米国の極秘機関「127e」の極秘計画を利用して、シリア、エジプト、レバノン、イエメンで「テロとの戦い」の名のもとに23回もの特殊作戦を実施(2022年7月1日)

米インターネットサイトのザ・インターセプト(7月1日付)は、情報自由法(FOIA)に基づて入手した極秘文書をもとに、米国が「127e」と称する極秘機関を通じて、2020年までに中東はアジア太平洋地域で14の計画を推し進め、2017年から2020年までの間にこれらの計画に沿って米軍特殊部隊が23回もの作戦を実施していたことを明らかにした。

「ペンタゴンは代理戦争を行うためにどのようにして極秘計画を用いているのか」と題されたリポートによると、ジョセフ・ヴォーテル前CENTCOM司令官も在任中に、シリア、エジプト、レバノン、イエメンで「テロとの戦い」の名のもと、127eの計画を利用していたとことを認めているという。

127eは、レバノンでは「ライオン・ハンター」、シリアとイエメンでは「ユーコン・ハンター」、エジプトでは「エニグマ・ハンター」のコードネームで活動し、エジプトではシナイ半島でのダーイシュに対するエジプト軍の掃討作戦を支援したほか、イラク、チュニジア、アフガニスタン、カメルーンなどでも活動を行っていたという。

極秘文書と同サイトが行った関係者へのインタビューからは、米特殊部隊が外国の非正規戦闘員からなる「協力部隊」と世界各所で対テロ作戦を行うことを可能としていた資金源などについての実態も知ることができるが、それらは議会の関連委員会の委員や国務省高官らにも明らかにされないまま遂行されていたという。

AFP, July 4, 2022、ANHA, July 4, 2022、al-Durar al-Shamiya, July 4, 2022、The Intercept, July 1, 2022、Reuters, July 4, 2022、SANA, July 4, 2022、SOHR, July 4, 2022などをもとに作成。

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反体制組織の一つタドムル・シリア砂漠部族評議会はシリア政府が55キロ地帯周辺に堀や土塁を建設していると発表(2022年7月1日)

反体制組織の一つタドムル・シリア砂漠部族評議会は声明を出し、米国が違法に駐留するヒムス県のタンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)周辺地域にシリア政府が堀や土塁を建設していると発表した。

https://www.facebook.com/permalink.php?story_fbid=pfbid0tHCgSWJq8XJo3kRjtxA6PxqfpHqFh9dKeSPVavxv3ttoxQpWooWeeE8bkwvxWw2rl&id=1299824710081548

AFP, July 3, 2022、ANHA, July 3, 2022、al-Durar al-Shamiya, July 3, 2022、Reuters, July 3, 2022、SANA, July 3, 2022、SOHR, July 3, 2022などをもとに作成。

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シリア軍と「決戦」作戦司令室がハマー県、ラタキア県、イドリブ県、アレッポ県で交戦(2022年7月1日)

ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が6月30日深夜から7月1日未明にかけて「決戦」作戦司令室の支配下にあるヒルバト・ナークース村一帯に潜入を試み、激しい戦闘が発生した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

また、国民解放戦線は、シリア政府の支配下にある県西部のバラカ村を砲撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、国民解放戦線がシリア政府の支配下にあるトルコマン山地方のラシュー丘を砲撃した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のファッティーラ村、バーラ村、カフル・ウワイド村を砲撃した。

 

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるカフルタアール村を砲撃した。

AFP, July 1, 2022、ANHA, July 1, 2022、al-Durar al-Shamiya, July 1, 2022、Reuters, July 1, 2022、SANA, July 1, 2022、SOHR, July 1, 2022などをもとに作成。

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シリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるラッカ県アイン・イーサー市近郊でシリア軍の兵士1人を狙撃し、殺害(2022年7月1日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、シリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市近郊でシリア軍の兵士1人を狙撃し、殺害した。

また、トルコ軍がアイン・イーサー市近郊のサイダー村、マアラク村、アイン・イーサー・キャンプを砲撃した。

 

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アレッポ県では、ANHA(7月1日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のタッル・カッラーフ村を砲撃した。

 

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、トルコの占領下にあるラアス・アイン市内で金細工師が自宅前で殺害され、金や財産が入ったカバンが盗まれたことを受けて、商店主や住民がジャウザ交差点から市内のトルコ軍拠点に向かってデモ行進を行い、治安状況の改善を訴えた。

