米国の支援を受けダマスカス郊外県東グータ地方で活動を続けてきた殉教者アフマド・アブドゥー軍団などがロシアの仲介でシリア政府と和解交渉(2017年10月29日)

RIAノーヴォスチ通信(10月29日付)、『ワタン』(10月29日付)が、ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターの話として伝えたによると、ダマスカス郊外県東カラムーン地方ジャイルード市一帯地域で活動する「穏健な反体制派」11組織の司令官が、首都ダマスカスを訪問し、ロシアの仲介のもとシリア政府関係者と和解に向けた協議を行った。

和解に向けた協議を行った「穏健な反体制派」は、イスラーム軍、殉教者アフマド・アブドゥー軍団などからなり、戦闘員約2,000人を擁し、東カラムーン地方の5つの都市(人口約20万人)を掌握しており、シリア軍検問所での住民に対する取り調べの緩和、人道支援物資の定期的な配給などを和解の最終合意の条件としているという。

AFP, October 29, 2017、ANHA, October 29, 2017、AP, October 29, 2017、ARA News, October 29, 2017、Champress, October 29, 2017、al-Hayat, October 30, 2017、Kull-na Shuraka’, October 29, 2017、al-Mada Press, October 29, 2017、Naharnet, October 29, 2017、NNA, October 29, 2017、Reuters, October 29, 2017、RIA Novosti, October 29, 2017、SANA, October 29, 2017、UPI, October 29, 2017、al-Watan, October 29, 2017などをもとに作成。

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レバノンのハリーリー首相、「化学兵器を使用したアサド政権」支配下のシリア駐在大使を新たに任命(2017年10月29日)

レバノンのサアド・ハリーリー首相は、サアド・ザヒーヤー氏(外務省事務財務局長)を駐シリア・レバノン大使に新たに任命し、シリア政府にその旨通知した。

駐シリア大使は、ミシェル・フーリー氏が務めていた。

この人事に関して、アシュラフ・リーフィー法務大臣はツイッターのアカウントを通じて、「アラブ連盟を追放された「化学兵器政権」のもとでのレバノン大使の任命は…レバノンをさらに孤立させる」、「(シリア政府が派遣している在レバノン・シリア)大使を追放するのではなく、政府はイランの要請を受けて、シリア政府と関係正常化に向けて進んでいる。これはレバノンの国益やアラブ諸国との関係に打撃を与えることになる」と批判した。

ドゥラル・シャーミーヤ(10月29日付)が伝えた。

al-Durar al-Shamiya, October 29, 2017

AFP, October 29, 2017、ANHA, October 29, 2017、AP, October 29, 2017、ARA News, October 29, 2017、Champress, October 29, 2017、al-Durar al-Shamiya, October 29, 2017、al-Hayat, October 30, 2017、Kull-na Shuraka’, October 29, 2017、al-Mada Press, October 29, 2017、Naharnet, October 29, 2017、NNA, October 29, 2017、Reuters, October 29, 2017、SANA, October 29, 2017、UPI, October 29, 2017などをもとに作成。

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アスタナ7会議には、停戦を拒否してきたアル=カーイダ系のシャーム自由人イスラーム運動を含む反体制武装集団の代表団が参加(2017年10月29日)

シリア政府と反体制武装集団の協議「アスタナ7会議」が10月30、31日に開催されるのを前に、ファーティフ・ハッスーン大佐を団長とする反体制武装集団の代表団がカザフスタンの首都アスタナに到着した。

『ハヤート』(10月30日付)が反体制派代表団に参加するアフマド・ウスマーン大佐の話として伝えたところによると、アスタナ7会議では、イドリブ県などでの緊張緩和地帯での停戦、人道支援物資搬入、そして逮捕者釈放などの問題が議論される予定で、代表団には、シャーム軍団、シャーム自由人イスラーム運動、スルターン・ムラード師団、イスラーム軍、ナスル軍、第1沿岸師団、第2沿岸師団、中部師団、祖国解放運動、東部獅子軍、殉教者アフマド・アブドゥー軍団、ダーライヤー殉教者からなる「軍事委員会」の代表13人、「政治委員会」の代表6人、「法務委員会」の顧問2人、「広報委員会」の代表5人が参加するという。

