題は今後の展開に基づいて決定される」と発表した。

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イスラエル軍のアヴィハイ・アドライ報道官はXを通じて以下の通り発表した。

レバノン南部の住民にザフラーニー川以北へ向かうよう警告。

第91師団の指揮下にある第769旅団がレバノン南部でヒズブッラーのテロ細胞が企図した2度のテロ計画を阻止し、これら戦闘員を殺害。

エゴズ部隊がビント・ジュベイル市一帯地域で、ヒズブッラーのテロ・インフラ約70カ所をわずか1分で破壊した。
継続する。

イスラエル国防軍は、レバノン領から北部地域に向けてロケット弾が発射される可能性に備えている。

イスラエル国防軍は過去24時間に、レバノン南部におけるヒズブッラーのテロ組織に属する380以上の目標を攻撃。

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イスラーム抵抗戦争広報局(ヒズブッラー)テレグラムを通じて、16日にイスラエルとの戦闘に関して56件の声明を発表したことを明らかにした。

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シャルア移行期政権寄りの各種プラットフォーム上で、「法と尊厳の座り込み」への呼びかけを誹謗中傷するキャンペーンが拡大

シリア人権監視団は、アフマド・シャルア移行期政権寄りの各種プラットフォーム上で、「法と尊厳の座り込み」への呼びかけを誹謗中傷するキャンペーンが拡大していると発表した。

これらのキャンペーンのなかには、座り込みの阻止や参加者に対する実力行使を呼びかける扇動的なもの、デモを呼び掛ける活動家らが外部勢力や「前政権の残党」とつながりがあると断じるものがあるという。

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これに関して、4月9日にフェイスブックに立ち上げられた「法と尊厳の座り込み」の公式アカウントは、4月17日午後2時に首都ダマスカスのユースフ・アズマ広場で座り込みを呼びかけて以来、呼びかけに対して賛否を含む広範な社会的動きと健全な議論が生まれていることを、「国民的成果」、「初期的成功」としつつ、本運動の目的を歪めようとして、デモ主催者・参加者を裏切り者扱いしたり、中傷したりする組織的キャンペーンがあることに懸念を表明し、以下のことを確認した。

1. この呼びかけを発したのは国内に住み、日々の現実と苦悩を共有するシリアの若者たちである。国内外のシリア人がこの呼びかけを支持していることを評価しつつも、本運動は国外のいかなる組織や個人によっても運営されていない。運動は「法と尊厳」という理念のもと、「私たちは生きたい」を基本スローガンとする自発的な国民的合意から生まれたものである。
2. 呼びかけは政治的立場や個人的信条に関係なく、すべてのシリア人に開かれている。さらに、最近の経済政策、とりわけ電力料金の引き上げを不当と考える移行期政権支持層も対象としている。
3. 「旧体制の残党」であるとの非難について、運動の要求を公正に解釈しようとする自由なシリア人であれば、前政権の退陣を求めるだけでなく、長年にわたるその政策や慣行の根絶を求めるものであることを理解し得るがゆえに、反論を差し控える。
4. 公式アカウント以外のページやそこでのスローガンについて、一切責任を負わない。

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なお、「法と尊厳の座り込み」の公式アカウントは14日に、20項目からなる要求事項を明らかにしている。

その内容は以下の通り:

1. 賃金の是正前に新たな価格・手数料・料金の引き上げを行わないこと。また、給与および年金をインフレおよび物価上昇指数に直ちに連動させること。
2. 電力・水・燃料・交通・通信料金を、徴収ありきではなく、市民の購買力を考慮する形で速やかに見直すこと。
3. 独占の抑制、市場の統制を行い、価格の無秩序と過度な利益追求から市民を保護すること。
4. 電力、水、保健、教育、パンといった基礎的公共サービスを商品ではなく権利として保障し、十分な検討と透明な説明責任なしに民営化や売却を行わないこと。
5. 公的医療部門への支援および無償の医薬品提供を通じて健康への権利を守ること。また、教育費の軽減と国内生産、自由業、ならびに中小零細産業の支援を行うこと。
6. 任用および昇進においては能力と誠実性を基準とし、縁故主義や権限を逸脱した決定を排除すること。
7. 低所得者、年金受給者、高齢者、脆弱な世帯のための公正な社会保障網を構築すること。
8. 個人および公共の自由、ならびに憲法上の権利を侵害しないこと。
9. 宗派主義的な根拠に基づき特定の集団に不利益を与える不公正・差別的な決定を撤回すること。
10. 責任ある職務への任命は、忠誠や血縁ではなく、実質的な能力に基づいて行うこと。
11. 市民の利益を代表する地方議会を選挙を通じて設置し、その権限を拡大するとともに、県知事の権限を縮小すること。
12. ハサカ県知事は、同地出身であり、誠実性と能力で知られる人物でなければならない。
13. 公共部門職員の不当解雇を再検討し、旧体制の犯罪に関与していない者を職務に復帰させること。
14. マナーヒーヤ地区(旧市街の市場)などにおける店舗の立ち退き決定、および商人や職人に損害を与える諸決定を撤回すること。
15. 不動産の不当な占拠を取り締まること。
16. 移行期政府は、移行期正義のプロセスを活性化し、政治的移行に向けた準備を行うこと。
17. 意思決定における透明性と明確性を確保すること。
18. 労働組合および経済団体における自由な選挙を実施すること。
19. 独立し、公正で透明な司法を構築すること。
20. 国内生産およびシリアの職人・商人を支援すること。

