所属不明の航空機による7日の爆撃で死亡したシャーム自由人イスラーム運動メンバーとされる3人のうち1人は元ダーイシュで、逃亡していたシャーム解放機構治安部門責任者(2019年12月8日)

シャーム解放機構に近いイバー・ネット(12月8日付)は、7日にアレッポ県北部のトルコ占領地(アフリーン市・アアザーズ市間のキーバール村)に対する所属不明の航空機の爆撃で死亡した3人のうちの1人の身元を明らかにした。

同ネットによると、死亡したのは、シャーム解放機構の治安部門の責任者のディヤーッディーン・ウマル氏。

アレッポ県ハナースィル市西のフッス村出身で、シャーム解放機構に加入する前はダーイシュ(イスラーム国)に忠誠を誓っていたムハンマド・ファフド・ワーウィー大隊に所属していた。

ウマル氏は、死亡したほかの2人とともに、イドリブ県からトルコ占領下のアレッポ県アフリーン郡に1年以上前に逃亡、シャーム解放機構の治安機関が、殺人、汚職、そしてダーイシュに加入していた容疑が指名手配していた。

なお、ドゥラル・シャーミーヤ(12月7日付)など複数の反体制系サイトは、死亡したのが国民軍国民解放戦線に参加しているアル=カーイダ系のシャーム自由人イスラーム運動のメンバーだと伝えていた。

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一方、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構の治安部隊がイドリブ県のムサイビーン村とイドリブ市郊外の複数の民家で強制捜査を行い、ダーイシュ(イスラーム国)のメンバー少なくとも2人を拘束した。

AFP, December 8, 2019、ANHA, December 8, 2019、AP, December 8, 2019、al-Durar al-Shamiya, December 8, 2019、Reuters, December 8, 2019、SANA, December 8, 2019、SOHR, December 8, 2019、UPI, December 8, 2019などをもとに作成。

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