一方、これまでの会議に参加していた南部戦線は、スプートニク・ニュース(10月29日付)に対して、イサーム・ライイス報道官が招聘されれば参加するとの意思を表明、招待されていないことを明らかにした。

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SANA(10月29日付)によると、バッシャール・ジャアファリー国連シリア代表を団長とするシリア政府代表団もアスタナ入りした。

SANA, October 29, 2017

AFP, October 29, 2017、ANHA, October 29, 2017、AP, October 29, 2017、ARA News, October 29, 2017、Champress, October 29, 2017、al-Durar al-Shamiya, October 28, 2017、al-Hayat, October 30, 2017、Kull-na Shuraka’, October 29, 2017、al-Mada Press, October 29, 2017、Naharnet, October 29, 2017、NNA, October 29, 2017、Reuters, October 29, 2017、SANA, October 29, 2017、Sputnik News, October 29, 2017、UPI, October 29, 2017などをもとに作成。

 

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YPG主導のシリア民主軍はダイル・ザウル県でダーイシュと交戦、アレッポ県でトルコ軍とその「傭兵」と交戦(2017年10月29日)

アレッポ県では、ANHA(10月29日付)によると、県東部のコバネ(アイン・アラブ市)近郊のズール・マガール村などに対してトルコ軍とその支援を受ける「傭兵」が砲撃を加えた。

一方、ドゥラル・シャーミーヤ(10月29日付)によると、シリア民主軍がユーフラテス川右岸(西岸)トルコ国境沿いに位置するジャラーブルス市近郊にある北部旅団(「自由シリア軍」所属)の拠点を攻撃、北部旅団がこれを撃退した。

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ダイル・ザウル県では、ANHA(10月29日付)によると、ウマル油田とその近郊のナムリーヤ村に設置された西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の拠点に対して、ダーイシュ(イスラーム国)が装甲車で自爆攻撃を試みたが、シリア民主軍がこれを迎撃、破壊した。

ANHA, October 29, 2017

AFP, October 29, 2017、ANHA, October 29, 2017、AP, October 29, 2017、ARA News, October 29, 2017、Champress, October 29, 2017、al-Durar al-Shamiya, October 29, 2017、al-Hayat, October 30, 2017、Kull-na Shuraka’, October 29, 2017、al-Mada Press, October 29, 2017、Naharnet, October 29, 2017、NNA, October 29, 2017、Reuters, October 29, 2017、SANA, October 29, 2017、UPI, October 29, 2017などをもとに作成。

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シリア軍はシャーム解放機構とダーイシュが交戦するハマー県北東部でシャーム解放機構から3カ村を奪還(2017年10月29日)

ハマー県では、『ハヤート』(10月30日付)によると、シリア軍は県北東部のハムラー村、サアン町からイドリブ県アブー・ダーリー村にいたるシャーム解放機構支配地域(シャーム解放機構とダーイシュ(イスラーム国)が混戦する地域)を激しく空爆した。

スプートニク・ニュース(10月29日付)によると、シリア軍はこれによりラスム・ティーナ村、新ムシャイリファ村、ムシャイリファト・アウダート村を制圧したという。

ヒズブッラーの中央戦争広報局によると、この戦闘でシリア軍側はシャーム解放機構の戦闘員や司令官合わせて30人以上を殲滅したという。

また、SANA(10月29日付)によると、シリア軍は県北東部のヒルバト・ジュワイイド村一帯、タンム・ハワー村一帯、アブー・ラッファ村一帯でシャーム解放機構と交戦した。

このほか、『ハヤート』(10月30日付)によると、シリア軍はラターミナ町を砲撃し、複数人が死傷した。

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ダマスカス郊外県では、ドゥラル・シャーミーヤ(10月29日付)によると、シリア軍が東グータ地方のハムーリーヤ市、サクバー市を砲撃し、11人が死亡した。

