25日に再開が予定されていた制憲委員会(憲法委員会)は、27日も第2ラウンドを開会できずに終わった。
ドゥラル・シャーミーヤ(11月27日付)によると、シリア政府代表団は25、26日に続いてジュネーブの国連本部にある控え室に入ったが、会合に臨むことなく退場した。
SANA(11月27日付)は、シリア政府代表団は、反体制派代表団が「愛国的共通項」として提示されている議題案を受け入れなかったため、会合に臨まなかったと伝えた。
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反体制派代表団の代表を務め、制憲委員会の共同議長でもあるハーディー・バフラ氏は記者会見を開き、シリア政府側の姿勢を批判した。
バフラ氏は「我々が愛国的なよりどころと言うとき、数百万におよぶ難民、国内避難民、数十万におよぶ逮捕者、アサドの刑務所で拷問を受けて殺された数千人を含むシリア国民が合意するよりどころについて話している」としたうえで、「我々は拡大委員会のメンバー150人の発言すべてを要約し、政権側が愛国的共通項と呼んでいるものを含む基本的な政治原則の議論から始めて、憲法にかかわる考えや条文を案出した。それゆえ、彼ら(シリア政府側)は解決策や突破口を作り出せるはずだ…。シリア政府代表団が今日、そしてこの数日、行動規範から逸脱すれば…、独裁使節団、諜報機関の使節団だと言わざるを得ない」と述べた。
AFP, November 27, 2019、ANHA, November 27, 2019、AP, November 27, 2019、al-Durar al-Shamiya, November 27, 2019、Reuters, November 27, 2019、SANA, November 27, 2019、SOHR, November 27, 2019、UPI, November 27, 2019などをもとに作成。
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