ハサカ県カーミシュリー市近郊のサーリヒーヤ村の住人が、同地に駐留するシリア軍や国防隊の支援を受けて、米軍の車列の通行を阻止(2022年7月12日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるカーミシュリー市近郊のサーリヒーヤ村の住人が、同地に駐留するシリア軍や国防隊の支援を受けて、米軍の車輌5輌からなる車列の通行を阻止、これを退却させた。

AFP, July 12, 2022、ANHA, July 12, 2022、al-Durar al-Shamiya, July 12, 2022、Reuters, July 12, 2022、SANA, July 12, 2022、SOHR, July 12, 2022などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘機2機が「決戦」作戦司令室の支配下にあるイドリブ県ザーウィヤ山地方のマシューン村、バルシューン村を3回にわたって爆撃(2022年7月12日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機2機が、「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のマシューン村、バルシューン村を8回にわたって爆撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

また、シリア軍もザーウィヤ山地方のマジュダリヤー村、バイニーン村と同地近郊の森林地帯、ファッティーラ村一帯、ルワイハ村、マンタフ村、アルバイーン山一帯を砲撃した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ナワー市で正体不明の武装集団が住民1人を銃で撃ち殺害した。

AFP, July 12, 2022、ANHA, July 12, 2022、al-Durar al-Shamiya, July 12, 2022、Reuters, July 12, 2022、SANA, July 12, 2022、SOHR, July 12, 2022などをもとに作成。

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北・東シリア自治局支配下のハサカ県クライファーティー村近くで、住民が生活状況の改善や断続的な停電の解消を訴えて抗議デモを行い、ヤアルビーヤ町とカーミシュリー市を結ぶM4高速道路を一時封鎖(2022年7月12日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の支配下にある県東部のクライファーティー村近くで、住民が生活状況の改善や断続的な停電の解消を訴えて抗議デモを行い、ヤアルビーヤ町とカーミシュリー市を結ぶM4高速道路を一時封鎖した。

AFP, July 12, 2022、ANHA, July 12, 2022、al-Durar al-Shamiya, July 12, 2022、Reuters, July 12, 2022、SANA, July 12, 2022、SOHR, July 12, 2022などをもとに作成。

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ダーイシュのスリーパーセルがダイル・ザウル県ハワーイジュ村のサッカー場を襲撃し、選手1人を殺害(2022年7月12日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)の支配下にあるハワーイジュ村のサッカー場をダーイシュ(イスラーム国)のスリーパーセルが襲撃し、選手の若者1人を殺害した。

AFP, July 12, 2022、ANHA, July 12, 2022、al-Durar al-Shamiya, July 12, 2022、Reuters, July 12, 2022、SANA, July 12, 2022、SOHR, July 12, 2022などをもとに作成。

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米軍はドローンでトルコ占領下のアレッポ県北西部を爆撃、ダーイシュの最高幹部の1人マーヒル・アカールを殺害(2022年7月12日)

アレッポ県では、シリア人権監視団、ホワイト・ヘルメットによると、トルコ占領下のいわゆる「オリーブの枝」地域のジンディールス町近郊に位置するハーリターン村で、所属不明の無人航空機(ドローン)がオートバイを爆撃した。

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シリア人権監視団はその後、ドローンが米軍所属で、ダーイシュ(イスラーム国)の元司令官1人と護衛1人が死亡したと改めて発表した。

殺害された元司令官は、マーヒル・アカール(アガール)なる人物。

トルコ占領下のアフリーン市の地元評議会が発行した他人のIDを所持し、シリア国民軍に所属し、ダーイシュの元メンバーが多く所属する東部自由人運動のメンバーとして活動していたという。

アカールは、東部自由人運動の幹部らに促されて、2020年にトルコ占領下の「平和の泉」地域(ラッカ県タッル・アブヤド市一帯、ハサカ県ラアス・アイン市一帯)から、アフリーン市一帯の「オリーブの枝」地域に移動していた。

アカールは、ダーイシュの司令官としてラッカ県ラッカ市の制圧戦(2013~14年)に参加、また兄弟でもあるファーイズ・アッカール氏は2020年6月にアレッポ市バーブ市での戦闘で殺害されるまで、「州(ウィラーヤ)運営局」のアミールを務めていた。