AFP, October 29, 2017、ANHA, October 29, 2017、AP, October 29, 2017、ARA News, October 29, 2017、Champress, October 29, 2017、al-Durar al-Shamiya, October 29, 2017、al-Hayat, October 30, 2017、Kull-na Shuraka’, October 29, 2017、al-Mada Press, October 29, 2017、Naharnet, October 29, 2017、NNA, October 29, 2017、Reuters, October 29, 2017、SANA, October 29, 2017、UPI, October 29, 2017などをもとに作成。

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シリア軍はダイル・ザウル市内のウルフィー地区、労働者住宅地区をダーイシュから解放(2017年10月29日)

ダイル・ザウル県では、SANA(10月29日付)によると、シリア軍が予備部隊とともに、ダイル・ザウル市内東部でダーイシュ(イスラーム国)に対する掃討作戦を継続し、ダーイシュによって占拠されていたウルフィー地区、労働者住宅地区を制圧した。

シリア人権監視団によると、シリア軍はまた県立競技場も制圧した。

この戦闘で、ダーイシュ戦闘員50人以上、シリア軍の兵士や民兵23人が死亡したという。

シリア軍はまた、マヤーディーン市近郊でもダーイシュに対する掃討戦を継続し、マフカーン町に続いてクーリーヤ市を制圧、ブーカマール市西方の砂漠地帯でもダーイシュと激しく交戦した。

syria.liveuamap.com, October 29, 2017

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ヒムス県では、SANA(10月29日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がカルヤタイン市から逃走する際に「人間の盾」として拘束していた人質26人の身柄をシリア軍が確保、21日に解放されたカルヤタイン市に誤送し、住民の出迎えを受けた。

SANA, October 29, 2017

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ハマー県では、SANA(10月29日付)によると、シリア軍は人民防衛諸集団とともに県東部のサアン町近郊で、ダーイシュ(イスラーム国)に拉致されていた住民19人(子ども5人、女性8人を含む)を解放した。

AFP, October 29, 2017、ANHA, October 29, 2017、AP, October 29, 2017、ARA News, October 29, 2017、Champress, October 29, 2017、al-Hayat, October 30, 2017、Kull-na Shuraka’, October 29, 2017、al-Mada Press, October 29, 2017、Naharnet, October 29, 2017、NNA, October 29, 2017、Reuters, October 29, 2017、SANA, October 29, 2017、Sputnik News, October 29, 2017、UPI, October 29, 2017などをもとに作成。

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シリア外務省「ラッカ市解放の報は有志連合が犯した罪への国際世論の耳目を反らすためのウソ、シリア軍が進軍するまで解放されたとはみなされない」(2017年10月29日)

シリアの外務在外居住者省高官筋は、SANA(10月29日付)に対して、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が米主導の有志連合の支援を受けて、ダーイシュ(イスラーム国)の中心都市ラッカ市を解放したことに関して、「有志連合が犯した罪への国際世論の耳目を反らすためのウソ」と非難、「シリア・アラブ軍が進軍するまで解放されたとはみなされない」と述べた。

AFP, October 29, 2017、ANHA, October 29, 2017、AP, October 29, 2017、ARA News, October 29, 2017、Champress, October 29, 2017、al-Hayat, October 30, 2017、Kull-na Shuraka’, October 29, 2017、al-Mada Press, October 29, 2017、Naharnet, October 29, 2017、NNA, October 29, 2017、Reuters, October 29, 2017、SANA, October 29, 2017、UPI, October 29, 2017などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは7件の停戦違反を、トルコ側は1件の違反を確認(2017年10月29日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(10月29日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を7件(アレッポ県5件、ハマー県1件、ヒムス県1件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも1件(ダマスカス県・ダマスカス郊外県)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、ダーイシュ(イスラーム国)、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

シリア政府との停戦に応じた自治体は現在、2,260市町村、武装組織の数は234組織。

Ministry of Defence of the Russian Federation, October 29, 2017をもとに作成。

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