シリア政府とロジャヴァは対トルコ戦での連携で合意するも、アフリーン郡の処遇については意見一致せず(2018年2月21日)

『シャルク・アウサト』(2月21日付)は、シリア政府と西クルディスタン移行期民政局/北シリア民主連邦(ロジャヴァ)が、アレッポ市でロシアの仲介のもとに会合を開き、トルコ軍によるアレッポ県アフリーン市一帯に対する「オリーブの枝」作戦への対応について三つの合意を交わしたと伝えた。

三つの合意とは、①シリア政府と西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊(YPG)の現地での連携、②トルコ軍の攻撃の撃退、③トルコ軍とその支援を受けた反体制武装集団が制圧したアフリーン市一帯の地域の奪還。

この合意は、シリア政府とロジャヴァによる度重なる交渉の結果交わされたもの。

シリア政府は交渉で、アフリーン郡の完全回復をめざしているが、ロジャヴァは、YPG戦闘員がシリア軍の軍服を着用して、同地に残留するという「象徴的な駐留」を求めているという。

会合には、シリア政府側からマーリク・ウルヤー准将、YPGからサッバーン・ハンムー司令官、そしてロシアの当事者和解調整センターの幹部が参加したという。

AFP, February 21, 2018、ANHA, February 21, 2018、AP, February 21, 2018、al-Durar al-Shamiya, February 21, 2018、al-Hayat, February 22, 2018、Reuters, February 21, 2018、SANA, February 21, 2018、al-Sharq al-Awsat, February 21, 2018、UPI, February 21, 2018などをもとに作成。

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