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AFP(7月12日付)やNBC(7月12日付)が、米中央軍(CENTCOM)のデーブ・イーストバーン報道官(中佐)の話として伝えたところによると、アカール氏はダーイシュの最高幹部4人のうちの1人で、オートバイに乗っているところを狙われて殺害された。

 

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米中央軍は声明を出し、ジンディールス町郊外で、ダーイシュの幹部2人に対して無人航空機システム(Unmanned Aircraft Systems:UAS)による爆撃を実施し、ダーイシュの5人の最高幹部の1人で、シリアにおけるダーイシュの指導者であるマーヒル・アガールを殺害、アガールに近い幹部1人に重傷を負わせたと発表した。

民間人に被害はなかったという。

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ジョー・バイデン米大統領は声明を出し、米軍および諜報機関がダーイシュ(イスラーム国)最高幹部の1人であるマーヒル・アガール氏を爆撃で殺害したと発表した。

バイデン大統領は、アガール氏の殺害が、中東でのダーイシュの作戦の立案・準備・実行能力を大いに低下させるものだとしたうえで、米国および世界を脅かすすべてのテロリストへの協力なメッセージとなったと強調した。

また、今回の爆撃については、「細心の注意に基づた断固たる諜報活動の集大成」と自賛い、米国が自国の脅威を特定し、排除するための戦闘任務に数千人の兵士を必要としないことを示していると述べた。

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CENTCOMは7月14日、重傷を負っていたもう1人も死亡したことを確認したと発表した。

AFP, July 12, 2022、ANHA, July 12, 2022、al-Durar al-Shamiya, July 12, 2022、NBC News, July 12, 2022、Reuters, July 12, 2022、SANA, July 12, 2022、SOHR, July 12, 2022などをもとに作成。

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トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアレッポ県タッル・リフアト市近郊の村々を砲撃(2022年7月12日)

アレッポ県では、ANHA(7月12日付)によると、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のマイヤーサ村、ザルナイータ村、ブルジュ・カース村、シャワーリガ村、タート・マラーシュ村、スムーカ村、シャフバー・ダムを砲撃した。

AFP, July 12, 2022、ANHA, July 12, 2022、al-Durar al-Shamiya, July 12, 2022、Reuters, July 12, 2022、SANA, July 12, 2022、SOHR, July 12, 2022などをもとに作成。

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アルメニアのパシニャン首相はアリースィーヤーン在アルメニア・シリア大使と会談(2022年7月12日)

アルメニアのニコル・パシニャン首相は、首都エレバンで新たに着任したヌーラー・アリースィーヤーン在アルメニア・シリア大使と会談し、シリアとの協力関係と歴史的つながりの強化に強い関心を示していると述べた。

パシニャン首相は「我々は友好国であるシリアの発展を注視しており、シリアが一刻も早く危機を克服することを望んでいる」としたうえで、2019年以降、シリアに人道使節団を派遣し、地雷撤去や医療支援などを行っていることなどを強調した。

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SANA(7月12日付)が伝えた。

AFP, July 12, 2022、ANHA, July 12, 2022、al-Durar al-Shamiya, July 12, 2022、Reuters, July 12, 2022、SANA, July 12, 2022、SOHR, July 12, 2022などをもとに作成。

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国連安保理は決議第2642号をロシア、中国など12ヵ国の賛成、米英仏の棄権で採択、越境(クロスボーダー)人道支援の実施期間を2023年1月10日までの6ヵ月間延長することを決定(2022年7月12日)

国連安保理は、安保理決議第2642号を採択し、越境(クロスボーダー)人道支援の実施期間を2023年1月10日までの6ヵ月間延長することを決定した。

決議案は、延長期間を12ヵ月とする決議案を8日の採決で否決されたアイルランドとノルウェーが改めて共同提案したもの。

再延長については、2023年7月10日までの6ヵ月の延長について新たな決議の採択を必要とすると規程した。

採決では、ロシア、中国を含む12ヵ国が賛成、米国、英国、フランスは、6ヵ月という延長期間せは人道支援を充分に行うことができないとして棄権した。

なお、採択に先立って、延長期間を9ヵ月とする案も検討されたが、ロシアはこれについても拒否していた。

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国連安保理決議第2642号は、イドリブ県とトルコのハタイ県を結ぶバーブ・ハワー国境通行所1ヵ所のみを経由した越境人道支援の継続を認めるとともに、境界(クロスライン)での人道支援も保証した。

