ルダウ・チャンネル(2月18日付)は、アレッポ県アフリーン市一帯に対するトルコ軍の「オリーブの枝」作戦に対するシリア政府の介入をめぐるシリア政府と西クルディスタン移行期民政局(北シリア民主連邦、ロジャヴァ)の交渉が終わり、シリア政府が提示した条件をロジャヴァが受諾することで合意した、と伝えた。
ロジャヴァを主導する民主統一党(PYD)の幹部シャイフー・バッルー氏は17日、ルダウ・チャンネルに対して「シリア軍は月曜日(19日)にアフリーンを守るために同地に入る」と述べていた。
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『ハヤート』(2月19日付)によると、交渉はロシアが仲介役を務め、シリア軍ではなく、親政権民兵の「人民部隊」がアフリーン市一帯に進駐することなどを合意したという。
親政権民兵の進駐は、19日に予定されており、ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍との連絡をとりつつ、トルコ軍との交戦が回避される模様。
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なお、ドゥラル・シャーミーヤ(2月17日付)によると、シリア政府側は西クルディスタン移行期民政局人民防衛部隊(YPG)との17日の会合で、①ロジャヴァがアフリーン郡の政府関連施設、自治体関連施設、病院、学校、治安関連施設をシリア軍に完全移譲すること、②YPGの兵舎(52カ所)、武器弾薬庫、重火器、中火器をシリア軍に移譲すること、③住民およびYPG戦闘員による軽火器の携帯禁止、④民間人および兵役年齢に達している男性のアフリーン郡からの退去、などを求めたという。
AFP, February 18, 2018、ANHA, February 18, 2018、AP, February 18, 2018、al-Durar al-Shamiya, February 18, 2018、al-Hayat, February 19, 2018、Reuters, February 18, 2018、Rudau, February 18, 2018、SANA, February 18, 2018、UPI, February 18, 2018などをもとに作成。
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