ハマー県北部でシリアのアル=カーイダのシャーム解放機構がイッザ軍に対する攻撃への報復としてシリア軍拠点を攻撃、兵士多数を殺害。シリア人権監視団はシリア軍の停戦違反を示唆するも、トルコは停戦違反を報告せず(2018年11月10日)

ハマー県では、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構に近いイバー・ネット(11月10日付)によると、10日のシリア軍によるイッザ軍拠点攻撃への報復として、シャーム解放機構のアサーイブ・ハムラー部隊が県北部のタラービーア村にあるシリア軍の作戦司令室を攻撃し、兵士20人以上を殺害した。

SANA(11月10日付)も、ハスラーヤー村で活動を続ける反体制武装集団が、タッル・ミルフ村一帯に潜入し、シリア軍拠点を攻撃し、シリア軍は武装集団を撃退したが、兵士数人が死傷したと伝えた。

ロシア国防省の発表によると、シリア軍兵士6人が死亡、5人が負傷した。

この戦闘に関して、シリア人権監視団のラーミー・アブドゥッラフマーン代表は、AFP(11月10日付)に対して、非武装地帯近郊、すなわち同地帯に隣接する反体制派支配地域(緊張緩和地帯)で戦闘が発生し、シリア軍少なくとも8人がシャーム解放機構によって殺害されたと述べ、シリア軍側の停戦違反を示唆した。

だが、ロシア国防省によると、ロシア・トルコ停戦監視委員会のトルコ側監督チームからの緊張緩和地帯での停戦違反についての報告はない。

一方、SANAによると、シリア軍はまた、ザッリーン村およびズラーキーヤート村一帯でイッザ大隊(イッザ軍)との戦闘を続けた。

SANA, November 10, 2018

AFP, November 10, 2018、ANHA, November 10, 2018、AP, November 10, 2018、al-Durar al-Shamiya, November 10, 2018、al-Hayat, November 10, 2018、Ministry of Defence of the Russian Federation, November 10, 2018、Reuters, November 10, 2018、SANA, November 10, 2018、Shabaka Iba’ al-Ikhbariya, November 10, 2018、UPI, November 10, 2018などをもとに作成。

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