シリア軍はダマスカス郊外県東グータ地方への爆撃・砲撃を激化(2018年2月19日)

ダマスカス郊外県では、ドゥラル・シャーミーヤ(2月19日付)によると、シリア軍が東グータ地方のハムーリーヤ市、ウーターヤー町、アイン・タルマー村、ザマルカー町、バイト・サワー村、サクバー市、ジスリーン町、ミスラーバー市、カフルバトナー町に対する爆撃・砲撃を続け、少なくとも27人が死亡、数十人が負傷した。

これに対して、シャーム自由人イスラーム運動、シャーム解放機構、ラフマーン軍団などからなる「彼らが不正を働いた」作戦司令室は、ハラスター市郊外のダマスカス・ヒムス街道に近いシリア軍拠点複数カ所を制圧した。

シリア人権監視団によると、東グータ地方各所へのシリア軍による爆撃・砲撃で18~19日だけで住民71人が死亡、325人以上が負傷したという。

一方、SANA(2月19日付)によると、東グータ地方で活動する反体制武装集団が、ハラスター市郊外一帯(イブン・スィーナー病院一帯など)を砲撃し、3人が負傷した。

**

ダマスカス県では、SANA(2月19日付)によると、ダマスカス郊外県東グータ地方で活動を続ける反体制武装集団が、バーブ・トゥーマ地区、アッシュ・ウルール地区、バーブ・サラーム地区、バーブ・シャルキー地区を砲撃し、住民15人が負傷した。

**

ヒムス県では、SANA(2月19日付)によると、反体制武装集団がアクラード・ダースィニーヤ村、カフルナーン村を砲撃し、女性1人が負傷した。

**

ハマー県では、SANA(2月19日付)によると、シリア軍が予備部隊とともに、県南東部のサリーム村一帯でシャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦した。

**

アレッポ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(2月19日付)によると、シャーム解放機構とシャーム軍団がアレッポ市ラーシディーン地区一帯でシリア軍と交戦した。

**

3月18日師団(自由シリア軍)は声明を出し、ダルアー県の自由シリア軍の司令官に対して、東グータ地方に対するシリア軍の攻勢に対抗するため、ダルアー県で戦端を開くよう呼びかけた。

AFP, February 19, 2018、ANHA, February 19, 2018、AP, February 19, 2018、al-Durar al-Shamiya, February 19, 2018、al-Hayat, February 20, 2018、Reuters, February 19, 2018、SANA, February 19, 2018、UPI, February 19, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.