トルコはアル=カーイダ系のシャーム自由人イスラーム運動の内部抗争の仲裁に乗り出すも、現指導部は事実上拒否(2020年10月31日)

『クドス・アラビー』(10月31日付)は、トルコの支援を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)に所属するアル=カーイダ系のシャーム自由人イスラーム運動の内部抗争の激化を受けて、トルコがシリア問題担当者を通じて介入、5項目からなる提案を行ったと伝えた。

5項目とは、①ジャービル・アリー・バーシャー総司令官に代わる新たな総司令官の任命、②シューラー評議会の解散、③双方の当事者3人ずつ計6人からなる新指導部の発足、④アブー・スハイブ大尉の軍事部門司令官への任命、⑤イナード・ダルウィーシュ大尉の軍事評議会への残留。

トルコ側はシャーム自由人イスラーム運動の現指導部に対して48時間以内に提案への態度を明らかにするよう通告しているという。

だが、指導部は、アブー・スハイブ大尉の軍事部門司令官への任命、ハサン・スーファーン前総司令官の新指導部入りを拒否しているという。

AFP, November 1, 2020、ANHA, November 1, 2020、al-Durar al-Shamiya, November 1, 2020、al-Quds al-‘Arabi, October 31, 2020、Reuters, November 1, 2020、SANA, November 1, 2020、SOHR, November 1, 2020などをもとに作成。

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