ダルアー県で対立し合う自由シリア軍諸派の兵力引き離しの任務についていたアル=カーイダ系のシャーム解放機構(旧ヌスラ戦線)の拠点が爆破され複数の戦闘員が死傷(2018年1月29日)

ダルアー県では、ドゥラル・シャーミーヤ(1月29日付)によると、ムサイフラ町近郊にあるアル=カーイダ系のシャーム解放機構の拠点で爆弾が仕掛けられた車が爆発し、シャーム解放機構司令官のアブー・ハムザ・ガーディヤ氏を含む戦闘員および民間人複数が死傷した。

検問所に展開していたシャーム解放機構の部隊は、最近になって対立を深めていた革命軍とスンナ青年部隊(いずれもいわゆる「自由シリア軍」諸派)の兵力引き離しの任務についていたという。

al-Durar al-Shamiya, January 29, 2018

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団の支配下にあるサラーキブ市の野菜市場などを爆撃し、16人が死亡した。

この爆撃により、「国境なき医師団」の支援をうけているウダイ病院が被弾し、子供1人を含む5人が死亡、6人が負傷したという。

一方、SANA(1月29日付)によると、アブー・ズフール航空基地を制圧したシリア軍部隊が同盟部隊とともに、県南東部でシャーム解放機構などからなる反体制武装集団に対する掃討作戦を継続し、ジャフル村、ハフィーヤ村、ダフラト・ハフィーヤ拘置を新たに制圧した。

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ダマスカス郊外県では、ドゥラル・シャーミーヤ(1月29日付)によると、シリア軍が東グータ地方のハラスター市に対して砲撃を行い、複数人が負傷した。

al-Durar al-Shamiya, January 29, 2018

一方、SANA(1月29日付)によると、反体制武装集団がハラスター市近郊の住宅街を砲撃し、4人が負傷した。

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ダマスカス県では、SANA(1月29日付)によると、ダマスカス郊外県東グータ地方で活動を続ける反体制武装集団がアッシュ・ウルール地区を砲撃し、3人が負傷した。

AFP, January 29, 2018、ANHA, January 29, 2018、AP, January 29, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 29, 2018、January 30, 2018、al-Hayat, January 30, 2018、Reuters, January 29, 2018、SANA, January 29, 2018、UPI, January 29, 2018などをもとに作成。

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