シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が攻撃を激化させてから60日目となる6月30日、シリア・ロシア軍は爆撃を継続、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団が交戦した。
シリア人権監視団によると、4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より3人(民間人2人、シリア軍兵士0人、反体制武装集団戦闘員1人)増えて2,079人となった。
うち、534人が民間人(女性105人、子供134人を含む)、707人がシリア軍兵士、838人が反体制武装集団戦闘員。
シリア軍戦闘機による爆撃回数は64回を記録、ロシア軍も25回の爆撃を行った。
またシリア・ロシア両軍の地上部隊による砲撃は470発におよんだ。
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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でタフタナーズ市、カフルサジュナ村、ラカーヤー村、サルジャ村、マダーヤー村、ハーン・シャイフーン市、アリーハー市一帯、カフル・マズダ村一帯、ヒーシュ村、ウライニバ村、カッサービーヤ村、マアッルズィーター村、アービディーン村灌木地帯、ハザーリーン村に対して爆撃を実施した。
ロシア軍もウライニバ村、フバイト村、ハーン・シャイフーン市、アーミリーヤ村を爆撃した。
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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でアルバイーン村、サイヤード村に対して爆撃を実施するとともに、地上部隊が県北部および西部の戦闘地帯を砲撃した。
ロシア軍もジャビーン村、タッル・ミルフ村、ジュッブ・スライマーン村、ザカート村、サイヤード村、カフルズィーター市を爆撃した。
一連の爆撃により、アーミリーヤ村で子供2人が死亡した。
一方、SANA(6月30日付)によると、シャーム解放機構がシリア政府支配下のムハルダ市、アズィーズィーヤ村、ブライディージュ村を砲撃し、民家などに被害が出た。
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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でバウワービーヤ村に対して爆撃を実施するとともに、地上部隊が県西部の戦闘地帯を砲撃した。
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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がカッバーナ村一帯の戦闘地域を砲撃した。
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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を7件(ラタキア県6件、ハマー県1件)確認したと発表した。
トルコ側の監視チームは停戦違反を6件(ハマー県5件、イドリブ県1件)確認した。
AFP, June 30, 2019、ANHA, June 30, 2019、AP, June 30, 2019、al-Durar al-Shamiya, June 30, 2019、al-Hayat, July 1, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, June 30, 2019、Reuters, June 30, 2019、SANA, June 30, 2019、SOHR, June 30, 2019、UPI, June 30, 2019などをもとに作成。
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