イスラーム国をめぐる動き:ダイル・ザウルでイスラーム国に対する「民衆蜂起」か(2015年1月12日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)のメンバー複数が、マヤーディーン市のシリア商業銀行近くをオートバイで移動中に何者かによって狙撃された。

またSANA(1月12日付)によると、アシャーラ市でダーイシュ宗教警察(ヒスバ)の車に仕掛けられた爆弾が爆発し、戦闘員5人が死亡した。

これに関して、SANAは、「この数週間で、ダイル・ザウル県内でダーイシュに対する民衆蜂起(インティファーダ)が拡がっている」と伝えた。

一方、シリア人権監視団によると、米国など有志連合は、マヤーディーン市郊外、クーリーヤ市郊外の砂漠地帯、ジャルズィー村郊外の砂漠地帯、シュアイタート砂漠の油田地帯、アブー・フマーム市にあるダーイシュの石油関連設備に対して、20回にわたって空爆を行った。

また、SANAによると、マリーイーヤ村、ジャフラ村、ブー・ウマル村、アイヤーシュ村、ハリータ村、シューラー村、マギーラート・ナサーラー村、タブナ村、アシャーラ市、フサイニーヤ町、ダイル・ザウル市ハウィーカ地区、ラシュディーヤ地区、ハミーディーヤ地区、ウルフィー地区、ジスル・スィヤーサ一帯で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、米国など有志連合と思われる戦闘機がタッル・ハミース市一帯のダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆した。

またARA News(1月12日付)によると、シリア軍はタッル・ブラーク町のダーイシュ拠点を空爆した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シャーイル・ガス採掘所周辺でシリア軍とダーイシュ(イスラーム国)が交戦し、シリア軍兵士4人が死亡した。

一方、SANA(1月12日付)によると、ラッフーム村・アブー・ハワーディート村間で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)を撃退、複数の戦闘員を殺傷した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ハジャル・アスワド市でダーイシュ(イスラーム国)が応酬した大量のタバコを焼却した。

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米中央軍によると、米国など有志連合は、過去24時間のうちにアレッポ県アイン・アラブ市一帯に9回などシリア領内で11回の空爆を行った。

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ダーイシュ(イスラーム国)バラカ州(ハサカ県のこと)の広報局は、ハサカ県内で窃盗犯2人に対してハッド刑(手足の切断刑)を執行(11日)した画像を公開した。

Kull-na Shuraka', January 12, 2015

Kull-na Shuraka’, January 12, 2015

 

AFP, January 12, 2015、AP, January 12, 2015、ARA News, January 12, 2015、Champress, January 12, 2015、al-Hayat, January 13, 2015、Iraqi News, January 12, 2015、Kull-na Shuraka’, January 12, 2015、al-Mada Press, January 12, 2015、Naharnet, January 12, 2015、NNA, January 12, 2015、Reuters, January 12, 2015、SANA, January 12, 2015、UPI, January 12, 2015などをもとに作成。

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