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ダルアー県内の複数地点から回収され解体されていた戦争残存物を保管していた施設で爆発が発生、多数死亡

ダルアー県では、SANAによると、ガザーリー複合施設で県内の複数地点から回収され解体されていた戦争残存物を保管していた施設で爆発が発生、これにより、シリア軍の兵士3人が死亡、複数が負傷した。

シリア人権監視団によると、4人が死亡、8人が負傷した。

シリア人権監視団が17日に発表したところによると、爆発による死傷者数は12人(死者5人、負傷者7人)となった。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、県の内務治安局部隊がハジーン市でシリア民主軍傘下のダイル・ザウル軍事評議会の元幹部を逮捕した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、タッルカラフ市近郊のスィンディヤーナ村、シュマイサ村、バールーハ村で、内務治安局のパトロール部隊が治安作戦を実施、アラウィー派の4人を拘束した。

住民によると、内務治安局の部隊は金銭を得ることを目的として、容疑を「でっち上げて」4人を拘束したという。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ヤルムーク区とダマスカス郊外県のハジャル・アスワド市を結ぶ街道で、内務治安局の隊員1人が何者かによって殺害され、遺体で発見された。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、クバイヤート村近くとカフルヌブーダ町で2人が遺体で発見された。

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軍用車両6台からなるイスラエル軍部隊がクナイトラ県南部のアスバフ村に侵入

クナイトラ県では、SANAによると、軍用車両6台からなるイスラエル軍部隊が県南部のアスバフ村に侵入した。

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、イスラエル軍防空システムがハーッラ市とナマル町の間の上空で無人航空機を迎撃した。

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ナアサーン参謀総長らシリア軍の幹部士官が、レバノン軍の連絡担当責任者であるブトルス准将らからなる代表団と会談

国防省(テレグラム)によると、アリー・ナアサーン参謀総長らシリア軍の幹部士官が、レバノン軍の連絡担当責任者であるミシェル・ブトルス准将らからなる代表団と会談、シリア・レバノン国境問題や密輸問題などについて協議した。

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内務治安局部隊は総合情報機関と連携し、アレッポ県東部のサフィーラ郡で精密治安作戦を実施、逃亡していたイスラーム国のセルのメンバー全員を摘発

内務省(テレグラム)によると、内務治安局部隊は総合情報機関と連携し、アレッポ県東部のサフィーラ郡で精密治安作戦を実施、逃亡していたイスラーム国のセルのメンバー全員を急襲し、これを摘発、武器、弾薬、戦闘装備を押収した。

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内務省(テレグラム)によると、摘発したセルの構成員はマフムード・アブドゥッラーおよびジュムア・アフマドの2名。

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米主導の有志連合の部隊がハサカ県のカスラク村に設置されていた基地(航空基地)から撤退し、シリア軍がこれを引き継ぐ:米軍の完全撤退完了

SANAによると、国防省広報連絡局は、米主導の有志連合の部隊がハサカ県のカスラク村に設置されていた基地(航空基地)から撤退し、シリア軍がこれを引き継いだと発表した。

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外務在外居住者省はフェイスブックを通じて声明を発表し、米軍による軍事拠点引き渡しの完了を歓迎、これをシリア民主軍諸派の統合プロセスの成功と、テロ対策や領内での脅威への対処に国家が全面的な責任を担うに至ったことの当然な帰結だと表明した。

また、米軍の撤退が、イスラーム国の台頭への対処という駐留の根拠が本質的に変化したとの共通認識に基づいていたとしたうえで、現在はシリアの国家がテロ対策を主導し、国際社会と協力して取り組むことが可能な状態にあると強調した。

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シリア人権監視団イナブ・バラディーによると、カスラク村の基地のシリア軍への引き渡しは14日に準備が行われて、米軍(有志連合部隊)は16日夕方から撤退を開始した。

また、撤退した部隊は、基地を離れる際、敷地内の複数の拠点や施設を焼き払った。

基地は、シリア民主軍の将兵によって新たに編成されたシリア軍第60師団のジャー・コバーニー副司令官(シリア民主軍総司令部メンバー)の監督のもと、シリア軍東部地区司令部(シリア民主軍総司令部メンバーで人民防衛隊(YPG)の総司令官を務めるスィーバーン・ハンムー国防副大臣が統括)に引き渡された。

シリア人権監視団によると、部隊の一部はイラク国境へ向かった。

シリア人権監視団によると、米軍部隊の一部はダマスカス郊外県を経由して、ヨルダン方面へ撤退した。

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シャルア暫定大統領は第5回アンタルヤ外交フォーラムに参加するためのトルコのアンタルヤを訪れ、バラック在トルコ米大使兼シリア担当特使と会談

大統領府(フェイスブック)によると、アフマド・シャルア暫定大統領は、第5回アンタルヤ外交フォーラムに参加するためのトルコのアンタルヤを訪れ、同地でトーマス・バラック在トルコ米大使兼シリア担当特使と会談した。

会談には、アスアド・ハサン・シャイバーニー外務在外居住者大臣、フサイン・サラーマ総合情報機関長官が同席した。

外務在外居住者省(フェイスブック)によると、会談では、地域の最新情勢について協議が行われるとともに、地域の安全と平和を強化するための両国間の協力強化の方途が検討された。

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SANAによると、シャルア暫定大統領はトルコ訪問に先立って、シリア・トルコ共同ビジネス評議会会長の実業家フサーム・タトリー氏と会談した。

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