シリア・ロシア軍はイドリブ県への爆撃を続け、民間人7人が死亡(2019年8月29日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が爆撃を激化させてから120日目を迎えた8月29日、シリア・ロシア軍は同地への攻撃を継続、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦した。

シリア軍戦闘機による爆撃回数は95回を記録、ヘリコプターが「樽爆弾」52発を投下、ロシア軍も50回の爆撃を行った。

またシリア軍の地上部隊による砲撃は700発におよんだ。

シリア人権監視団によると、シリア・ロシア軍が緊張緩和地帯への攻撃を激化させた4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より54人(民間人7人(うち女性3人、子供1人)、シリア軍兵士18人、反体制武装集団戦闘員24人)増えて4,050人となった。

うち、1,039人が民間人(女性185人、子供259人を含む)、1,387人がシリア軍兵士、1,619人が反体制武装集団戦闘員。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でイドリブ市一帯、サラーキブ市、カンスフラ村、タッフ村、タマーニア町、ジャルジャナーズ町、ウンム・ジャラール村、マアッルシャムシャ村、マアッラト・ヌウマーン市東部一帯に対して爆撃を実施するとともに、ヘリコプターでジャルジャナーズ町、タッフ村、タマーニア町に「樽爆弾」を投下した。

またシリア軍は地上部隊がマアッラト・ヌウマーン市東部一帯で反体制武装集団と交戦した。

ロシア軍もイドリブ市一帯、フワイン村一帯、タッフ村、タマーニア町、ビンニシュ市一帯、マアッルシャムシャ村、サルキーン東部、カンスフラ村を爆撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がカッバーナ村一帯で反体制武装集団と交戦、県南部および南東部の戦闘地域を砲撃した。

また、ロシア軍がカッバーナ村一帯を爆撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊が県南部の戦闘地域を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を28件(ラタキア県15件、アレッポ県12件、イドリブ県1件、ハマー県2件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を36件(イドリブ県18件、ハマー県16件、ラタキア県2件)確認した。

AFP, August 29, 2019、ANHA, August 29, 2019、AP, August 29, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 29, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, August 29, 2019、Reuters, August 29, 2019、SANA, August 29, 2019、SOHR, August 29, 2019、UPI, August 29, 2019などをもとに作成。

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