YPG主体のシリア民主軍はダイル・ザウル軍東部でのダーイシュ掃討戦再開を発表し、米主導の有志連合の爆撃で住民30人あまりが死亡(2018年5月1日)

西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の「ジャズィーラの嵐」作戦司令室は声明を出し、ダイル・ザウル県東部のダーイシュ(イスラーム国)残党支配地域に対する掃討戦を再開すると発表した。

ANHA(5月1日付)が伝えた。

米国務省のヘザー・ナウアート報道官も、米国主導の有志連合がシリア民主軍とともに掃討戦を再開したとしたうえで、「我々は、米国、同盟国、そして協力部隊が攻撃を受けた場合は、自衛行為をとる」と強調、「ダーイシュの終わりは近い」と表明した。

ANHA, May 1, 2018

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ハサカ県では、SANA(5月1日付)が、シャッダーディー市一帯の地元消息筋によると、米主導の有志連合がシャッダーディー市南部のファーディル村を爆撃し、住民25人が死亡、数十人が負傷した。

また、反体制系のドゥラル・シャーミーヤ(5月1日付)も、シャッダーディー市近郊のカスル村に対する有志連合の爆撃で住民30人が死亡、数十人が負傷したと伝えた。

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アレッポ県では、ANHA(5月1日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)支配下のコバネ(アイン・アラブ)市西のアーシマ村、カッラーン村をトルコ軍が砲撃した。

これに対して、ロジャヴァの人民防衛隊(YPG)が反撃、トルコ軍兵士1人を殺害した。

AFP, May 1, 2018、ANHA, May 1, 2018、AP, May 1, 2018、al-Durar al-Shamiya, May 1, 2018、al-Hayat, May 2, 2018、Reuters, May 1, 2018、SANA, May 1, 2018、UPI, May 1, 2018などをもとに作成。

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