また、衛生や教育と並んで重要性が高い電力を早期復旧プロジェクトの対象として初めて文言に盛り込んだ。

2021年1月10日までの延長を定めた第2585号と異なり、越境人道支援の期間終了後の自動延長は定めなかった。

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採決後に、ニコラス・デ・リヴィエール国連フランス大使は、人道支援に対するニーズがもっとも高まる冬に期間終了となる決議に満足していないとしたうえで、安保理が自らの責任を全うしていないがゆえに、投票を棄権したと述べた。

また、フランスは、人道的責任を全うし続けるが、国連安保理決議第2254号に基づく政治プロセスの進展がない限りは復興支援も制裁解除も行わないと付言した。

バーバラ・ウッドワード国連英国常駐代表は、国連関係機関や人道支援団体が12ヵ月の期間延長を繰り返し求めてきたにもかかわらず、ロシアがこれを阻止したと改めて非難したうえで、信頼に足りる実質的な政治プロセスが進展しない限り、シリアへの復興支援を行いと述べた。

戴兵(ダイビン)中国国連常駐副代表は、「人道問題に対するシリアの姿勢は一環している」としたうえで、シリアへの支援はその主権を尊重しなければならず、境界人道支援が主要なチャンネルとし、越境人道支援は一時的なものであるべきである、と述べた。

ドミトリー・ポリャンスキー国連ロシア常駐副代表は、「ワシントンDC、ロンドン、パリは他国の利益を尊重するのに慣れるべき時が来た」としたうえで、シリア全土への境界経由での支援を増大させるよう呼び掛けた。

リチャード・M・ミルズ・Jr.国連米副大使は、「一つの国が安保理全体を人質にとり、均衡を見出した」と述べてロシアの「心無い遊び」を非難した。

最後にバッサーム・サッバーグ国連シリア代表は、シリア政府が、差別なくすべてのシリア人に人道支援が行きわたるようにする意欲を表明し、国連、赤十字国際委員会(ICRC)の車列の移動を支援してきたとしたうえで、一時的且つ例外的であるはずの越境人道支援のメカニズムの延長を正当化しようとする一部の国のプロパガンダに反論すると述べた。

また、「今日成し遂げられたことは、数日前に成し遂げられ得たものだった」、「西側の常任理事国3ヵ国の政治的利己主義が安保理の乱用をまたしてももたらした」と非難した。

https://www.facebook.com/Mofaexsy/posts/pfbid02D4gpX9Did4E9VhwskqLGFUfycjD9qjXxShijnGT29vwm4g4hzpxyNNWXgbGmPxwQl

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駐シリア欧州連合(EU)代表部のダン・ストエネスク代表はツイッターのアカウント(https://twitter.com/DanStoenescuEU/)を通じて、決議採択について「国連関連機関と人道支援活動家には、シリア北西部で困窮する400万人以上の人々に至るための選択肢がほとんどなかった」、「シリア人、そのほとんどが女性と子供たちへの人道支援は政治利用されるべきでない」と綴った。

https://twitter.com/DanStoenescuEU/status/1546857823136387080

https://twitter.com/DanStoenescuEU/status/1546857823136387080

AFP, July 12, 2022、ANHA, July 12, 2022、al-Durar al-Shamiya, July 12, 2022、Reuters, July 12, 2022、SANA, July 12, 2022、SOHR, July 12, 2022などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で2人(2022年7月12日)

保健省は政府支配地域で新たに2人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者1人が完治したと発表した。

これにより、7月12日現在のシリア国内での感染者数は計55,957人、うち死亡したのは3,150人、回復したのは52,774人となった。

https://www.facebook.com/MinistryOfHealthSYR/posts/pfbid02zXnR6xodxeyTjwQjA2xAakQpasqWTc86XHvs6Y52GVSTGXdrW3Y7dqWyZsQ8WVxkl

AFP, July 12, 2022、ACU, July 12, 2022、ANHA, July 12, 2022、al-Durar al-Shamiya, July 12, 2022、Reuters, July 12, 2022、SANA, July 12, 2022、SOHR, July 12, 2022などをもとに作成。

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