イドリブ県、ダマスカス郊外県でシリア軍とシャーム解放機構、シャーム自由人イスラーム運動などからなる武装集団が激しく交戦(2017年12月31日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構などからなる武装集団とシリア軍がフワイン村一帯で交戦した。

シリア軍はフワイン村を数時間にわたって占拠したが、シャーム解放機構はこれを奪還したという。

一方、シャーム解放機構に近いイバー通信(12月31日付)によると、ハマー北部郊外作戦司令室がフワイン村一帯で、シリア軍と交戦し、将兵数十人を殲滅したと発表した。

また、ドゥラル・シャーミーヤ(12月31日付)によると、シリア軍が県南部のカフルサジュナ村、ハルバ村を空爆・砲撃し、少なくとも7人が死亡した。

このほか、SNN(12月31日付)は、イドリブ県南部およびハマー県北東部でのシャーム解放機構などからなる武装集団とシリア軍の戦闘とロシア・シリア両軍の空爆の激化を受け、この2日で住民5,700人以上が同地を避難したと伝えた。

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アレッポ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(12月31日付)によると、シリア軍が県南部の東アトシャーナ村、ハージブ町を空爆・砲撃した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がハラスター市、ハムーリーヤ市、カフルバトナー町、ナシャービーヤ町、ウーターヤー町、ミスラーバー市を爆撃・砲撃し、子供9人、女性3人を含む29人が死亡した。

また、SANA(12月31日付)によると、反体制武装集団がハラスター市郊外を砲撃し、住宅複数棟が物的被害を受けた。

一方、ドゥラル・シャーミーヤ(12月31日付)によると、シャーム自由人イスラーム運動が主導する「彼らが不正を働いた」作戦司令室に所属する武装集団がシリア軍と戦闘の末、ハラスター市内のアジャミー地区、ハダーイク地区、アジャミー・モスク地区、アジャミー・パン製造所地区、バシャル病院地区を制圧し、同地の350棟を掌握、同市郊外の車輌管理局一帯に展開するシリア軍を包囲した。

al-Durar al-Shamiya, December 31, 2017

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ダルアー県では、SANA(12月31日付)によると、反体制武装集団がダルアー市サハーリー地区、サッル地区、カーシフ地区を砲撃した。

AFP, December 31, 2017、ANHA, December 31, 2017、AP, December 31, 2017、al-Durar al-Shamiya, December 31, 2017、al-Hayat, January 1, 2018、Reuters, December 31, 2017、SANA, December 31, 2017、SNN, December 31, 2017、UPI, December 31, 2017、Wikalat al-Iba’ al-Ikhbariya, December 31, 2017などをもとに作成。

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