イドリブ県、ハマー県、ラタキア県でシリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団の戦闘続く(2019年7月30日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が攻撃を激化させてから90日目となる7月30日、シリア・ロシア軍は爆撃を継続、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団が交戦した。

シリア人権監視団によると、4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より50人(民間人1人(うち女性0人、子供0人)、シリア軍兵士27人、反体制武装集団戦闘員22人)増えて2,850人となった。

うち、853人が民間人(女性158人、子供209人を含む)、1,003人がシリア軍兵士、1,034人が反体制武装集団戦闘員。

シリア軍戦闘機による爆撃回数は66回を記録、ヘリコプターが「樽爆弾」48発を投下、ロシア軍も38回の爆撃を行った。

またシリア軍の地上部隊による砲撃は約300発におよんだ。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でICARDA、アターリブ市に対して爆撃を実施、アターリブ市で男性1人が死亡した。

またシリア軍は地上部隊がアレッポ市西部郊外を砲撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でカフルズィーター市、ザカート村、ラターミナ町、ムーリク市、アルバイーン村、ラトミーン村、アブー・ライーダ村に対して爆撃を実施するとともに、ヘリコプターでカフルズィーター市、ムーリク市、ザカート村、ラターミナ町に「樽爆弾」を投下した。

またシリア軍は地上部隊が県北部および北西部の戦闘地域を砲撃した。

ロシア軍もムーリク市、ラターミナ町、カフルズィーター市、ザカート村を爆撃した。

なお、反体制武装集団も、シリア政府支配下のブライディージュ村、タッル・ミルフ村、シャルユート村を砲撃した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でジャバーラー村、アーミリーヤ村、サラーキブ市に対して爆撃を実施するとともに、ヘリコプターでハーン・シャイフーン市に「樽爆弾」を投下した。

またシリア軍は地上部隊が県南部の戦闘地域を砲撃した。

ロシア軍もジャバーラー村、ハーン・シャイフーン市を爆撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でカッバーナ村一帯に対して爆撃を実施するとともに、ヘリコプターで同地に「樽爆弾」を投下した。

またシリア軍は地上部隊が同地を砲撃した。

ロシア軍もカッバーナ村一帯を爆撃した。

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ダルアー県では、ドゥラル・シャーミーヤ(7月30日付)が複数の地元筋の話として伝えたところによると、武装集団がサナマイン市にあるシリア軍検問所を襲撃、シリア軍と交戦した。

武装集団は市内の刑事治安局に手榴弾が投げ込むなどし、戦闘で双方に死傷者が出た。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を11件(アレッポ県1件、ラタキア県7件、ハマー県3件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を9件(ハマー県8件、イドリブ県1件)確認した。

AFP, July 30, 2019、ANHA, July 30, 2019、AP, July 30, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 30, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, July 30, 2019、Reuters, July 30, 2019、SANA, July 30, 2019、SOHR, July 30, 2019、UPI, July 30, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

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