ロジャヴァ支配下のタッル・リフアト市(アレッポ県)に進駐したのは、シリア軍ではなく共和国防衛隊、目的は同市制圧ではなく、ロシア軍監視部隊が退去した駐屯地への進駐(2018年2月24日)

『ハヤート』(2月25日付)は、複数の消息筋の話として、シリア政府と西クルディスタン移行期民政局/北シリア民主連邦(ロジャヴァ)がアレッポ県タッル・リフアト市の移譲について合意し、シリア軍が同市に進駐するとしたスプートニク・ニュース(2月24日付)の配信記事に関して、シリア軍が同市を制圧したとの情報を否定しつつ、市内に入ったのは共和国護衛隊の部隊で、進駐したのは市内のロシア軍の駐屯地だと伝えた。

同消息筋によると、ロシア軍監視部隊は、トルコ軍による「オリーブの枝」作戦開始宣言(1月20日)の直前に、戦闘に巻き込まれることを回避するとして、タッル・リフアト市から撤退していた。

共和国護衛隊のタッル・リフアト市への進駐は、ロシア軍監視部隊の駐屯地を引き継いだもので、タッル・リフアト市をシリア政府の支配下に復帰させるための措置ではないという。

AFP, February 24, 2018、ANHA, February 24, 2018、AP, February 24, 2018、al-Durar al-Shamiya, February 24, 2018、al-Hayat, February 25, 2018、Reuters, February 24, 2018、SANA, February 24, 2018、UPI, February 24, 2018などをもとに作成。

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