AFP, July 1, 2022、ANHA, July 1, 2022、al-Durar al-Shamiya, July 1, 2022、Reuters, July 1, 2022、SANA, July 1, 2022、SOHR, July 1, 2022などをもとに作成。

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アレッポ県タッル・アラン村で第1回シリア・クルド部族国民会合が開催され、「テロとの戦い」、シリア民主軍の排除などを支持(2022年7月1日)

アレッポ県では、SANA(7月1日付)によると、シリア政府の支配下にあるタッル・アラン村で第1回シリア・クルド部族国民会合が開催され、アレッポ県で暮らすクルド系部族の部族長、名士らが出席した。

会合では声明が発表され、シリアという一つの統合された祖国への帰属を表明、「テロとの戦い」、あらゆる形態の占領、その配下にあるテロ組織、さらには米国の占領支配と結託する分離主義的な人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍を全国土から浄化することをめざすシリア軍を後援することを確認した。

AFP, July 1, 2022、ANHA, July 1, 2022、al-Durar al-Shamiya, July 1, 2022、Reuters, July 1, 2022、SANA, July 1, 2022、SOHR, July 1, 2022などをもとに作成。

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シャーム解放機構が軍事・治安権限を握るいわゆる「解放区」から女性や子供ら数十人が政府支配地に脱出(2022年7月1日)

イドリブ県では、SANA(7月1日付)によると、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握るいわゆる「解放区」とシリア政府の支配地を隔てる複数の「人道回廊」を経由して、「解放区」の住民数十人がシリア政府支配地に脱出、アレッポ県アレッポ市方面に向かった。

住民は、ほとんどが女性と子供で、身の回りの品物と資産関連の書類をもって政府支配地に脱出した。

脱出した女性の一人はSANAの記者に対して、「テロリストの支配地域の状況はとても劣悪で、私たちが安全に暮らすことを許さず、彼らは私たちの財産や家を、取るに足らない口実で奪い、こうした行為に背く人たちをいつも投獄したり、殺したりしている」と証言した。

別の女性は「ほとんどの市民は、アレッポ市に移動し、そこで住む場所や仕事を見つけ、子供たちを学校に通わせたいと望んでいる」と述べた。

さらに別の女性は「もっとも恐ろしいのは、彼らが私たちを人間として扱おうとせず、子供たちを拉致し、私たちに身代金を要求してきたことで…、私たちはテントで暮らしてきたが、そこでは、暴行、拷問、悪態が横行していた」と述べた。

記事は住民がどの「人道回廊」を経由して脱出したかは明らかにしていない。

AFP, July 1, 2022、ANHA, July 1, 2022、al-Durar al-Shamiya, July 1, 2022、Reuters, July 1, 2022、SANA, July 1, 2022、SOHR, July 1, 2022などをもとに作成。

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ハサカ県カーミシュリー市近郊のクブール・ガラージナ村に設置されているシリア軍検問所が米軍の車輌5輌からなる車列の通行を阻止(2022年7月1日)

ハサカ県では、SANA(7月1日付)やシリア人権監視団によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるカーミシュリー市近郊のクブール・ガラージナ村に設置されているシリア軍検問所が米軍の車輌5輌からなる車列の通行を阻止、これを退却させた。

AFP, July 1, 2022、ANHA, July 1, 2022、al-Durar al-Shamiya, July 1, 2022、Reuters, July 1, 2022、SANA, July 1, 2022、SOHR, July 1, 2022などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で2人(2022年7月1日)

保健省は政府支配地域で新たに2人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者1人が完治したと発表した。

これにより、7月1日現在のシリア国内での感染者数は計55,929人、うち死亡したのは3,150人、回復したのは52,759人となった。

https://www.facebook.com/MinistryOfHealthSYR/posts/pfbid02SpngXiEBYsYj8rzaQWK29pmHomnSncm1xf2TMLVVqVRTDHxZ4pWXt8KYgUZVrgmrl

AFP, July 1, 2022、ACU, July 1, 2022、ANHA, July 1, 2022、al-Durar al-Shamiya, July 1, 2022、Reuters, July 1, 2022、SANA, July 1, 2022、SOHR, July 1, 2022などをもとに作成。

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